ワールドトリガー 〜鬼殺の剣士〜   作:シナプス・フィン

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後、1、2話で逃亡者編が終了します。


では、どうぞ。


第40話 リリスを救え

カロンの策略により、トリオンを利用した外壁を作り廃墟の遊園地を覆い被せ逃げ道を塞がれた。

更に、四塚市にいる住民を人質にしトリオンを供給させていた。

怪物の姿になったギーヴは、紘太達を襲撃する。

その時、リリスが説得に入るものの、ギーヴがリリスを取り込んでしまった。

リリスを取り込んだギーヴは、更に暴走してしまい更に巨大化してしまった。

紘太達は、この状況を突破することができるのだろうか?

 

 

 

 

 

「・・・紘太」

「まさか、コウタまでギーヴの中に入るとはな」

「紘太さん。大丈夫かな・・・?」

 

ゼノは、自分の無力を呪った。

自分では、守ると言っておきながら結局、紘太がいの一番に助けに向かった。自分の命を顧みず・・・。

更に、追加でA級B級の混成部隊が向かっていると連絡が入り、玉狛第二は、ギーヴの対処に専念するのだった。

 

「ゼノ、リリスを助ける方法は・・・」

「リリスに手を出すな」

「ゼノ・・・」

「・・・応援が来ると言ったな?」

「ああ、四塚市の市民を救出するために」

「本当は、どさくさに紛れてリリスを捕らえようとしているんじゃないのか!?」

 

ゼノが吐いたセリフに皆は、驚きを隠せなかった。

 

「何を!?」

「落ち着け!リリスが捕まったからってパニックになるな」

『コウタがギーヴの中にいる。まだ助かる可能性は、残っている。諦めるのは、早計だ』

「黙れ!!」

 

ゼノは、自身のトリオン兵を出現させ修達を囲んだ。

 

「リリスは、誰も触れさせない!中にいるコウタもな!!」

 

ゼノは、トリオン兵に乗りギーヴの元に向かった。

 

「ゼノ・・・」

 

 

 

 

 

一方、ギーヴに取り込まれたリリスと自ら飛び込んだ紘太。

紘太は、朧げな瞳だが何とか意識を取り戻した。

 

「ここは・・・。!!」

 

意識を取り戻すとリリスは両手、両脚がギーヴによって動きを封じられていた。

 

「リリス!待ってろ!今すぐに・・・!」

 

だが、それは、紘太も同じだった。

 

「どうすれば・・・」

 

紘太は、飛び込んだのは良いもののこの状況をどう突破すればいいか思いつかなかった。

 

 

 

 

 

修達は、ゼノのトリオン兵で助けに行けずしどろもどろになっていた。

どうにかしないといけないそんな時だった。

 

『ゼノ・・・ゼノ・・・?』

「リリス!?」

 

突如、リリスから通信が入った。

 

「リリスちゃん!?」

「交信の回線に入り込んでる・・・」

「無事か!?」

『リリスは、平気・・・。でも、大変なの。

ギーヴに取りついたトリオン兵が彼を自爆させようとしている・・・』

 

「「「!!???」」」

 

「リリスの回収を諦めたか」

『あれ程のトリオンが一つの塊となって爆発を起こしたら四塚市が吹き飛んでしまう』

「えぇ!?」

 

レプリカの解説により皆が驚きの表情をした。

 

「待ってろ!今、助けに行く!」

『ううん。リリスは、ここで良い・・・』

「・・・え?」

『ギーヴが自爆すると同時にリリスも自爆すれば、双方のトリオン反応が打ち消しあって爆発の威力を抑え込めるかも・・・』

「そんな事したら、リリスちゃんは助からないよ!!」

 

そのことを聞いたカロンは、電流を走らせ紘太とリリスの意識を奪おうとする。

 

「リ、リス・・・!」

 

紘太は、こんな時に何もできていない自分を呪った。

だからこそ、今出せる力を振り絞ろうとしている。

 

『リリスは、幸せ者だよ・・・。兵器として生まれてきたのに見知らぬ誰かを傷つける為じゃない・・・。

大好きな人の大切な物を守るために役に立てるんだもの・・・』

「リリス・・・」

 

救出する為、ギーヴに近づこうとするがボード型のトリオン兵が破壊され落とされてしまった。

 

「・・・リリス」

『今、ギーヴが自爆モードにならないよう必死で止めている・・・。

オサム、ユウマ、チカ。貴方達こそ、この空間から逃げて・・・。

リリスの意識が保っているうちに、早く・・・』

 

リリスは、それだけ言うと意識を失った。

そして紘太は、握り拳を作り力を込めた。

 

『ふぅ、トリオン漏出と攻撃の制御完了。

さあ、ギーヴ様!綺麗さっぱり吹っ飛ばしちゃいましょう!

貴方も、意地なんて張らずに吹き飛んで仕舞えば楽になれますよ』

 

再び、リリスに電撃を流したその時、突如、ギーヴの体に異変が起きた。

 

ーーーグオオーーー!!!

 

『ギーヴ様?どうなさいました?』

 

カロンがそう質問したその時だった。

 

 

 

 

 

ドゴーーーーン!!!!

 

突如、ギーヴの腹部の部分が爆発した。

 

「「「!?」」」

 

『な、何事ですか!?』

 

ギーヴの腹部の部分から煙が現れた。

修達もそれは、確認済みだ。

 

「アレは・・・!?」

「・・・炎か?」

 

遊真が言った通り、そこには、荒々しい炎が包み込んでいた。そして、その炎が治ると・・・。

 

 

 

 

 

羅刹を起動し、リリスを救出した紘太がそこにいた。

 

「紘太!!」

「紘太さん!!」

 

皆が歓喜の声を上げた。

そして、リリスをそのままゼノのいる所まで連れて行った。

 

「ゼノ・・・?」

「・・・リリス」

「後は俺たちの番だ。奴らは、俺達が仕留める」

 

紘太がそう話すとゼノは、紘太を見る。しかし、その姿に驚いた。

 

「お前、その姿は・・・」

「話は、後だ。修、リリスが話した通り、奴は、自爆して四塚市を吹き飛ばすつもりだ。

下手したら、ゼノの船も破壊される可能性もある。ここまで来たらもう倒すしかない」

 

紘太は、決意を宿した瞳でそう話す。

 

 

 

 

 

時を少し戻し、場所は四塚市。

そこでは、A級B級の混成部隊が街にいるトリオン兵の駆除をしていた。

そして、那須隊の那須、熊谷は、街中のトリオン兵を駆除していた時だった。

 

 

全集中 霞の呼吸

 

 

参ノ型 霞散の飛沫

 

 

 

全集中 花の呼吸

 

 

伍ノ型 徒の芍薬

 

 

突如倒されたトリオン兵に2人は、驚きを隠せないでいた。

 

「あの、貴方達は・・・?」

「ん?もしかして、ボーダー隊員ですか?」

「は、はい。那須隊隊長の那須玲です」

「チームメイトの熊谷友子です。それで、貴方達は・・・」

「申し遅れました。独立武装隊隊長・綾瀬直人です。それでこっちが」

「妻の綾瀬香織です。綾瀬紘太の親族の者と言えば納得するでしょうか?」

 

2人は、名前を聞いた時、思わず驚きの表情をした。

 

「紘太君のご両親ですか!?」

「・・・玲のお母さんにも負けず、若い」

「あら、嬉しいこと言ってくれるわね。

お茶をしながら息子の話でもしたいけど、今は、あっちの対処よ」

 

香織が視線を向けると新たなトリオン兵が出てきた。

 

「私達も手伝うわ」

「息子が頑張っているんだ。親の僕らが頑張らない訳にはいかないからね」

 

綾瀬夫妻は、剣を構えた。

那須と熊谷は、お互いの顔を見て頷いた。

 

「ご協力、感謝します」

「ですが、本当にまずいと感じたら私達に構わず逃げて下さい」

「分かりました」

「では、行きます!!」

 

那須、熊谷、綾瀬夫妻は、同時にトリオン兵に向けて駆け出した。

 

 

 

 

 

紘太と玉狛第二、そしてゼノと共にギーヴとケリを付けるため立ち上がった。

 

「ゼノ、力を貸してくれ。もうこれ以上、奴らの好きにはさせない」

「・・・そう言っておきながら、リリスを連れて行こうとしているんじゃないのか?」

「そんなことはしない。友達を売るなんて事は、絶対にしない」

「なら、一つ聞かせろ・・・。何のためにオレ達を助けようとする?」

「僕が・・・」

 

修は、一度言葉を切り、左手の拳を胸に当てる。

 

僕がそうするべきだと思っているからだ・・・!

 

ゼノはそれだけ言うと、指をパチンと鳴らした。

すると、修が囲んでいたトリオン兵が離れていく。

 

「・・・オサム。決着をつけるから、手伝ってくれ」

「・・・ああ!!」

 

紘太は、これで役者は、揃ったなと言う笑みを浮かべた。

 

「ゼノ、奴の急所は分かるか?」

「このオレを誰だと思っている」

「ゼノ様でしょ」

 

ゼノは、分かっているじゃないかと笑みを浮かべた。

 

「奴の首元にあるトリオン供給機関が暴走のせいで異常発光している。そこを叩けば奴は、止まるだろう」

「問題は、いつ自爆モードに移行するか分からない状態だ。

供給機関の破壊とギーヴを操っている自律型トリオン兵を倒すこと。この二つを同時進行するぞ。

空閑は、自律型トリオン兵の破壊。紘太は、僕と一緒にトリオン供給機関の破壊だ」

「オレがあそこまで連れていけば良いんだな?」

「ああ。僕が紘太をアシストする。トドメは、任せた」

「了解」

「ゼノは、空からギーヴを引き付けてくれ」

「分かった」

「よし、作戦開始だ!!」

 

今、四塚市の運命をかけた最後の戦いが始まる。

 

 

 




今回は、ここまでとなります。


誤字脱字ございましたら連絡下さい。
では、次回

月の呼吸は、出しますか? 4/9 0:00まで

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