レアキャラ男子オペレーターの望む日常   作:紅葉064

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20話 勉強会

「東さんこんにちは」

 

「ああ来たか。草壁と荒船もいるのか」

 

「こんにちは。私も教えてもらおうと···」

 

「構わんぞ。荒船はどうした?」

 

「俺は何となく。でも学年末が帰ってきたので俺も見て貰ってもいいですか?」

 

「ああ大丈夫だ。3人とも座れ座れ」

 

 

 

~~

「うん。基礎も応用もちゃんと理解して解けているな。その調子だ」

 

「ありがとうございます」

 

「草壁はここが苦手な感じだなこんなふうに要点を押さえればできるはずだ」

 

「はい」

 

「改めて見るとかなり贅沢だな。東さんに勉強見て貰えるって」

 

「あー、ほんとにたまたまですよ」

 

「そういえば前にこんなことを聞いたんだ」

 

「推薦で進学決まってるのになんで勉強するのかって」

 

(東さん、岸辺のこと試したな)

 

「なんて返ってきたと思う?」

 

「分かりません」

 

「進学決まってるからってそれが勉強しなくていい理由にはならないって」

 

「へー。なかなかいいこと言うじゃねぇか」

 

「その後なんて言ったっけ?」

 

「俺らがランク戦や防衛任務をやっている間にそうでない奴らは受かるために必死で勉強してます。だからやれる時にやっておかないと入学早々確実に置いてかれます。ボーダーで忙しいからだなんてのは甘えです」

 

「木虎みてえ」

 

「俺は当人が必死でやっていることを否定するほど酷くありません」

 

「ちなみにそばでこれを聞いた小荒井は崩れ落ちた」

 

「何やってんだあいつ」

 

すると誰かが入ってきた。

 

「東、少しいいか?」

 

「忍田本部長」

 

「荒船隊員に草壁隊員。いたのか」

 

「お疲れ様です」

 

「お疲れ」

 

「ん?どしたの忍田さん」

 

「拓真もいたのか。用があるのは東だ」

 

「すまんな。少し待っていてくれ」

 

 

 

~~

「時間を取って悪かったな。それではこれで」

 

「あ、そうだ。忍田さん」

 

「なんだ?」

 

「雷刃ってどうなった?」

 

その言葉に俺、東さん、忍田さん以外はなんのことだ?というような顔をしている。

 

「私たち3人は起動することができた」

 

「だろうね」

 

「そこで近いうちに正隊員を集めて使用出来る者を探す。レクチャーは頼んでもいいか?」

 

「いいよ。俺しか使い方分からないんだから」

 

「そうだな。その話はここまでにしておこう。それにしても勉強しているのか。偉いな」

 

「まぁね。父さんのせいと言えばいいのかおかげと言えばいいのか」

 

 

 

~~

忍田さんが帰ってからしばらく俺と東隊以外が放心したような顔をしている。

 

「どうしたんすか?」

 

「岸辺お前、あの人本部長だぞ?」

 

「?知ってますけど」

 

「ははっ。やはり岸辺が上層部と親しくしているのを見ると皆同じような表情するんだな」

 

「岸辺くん。お父さんって?」

 

「岸辺の親御さんは司令や本部長と昔知り合いらしい」

 

「訳あって入り直したけど実際俺はボーダーに4年以上前からいるよ」

 

「お前それちゃっかりボーダーの中では東さんとか諏訪さんより先輩って聞こえるぞ」

 

「そうですよ。別にでかい顔するつもりは···木虎にはするかも」

 

「なんで?」

 

「あいつプライド高いから1回へし折っても大丈夫な気がするんですよね」

 

「あと親父さんってのは?ここで働いてるのか?岸辺なんて聞いたことないが」

 

「死にましたよ」

 

「「「「「「え?」」」」」」

 

東さんもそのことは知らなかったのか。

 

「数年前に」

 

「嘘···」

 

「なんか···悪ぃ」

 

「いえ、気にしてませんよ」

 

「ちょっと待て。さっき岸辺しか使い方知らないトリガーがあるって言ったよな。適性をみるってことはそれ黒トリガーか?」

 

「はい」

 

「じゃあそれがもしかして···」

 

「お察しの通り、さっき話してた黒トリガーは俺の父さんです。入隊と引き換えに差し出しました」

 

「それになんの関係がっ······!」

 

「分かっちゃいましたか。じゃあ仕方ないですね。誰にも話さないと約束して貰えるなら全部お話しします」

 

「わかった」

 

こうして俺はぽつりぽつりと語り出した。

 

 

 

~~

勉強しに来ただけなのにとんでもないことを知ってしまった荒船だった。

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