アザルトリリィ Mechanized Heart 作:渚のグレイズ
まぁ、別にいいか(おい)
さてと、まずは・・・・・
「どこからあたる?」
「ではまず、同じクラスの人からいきましょうか!」
「同じクラスっていうと・・・・椿組の?」
「李組からにしますか?」
「うーん・・・・いずれは同じクラスの人も誘いたいけど、とりあえず今は二水ちゃんに任せるよー」
「ではまず椿組からですね!」
「えーっと・・・あ、あの人!」
梨璃ちゃんの指差した先にいたのは・・・・・
「・・・・・鶴紗、ちゃん」
「はい。安藤鶴紗さんですね!紋瑪さん、ご存知だったんですか」
「・・・・・・・」
「紋瑪さん?」
鶴紗ちゃんは、私をちらりと横目で見ると、さっさと立ち去って行ってしまった。
「あ、ちょっと待っ・・・」
「梨璃ちゃん」
「ふぇ?」
追いかけようとする梨璃ちゃんを止める。今はまだ、あの娘と話す勇気がない。だから、てきとうな理由を言って、後回しにして貰おう。
「向こうは・・・・忙しそうだし、誘うのは、今度に、しましょう?ね?」
「う、うん・・・・良いけど・・・・」
「・・・・どうしたんでしょう?」
・・・・・私、卑怯だなぁ。
――――――――――♣♧♣―――――――――
「うん・・・・うん・・・・大丈夫。それじゃ」
電話を切る。
「お母様ですか?」
「・・・うん」
いつの間にか姿が見えなくなっていた、同室の神琳が話しかけてきた。
気を使ってくれてた、のかな・・・?
「ご実家のアイスランドは、今は夜の11時といったところかしら?」
「うん。心配して、毎日電話をくれるんだけど・・・・」
「大切に想われているのね」
「ううん。私は姉や妹に比べて出来が悪いから・・・・だから、心配、なんだと・・・・思う」
「・・・・・・」
神琳は時々、私に不満そうな顔を向ける。
やっぱり・・・・私みたいなヘボリリィなんかと一緒だから・・・・
―――――――――――†――――――――――
自作の苔テラリウムを眺めていると、心が落ち着く。
今ではこの時間だけが、私の癒し。以前いた場所には、気心知れた仲の娘もいたけれど・・・・
そういえば・・・・
「神琳はレギオンに入るの?」
「ええ。貴女もせっかく留学してきたのだから交流すると良いわ」
「・・・・・・」
私なんかが交流したって・・・・
「ところでこれ、読みました?」
そう言って差し出してきたのは、一冊の新聞。
「週刊リリィ新聞・・・?こんなの読むんだ・・・・」
ちょっと意外。神琳はこういうの、興味ないと思ってた。
記事には昨日レストアヒュージを倒した二人が写っていた。ユリさん・・・?
「雨嘉さんも見たでしょう?昨日の戦い」
「・・・・うん」
あ、違う。梨璃さんと夢結様か。
「技量もバラバラで息も合ってない。なのに、不思議な迫力があって────」
「・・・・うん」
へぇ・・・・あの二人、シュッツエンゲルだったんだ。
「・・・私の話、退屈?」
「うん・・・・・へぁ!?そ・・・・そんなことないよ!」
新聞読むのに夢中で上の空だった。気を悪くさせちゃった・・・・よね・・・・
「構いませんよ・・・・それにしても、あの緋坏さん。気になるわ」
「え?・・・・緋坏さん?」
「確か、雨嘉さんは同じクラスでしたね?」
「うん」
「どんな方ですか?」
「どうって・・・・」
まだ、数回しか話したことないんだけど・・・・
「・・・・なんというか、自分に素直なひと・・・・って感じ、かな」
「ふぅん・・・・なるほど。あの翼のようなものについては?」
「・・・聞いてない。私も、昨日初めてみた」
「機密事項・・・だったのかしら?それにお目にかかれるだなんて、光栄でしたわね」
「・・・・・うん。そうだね」
この時、私達は知らなかった。
あれが緋坏さんと百由様が、学院にも無断で造っていたものだった、ということを・・・・
「汐里さんの件は残念でしたねー」
「もう既に他のレギオンに加入済みだったとは・・・・情報収集不足でした・・・・」
「仕方ないよ二水ちゃん。次、頑張ろっ!」
「誰にだって失敗はあるよー。大事なのは、それを次へ活かせるかどうか、よ」
「梨璃さん・・・紋瑪さん・・・はい!頑張ります!!」
「で、次は?」
「そうですね・・・・・・この方はどうでしょうか?」
あ、まだ四話は続きます。