溜息ばかりの会社員、提督になる(休止中)   作:大鷹とび

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夜型で眠れなくて小説の詳細ページを見ていたらUAが1000の大台に乗りそうで
驚いている大鷹とびです。

だんだんと艦これ要素が濃くなっています。艦娘もしっかり喋っているので、楽しんでいただけると幸いです。


第三話 幻想と現実

近代兵器が効かないはずの化け物を倒し俺の目の前に現れた女の子は「吹雪」というらしい

辺りを見ると化け物達は夜明けが近くなったからかもういなくっていた。

なぜ俺を「司令官」と呼んでいるのか、なぜ化け物を一人で倒せるのかなど疑問は多く

今の状況について全く飲み込めていないがとりあえず助けてくれたのだから感謝はするべき

だろう。

 

「助けてくれてありがとうございます。おかげでそこにいる子供も自分も助かりました」

 

俺は女の子に丁寧に感謝の気持ちを述べた。

 

「そんなお礼だなんて大丈夫ですよ!それに司令官は司令官なんですから敬語はやめてもっと堂々としてくださいね?」

 

「ん?貴女はさっきから自分の事を司令官と呼んでいるけど人違いじゃないですかね?自衛隊の人達は向こうにいるみたいなので、呼んできましょうか」

 

きっと自衛隊で結成された特殊部隊だとかそうゆうのだろう。

自分より明らかに年下に見える女の子だというのは気になってしょうがないが。

 

「え?私間違えてなんていませんよ?だってこの妖精さんが貴方が私の司令官だって教えてくれましたから!」

 

「へ?妖精さん?」

 

女の子が訳の分からない事を言い始めたと思った直後に女の子の肩に昨日の夜

俺が吹き飛ばされる直前に見た幻覚と全く同じ姿形をした生き物が立っていた。

あれは幻覚じゃなかったということだろうか...

それにしても妖精さんってそんなファンタジーでもあるまいし...

俺が妖精を見ながら何ともいえないような複雑な表情をしているのを見ると女の子は嬉しそうに

俺に近づいて話しかけてきた。

 

「やっぱり司令官は私の司令官でした!妖精さんが見えているのが何よりの証拠です!」

 

「は?え?このちっこいのって皆にみえてるんじゃないの?」

 

突拍子もない事を言われもう訳が分からなくなり思わず敬語が崩れてしまった。

 

「いえ、妖精さんは私たち艦娘と妖精さんに選ばれた人しか見ることが出来ないんです!」

 

「そんなこと信じられる訳...それに艦娘って一体...」

 

「うーん...そのあたり少し説明が難しいんですよねー、とりあえず妖精さんが私達と司令官にしか見えない事を確認してみてはどうでしょうか?そうすれば信じられると思います!」

 

女の子は少し考えたような素振りをするとちっこいのを手のひらに乗せてからゆっくりと俺の肩に乗せた。

 

「これで他の人に妖精さんが見えるか直接聞いてみれば分かると思いますよ!」

 

「あ...あぁ...分かりました。」

 

俺は動揺を隠せなかったがとりあえず崩れた敬語を直し女の子の言う通りこのちっこいのが本当に俺にしか見えないのか確認することにした。

 

「司令官!敬語はやめてくださいね?」

 

また指摘された...初対面の人にいきなりタメ口を使うほど俺は軽い人間ではないのだが...

とりあえず子供を女の子にまかせて他の人の所に行って確認しよう。

 

「あー...えっと吹雪さん?そこにいる子をとりあえず預かって欲しいんですけどお願いできますか?」

 

「吹雪と呼んでください!」

 

「え...でもいきなり呼び捨ては...」

 

「呼んでくださいね?あと敬語も」

 

「でも...」

 

「...」

 

「はぁ...分かったよ吹雪、そこにいる子を任せた」

 

「はい!司令官!」

 

呼び捨てにして敬語をやめると吹雪はビシッと俺に敬礼してきた。

やっぱり自衛隊の関係者とかなんだろうなぁと思いながら俺は肩にちっこいのを乗せて

少し離れた自衛隊の人達の所へ向かって行った。

 

———————————————————————

 

結論から言うとこの妖精さんは俺と吹雪以外には見えていないのは事実だった。

沢山の人に自分の肩に何かいないかと聞いたが10人を超えた辺りで憐れむような目で

見られ始めてから確認するのをやめた。

流石に10人以上聞いて誰も見えていないのであれば信じるしかない。

自衛隊の人にはついでに吹雪の事も聞いてみたのだがそんな部隊や人間は聞いていない

という。

これはあとでしっかりと説明してもらう必要があるだろう。

 

「しゅん、あっち、あっちいって」

 

ちなみに舌足らずな感じだが妖精さんは普通に会話することが出来た。

妖精さんに言われるがままに歩いていくと吹雪がこちらに手を振っているのが見えた。

確認が終わったから戻って欲しかったらしい。

にしてもなんでこいつらは俺の名前を知ってるんだ...

 

「むかしからしゅんのことはずっとみてた、かんがえてることもわかる」

 

なるほど、だから俺がちっこいのちっこいのって思ってたら不機嫌そうな顔で髪を

引っ張ってきた訳だ。妖精さんって呼び始めたら満足そうな顔してたし。

それにしてもずっと見てたってどうゆうことだ?まさか俺が子供の頃から近くに

いたってことだろうか?少し怖いな...

そう思っているとまた少し不機嫌そうな顔でこちらを見てきた。

厄介だなこれ...

 

「ふだんはあまりのぞかないようにする」

 

また考えを読んだのかぶっきらぼうに妖精さんは俺に対して言ってきた。

 

「そうしてもらえると助かるよ、ごめんな?もうちっこいのとか言わないから」

 

俺が謝ると満足したのか機嫌を良くして妖精さんは肩に座り直した。

まあ俺の考えやら心の内が読めるのなら仲良くやっていけると思う、多分...

 

「お疲れ様です!司令官、どうでした?」

 

どうやら妖精さんとやり取りしてるうちに吹雪の所まで着いていたようだ。

 

「ん?あぁ...吹雪の言う通り俺と吹雪にしか見えていないみたいだな...」

 

「じゃあこれで信じてくれますよね?」

 

「ちょっと待ってくれ、確かに妖精さんは俺と吹雪にしか見えていない事は信じるけど、吹雪に預けた子供はどうしたんだ?それに持っていた銃やら機械やらはどこにやったんだ?それに答えてくれないと俺も全て信じることは出来ないぞ?」

 

「あ、あの子でしたら近くにいた迷彩服を着た人に預けてきました!それが一番安全そうだったので」

 

「なるほど自衛隊に保護してもらえばあの子も大丈夫だろう、それで吹雪の持っていた銃や機械はどこにいったんだ?」

 

「艤装のことですね!あれは艦娘の身体の一部みたいなものですぐに出したりしまったり出来るんです!」

 

そう言うと吹雪は一歩後ろに下がり「艤装展開!」と言った。

すると同時に吹雪の背中や腕、足などに光が集まり俺を助けた時に付けていた機械や銃が

構築され、一際強く光ったと思えばそこには俺を助けてくれた時と同じ姿の吹雪がそこにいた。

大体10秒ぐらいだろうか?あっという間に物々しい機械が作られて吹雪に装着されているのを

目の当たりにして俺は目を白黒させるしか無かった。

 

「どうですか司令官?これで信じてくれますか?」

 

「あぁ...信じるよ、もうこれだけ色々起こると流石に信じるしかない...」

 

「良かったぁ!これで司令官を連れていくことが出来ます!」

 

「ん?連れていくって何処へ?確かに俺の住んでたアパートは崩れちゃったけども...」

 

「もちろん鎮守府です!今工廠妖精さんが作っている最中ですから着く頃には出来てると思いますよ!」

 

「待て待て待て!鎮守府って何だ?それに勝手に建物建てちゃダメだろ!何より移動手段が無いぞ!」

 

「それは私が抱えて行くので大丈夫です!艤装を展開した艦娘はとっても力が強くなるので司令官一人くらいなら余裕で運べます!それに私は最高で38ノット出ますから近くの川から海に出て鎮守府まで大体1時間弱で着くと思います!じゃあ行きますよ!しっかり掴まっててくださいね!」

 

「いやそうゆう問題じゃ...待って待ってくれ吹雪!なんでお姫様抱っこなんだ!しかも川から1時間ってどうゆうことだ!」

 

「私を信じていれば大丈夫です!司令官」

 

なんと吹雪は俺を抱えたまま水の上に立っていた、もう何が何だか分からないがとりあえずこの体勢はやめさせよう!

 

「とりあえずお姫様抱っこはやめてくれ!」

 

「これが一番安定するのでダメです!」

 

「なんでそんなに頑ななんだ!」

 

「司令官の為です!さあ行きますよ!」

 

「ちょっ待っ...うわぁぁぁ...」

 

男として情けない姿を晒したまま俺は吹雪に運ばれて鎮守府という場所に向かうのだった。

 




主人公の下の名前が判明しました。フルネームや艦娘の詳細は次回登場する予定です。
うちの吹雪は比較的ガンガン来るタイプです。
物語はシリアスと緩めの話を7:3ぐらいで進めていく予定です。

次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。
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