ワールドトリガー 〜鬼殺の剣士〜   作:シナプス・フィン

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ちょっと鬼滅要素があります。
と言っても今後の物語に大きく関わらないとだけ話しておきます。


では、どうぞ。


第36話 囚われた紘太

四塚マリンワールドで訓練(遊び)に来ていた紘太達。

だが、ギーヴが新たなトリオン兵を用意し攻撃を仕掛けて来た。

敵の策により、皆が戦闘不能になった時、リリスが姿を変えそのままトリオン兵を攻撃し消滅した。

だがギーヴは、その隙に紘太を人質に取ってしまった。

 

「紘太!」

「来るな!リリスを守れ!!」

「でも!!」

『安心して下さい。リリスを渡せばちゃんと返しますから。

また会いましょうね』

 

カロンがそう言うとギーヴが(ゲート)が発生しそのまま連れて行かれた。

 

「紘太ァ!!!」

 

修の叫び虚しく紘太は、連れて行かれたのだった・・・。

 

 

 

 

 

場所は変わり、四塚市の中にある採掘場。

その事務所代わりらしき場所に紘太は、幽閉されていた。

紘太は、ここに来る途中、意識を失っていたようだ。

 

『おはようございます。こうして話すのは初めましてですね』

「・・・オレを使ってリリスを連れて帰ろうって訳か」

『驚くほど冷静ですね。まあ、話が早くて助かります。引き受けてくれますか?』

「断る」

『即答ですか。なら取引をしましょう。リリスを連れて来てくれれば玄界(ミデン)に危害を加えない。

悪く無い取引だと思いますが?』

「よく言うよ。無関係な人間を襲っておいて、そんな奴の言葉を信じられると思うか?」

『あらら〜。それは残念。ですが、一刻も猶予はありませんよ。

貴方の命は、私達の手の中にありますからね』

「精々、悔いのない選択をする事だな」

 

そう言い、カロンとギーヴは、部屋を出た。

 

「さて、どうやって()()()()()

 

紘太は、反撃の隙を狙う策を練るのだった。

 

 

 

 

 

場面は、変わりボーダー合宿所。

宇佐美が紘太の携帯電話のGPSを使って追跡をしていた。

だが、途中で足取りを追えなくなってしまった。

そんな中、修の表情は暗かった。

 

「オサム?」

「どうかしたの?」

「・・・あの時、紘太が庇ってくれなければ僕が連れて行かれた」

 

修の言う通り、紘太がギーヴの存在に気づいた時、修を突き飛ばし紘太が身代わりになってしまったのだ。

修は、その事を悔やんでいた。

 

「・・・僕のせいで!」

「オサム。紘太は、自分からやったんだ。あまり気負うな。

それに、取られたら取り返せば良いだろ?」

「空閑・・・。ああ!絶対に助ける!!」

 

遊真に言われ修は、気合を入れ直すのだった。

そして修達は、ゼノがどうしてエルガテスを裏切ったのか話を聞いた。

要約するとリリスをトリオン兵の実戦兵器として運用するべくゼノとの記憶を消そうとした。

しかし、リリスは、それを拒絶した。

その事を知ったゼノは、彼女を守るべく、エルガテスという国を敵に回した。

そして、船を奪い国を出て今に至るという事だ。

 

「お前達もそうだが、全部奴が、()()()がいてくれたおかげだ。

アイツがいなかったら俺たちは、何も出来なかっただろう」

 

修は、ゼノの呟きを聞き鼓舞するように話す。

 

「紘太は、僕達を助けてくれた。一人の友人として、戦う仲間として。

紘太がいてくれたからここまで来れたんだ」

「そうだな。近界民(ネイバー)のオレを何ともなく普通に接してくれたし」

「私とも気さくに話してくれたし」

「みんな、コウタがいてくれたおかげだ」

「だからこそ、僕達で助けるんだ」

 

修の決意を聞くと眠っていたリリスが目覚めた。

 

「・・・ゼノ?」

「リリス!」

 

リリスが目を覚まし思わず抱きしめるゼノ。

リリスも思わず顔を赤くするがそのまま抱きしめる。

するとリリスは、辺りを見舞わし焦った表情をする。

 

「お願い、ゼノ!コウタを助けて!!」

「どうしたリリス」

「コウタは、私がトリオン兵だっていうこと()()()()()!!」

 

「「「!?」」」

 

その事を聞いた皆が驚きの表情をした。

 

「リリス!それはどういうことだ!?」

「キャンプファイヤーをやった日、トリオン兵が襲撃した後にコウタが聞いてきたの・・・」

 

 

 

 

 

【リリス。君は、トリオン兵か?】

【・・・どうして?】

【オレは、副作用(サイドエフェクト)を持っていてお前の体の構造がトリオン兵によく似ていたのを知った。

だから、君は、トリオン兵だという事がわかった】

【・・・この話をしてどうするの?】

【どうもしないよ。と言うより事実かどうかを知りたかっただけだ】

【私がトリオン兵だって事、気にならないの?】

【遊真と一緒にいるトリオン兵もいるから、俺たちからして見ればだからどうしたって事だ】

【・・・コウタ】

【安心しろ。言いふらさないしお前もゼノも纏めて守ってやるよ。この剣に誓ってな】

 

 

 

 

 

「アイツ・・・」

「コウタが、守るっていう言葉に異様に固執していたのは、ゼノの事を考えての事だったのか・・・」

「お願いゼノ!コウタを・・・」

「分かっている。アイツには、返さないといけない大きな借りがあるからな」

 

ゼノは、紘太が知らぬ間に自分達を守ると約束していた。

リリスの正体を知っても変わらず接してくれた。

そんな人間を必ず助けようと決めた。そんな時だった。

 

「みんな!綾瀬君から通信来たよ!!」

 

「「「!!」」」

 

宇佐美からの言葉に一同笑顔になった。

 

 

 

 

 

場所は、紘太がいる砕石場。

紘太は、ここを脱出する方法を考えていた。

そして、丁度よくギーヴが入ってきた。

 

「さて、答えを聞かせて貰おうか」

 

しかし紘太は、うつ伏せになりギーヴの顔を見ない。

 

「貴様、自分の立場を分かっているのか?」

 

そう言いギーヴは、紘太の頭に掴みかかろうとした時、拘束していたワイヤーを外しそのままギーヴを投げ飛ばした。

 

「グア!」

『ギーヴ様!!』

 

カロンは、紘太に攻撃を仕掛けようとするが頭部の触覚を掴みそのままギーヴの方に投げた。

ギーヴは、腹部に当たりそのまま吹き飛ばされると同時にトリガーを落とした。

紘太は、それを拾い戦闘体に換装した。

 

「無駄な事だ!!」

 

ブレードを出し紘太に攻撃を仕掛けるが、落ちているワイヤーで足元を狂わせギーヴを倒した。

 

「何!?」

 

そして、そのまま心臓部を弧月で貫き戦闘体を解除させた。

紘太は、新たにもう一撃、弧月を振り下ろした。

ギーヴは、それを躱し頬を掠めた程度の攻撃を受けたが普通だったら血が出るのかと思いきや・・・。

 

 

 

 

 

噴き出たのはトリオンだった。

 

「・・・やはりコイツは」

「お、オレの体からトリオンだと・・・?」

 

ギーヴは、動揺のあまり自分の意識を保てないでいた。

 

『余計な事を!』

 

背後にいたカロンが紘太に攻撃を仕掛けるがそれを躱す。

すると、外で警備を担当していたトリオン兵がこちに向かって来ている事に気づきここは逃げる事にした。

トリオン兵が集まっている中、紘太は、物陰に隠れ宇佐美達に通信をした。

 

「こちら綾瀬。宇佐美さん聞こえますか?」

『綾瀬君!無事!?』

「無事です。それで、そっちはどうなっています?」

『本部にこの事を伝えたらレイジさん達がこっちに向かってるって』

「そうですか。ならオレの居場所は分かりますよね?」

『うん。今君が砕石場にいるのも知ってる』

「脱出しようにもトリオン兵が巡回しています。

修達に俺を向かいに来るなら正面から来いって伝えて下さい」

『了解!無茶しないでね』

「元よりそのつもりです。ああそれと」

『何?』

「リリスに自分を責めるなって伝えておいて下さい。

敵に捕まる事を前提で動いていたって話しておいて下さい」

『ちょっと待って!最初からこうするつもりだったの!?』

「敵が来ました。対応します」

 

紘太は、それだけ話すと通信を切った後、ギーヴが用意したトリオン兵を蹴散らしていく。

そして、迎撃していく中、1つの紋様を見つけた。

紘太は、その紋様を見た時、思わず目を見開いた。

 

「これは・・・。

 

 

 

 

 

()()()()()()・・・」

 

紘太は、その紋様を見て驚きの表情をしていた。

 

・藤の家

かつて、鬼狩り全盛期だった頃、鬼を狩る組織、()()()に命を救われた一族によって運営されており、鬼殺隊員であれば無償で怪我の治療や休息が受けられる。

その家紋が四塚市の砕石場の壁の一部に彫られていた。

 

「そうか・・・。この地帯は昔、土砂崩れで藤の家が巻き込まれたところだったのか。

当時は、被害が酷かったから再建するのは無理だったからそのまま放置されたのか」

 

そんな推測をしていると背後にトリオン兵が迫っている気配を感じた。

紘太は、距離を取ると保護色で隠れいていたトリオン兵が姿を現した。

 

「本当にカメレオンだな・・・」

 

紘太は、修達が必ず来る事を信じて持ち堪えるしかなかった。

 

 

 




今回は、ここまでとなります。
藤の家の補足としては、ギーヴが透明化するトリオン兵で迷路化していた時、たまたま見つけたと言う感じです。


誤字脱字ございましたら連絡下さい。
では、次回。

月の呼吸は、出しますか? 4/9 0:00まで

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