アザルトリリィ Mechanized Heart   作:渚のグレイズ

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朋友神雨とても善きかな・・・・(昇天)

あと鶴紗ちゃんの新衣装のリボンかわいいよね。とても善き。




今回から新オリキャラが登場します。所謂一つのゲスト出演というやつです。


第五話 凶華(アヤメ)ーマリッツァ・テールー

ここは、実証実験部隊が使用させて貰っている寄宿舎。その食堂。

先程まで戦闘していたリリィ達が各々好きな食事を取っている。

白飯に思い思いのおかず。パンに何かしら挟んでサンドイッチ。等々、色とりどりだ。

そして私はと言えば──────

 

ぢぅぅぅぅぅ~~~~・・・と、アルミパウチに入ったゼリー飲料を啜っている。これが私のご飯。

 

訳あって私は、固形物を食せない。その為、こういった流動食を与えられている。

不便は無い。早ければ10秒足らずで済ませられるのだから。

 

「とか言いつつ、『味気も素っ気も無ェ』って顔だな」

「───────こんなんに味気なんて求めてないから」

 

いつの間にか対面に人が座っていた。別に誰が来ようが私にとってはどうでもいいことだ。

 

相手が、コイツでなければ・・・

 

「なんであんた此処にいるのよ」

「なァに、見知った顔が湿気たツラで不味そうなモン啜ってっからちょっとチョッカイ出したくなったのさ」

「そういう意味じゃない」

「だろうな」

 

コイツ・・・・・

 

銀色に近い灰色の髪を三つ編みにして後ろで一つに纏めた、身長180cmの男みたいな女。着ているコートは昔と変わらず、革製の黒いベルトをふんだんにあしらった赤いフロックコートを、前を閉めずにラフに着こなしている。その下に見えるのはエレンスゲ女学園の制服だ。

 

彼女は昔の私の仲間、マリッツァ・テール。

 

ジャンクフードとキャラメルチョコサンデーしか食べない超の付く偏食家である。

と、そこへ件のキャラメルチョコサンデーを持った職員がやってきて、彼女の前に置いていった。

 

「─────またキャラメルチョコサンデー?ホンっト、好きね」

「やらねーぞ」

「いらない。てか、私食えないから」

「だったな・・・・・よし、これをやる」

 

差し出されたのは今私が飲み終わったアルミパウチと同じ容器。また飲めと?

 

「ウチの奴に料理得意なのが居てな・・・・そいつに作って貰った“キャラメルチョコサンデー味のミルクセーキ”だ」

「マジかよ・・・・・・ん?今なんて?」

「“キャラメルチョコサンデー味のミルクセーキ”」

「そこじゃない。その前」

「ウチの奴に料理得意なのが居て・・・・」

「え?ヘルヴォルに料理得意なメンバー!?嘘でしょ?」

「なら飲んでみろよ。腰抜かすなよ?」

 

いたずらっ子の笑みを浮かべて、テールが笑う。・・・・こういう時のテールは嘘を言わない。嘘は言わないが、騙しはする。

なので、恐る恐る渡されたパウチの中身を飲んでみる。

 

「・・・・・っ!?」

「・・・・・・ふ」

「・・・・・・・・マジかよ」

「だから言っただろ?」

 

はっきり言おう。めちゃくちゃ美味しいわこれ。一口飲んだら止まらなくなって、一瞬で全部飲んでしまったわ・・・・

 

「信じられない・・・・あのヘルヴォルが、こんな女子力の高そうなことを・・・・」

「ロジックエラー起こすなよ」

「ごめん既に起きてる」

「ポンコツ野郎め」

「うっさい。エレンスゲのヘルヴォルと言ったら、頭でっかちの尻すぼみ連中が徒党を組んで偉ぶってるだけの集団のはずよ」

「間違っちゃいねぇな」

「そんな奴らが・・・・こんな・・・・こんな美味しいもの・・・・・あり得ないわ・・・!」

「はっはっはっはァ!その顔!それが見たかったんだ!」

 

ホント、コイツはさぁ・・・・

 

「────────まぁ、こんなに美味しいもの貰えちゃったし、私を茶化した事については不問とするわ」

「へいへい、ありがたいこった」

「で?本題は何よ」

「何が?」

「惚けない。あんたの事だから、それだけでこんなところ来ないでしょ」

「まァな」

「目的は何?G.E.H.E.N.A.の連中は、私達に何をさせたいの?」

「お前の知っている通り、だ」

「───────────────そう、やっぱり“縫砡(ほうぎょく)”が狙いなのね」

 

だろうとは思っていたけれど・・・・本当に縫砡の全容を知りたがっているなんて・・・・

 

「以前の時、痛い目を見たのを忘れたのかしら」

「喉元過ぎればなんとやら・・・・ってことだろ」

「アレは人類には扱えないわ。少なくとも、普通の人間には・・・」

「そうだな。()()()()()()()()()()じゃねェとな」

「──────────ん?」

 

ふと、周囲が騒がしくなってきた。何かあったのかな?

 

「なんだ?」

「なんだろね?」

 

どうやら寄宿舎の外にリムジンが停車しているらしい。そこから追加の人員が出てきた、とも。

気になるので、ちょっと覗いてみる。

 

「────────────え」

「ほう」

 

リムジンから降りてきたのは・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ!紋瑪ちゃん!!」

「・・・・・見つけた」

 

 

「嘘でしょ・・・・」

 

赤いコートを纏った、梨璃ちゃんと、鶴紗ちゃんだった。

 

「ほう・・・こりゃ、面白そうな展開だな」

「なんで楽しそうなのよ・・・・マジふぁっく」

「久しぶりに聞いたな、それ」

「ふぁっく」

 

 




マリッツァ・テール─MARIZA・TEAR


エレンスゲ女学園 序列0位『ヘルヴォル特別構成員』

使用CHARM
『改・第一世代近接型CHARM Worship without Sacrifice(献身なき信仰)
『改・第一世代拳銃型CHARM Knowledge without Character(人格なき学識) & Science without Humanity(人間性なき科学)』ets…


身長180cmの大柄なリリィ。
革製の黒いベルトをふんだんにあしらった赤いフロックコートを、前を閉めずにラフに着こなしている。
ジャンクフードとキャラメルチョコサンデーが大好物で毎日それしか食べていない。
『日ノ出町の惨劇』と呼ばれる戦闘において活躍した事から、“日ノ出町の英雄”と呼ばれている。

紋瑪と同じく“縫砡”の所有者。

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