ワールドトリガー 〜鬼殺の剣士〜   作:シナプス・フィン

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いよいよヒュースが動きます。


では、どうぞ。


第49話 新しい仲間

紘太がガロプラと戦闘している中、修達のランク戦が行われていた。

修、雨取、遊真の3人は、他の隊員達に様々な戦い方を学び新たな必殺技を引っ提げて戻ってきた。

修は、木虎からスパイダーを教えて貰い遊真の戦いを有利に運ぶ様に支援の強化に努めた。

雨取は、影浦隊の狙撃手(スナイパー)・絵馬ユズルから狙撃をする際に鉛弾(レッドバレット)を使用すると言うアドバイスを貰った。

その結果、鉛弾(レッドバレット)狙撃が完成し対戦相手の柿崎隊と香取隊を仕留めるのに貢献した。

修もスパイダーを用いる事で香取隊の2人を撃破する事に成功。

その試合結果を、嵐山は、配布された携帯で試合結果を見ていた。

 

「木虎。三雲君たち、7点取って勝ったそうだ」

「当然でしょう。あのチームの能力を活かせばそれくらい」

「綾瀬君の影響もあったんじゃないのか」

「・・・・・・」

 

木虎は、以前修が試合のお詫びをしにきて差し入れを持ってきていた。

その時に木虎に戦い方を教えてくれと素直に頭を下げたのは、木虎自身も驚いていた。

一体、どう言った心境の変化なのか尋ねてみた所・・・。

 

【僕がこれまでのランク戦を見直した事と紘太に指摘されて思ったんだ。

僕自身が点取になるんじゃなく、空閑が有利に動ける様にすればいいんじゃないかって。

僕は、空閑や紘太の様に強くないし千佳の様にトリオンがある訳じゃない。

だから、僕にできる事を考えたら木虎がそれに近い答えを持っているって思ったんだ】

 

そして、その結果スパイダーを習得する事にした。

修は、自身が言った通り強くもなければトリオンもない。

できる事は限られてくるが何も出来ない訳ではない。

そして、その答えが今回のランク戦で実施したワイヤー戦術なのだ。

その試合結果も二宮も見ていた。彼は、試合結果を確認した後、そのまま携帯を仕舞った。

 

 

 

 

 

 

場所は変わり、玉狛支部。

その日は、迅が食事当番で夕飯は、奮発してすき焼きとなっていた。

 

「玉狛第二大勝利、おめでと〜う!」

 

木崎が防衛任務で不在だが他の皆が食事中、1人の人物が入ってきた。

 

「お邪魔しまーす」

「紘太!」

「おお!帰って来たか!!」

「数日ぶりだね綾瀬君!!・・・でも、何で包帯塗れ?」

 

そう、紘太は、所々包帯を巻いていたり顔に絆創膏が貼られていた。

 

「特訓してちょっと怪我を・・・」

「アンタ、特訓もいいけど那須ちゃんに心配させるんじゃないわよ」

「いや〜それは〜・・・」

「風間さんから聞いたぞ〜?那須ちゃんに物凄い剣幕で怒られたみたいだな」

「あはは・・・。返す言葉もございません」

 

迅の指摘に紘太は、苦笑いで浮かべていた。

 

「まあ話はそれ位にして、お前も食べなよ」

「はい。頂きます」

 

迅に催促され紘太もすき焼きを頂く。

 

「試合、見てたぞ。スパイダーが上手く決まったな」

「練習に付き合って貰ったおかげです」

「スパイダーって確か、ワイヤーを使ったトリガーですよね?」

「ああ。木虎がよく使っているトリガーだ」

「木虎が?あいつに教えてもらったのか。意外だな」

「まあ、色々あって」

 

陽太郎もソファーの上に立ちながら食べて賞賛を送っていた。

 

「それで皆様に嬉しいお知らせがあります」

「嬉しいお知らせ?」

「何と、ヒュースが玉狛第二に入りたいそうです」

 

「「「!?」」」

 

皆が驚く中、紘太が一人頭を?にしていた。

 

「アンタどう言う風の吹き回し!?ついこの間・・・」

 

小南は、話を止めフードを被り・・・。

 

「100%ありえない。とか言ってたじゃない!」

「今のセリフは、どう考えてもヒュースじゃなくて小南さんが言いそうですね」

「そこ、だまらっしゃい!!」

 

紘太の指摘に顔を赤くしながら文句を言う小南。

 

「んで、どうしてそんな事を?」

「迅との取引だ」

「取引?」

 

紘太は、取引という言葉に引っ掛かりを覚えた。

 

「アフトクラトルまで同行することを条件に力を貸してやってもいい」

「ほう」

「アンタ本気でそんなこと考えていた訳?」

「面白いだろー」

 

小南は、迅に問いただすと迅は、何も躊躇いもなく話す。

しかし、彼は、以前雨取を狙っていた一味の一人だ。

小南が指摘したがその人物をチームに入れるのは、些か危険である。しかし・・・。

 

「この前と事情が変わった。オレは、本国に戻る事を優先する。

この際、金の雛鳥はどうでもいい。信じるかどうかは、お前達で決めろ」

「金の雛鳥って千佳ちゃんの事だよね?」

「そうです」

 

紘太は、視線を遊真に移す。

 

「一応、嘘は言ってないよ」

 

紘太は、次に雨取に視線を移す。

 

「私は別に・・・。修君がいいって言うなら・・・」

「また主体性のない事を・・・」

「遊真君も迅さんも大丈夫って思っているみたいだし・・・」

 

雨取は、2人が大丈夫だと言っているのならいいと話している。

しかし、それでも小南は食いつく。

 

「遊真たちは、新技覚えてランク戦は順調なんでしょ?

コイツをチームに入れる必要なんて無いわ!」

「それは早計ですよ。小南さん」

「はあ?どう言うことよ」

「まだ修のチームに穴はあるって事です」

「その通りだ」

 

ヒュースは、食べるのをやめて箸とお椀を置く。

 

「例えば、チカの重石攻撃。あれは確かに効果的だが普通の弾では人が撃てないと言うことが外で見てたオレでもバレバレだ」

「千佳ちゃんが人が撃てないって言うのもバレてるみたいだし柿崎隊の照屋さんだっけ?

対策が他の人達に露見したから狙撃が通りにくくなりますからね。

普通の弾を撃てれば色々と変わるんだけどね。ヒュースもそれは思っていた事でしょ?」

 

ヒュースは、会釈して話を続ける。

 

「そして何より、チームのエース、ユーマが落ちれば終わりという点は、以前と変わっていない」

「柿崎隊の隊長とタイマンで戦った時のがいい例だね。相打ちになっていたらまた戦況が変わっただろうから。

だから必要なんだよ。()()()()()()()が」

「どれだけ援護が優れていてもエースが落ちたら意味がない。

だからオレが・・・。

 

 

 

 

 

2人目のエースになってやる」

 

その言葉に修達は、息を呑んだ。

 

「そうすれば、どんな相手でも互角以上の戦いができる様になるだろう」

 

しかし、そこで小南が・・・。

 

「それだったら紘太が入ればいいじゃない」

「小南さん忘れました?俺、アンノウン認定されて余程のことでない限り他の支部に異動出来ないんですよ?」

「・・・あ、そうだった」

「(アンノウン?どう言うことだ?)」

 

小南の提案は、紘太の指摘ですぐに却下となった。

すると修は・・・。

 

「仮にヒュースがボーダーに入るとして、角はどうするんです?近界民(ネイバー)だってバレますよ」

「そうよ。大規模侵攻でコイツの顔を見られているはずよ。どうすんの?」

「角なしのトリオン体に換装すればいいんじゃない?

角を取ったモデル作れるし」

 

宇佐美の案で角の心配は、無くなった。

 

「大規模侵攻で見られた可能性は?バレたらかなり大ごとになりますよ」

『それはないだろう。ヒュースを見たのは、C級数人。それもかなり遠目だ。

角さえなければ、ハッキリ覚えている人間はまずいないだろう』

 

紘太の心配は、レプリカの推測で大丈夫となった。

 

「身元はどうするんですか?外国人が入隊したら目立つんじゃ・・・」

「ウチのエンジニアが丁度、外国人顔だから親戚って事にする」

「玉狛のエンジニア?」

「へぇ〜。エンジニアなんていたんだ」

 

遊真は、迅の話を聞いて思わず感心してしまった。

 

「いるよ。今は、他所の県に隊員スカウトに行っている。

名前は、ミカエル・クローニン。カナダ人設定だ」

 

「「・・・()()?」」

 

紘太と修が疑問の声を上げた。

 

近界民(ネイバー)なのよ。クローニンは」

「・・・近界民(ネイバー)!?」

「なるほど・・・。遊真が近界民(ネイバー)だからフランクに接しているのは、前例があったって訳か」

「オレが最初じゃなかったんだな」

近界民(ネイバー)は、意外と近くにいる」

 

迅の話を聞いた時、紘太は、感心した表情を浮かべた。

 

「となると、残る問題は・・・」

「・・・()()()()()()()()()()()()。そしてそれをするのは、隊長である僕の役目だ」

「真史さんは、ちゃんとした根拠があれば話を聞いてくれるけど城戸司令が近界民(ネイバー)だからと言う理由で拒否すれば頓挫するな・・・」

「でも、ヒュースが協力的なら・・・」

「ちょっと待て」

 

するとヒュースが待ったをかけた。

 

「前にも話したが本国について一切何も話さないぞ。

それを了承しなければこの話は無しだ」

 

皆が驚く中、遊真がエネドラの死体からアフトクラトルの情報を引き出していると話した。

それでも譲るつもりはないとの事。この話を聞いた紘太は・・・。

 

「ヒュースの主人に対して忠誠を誓っているからでしょ」

 

「「「???」」」

 

紘太の呟きに皆が視線を移した。

 

「・・・忠誠?」

「次に主人の前に立つ時は、己の恥があるかどうかでしょ」

「そうだ。これは、損か得かではないと言うことだ。オレ自身の問題だ」

 

紘太の話に同意するかのように今度は、ヒュースが話をする。

修は、紘太とヒュースの見解を聞いて・・・。

 

「・・・分かった。条件を呑もう」

「ちょっと、本気!?」

「これが損得の問題でなければ交渉は難しいです。

でも、アフトクラトルに行くという利害が一致しているのなら組む価値はあると思います」

「だが、そうなると上層部を納得させるのは、難しいぞ」

「分かっています。だから、できるだけ準備をして・・・」

 

こうして、ヒュースをボーダーに加入する為の策を練る修だった。

 

 

 

 

 

翌日。ついに上層部にヒュース加入の交渉する。

 

「(いよいよ本番か・・・。頑張れよ、修)」

 

紘太は、そう願いながら目の前の文献を解読していくのだった。

 

 

 




今回は、ここまでとなります。


誤字脱字ございましたら連絡下さい。
では、次回。

月の呼吸は、出しますか? 4/9 0:00まで

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