そして、那須さんが新技を使います。
では、どうぞ。
ランク戦Round3がある数日前。
紘太は、自転車を漕いである場所に向かっていた。
そして、とある一軒家に辿り着いた。その表札には・・・。
「那須」と表札に書かれていた。
「まっさか、作戦会議に俺まで引っ張り出されるとは・・・」
紘太は、前日の出来事を思い出していた。
【え?作戦の意見が欲しい?】
【どうせなら一緒にやった方がいいかなって。それに紘太君、ソロでしょ?
隊を組んでないからそう言った事を学べる丁度良い機会だと思ったの】
【いや、そうかも知れませんが・・・】
【なら決まりね。それじゃあ13時に私の家ね。
住所を送るからその時にね】
こうして、引っ張り出されたのだった。
うだうだ考えても仕方がないと腹を括りドアベルを鳴らす紘太。
すると中から1人の女性が出てきた。
玲さんにそっくりの容姿、恐らく姉だろうと思っていた。
「もしかして、綾瀬紘太君?」
「はい、玲さんに誘われて来ました」
「あの子ったら男の子を誘うなんて、ウチの子にも春が来たのかしら」
「え?」
「春が来たってどういうことだ?」と考えていた時、後ろから那須本人が現れた。
「紘太君、いらっしゃい」
「あ、玲さん」
「あら、玲。体は、大丈夫?」
「うん。でも、お母さん。来たなら教えてよ」
「あら、貴方が男の子を呼ぶなんて滅多な事ないから気になって仕方がないじゃない」
紘太は、思わず頭に?を浮かべた。
「玲さんのお母さん?」
「はい、玲の母です」
「・・・お姉さんではなく?」
「よく間違えられるのよ」
那須の言葉に思わず固まってしまった紘太。
「・・・マジで?」
「「マジで」」
那須母は、悪戯大成功という表情をし那須本人は、苦笑いを禁じ得なかった。
因みに、後にこのことを修に話したら「似たのような経験がある」と言われた。
「玉狛の砲撃。やっぱり厄介だね」
「紘太君は、どう考える?」
「転送位置によりけりですけど、合流して移動するのが吉でしょうね」
その後、あらかじめ来ていた熊谷とボイスチャットでやりとりをする志岐と共にやりとりをする。
「ねぇ、綾瀬。エースは、やっぱりこの空閑君なんだよね?」
「それは、間違い無いです」
『じゃあ作戦は、空閑君が考えているの?』
「それは、不正解です。これは全部、おs・・・三雲が考えた作戦です」
「「『えぇ!?』」」
エース級の動きをする空閑が作戦を考えていたのだと予想していたが思いがけないことを聞いた。
「アイツは、自分の弱さを自覚している。その上で作戦を練っています。
だからこそ、どう動くべきか、どう作戦を練れば良いのかを理解している。
場数こそ少ないが戦術に関しては、一定の能力値に達していると見ています」
その事を聞いた3人は、なるほどと感心した。
「どちらかというと奇襲を警戒した方がいいかもね」
「だね。問題は、鈴鳴第一だろうけど・・・」
「村上先輩をどうするか。だね・・・」
「紘太君ならどう対処する?」
紘太は、那須隊と戦闘訓練をしている為、それなりに戦い方やチームの戦法を理解している。
その点を踏まえて那須は、聞いてきたのだ。
「玲さんの間合いで戦うならそこは、変えなくていいと思います。
俺だったら、天候を弄りますね」
「天候?」
「
今回のステージ選択権は、那須隊でしたよね?」
「そうだね。利用できるものは利用した方がいいね・・・」
「後は、茜ちゃん次第だと思うけど・・・」
「日浦、何かあったんですか?」
そして、那須と熊谷は、意を決したような表情をし話をした。
「・・・そう、ですか。中学卒業と同時に三門市から引越すと」
「そうなの・・・」
紘太は、事の内容を知りこれ以上は何も言わなかった。
日浦自身にとっては、辛い内容だろうと思う。
「なら、尚更負けられませんね」
「えぇ。だからこそ、私達の力で勝たないと意味がない」
「紘太君は、戦い慣れた人の視点としてアドバイスを欲しい」
「分かりました」
こうして、那須隊with紘太の作戦会議は、夜まで続いた。
因みに、ボイスチャットで遅れて参加した日浦が紘太もいるということで仰天していた。
※オマケ
「所で、どうして呼んだんです?」
「迅さんに、もし悩んだら、紘太君に知恵を貰ったらいいよと言われたの。
後、今シーズンは、隊を作れたり入れたりしないからボッチまっしぐらだから構ってあげてって」
「左様ですか・・・」
「・・・本当は、それだけじゃないんだけどね」
と、躊躇いもなく言う那須に対し、思わず遠い目をした。
そして迅に今度会ったらぶった斬ると誓いを立てた。
因みに、那須の小さな呟きは、紘太に聞かれなかった。
そして、迎えたRound3。
紘太は、玉狛の人達と一緒にランク戦を観戦する事にした。
「すいません。俺まで一緒に」
「お前には、修が世話になっているからな。
多少でも、もてなした方がいいと思っただけだ」
そして、どら焼きを置いていると紘太は、その数に違和感を覚えた。
「いつもより一つ多くないですか?」
「それもそうね。えっと、陽太郎、とりまる、紘太、私、ボス・・・。
後誰だったかしら?」
「迅さんは、本部で解説。木崎さんは、防衛任務で不在。烏丸さんは、何か知ってますか?」
「今回のシークレットゲストは、何と、根付メディア対策室長です」
「・・・斬っていいですか?」
紘太は、無常にも羅刹を起動し日輪刀を取り出した。
紘太は、異常に根付を毛嫌いしていた。
何故、かというと大規模侵攻の後にあった記者会見の際、質問のやり取りに根付と記者が僅かに会釈をしているのが見受けられた。
そして、そのやり取りの推測と後に忍田から聞いた話を纏めると、修をダシにしてスケープゴートを図っていたのだ。
紘太は、その事に対して怒りを露わにし、根付を真っ二つに斬ろうとした。
因みに、この事は、迅の未来予知で既に対策済みで忍田の尽力により被害はゼロに抑えられた。
だが、そのやり方に対しては、今でも怒りを抑えきれず紘太は、彼の好感度は、ゼロに等しいのだった。
本部長も許せないと言っていたがこれ以上の追求は、野暮だと言われて引き下がった。
「・・・とりまる、今回はアンタが悪いわ」
「・・・紘太、嘘だから落ち着け」
何とか、怒りを抑えた紘太。
しかし、そんな修を大切に思える友達に巡り会えた事は、感謝するべきだと思う事と紘太自身は、あの場にいることが出来なくて申し訳なかったとも思っていた。
そんな時だった。
「悪い悪い、遅れた」
そんな時、林藤支部長が入ってきた。
そして、もう一人入ってきたその特別ゲストの正体は・・・。
「お前は・・・!
誰だ?」
小南は、思わずがくりとコケ、烏丸は、溜息を吐き、林藤は、苦笑いを浮かべた。
「コイツは、ヒュース。大規模侵攻で攻撃してきた
「じゃあ、報告に上がっていた捕虜って・・・」
「おう、コイツだ」
紘太は、それだけ納得し一先ずランク戦を見る事にした。
試合が開始され、隊員達が転送された。
そして、そのエリアは・・・。
河川敷A・天候・暴風雨だった。
「・・・転送位置もそうだけどスタートダッシュはいい方に向かったな」
「綾瀬。お前、那須先輩がこうなるのを分かっていたのか?」
「以前、玲さんに作戦会議に呼ばれて少し助言しただけです」
「はあ!?アンタそんなことしてたの!?」
「一応、フリーなので特に問題はないと思いますけど?」
「そ、それは、そうだけど・・・」
「確かに綾瀬の言う通りだな」
「なら、綾瀬は、那須隊が何をしようとしているのか分かるのか?」
「
するとランク戦では、移動する為に必要な橋が落とされた。
「グラスホッパーで反対側のエリアにも渡れますけど、修は、あえて那須隊全員の合流を防ぐ為に橋を落とす事を優先した。
そして、遊真にこっちは気にしないで敵を倒せと話すでしょう」
紘太が自身の推測を話しているとヒュースは、紘太を見ていた。
「(ヴィザ翁とハイレイン隊長が警戒していた少年・・・。直接見るのは初めてだが、とても戦い慣れしているようには見えない。
だが、奴の闘いぶりを陽太郎に見せてもらったが異常な程に戦い慣れしている・・・。この男は、一体何者なんだ・・・?)」*1
などと考えていたが、紘太は、ランク戦を見ていてヒュースなど気にも止めていなかった。
そして、日浦が、メテオラの罠を設置し遊真を迎撃したが全て躱されてしまい片腕を囮にし隙を作り日浦を落とした。
遊真が日浦を落としている間に熊谷と村上の一騎討ちをしていたが村上の強さに勝てず落とされてしまった。
それでも最後の悪あがきで置き弾をレイガストに設置していたがそれさえも見破られてしまった。
那須の方も鈴鳴第一の来馬と別役、そして修と戦闘を行っている。
ビルの壁もあちこち足場にして高機動で敵を翻弄し仕留めている、那須の普段通りの戦い方。
アクロバティックに交わしあらかじめ仕込んでいた
そして、そのまま来馬は、撃破。修が、そのまま追撃をする。
那須は、その攻撃を躱し
しかし修は、それを読めていたのか上手いこと攻撃を躱したが突如、心臓部に衝撃が走った。
これは、見ている人全てに驚きの表情を与えた。
驚かなかったのは、唯一、この未来を見ていた迅ともう一人、紘太だけだ。
那須が、スコーピオンで修の心臓部を貫いたのだ。
衝撃のあまり、驚きの表情をする修だが、無情にもそのまま
因みに、この光景を見た小南達も驚きの光景を見た。
「那須先輩がスコーピオン!?」
「どうして!?」
小南と烏丸は、驚きの表情をしている中、特に感情が変化の無いのは、ヒュースだけ。
しかし、彼は、ボーダーの内部事情は、知らない。よって除外される。
この中で、唯一、知っている人物。僅かに頬が吊り上がったのを見た林藤がその人物に問いかけた。
「那須にスコーピオンを仕込んだのは・・・お前だな?綾瀬」
「あらら、バレましたか」
「一瞬だけ、お前の表情が緩んだからな」
小南と烏丸は、驚きの表情を浮かべた。
「あ、アンタ!何を教えたの!?」
「何をしたにも何も、玲さんが教えてくれって頼まれたんです。
俺自身、スコーピオンを手裏剣として使っているので」
彼女自身も戦闘スタイルを貫き通すか悩んでいた時期があった。
そんな時、紘太がグラスホッパーを利用してスコーピオンを投げるという戦術にこれは使えると思い紘太に教えて貰うように頼んだ。
流石に渋った紘太だが、紘太と玲の関係を誇張しみんなにバラすという脅しを受けて教える事にした。
と言っても彼女自身、体が弱い事を危惧して効率よくできる方法がないか検討したらダーツを勧められた。
ベッドの前に的を設置しそのまま投げるだけで良いという事だ。
実際に身に付いたかどうかは、紘太が那須隊の隊室に向かい、その成果を見てもらっているのだ。
その結果が実を結び、手裏剣スコーピオンなんてものが出来てしまったのだ。
現にこの手裏剣スコーピオン限定勝負で紘太と那須が模擬戦をし、スコーピオンが紘太の首に直撃し倒したのだ。
更にとしては、シールドやエスクードに一点集中で攻撃しそのまま
だが紘太は、悪戯に技を増やしてしまうと器用貧乏になる可能性があるという懸念があったため、これを続けるかどうかは、那須自身の判断に任せる事にした。
そして、肝心のランク戦だが彼女のトリオンが過剰に漏れてしまい戦闘継続は、不可能となりそのまま
トータル、4-2-3で玉狛第二の勝利で幕を閉じたのだった。
今回は、ここまでとなります。
那須さんにスコーピオンを使うようにした理由としては、自身が動いて相手を翻弄してアステロイド等を放つスタイルでしたがスコーピオンを混ぜた戦い方もできると考えこのような形にしました。
誤字脱字ございましたら連絡下さい。
では、次回。
月の呼吸は、出しますか? 4/9 0:00まで
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