アザルトリリィ Mechanized Heart   作:渚のグレイズ

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サブタイはだいたいがテキトー。

ほんとはもっとカッコいいのをつけたい。


第三話 契りークラスメートはちゅうかぱないねー

ラウンジにて、梨璃ちゃんと夢結様がお茶をしている。

仲睦まじく・・・・とまではいかないが、目を合わせてくれなかったらしい昨日よりは、だいぶ良い雰囲気だ。

 

「ぐぬぬぬ・・・・朝っぱらから公衆の面前であんな堂々とイチャイチャして・・・・!!」

「わー、楓さんがジェラってるー」

「私にはどこかぎこちなく見えますけど・・・・」

「まともに取り合ってくれるようになっただけマシでしょー。ところで二水ちゃん、さっきから執ってるそのメモは?」

「お二人のことを週刊リリィ新聞の連載記事にするんです!」

「・・・・貴女もなかなか容赦ないですわね」

「ここにも居たかー・・・・行動力の化身」

「それ、私も興味あるな」

 

にっこり笑顔の二水ちゃんに若干引いていると、横から見知らぬリリィが話しかけてきた。二水ちゃんが鼻血出しそうになっている事から、高名なリリィだと思われる。

 

「あの夢結を二日で落とすなんて、びっくりだ♪」

「そりゃ梨璃さんですもの、当然ですわ。で、貴女は?」

「私は吉村・Thi(てぃ)(まい)。二年生だゾ!」

「それは失礼しましたわ、梅様」

「楓さん物怖じしないですねー。そういうとこだけは素直に尊敬です」

「なんだか、ものすごい引っ掛かる言い方ですわね・・・・」

「ほんと・・・・あの夢結が、な・・・・」

 

独り言のように呟く梅様に、私は昨晩調べた結果を思い出し、まだまだぎこちない二人を見つめるのだった。

 

 

―――――――――――†――――――――――

 

 

私達リリィは対ヒュージ戦における切り札だが、同時に普通のJKでもある。

なのでこのような座学の講義もちゃんとある。

国語数学理科社会etsets(他にもいろいろ)・・・・

百合ヶ丘はリリィ養成学校として名門でもあるので、基礎学力のあまり高くない私は、一つたりとも単位を落とせないのだ・・・・!

 

そういえば、さっきヒュージ出現の警報が鳴ってたっけ。

何の音沙汰も無いから、さっさと倒してしまったんだろうな・・・・その方が、梨璃ちゃんが出撃しなくて済むから良いんだけど。

 

「───────つき」

 

梨璃ちゃんといえば、夢結様がシュッツエンゲルを結んだ理由についても気になる。

夢結様が孤高のエースとして活躍していた理由については調べられたのだが、それが何故梨璃ちゃんとは契ったのか・・・・まったくの不明だ。

 

「───────緋坏!」

 

夢結様程の方ならば、シュッツエンゲルを結びたがるリリィなんて、それこそ星の数程いるだろう・・・・・そんな中で、梨璃ちゃんを選んだ理由。結局私には、未だにそれがわからない。

 

「・・・・あの」つんつん

ぅわっひゃあ!?

 

びっくりしたー・・・・急に脇腹を突っつくのは誰じゃい!

 

「ほう・・・・良い返事だな、緋坏」

「────────────あ」

 

ドスの利いた声のした方向を見れば、そこには、仁王立ちで私を睨む教官の姿が・・・・

終わったかもしれない(諦観)

 

 

―――――――――――†――――――――――

 

 

教官どのにこってり絞られて、現在。私は机に突っ伏している。

 

「うぅぅ・・・しんどかったぁぁ・・・・」

「えと・・・大丈夫?」

「んー?」

 

隣からした声に顔を上げると、隣席の人が心配そうにこちらを見ていた。

 

「ごめんね・・・・私が、余計なことしたから・・・・」

「余計なこと?あー、さっきの・・・・・」

 

そっかー。さっき脇腹を突っついてきたのは彼女だったんだ。

 

「ボケーっとしてたのは私なんだから、別に謝る必要なんてないですよー。で、どちら様?」

「え・・・・えっと・・・・」

 

しばらくしどろもどろした後、微かに聞き取れる程度の声で彼女は名乗った。

 

「・・・・・・(わん) 雨嘉(ゆーじあ)

「雨嘉さんですね・・・・・ん?王?アイスランドの王家?」

「う・・・うん・・・・・・」

「ワァオ、腕利き三姉妹の一人!有名人じゃないですか!」

 

アイスランドの王家三姉妹と言えば、リリィ界隈では名の知れた腕利きリリィである。

そんな方とこうして知り合えるとは・・・・二水ちゃんじゃないけど、興奮するなぁ。流石、百合ヶ丘だわ。

 

「あ・・・姉と妹はそうだけど、私は別に・・・・」

「ご謙遜。中等部時代から活躍なさっていたと聞いてますよー」

「二人ほどじゃないよ・・・・それに、百合ヶ丘には、私よりも凄いリリィなんて・・・いっぱい、いるし・・・・」

「まぁ、確かに楓さんみたいな凄腕が粒揃いですからねー、百合ヶ丘は」

「・・・・・」

「でも、だからって雨嘉さんがすごくないなんて事はないでしょう?欧州最強の一角と名高いヘイムスクラングラに通っていたんですよね」

「中等部まではね・・・・」

「・・・・・・・」

 

なんだろう・・・・・なんというか、自己評価が低いのかな?

百合ヶ丘に入れたってだけでも、リリィとしてのレベルは高いのになぁ。

 

「雨嘉さん、自分に自信が持てない人?」

「・・・・・ごめん」

「別に謝ることじゃないですよ?無いならこれから身に付けていけば良いんです。大事なのは、自信が無いことを理由にして、努力を怠ることですから」

「・・・・努力を、怠ること」

「・・・・ちょっと説教臭くなっちゃいましたね、すみません」

「う・・・ううん!言いたいことは、伝わったから・・・・だから、その・・・・・ありがとう」

「いえいえー、どういたしましてー」

 

と、そうしている内に予鈴が鳴った。次は射撃訓練だったっけ。私は免除されているから・・・・梨璃ちゃんの様子でも見に行こうかな?

 

「じゃね、雨嘉さん。さっきはありがと!ごきげんよ~」

「え?あれ?次の講義は?」

「あー、私免除されてるんですー」

「えぇ!?」

 

驚く雨嘉さんを残し、私は梨璃ちゃんを探し始めるのだった。

 

 

 




緋坏紋瑪─その9─

二年前の甲州撤退戦後、百合ヶ丘に保護された際、彼女は自らの出自の秘密を明かした。それが理由で、戦闘講義を一部免除されている。
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