喪失少年はこのセカイのキャラとの絆を結ぶ   作:エム3

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最新話投稿です。
すこしの曇らせあり・・・かな?

駄文注意


常闇の記憶

 

霊斗「・・・・・・んっ・・・」

 

・・・意識が戻ってきた。くそっ、血を流しすぎて気絶するなんてな・・・。油断してた・・・。ぼやけていた視界も戻っていく。すると、俺が目にしたのは・・・。

 

霊斗「は?なんだ?ここ・・・?」

 

俺が目にしたのは、真っ黒な空間。光を通さず、闇に囲まれた様な空間だった。

 

霊斗「・・・死んだのか?俺・・・?」

 

「・・・ううん。死んでないよ。君はあくまで気絶しているだけさ。」

 

霊斗「・・・?」

 

誰だ?今の声・・・?後ろから聞こえてきたよな・・・。俺は覚悟を決めて、後ろに振り向く。すると、そこにいたのは・・・小さな一人の少年だった。

 

霊斗「・・・誰だ?お前・・・?」

 

「誰だって?そんな事、君の方がわかってるじゃないか。鬼灯霊斗。」

 

霊斗「・・・っ、なんで俺の名前を・・・?」

 

「鬼灯霊斗。君はどうして『プロジェクトセカイ』の世界に転生してきたんだい?」

 

霊斗「・・・は?そんなの、両親が生きろって言ってくれたから・・・」

 

「そんな嘘をつかなくていいよ?僕は全部わかってるから」

 

霊斗「全部・・・わかってる・・・?それってどう言う・・・?」

 

「言葉通りさ。君が『転生者』である事、何が原因で君は死んでしまったのか、その全てを知ってるよ。それを知った上で聞くよ。君はどうして君は、現在進行形でのうのうと、生きているんだい?」

 

霊斗「・・・何が・・・言いたい?」

 

「そもそも、君は両親が亡くなったから君も後を追う様に死んだんじゃないか。けど、君はこうして、この世界に転生してのうのうと生きてるじゃないか。それはどうしてかな?君がこの世界に転生するメリットがないじゃないか。もし、死にたいと思っているなら、さっさと死ねばよかったじゃないか。」

 

霊斗「それは・・・・・・」

 

「それに、君が自分でつけたその傷跡や、君が感情がない事。それは君が自身で失ったのは間違いないさ。けど、それを知られないようにするなら、学校にも行かず、あの世界の人物達とも関わらないで過ごしておけばよかったじゃないか。けど、それをしない。どうしてだい?」

 

霊斗「それ・・・・・・は・・・・・・」

 

どうして・・・こいつの言葉に反論できない・・・?俺は・・・確かに両親に・・・生きろって・・・・・・。そして・・・・・・。

 

「いい加減、思い出せよ。『鬼灯霊斗』。君は

 

 

 

 

『あの世界で、自分を救ってくれてる人を探しているんじゃないのかい?』

 

奴の声が一際冷たくなった。小さな少年のはずなのに。その声はまるで・・・。俺を見透かしてる様な雰囲気をしている。どうして、俺は・・・こんな子供を・・・・・・。

 

「・・おかしいな?君はもう、思い出してるはずなのに・・・まだ、全員と関わってないから、ロックが掛かってるのかな。厳重な事だなぁ。それとも、無意識に?これは結構、難解だね。」

 

子供の雰囲気が変わった。先程の冷たさは霧散し、子供らしい雰囲気が漂っている。

 

霊斗「お前・・・何なんだ・・・?俺の・・・何を知ってる・・・?」

 

「さぁね?教えると思うかい?けど、ひとつだけいい事を教えてやるよ。」

 

奴は不気味に笑っている。口元が歪み、ハイライトを失った目で俺を見ている。

 

「君が救われるのか、それとも壊れたままなのか、それを決めるのは君であり、彼らと関わることは確実だよ。だって、君の・・・・・・」

 

そこまで奴が言った瞬間、この空間がゆっくりと明かりに包まれていく。

 

霊斗「・・・なんだ?」

 

「ありゃ?もう時間かぁ。用意周到だねぇ。まあ?君はこれからの展開的に?必要な存在なのかもね。君がいなくなったらそれこそ、あの子達が壊れかねないからなぁ。」

 

霊斗「・・・っ、ごちゃごちゃと・・・何言ってやがる・・・!」

 

「・・・っ。いや、違うか。この感じ・・・へぇ。あいつの干渉じゃないのか。意外だよ。まさか、君達全員が、彼の事をここまで案じているなんてね。それだけ、君はあの世界の子達に慕われているんだね。」

 

霊斗「・・・あ?」

 

「はぁ。まあいいか。ここに君を呼んだのは、これだけが理由じゃないし。さて、鬼灯霊斗。君にこれをあげよう。」

 

そう言い、奴は俺に向かって何かを投げる。俺は咄嗟にそれをキャッチする。俺は手に取った物を見ると、それは・・・なんだこれ?なんかの・・・機械?

 

霊斗「なんだよ、これ?」

 

「あんな事を言っちゃったから信じられないかもだけど、あくまで僕も君の味方だからね。まあ、次に来た時に、色々教えてあげられるかもね。それじゃあね。それは君への選別だよ。」

 

霊斗「なっ・・・おい!待て!まだ話は終わってな・・・!」

 

「目が覚めた時、君はここであった事を覚えてないと思うけど・・・また、会える事を楽しみにしてるよ。霊斗くん。」

 

俺は光に包まれて、俺の意識は再び失われる事となった。

 

 

 

霊斗「・・・んっ・・・」

 

・・・なんだ?知らない天井だな・・・。目を覚ますと、白い天井が目に入る。ゆっくりと体を動かし、周囲を確認すると。

 

霊斗「もしかして・・・ここ、病院なのか?」

 

・・・ああ。そうか。一歌達が救急車を呼んだのか。まあ、ナイフ刺されて気絶したら、そりゃあ呼ぶよな。救急車。

 

霊斗「・・・一歌達は大丈夫・・・だったよな。いや、倒れたのを司達に連絡した可能性が高い・・・。いやそれよりも・・・」

 

病院で治療を受けた・・・って、ことは・・・医者に、この傷を見られた・・・よな。そうなると・・・もし、司達に連絡がいってたとしたら・・・。

 

霊斗「・・・バレたか?この傷の事・・・?」

 

俺は傷跡の残る腕を撫でる。俺が前世に付けたこの傷・・・これを見れば、俺が異常な事はすぐにわかってしまう。そして、俺のこの傷の事を知った時・・・司達は・・・どんな反応をしたのだろうか?

 

 

 

霊斗「・・・ははっ、何考えてんだろうな、俺。知られても・・・関係ないだろ・・・?」

 

・・・正直、いつ話そうかとは考えてたし、理想的とは思ってないが、いつかは知られる事だと思ってはいたんだ。何も、問題はないだろう。すると、病室の扉が開く。視線をそちらへと向けると、そこにいたのは司達だった。それに、奏と一歌達もいるな?想定外の数、バレてるんじゃねぇか?これ?

 

司「・・・霊斗、目が覚めたのか。」

 

霊斗「おう。お陰様でな。まあ、大した怪我じゃねぇし問題ねぇよ。早いうちに復帰できそうだ。」

 

司「そうか・・・それは良かった。」

 

・・・?何だ、司のやつやけにテンション低いな。

 

霊斗「・・・?お前、元気ないけど、どうした?それに、類達も表情が暗いぞ?」

 

司「い、いや!何でもないぞ!俺はいつでも、元気だからな!」

 

 

・・・隠すの下手か。わかりやすいな。司のやつ。まあ、指摘する必要もねぇか。

 

志歩「あの・・・霊斗・・・さん。」

 

霊斗「ん?どした?志歩」

 

志歩「その・・・助けてくれて、ありがと・・・。怪我・・・してまで・・・」

 

霊斗「ん?おお。別に気にする必要ねぇぞ?前にも、似たようなことあったしな!」

 

志歩「・・・っ・・・それ、普通に喋ってるけど変だからね?」

 

・・・あれ?言葉選び、間違えたか?一層、曇った表情になったぞ?志歩のやつ。まあいいか。

 

一歌「ほ、本当に大丈夫なんですか?霊斗さん?」

 

霊斗「ん?本当に大丈夫だって。心配すんなよ、一歌。それより、あいつどうなったんだ?気絶させたまでは覚えてんだけど・・・」

 

咲希「あ、あの後、お巡りさんが来てくれて、ストーカーさんは捕まりました・・・。」

 

霊斗「おお、よかったじゃねぇか。これで、練習に集中できるってもんだろ?」

 

 

穂波「そ、それは・・・そうなんですけど・・・」

 

志歩「けど・・・あたしたちを助ける為に、霊斗さんが傷つく必要はないんじゃ・・・」

 

霊斗「・・・そうか?女に傷つく方がやばいだろ。常識的に。」

 

それが常識なのかは置いておいて・・・だけどな。まあ、普通に考えれば、俺が取った行動は、常軌を逸していると思う。刺さったナイフを引き抜くとか、正気の沙汰じゃできない事だろうからな。って、それよりも・・・

 

霊斗「・・・気になってたけどよ。何で奏はここにいるんだ?」

 

奏「えっ・・・わ、私は、お父さんのお見舞いで・・・それで、帰ろうとしたら、霊斗が運ばれてきたから・・・し、心配で・・・」

 

なるほど。つまり、奏の親父さんは、ここに入院していると。偶然って怖いもんだな。

 

霊斗「そうだったのか。悪かったな。心配させて。」

 

奏「ううん。霊斗が無事なら・・・」

 

霊斗「サンキューな。」

 

・・・。やっぱり、司達だけじゃない。一歌達も、奏も俺を見る目が少し変わってる。こいつら、『全員知った上でこう接してくれてるんだ』。

 

霊斗「まあ、すぐに復帰して、練習にも顔出すようにするよ。そんな心配すんじゃねぇぞ?ここにいる全員な。」

 

司「・・・あ、ああ。わかった。」

 

 

その後は、少し話をして、あいつらは帰っていった。みんながいなくなった後、俺は外の景色を見ながら、俺はあの夢の中での出来事を思い出していた。

 

霊斗(・・・どうして、俺は・・・この世界で生きていられるのか・・・。あいつの言う通りだ。なんで俺は・・・死なない・・・?)

 

 

親が死んだ事で、俺は死んだんだ・・・。どうして、俺は死ぬのをやめた・・・?

 

 

 

いや、そもそも『俺は自殺をしようと・・・考えなかった・・・?』

 

霊斗(・・・なんで・・・だ?俺は何で・・・?)

 

 

俺は、その後もあいつの言った言葉の真意がわからず、1日を過ごすのであった。

 

 

 

 

 

司Side

 

霊斗の見舞いに行き、奏とは別れた後、咲希達と一緒に俺達は、家へと帰っている。一歌達には、霊斗の事を予め話した後に見舞いに行った。

 

司「・・・霊斗の親が・・・亡くなっているとは・・・それに、自殺願望・・・など・・・」

 

類「あまり気を落とさない方がいいよ。司くん。僕達だって気づかなかったんだ。」

 

司「それは、わかっているんだが・・・俺は、神高で霊斗と同じクラスで、あいつの親友なんだ・・・。ワンダーランズ✖️ショウタイムの座長としての責任もある・・・。それなのに、親友一人の事を、何も知らないなど・・・」

 

咲希「お兄ちゃん・・・」

 

寧々「けど、それなら今までの霊斗の行動にも納得いくかも・・・」

 

えむ「え?どう言う事?寧々ちゃん?」

 

寧々「だって、ワンダーステージに鉄砲持った男の人が来た時、霊斗は撃たれたでしょ?ほっぺに掠ったぐらいだったけど・・・。でも、全然気にしてない感じだったし・・・。痛いとも思ってないんじゃない・・・?」

 

類「ありえるね。あれだけ自分を傷つけてるんだ。もう、痛覚すらも失ったんじゃないかな。」

 

一歌「そ、そういえば・・・霊斗さん、ストーカーに刺された時・・・」

 

穂波「ナイフ・・・引き抜いてたよね?」

 

志歩「普通なら絶対あり得ない行動だけど・・・もしかして、死にたいって思ってるから?」

 

咲希「血がいーっぱい、流れてたけど・・・それを気にする感じもしなかったもんね?」

 

・・・っ。そこまでなのか・・・?霊斗・・・。お前は本当に・・・っ。

 

司(俺は・・・どうすればいい・・・?霊斗の為に・・・俺に何ができるんだ・・・っ!いまも、自身を傷つけて・・・。命を絶とうとしているあいつに・・・っ!!)

 

俺は自身の無力さを痛感しながら、帰路につく。普段であるならば、わいわいと話しながら、いつもの楽しい時間だったはず・・・。だが、それは、一人の少年の闇によってかき消されたのであった。

 

 

 

奏Side

 

奏「・・・・・・」

 

天馬さん達から別れて、自分の家に帰り、ご飯を食べたり、お風呂に入ったりした後、いつもの時間になり、私はナイトコードに入ってる。けど、まだみんなは来ていない。

 

それなら、私は作業を進めようとしていたんだが・・・。手が進まない。やっぱり、今日改めて知った彼の闇の事を気にしすぎているからだ。

 

奏「・・・霊斗。」

 

お父さんのお見舞いの帰りに、運ばれてきた霊斗。望月さん達も知り合いだったことは驚いたけど・・。

 

奏「・・・自傷行為・・・って言ってたけど・・・。」

 

先生が言っていた事が気になって仕方がなかった。私は、霊斗が自分を傷つけてることは知っていた。けど、詳しいことはあんまり教えてもらえてなかったけど。

 

『自殺をしようとしていて、親がいない』。それだけでも、壮絶なものなのはわかる。それに・・・。私が聞いたのは、味覚もないと言うこと。

 

けど、絶対に『まふゆと同じか、それ以上』に壊れているのはわかった。

 

まだ、隠している事もあるのかもしれないけど・・・。今は気にしてる場合じゃない。

 

奏「あの時・・・ミクが言っていた・・・『今の私達は・・・霊斗を救えない』・・・。まふゆは、なんとか・・・想いが伝わったから・・・。けど、霊斗は・・・」

 

 

多分、霊斗にどれだけの言葉を伝えても、多分何も伝わらないと思う。まふゆと同じなら。だから、私は・・・ううん。

 

 

 

奏「『私達』は・・・霊斗が、言ったみたいな・・・。私達にしかできない事で、霊斗を絶対救うよ。』もし、救えなくても、何回でも霊斗を、救う為の曲を・・・。私達、でつくるから・・・」

 

 

だから、どうか・・・もし。神様がいるなら、霊斗が長く生きていられるように・・・見守っててください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???

 

 

少年少女がそれぞれの悩み、想いを知った、同時刻。

 

ある場所では一人の少女が空を見る。

 

 

そこは廃墟となった家。窓は全て割れ、家の中には、壁や床に血が飛び散り、血のついたナイフが落ちている。最初にこれをみた時は、血糊などと思うだろうが。

 

そして、その場に佇む一人の初音ミク。髪はニーゴのセカイのような白い髪なのだが。彼女の顔や、彼女の着ている純白の服には・・・血のような物が、ついており、変色し、服の方は落ちなくなっている。

 

 

 

 

そして、彼女の見上げる空には、3つの眩い光。

 

『蒼』

 

『紫』 

 

『黄色」

 

3色の眩い光に、彼女は目を向ける。だが、彼女はどこか不満げな表情だ、

 

「・・・たりない。」

 

誰もいないそのセカイで、彼女は呟く。

 

「これだけじゃ、足りない。まだ、足りない。」

 

 

 

 

 

 

 

「はやく、彼を救って・・・?早く光を集めて・・・?みんな。来てくれないと・・・。壊レちゃうか。」

 

 

 

立ち尽くす彼女は、空に浮かぶ光を見て、誰に言うわけでもない、そんな事を呟くのであった。









ご愛読ありがとうございます

オリ主を絡ませる次のグループは?

  • Leo/need
  • モアジャン
  • ビビバス
  • ニーゴ
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