今回から少しですが艦これ要素が出てきます。楽しんでいただけると幸いです。
怪我の治療が終わってから俺は特にやることもなかったのでとりあえずラジオから情報収集を
続けることにした。
自衛隊の人からそれなりに詳しく話を聞くことが出来て更に目の前で爆発が起きれば
状況自体は飲み込めるがやはり化け物が出てきて襲われるというのは話を聞くだけでは
信じられないものだ。
『政府からの発表によりますと昨日の夜突如出現した未確認生物は現在活動を停止しているのか姿を確認することも出来ていないようです。政府は緊急事態宣言を発令し当面の間海岸から50キロメートルの範囲を完全封鎖することを発表しました。』
国は早めに海に近い部分を封鎖したようだ。今は化け物も出てきていないようだし避難も済んでいるのだろう。
とりあえず今は安心しても大丈夫そうだ。
「はぁ...一回寝るか」
安心できると思った瞬間にどっと疲れが身体にのしかかってくるような感覚に襲われて急に眠くなってきた。
避難所内の自分に割り当てられたスペースに戻り横になって休むことにした。
「やっと寝れる...」
毛布の上で横になった瞬間に瞼が重くなり俺は気絶するように眠りについた。
———————————————————————
「んぁ...」
随分と気の抜けた声が出てしまった。自然と目が覚めたけど今は何時だろうか?
ズボンのポケットからスマホを取り出して救助されてから全く確認していない事を思い出した。
ちゃんと使えるだろうか?こんな非常時にスマホが使えないとかなり不便だから使えるように
祈るしかない。
意を決してスマホのスイッチを入れた。
するとしっかりと画面が映って充電もかなり残っていることが確認できたので
とりあえず大丈夫そうだ。
改めて時間を確認すると画面には『0:00』と表示されていた、真夜中に起きてしまったようだ。
「これから寝直すのも無理そうだしちょっと外でも出るか...」
周りではほかの人も寝ているので俺は非常口の明かりと壁を頼りに外に出ることにした。
幸い壁際は通路になっているのと自分のスペースが端だったので、直ぐに外に出ることが出来た。
「はぁ...これからどうなるんだか...」
俺はまた先の未来に不安を抱きながら夜空を見上げた。
「なんか車も全然動いてないから静かだし星がよく見えるなぁ...」
どうしようもない不安に駆られて逃げるように空を見上げたがとても綺麗に星が見えたおかげか
少し楽になったような気がした。
「ん?なんだあれ?」
夜空を見続けていると明らかに星とは違う鈍く点滅する赤い光を見つけた。
飛行機だろうか?それにしては動きや点滅の仕方が不規則なような...
「だんだんこっちに近づいてきてる?」
不気味な動きをする赤い光はだんだんと近づいてきて何かを分離したように見えた。
「分離した!?荷物か何か落としたのか!?落ちてきたらどうするんだ!」
急いで建物に戻って知らせようとした直後に映画で聞いたような爆弾が落ちる音が聞こえて
避難所近くにあった車の残骸が突如爆発した。
「嘘だろ...!?化け物がまた攻めてきたのか!?しかも爆弾とか使うのかよ!」
爆発音で自衛隊の人たちが飛び出してきて避難所は騒然となり直ぐにパニックになった。
避難誘導が始まったがパニックになった人たちで溢れてうまくいっていないようだ。
「こんなに人が固まっていたら次が来た時に危なすぎる...!」
我先にと逃げようとする人が焦って移動しようとしているので自衛隊の人も手を焼いているようだ
このままだとまた爆弾が降ってきた時に犠牲者が出てしまうだろう。
「あれは...!」
悪い予感というのはどうして当たってしまうのか、またあの不気味な赤い光が飛んでくるのが
見えた。
しかもさっきは一つだったのに今度は十以上は飛んできている。
「まずい...!」
少しでも被害を食い止めないといけない...
でもどうしたらいいんだろうか...
「君!はやく指示に従って避難しなさい!」
その時俺の事を見つけた自衛隊の人がこちらに近づいて避難を促してきた。
「空を見てください!あの赤い光がこちらに攻撃をしてきてるんです!」
「何!?」
「最初の爆発の時に見ました!このままだとまずいですよ!」
近づいてきた自衛隊の人に警告する。
これで間に合えばいいのだが...
そう思っているとまた爆弾が落ちてきているような音が聞こえてきた。
「皆さん直ぐにここから走って離れてください!爆弾が降ってきます!」
自衛隊の人が叫んだが辺りは余計にパニックに包まれてもう収集が
付かなくなってしまった。
そして...
車が爆発した時とは比べ物にならない量の爆発が辺りを飲み込んだ。
「ひどい...」
俺は離れていたから大丈夫だったが人が集まっていた場所は大惨事だった。
血だらけで倒れていたり、身体の一部が吹き飛んでしまった人が沢山倒れていた。
直ぐ近くには小さな子供が親が吹き飛んでしまったのか大きな声で泣いていた...
「キャー!」
「!?」
少し離れた所から悲鳴が聞こえて見てみると黒い外殻に覆われた1メートルくらいの
得体のしれない生物が何とか逃げ延びた人に襲い掛かっていた。
しかも吹き飛ばすとかそんな生易しいものではなく悲鳴を上げていた人を食べていた。
「嘘だろ...」
目の前で起きた生々しく衝撃的な光景に動けないでいるとさっき大声で泣いていた子供
にも化け物が迫って来ているのが見えた。
「逃げろ!逃げてくれ!」
俺は我に返ると子供に向かって叫んだが、大声で泣いてばかりで動こうとしない。
「くそっ...!」
目の前で失われようとしている命を放って置けるほど俺は薄情ではない。
俺は何も考えずに子供の元へ走り出した。
「間に合ってくれ...!」
俺は子供の元にたどり着き子供を抱きかかえて直ぐに逃げようとした。
しかしもう目の前に化け物が大口を開いてこちらを食べようとしていた。
「くっ...!」
俺は子供だけでも助ける為に突き飛ばした。
これで子供は直ぐには食べられずに済むだろう...
「ははっ...」
なんだかぱっとしない短い人生だったが、最後に人を助けて死ぬなら
まあ満足できないこともないと思いながら自分のあっけない人生に
思わず笑ってしまう。
そしてすべてがスローモーションに感じる中、俺は目を閉じて覚悟を
決めた。
終わりの時を待ったがそれは大きな銃声と明るそうな声でかき消され
来ることは無かった。
「やっと見つけました!司令官!」
ゆっくりと目を開けると目の前には大げさな機械を背負い手には変わった
形の銃のような物を持った女の子が立ってこちらを見ていた。
そして俺に向かってこう言ったのだった。
「はじめまして吹雪です!よろしくお願い致します司令官!」
次回からどんどん艦娘や艦これの設定が出てくる予定です。
早く艦娘を沢山出してイチャイチャしたい...
次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。
よければ評価や感想、誤字報告などいただけると励みになります。