アザルトリリィ Mechanized Heart   作:渚のグレイズ

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グラム作成まで、あと3/4・・・・先は長いね(白目)


第五話 凶華(アヤメ)ー横浜ー

ここは横浜港のコンテナ置き場。

私達は新型CHARMの実証実験の為、現在ヒュージと交戦中だ─────私以外が。

 

「はぁ・・・・めんどくさ・・・・」

 

私はこうして、後方で戦況を見定めて(サボって)いる。

正直言って、こんなポンコツで戦おうとするのは自殺行為だと思う。

渡された試作品は、攻撃力こそ高いが、防御力は紙っペラも良いとこのロクでもない代物。そして相手はラージ級が複数体。

こんなん持たされてアレと戦えとか、死刑宣告もいいところじゃん。かったる・・・・・百合ヶ丘帰って鋼傑ビークの続きが視たい。

 

 

 

 

 

・・・・・・今更、どの面下げて帰るってのよ。

 

 

 

 

 

G.E.H.E.N.A.は私が、私だけが扱える()()の全性能を、今回の試験で見たがっている。

でも、フルに()()を使おうとすれば、私の自我は─────

そうなるって分かってて、それでも、私はここに来た。それなのに、試験放って帰れるわけがない。

 

「─────────仕方ないわね」

 

気付けば戦況はヒュージ側有利な状況に。今も一人のリリィが倒れ、そこへ向かってヒュージが攻撃を仕掛けようとしている。

私は与えられた試作CHARMを、そのヒュージへと投擲し、迎撃してみせれと、倒れたリリィの傍まで来る。

 

「あ・・・・あなた、今更何を─────」

「うっさい邪魔」

「あっ!?」

 

へばってるリリィを蹴り飛ばして選手交代。

さて・・・やってやろーじゃないのよ、クソッタレ。

 

「一体に付き、一撃。それ以上は不要よ」

 

そう宣言し、私は迫り来るヒュージの群れと相対する。

 

 

――――――――――♣♧♣―――――――――

 

 

私は今、何を見せられているのだろうか・・・・

 

 

今回の実証実験に同行してきた彼女は、同じリリィなのか疑いたくなる程やる気を感じられなかった。

実際、先程まで彼女は後方で何もせず、ただ見ていただけだった。

なのに───────

 

「なに・・・・なんなの、これ・・・・?本当に、私達と同じリリィなの・・・・?」

 

あの時と同じ言葉を、あの時とは真逆の意味を以て、呟いた。それほどまでに彼女の動きは、常軌を逸していた。

 

「大丈夫!?」

「あ・・・・先輩」

 

そこに、先輩がやってきて私を引っ張り起こしてくれた。

 

「先輩、あのリリィは・・・」

「───────ハウンド・グリント」

「!?それって・・・・」

 

 

ハウンド・グリント

 

かつてG.E.H.E.N.A.にあったと言われている、狂化リリィ専門の懲罰部隊。

狂化リリィが完全にヒュージ化する前に処理できるだけの技量を持った、強化リリィの集団だったのだが、数年前に部隊長が消息を絶った為に解散したと聞いていたけれど・・・・

 

「彼女、が・・・・」

「中でも、“ムニン”というコードネームを持ったリリィは、その異様な迄に白い肌と髪から別名『神の使い』とも、呼ばれたそうよ」

「異様な迄に白い肌と髪・・・・まさか」

 

彼女の方向を見た時、既にラージ級ヒュージは全滅していた。

山と積まれたヒュージの死骸の頂上で、彼女は少し眠そうにあくびをしている。

 

表情一つ変えてない彼女に、背筋が凍りついた・・・・・

 




抹消された記録(ロストレポート)②─


■■月■■日

あの欠陥品・・・・適合手術に成功しやがった!
しかもここに来た当初よりも知識レベルが格段に上がってやがる・・・・まさか、主任の探してた“適合者”って奴か?
今だって、どんどん知識を会得していってる。その内追い付かれかねんぞ・・・・
だが、精神の方はまだまだガキだ。いや、だからこその成長速度なのか?
どちらにしても、こいつのお陰で俺は職を失わずに済んだっつーワケだな。
一時はどうなることかと思ったが・・・・こいつに感謝だな

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