アザルトリリィ Mechanized Heart 作:渚のグレイズ
ミリアムさんも加入してくれて、残りあと一人!
・・・・・・と、なったのは良いけれど
「あと一人なのに・・・・なかなか見つからないね」
「そうですね・・・・・」
時が経つのは早いもので、四月も終わり、もう五月。なのに、あれから誰も来てくれなくなってしまった・・・・
「もう今の時期になると、実力派のリリィは大抵他のレギオンに入っているか、フリーでやっていくか、決めてますから・・・・」
「個別にあたっても迷惑がられるから机を用意したけど・・・・誰も見向きもしてくれないしね・・・・」
用意した机には、紋瑪ちゃんお手製のポスターが貼られている。
昔、弟が見ていたロボットアニメに、磁石で動くロボットがあったけれど、それっぽいものが描かれている。ヒュージっぽいものを相手に格闘技を決めている絵。煽り文は「次の相手はどいつだ!?」・・・・誘ってないよね?これ。
「“
「いないんじゃないかな・・・・」
「ですよね・・・・」
・・・・なんで紋瑪ちゃん、こんなの描いたんだろう。あと二水ちゃん、疑問に思うところ、たぶんそこじゃない。
―――――――――――†――――――――――
結局今日も誰も来ないまま、一日が終わろうとしている。
そろそろいい時間なので、仕方がないから机をしまおうとした、その時だった。
「おい!」
「わっ!?え!?・・・・あ、鶴紗さんどうかしま───」
「アイツが何処へ行ったか知らないか!?」
「へ?」
慌てた様子の鶴紗さんがやってきて、誰かさんの行方を聞いてきた。
「あのー・・・アイツって?」
二水ちゃんがおずおずと訪ねる。
「アイツは─────」
「紋瑪さん、のことですわよね・・・・?」
「楓さん・・・」
いつになく険しい表情で答えてくれたのは、楓さんだった。
今日一日、見かけなかったけれど、どこにいたんだろ・・・見かけなかったといえば、紋瑪ちゃんもそうだ。
「言われてみれば・・・・紋瑪さん、今日一日お見かけしませんでしたね。楓さんは、何かご存じなんですか?」
「ええ。紋瑪さんは今朝から、校外へ出掛けております。お帰りがいつになるのかは・・・・わからない、と仰ってましたわ」
「っ!!」
「そうなんですか・・・・だから、朝から紋瑪ちゃん、見なかったんですね・・・・鶴紗さん?」
「──────────アイツは、何処に行った?」
「行き先は聞いておりません。が、ここに貴女宛の手紙を預かってます」
「見せろ!」
ひったくるように楓さんから手紙を受け取った鶴紗さんは、一心不乱に読みふける。
「あの・・・楓さん。紋瑪ちゃんと鶴紗さんって、知り合いなんですか?」
「さぁ?私はただ、紋瑪さんに頼まれただけですから」
なんて話していたら、急に鶴紗さんが手紙を放り投げてどこかへ走り去ってしまった。
「え、鶴紗さん!?急にどうしたんだろう・・・・?」
「────────なるほど、そういうことでしたか」
「楓さん?」
「梨璃さんもお読みになった方が良いと思いますわ」
楓さんから、鶴紗さん宛ての手紙を受け取り、私はその内容を読み始めた。
─鋼傑ビーク─
古代の謎技術の結晶“超電磁蹄鉄”を動力に動くスーパーなロボット“鋼傑ビーク”と、世界征服を目論む悪の軍勢“アリマ群人”の戦いを描いたロボットアニメーション。
必殺技は、磁力で引き寄せた相手にチョークスリーパーを決める「ビークブレイカー」。相手は首がもげて死ぬ。
現在放送中の第二期は一期から五十年後のお話で、古代文明の守護獣“