ワールドトリガー 〜鬼殺の剣士〜   作:シナプス・フィン

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今回から逃亡者編に突入します。


では、どうぞ。


第4章 逃亡者編
第29話 異世界の逃亡者


B級ランク戦Round3が終了し、修の武者稽古から数日。

学校の修了式が終わり、紘太は、実家にある四塚市に戻ってきた。

実の所、紘太は、実家に帰るのは、不本意であった。

紘太の父親、綾瀬直人の職場、民間警備会社の部隊隊長をしていて紘太も偶に現場に駆り出されることもある。

今回もそれなのだろうと思っていた。

実の所、父と母は、紘太が戦場に出るのはあまりそれを良しとしない。

彼が戦場に出る条件として、父が目の届く範囲にいる事が条件とされていたからだ。

唐沢がボーダーにスカウトし、ボーダーに入隊させて欲しいと話したが両親はそれを拒否。

紘太は、自分の意思を無視した親に対して紘太は、自分の考えを話した。

そして、ボーダーに入隊する条件として、父・直人を倒す事と長期休暇、学校で言う夏休みや冬休みに顔を見せに戻ってくる事が条件だった。

実の所、戻らないで黒江や那須の訓練を合同で行おうと考えていたのだが母親にゴリ押しされ帰ってこいと言われたのだった。

事の趣を本部長に話し、実家に戻ると伝えた。そして、四塚市に到着し実家に到着。

実家に到着し紘太の部屋に荷物を下ろすと直人がやってきた。

 

「・・・親父?」

「稽古を付ける。付いてきなさい」

 

父親の言われた通り、道場に到着し木刀を手にする。

すると直人は、攻撃を仕掛けてきたが紘太は、直ぐに対応。

そして、そのまま横に斬り払う直人。紘太は、バク宙で攻撃を避ける。

直人は、追撃で攻撃を仕掛けるが、紘太に当たった思われた攻撃は、空振りになった。

驚きのあまり反応が一瞬鈍り紘太の木刀は、そのまま直人の首筋にあった。

 

「・・・腕は、訛っていないようだな」

「そんな事を確認する為に、俺を強引に三門市に引っ張ったのか?」

「そうだ・・・。って言ったら?」

 

紘太は、溜息を吐き、木刀を下ろす。

 

「・・・単純に寂しかったんじゃないの?」

「そうとも言う」

「母さんに女の人誑かしたって告げ口するから」

「御免なさい父さんが悪かったからそれはやめて下さい」

 

紘太は、呆れた口調で話をする。

直人は、実の所、天然の誑しで任務の先々で女性を無自覚に誑かしている。

そして、毎度の如く母に制裁を受けている。紘太は、この様子を見て・・・。

 

−−−−いつか、この家から出よう・・・。

 

と心に決めていたのだ。一番の理由としては、何故毎回両親の痴話喧嘩を見なければならなんのだと言う理由。

そのことが原因でフラストレーションが溜まりに溜まり父・直人と稽古の際、当時、8歳だった紘太が後一歩の所まで追い詰められた記憶があった。

紘太が、直人に勝てるようになったのは、割と最近の事である。

 

「はあ・・・。書斎にいるからご飯になったら呼んで」

「わ、分かった・・・」

 

紘太は、若干怒りの口調でそう伝え、道場を後にした。

 

 

 

 

 

一方、紘太が四塚市に向かう2日前の玉狛支部。

そこでは、林藤支部長が修達にある提案をしていた。

 

「合宿ですか?」

「おう。ボーダーが所有している合宿所があってな。

ランク戦のインターバルの間、どうせなら集中的に鍛えるのもありだと思ってな」

「合宿所って、もしかして四塚市の?」

「おう、そこだ」

「そういえば、綾瀬も四塚市に里帰りするって言ってたな」

「え!?綾瀬の実家って四塚市なの?」

「初めて聞きました」

「嘘です。今考えました」

 

烏丸お得意の小南弄り。

そしてそれに釣られた修も巻き込まれてヘッドロックを喰らう。

 

「アンタのせいで騙されたじゃないの!!」

「僕騙してませんって!!」

「まあ、でも。合宿するのはありなんじゃ無いのか?

あそこなら息抜きしながら合宿するのに最適だからな」

 

小南と修のやり取りは、無視し木崎は、合宿を推奨した。

こうして、先輩達のススメもあって玉狛第二は、四塚市で合宿をするのだった。

 

 

 

 

 

夕食を終えて紘太は、夜のルーティーンのランニングをする為、トリガーを手にランニングに出掛ける。

 

「出掛けるの?」

「ランニングに行ってくる」

「あまり遅くならないでね」

 

母にそれだけ伝えると紘太は、家を出てそのままランニングに向かった。

 

 

 

 

 

ランニングでしばらく走っていると突如、紘太は、足を止めてある一点を見る。

まるで何かに見られているかのような感じだが気のせいかと思い、移動する。

そして、木の影から紘太を見ていた人物が現れた。

 

「・・・驚いたな。まさか俺様の存在に気づくとは」

 

少年は、紘太を狙うのは、些かリスクが大きいと考え紘太を見逃した。

 

 

 

 

 

そして肝心の紘太は、移動している最中、街の少し外れの森の中にいる何かの気配を感じ取った。

 

「(この気配は・・・。トリオン兵?)」

 

紘太は、トリガーをいつでも起動できるように忍ばせ、物陰に隠れながら近くに移動した。

そして、近くに立ち寄ると遠目で断言できないが腰程まで伸びた長い髪の人がいた。

紘太は、気付かれないように近くまで移動する。すると近くで爆発音が聞こえた。

紘太は、気になり爆発があった方に向かう。

爆発のあった方に覗き込んでみると何と、修が見た事のないトリオン兵と交戦していた。

 

「・・・何だ?あのトリオン兵」

 

そんな時だった。

 

「貴方・・・」

「!?」

 

紘太は、トリオン兵を見るのに夢中となり慌てて振り返った。

だが、紘太が振り返りその人物は、先程の紘太が見つけた人物だった。

 

「君は・・・」

「お願い!ゼノを止めて!」

「ゼノ?」

 

紘太は、その少女に言われた事を理解できていなかった。

 

「ああ!!」

 

すると雨取の声が聞こえた。

慌てて振り返ると雨取が倒れそうな所を修が支えていた。

 

「(できるだけ、対等な立場で話したかったが・・・仕方がない)君、名前は?」

「私は、リリス」

「リリス、君の話を聞くがまずはあの男を止めてからだ。いいな」

「分かった」

 

紘太は、少女・リリスと共に修達の元に向かう。

 

 

 

 

 

場面は変わり、修の場面。新しいタイプのトリオン兵が現れ応戦する事になった玉狛第二。

修の発想でステルス機能を持った敵と戦う時、雨取にトリオンに臨時接続し巨大トリオン立方体(キューブ)を生成。

できる限り小さくしスロー弾丸で光弾をばら撒き敵を炙り出しトドメを刺そうとした時、先程、紘太を狙っていた少年と同一人物だった。

皆の気が緩んで隙ができているときに雨取の首にトリオン兵がくっついた。

だが、先程のは、トリオン兵ではなくトリオン兵を模した爆弾だった。

爆弾を解除しようと説得しようとした時だった。

 

「ゼノ!貴方何をしたの!?」

 

リリスの声が一点に集まった。

そして・・・。

 

「まさか、俺を狙っていたガキが近界民(ネイバー)だったとはな」

 

紘太も現れたのだった。

 

「紘太!?」

「お前は、さっきの!?」

 

修は、なぜここに居ると言うニュアンスで話し、リリスがゼノと言っていた少年は、標的にしていた少年がリリスと一緒にいる事に驚いていた。

ゼノとリリス。この2人が新たな戦いの渦になっていく事を今ここにいる皆は、まだ知らないでいた・・・。

 

 

 




今回は、ここまでとします。


誤字脱字ございましたら連絡下さい。
では、次回。

月の呼吸は、出しますか? 4/9 0:00まで

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