ー俺は戦争で殺し過ぎた。お前は俺のようにはなるなー
そう言って頭に手を置く
ノイズがはしる
ーああは言ったが強くなれ。自分を、誰かを守るためにー
ノイズがはしる
ー拓真、日本へ行け。あいつらがいる。きっと楽しいことがあるー
紅く染まる
目を開けると見慣れた自室の天井。
夢を見た。たかが夢。されど過去に起きた事実。そんな事を思いながら身体を起こし悪態をつく。
「あぁ、またか…クソッ」
そう言って机に顔を向けるとそこには、1つの黒トリガー。
今の俺には両親が居ない。母さんは元々あまり身体が丈夫ではなく、俺を産んでまもなく死んだ。 そのあとは父さんに育てられたが俺が11の時、黒トリガーを残して死んだ。 いや、黒トリガー使いに殺された。それなのに俺は何故か泣けなかった。悲しかったはずなのに。それがなんでなのかは今でもよく分からない。
ベッドを降りて着替え、荷物をバッグに詰める。鈴を鳴らす。彼のベルトには1つのトリガーと3つの黒トリガー。1枚の写真を手にゲートへと歩を進める。
「みんな、元気かなぁ」
ぽつりとそう呟いた。
ゲートが閉じた部屋の机には "ごめん"と書かれた置き手紙が1枚、ポツンと残されていた。
ゲートを出ると大きく変わったようにも、ほとんど変わっていないようにも見える景色が目に映る。 空は暗いから多分夜だろうな。
少し耳障りな警報が鳴り響く。『ゲート発生』と無機質な、しかし人間味を帯びたようなアナウンスも聞こえる。 誰か来る前にここを離れよう。そう考えて1体のトリオン兵を残して足速に歩く。 しばらくして聞こえたトリオン兵の声や爆撃音を背に、「朝ごはんの買い物しなくちゃな」「確か日本にいた時に住んでたアパートの鍵があったはず」「学校の転入手続きもしなきゃ」とあれこれ考えながら彼は街へと姿を消した。
~side 迅~
未来が見えた。ゲートから誰か来る。でも街や人に危害はない…でも結構重要人物っぽいな。でもまだ俺が関わるのは先っぽいからしばらく流れに任せるかぁ。と考えているとある物が見えて少し目を見開いた。鈴と紅い羽、そして旧ボーダーのエンブレム。 "マジか" と驚きつつも彼は
「やれやれ、実力派エリートは大変だ」
と言った
カーテンの隙間から指す光で目が覚めた。 まだ頭が働かない。あぁそうかと思い昨日の出来事が脳に浮かぶ。母さんの出身だからと日本にいた事があるから一通りのことは分かる。 昔の、具体的には赤ん坊だった頃のことも覚えている。サイドエフェクトとは関係ない。
さて話を戻すか。 俺は昨日とりあえず銀行にお金を降ろしに行ったら名義が自分に変わっていた。そしていつ加入したのか保険金まで入っていた。次に転入手続きをしたが驚く程簡単に終わった。 絶対どっかで詰まると思ってたのに。父さん用意が良すぎるだろと思い苦笑したのを覚えてる。
時計を見るとまだ6時だった。初日から遅刻はまずいだろうがこの時間なら間に合うなと思い朝食の準備を始める。食べ終えたら制服に着替えて靴を履き外へ出る。 振り返って誰もいない部屋に向かって「行ってきます」と言って扉を閉めた。
プロフィール
名前 岸辺拓真
年齢 15歳
誕生日 12月29日
星座 かぎ座
家族構成 父、母
好きな物 ???
嫌いな物 ???