ノリの良いスタンド使いの奇妙な幻想入り   作:仁堂六華

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まず始めに、誤字報告有難うございました


スタンドパラメータ(譲信使用時)

世界(ザ・ワールド)《三部》

能力:時を15秒程止める

パワー 測定不能(本気が出せない 推定A以上)
スピード 測定不能(本気が出せない 推定A以上)
成長性 A(まだまだ時止め時間は上がりそうである)
持続力 A
精密動作性 B
射程距離 C




⑫決着!!吸血鬼VS門番

霊夢と魔理沙が紅魔館へ入ってから既に4分程時間が経過していた。

紅魔理門前で、美鈴と格闘戦を繰り広げている譲信は現在、まるで空中に固定されたかのようにピタリと動きが止まったまま動けないでいた。

 

しかし、これは決して対峙する美鈴による仕業では無い。

何故なら美鈴もまた同様に動かず静止していた。

しかし、譲信と決定的に違ったのは自分が動けないということを、認識していなかった点だ。

そう、譲信だけが動けないという事を認識できていた。

そして譲信は既にこの現象が何か…という事を既に理解していた。

 

 

譲信(これは……時が止まっている…!!う…動けん……ッ!!)

 

 

譲信以外の何者かの仕業だろうか…世界の時は止まっていた。

そして、時間停止が起こってから既に1分…譲信は1分の間中ずっと、動かせる頭だけを必死に動かしていた。

 

 

譲信(既に1分…俺の世界(ザ・ワールド)よりも長く時を止めていられる奴が存在するというのか…!!……霊夢達が館に侵入してから起こったこの現象…間違いなく能力者はあの館の中にいるな……チィ……)

 

 

その気になれば譲信はスタンド能力で時を止め返し、そのまま止まった時の中で美鈴を倒すと事など容易だった。

しかし、それをしないのには二つの理由があった。

一つは、相手に自分が“時を止める”能力を持っていることを悟られないようにするため。

そしてもう一つが、本来ならスペルカードを使えば良いのに、自分に合わせて格闘だけで勝負を受けている美鈴に対する、礼儀の為だった。

 

 

譲信(む!この感覚は……フゥム…時が動き出すな)

 

 

瞬間、世界は色を取り戻し同時に譲信の体も自由を取り戻した。

 

 

美鈴「ハァ…ハァ…どうしました?…掛かって来ないんですか?」

 

 

譲信「………………。まぁ…良い……。おい紅美鈴、悪いが急用が出来た…よって遊びのサービス時間はここまでだ。カタを付けさせて貰うぞ」

 

 

譲信(これワンチャン霊夢達ピンチなんじゃねーの?あいつら時止まったら動けねーし…早く終わらせて助太刀に行かねーとなぁ)

 

 

霊夢達の身が心配になった譲信は、急いで美鈴との戦闘を終わらせて助太刀に行こうと考えていた。

 

 

美鈴「…カタを付ける…ですか…………。あまり浮かれていると…痛い目を見ますよ?」

 

 

美鈴は一呼吸し、構える。

また若干、美鈴の雰囲気に変化が見られた。

 

 

譲信(まぁ…カタを付けるっ!!…とは言ったけれどなぁ~…このネーチャンやたらと俺の攻撃避けるの上手いし、すぐに距離取るし…左腕凍ってるのにたまにそっちの手でも殴ってくるし……あーもう!!こっちは初心者吸血鬼なんだから、もうちょい慣れるまでは合わせてくれても良いだろ!!)

 

 

譲信「ハッ!…負け惜しみまでは聞いてやる義理もない。終わらせてやろう…紅美鈴!!WRYYYYYYYY!!」

 

 

美鈴「はぁッ!!」

 

 

譲信の鋭い拳の一撃が美鈴に向かって放たれる。

 

 

パッシィィーーーン!!

 

 

しかし、美鈴はその一撃を躱さずに何と正面から、受け止めた!!

 

 

譲信「何ッ!?」

 

 

さっきまでは受けるのも一苦労のようだった美鈴の、明らかな変化にここに来て始めて譲信は、驚くこととなった。

 

 

美鈴「言ったでしょう!!痛い目を見ますよと!!」

 

 

そのせいで、次にカウンターで放たれた美鈴の一撃を譲信は躱す事が出来なかった。

 

 

バギィィッ!!

 

 

譲信「ぬぐぅぅッ!?」

 

 

美鈴の拳は譲信の脇腹にめり込み、譲信はそのまま紅魔館の塀にまで吹き飛ばされた。

 

 

ドドォォォォーーーーン!!

 

 

美鈴(な…なんとか…一撃…ようやく当てれましたね……。しかし…ここまで力を上げても…辛うじてとは……彼はまだ意識はあるようですし警戒もするでしょう……ここからが正念場ですね…!!)

 

 

パラ…

 

 

パラ…

 

 

ガラガラ…

 

 

吹き飛ばされた譲信は、脇腹の傷を修復しながら崩れた壁からはい出てきた。

 

 

譲信「ぐぬぬぬぅ……いつの間に左腕の凍結を解除したのだ………それだけじゃあ無い…奴の周りに漂う虹色のオーラ………一体アレは何だ?」

 

 

美鈴の雰囲気が変わった正体…それは美鈴の周りに漂う虹色のオーラのような物であった。

 

 

譲信「波紋……では無いらしいなぁ…。となるとそれは……何かしらの能力…。フゥム…自強化系か?」

 

 

秒で傷を回復させた譲信はゆっくりと美鈴に近付いて行く。

 

 

美鈴「えぇ。私の力は“気を操る程度”の能力です。気の流れを操り、私は自身の身体能力を強化する事が出来るんですよ」

 

 

譲信「成る程……能力か。基礎スペックではこのJOJOに勝つことは無理と…成る程なぁ~」

 

 

譲信はニヤニヤしながら煽るように美鈴に言葉を投げかけていく。

しかし、美鈴は特に気にした素振りを見せたりはしなかった。

 

 

美鈴「えぇ…悔しいですが、それは認めますよ。今の私では、能力無しであなたに勝つことは出来ない…!」

 

 

譲信「………フン。」

 

 

譲信(え、何?この人めっちゃ素直で良い人じゃん!?自分の弱点素直に受け入れてるし、煽られても冷静だし、忠誠心高いし…能力教えてくれたし…。えぇ…俺が悪者に見えてきたんだけど…)

 

 

譲信「まぁ良い…やれることは全てやって貰わねば俺の心に後味の良くない物が残るからなぁぁ!!もっともっと必死になって親の仇でも取るつもりで掛かって来るが良いぞぉッ!!」

 

 

美鈴「望む所です!言っておきますが、弾幕ごっこではないこの勝負で…私をここまで本気にさせて、命の保証は出来ませんよ!?」

 

 

譲信「そういうのはなぁ!!このJOJOに血反吐を吐かせて!!地面を這いずり回らせてから言うんだなぁ!!つまり一生貴様にはそんな戯れ言を言う機会は無いということよぉッ!!」

 

 

美鈴が譲信に接近し、再び両者の拳が交えられる。

但し、今度は互いのパワーとスピードが同等になっており、激しい打ち合いになる。

しかし先程と比べて、完全に攻めに入った美鈴の猛虎に、譲信はかなりの苦労を強いられていた。

 

 

譲信「URYYYYYYYY!!」

 

 

美鈴「はぁぁぁぁぁぁぁッ!!」

 

 

譲信は圧倒的身体能力で、美鈴は技術と能力で、互いに攻撃を受け止め捌いて打ちこみ合う。

…しかし、技術面において美鈴に劣っていた譲信はやはり、美鈴に一手上を行かれてしまった。

 

 

ドンッ!!

 

 

譲信「ぐぼぉァッ!?これは……この威力はぁぁッ!?」

 

 

 

 

突如、桁違いの威力を持った美鈴の正拳を腹部にくらい、譲信は思わずよろける。

 

 

譲信「ぬぅ……グッ!!ウリィヤァァァァァァ!!」

 

 

しかし吸血鬼化しているお陰で痛みに対してだいぶと耐性が付いており、譲信はすぐに反撃に鋭いパンチを美鈴の頬に叩き込んだ。

…ところが

 

 

譲信「な…何ィィィィィィ!!?」

 

 

美鈴「無駄ですッ!!」

 

 

なんと美鈴は攻撃を受けた瞬間、体を思いっきり捻り、何回転かした後、何事も無かったかのように譲信の前に立ち、再び攻撃を仕掛けてきたのだ。

まるでダメージが入っていないようだった。

 

 

譲信「ぬぅぅぅぅ!!そんなノロマなスピードのパンチなぞこのJOJOに効くものかぁッ!!」

 

 

心なしか、突きの速度が衰えた美鈴の拳を無視して、譲信は再び美鈴を凍らせるべく、防御を解いて攻撃を仕掛けようとする。

しかしその時、譲信の中で何かが嫌な感覚に陥った。

 

 

譲信「何か………異常だコレはッ!!?」

 

 

美鈴「むっ!?」

 

 

バッゴォォーン!!

 

 

咄嗟に回避に移った譲信は間一髪で美鈴の一撃をヨケル事に成功。

しかし驚いた事に、美鈴の外れた拳が譲信の背後にあった壁に当たった瞬間、なんと壁は跡形も無く吹き飛んでしまったのだ。

 

 

譲信「……………!!!!」

 

 

どれ程の威力の攻撃だったのかすぐに分かり、くらっていたらどうなっていたのだろうと、譲信は僅かに冷や汗を掻いていた。

 

 

美鈴「くっ……!!まさか躱すなんて…やはり侮れませんね!!」

 

 

すかさず、追撃を仕掛けようとした美鈴だったが既に譲信に距離を取られてしまった為、攻撃を仕掛けられずにいた。

 

 

譲信「……………俺のパンチを受けたが、その威力を受け流してダメージを無効とし……一瞬の脱力から見せたその破壊力………まさか…消力(シャオリー)か!?」

 

 

美鈴「!!……どうやらご存知みたいですね…えぇその通りですよ」

 

 

消力(シャオリー)…古代中国より受け継がれてきた、最高難度の技の一つ。

完全なる脱力による、相手の全ての打撃の無効化と、コンクリート板ですら容易く崩してみせる破壊力を兼ね備えた技術。

攻めの消力(シャオリー)と守りの消力(シャオリー)という二つの呼ばれ方がある…という事を昔、譲信は漫画で読んだ事があった。

 

 

譲信(しかし…本当に現実に存在する技だったとは…思わなかったぜ……!!こりゃあ…マズイな…こっからは俺の打撃は一切通用しないという訳だ……!!)

 

 

譲信「チィ……味な真似を…想像以上に結構粘るじゃあないか…仕方ないな…そこまでされては、この俺も奥の手を使わざるを得ないじゃあないか…!!なぁ?紅美鈴よ」

 

 

美鈴「ほう?まだ何かあると言うのですか?…是非とも見てみたい所ですが…今回は遠慮しておきます。あなたが何かをする前に…叩く!!」

 

 

美鈴はすぐに動いた。

これ以上、譲信に何かをさせる前にカタを付ける!と。

実際に、気を限界まで高めている為そう長く持つ訳でもなく、美鈴は次の一撃で完全にトドメを刺すつもりでいた。

 

 

譲信「良いだろう!!どっちが素早いか一つ試してみようではないかッ!!貴様とて、次で決着を付けるつもりなんだろう?そのつもりなら………………チィ…また………“止まった”か……!!」

 

 

美鈴「…?何の話しかは存じませんが……注意を逸らすなんて随分と余裕じゃないですかッ!?」

 

 

一瞬何かに気を取られて注意が逸れた譲信の、その僅かなスキを美鈴が逃す筈が無かった。

完全に脱力した状態で、渾身の一撃を譲信目掛けて放つ。

生半可な技では効果が期待できない以上、最速最短最高の一撃が放たれた!!

 

 

譲信「間抜けがぁッ!!俺は気など逸らしてはいないッ!!ハナから俺は貴様の間合いに入り、御自慢の一撃を受けるつもりだったわッ!!多少、覚悟を決めなければならないが…これがこのJOJOの勝つ算段よッ!!」

 

 

美鈴「なっ!?」

 

 

バギィィッ!!!!

 

 

譲信「ぬぅぐぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

 

なんと譲信は、美鈴の一撃を左足でまず受け止め、威力を減少させる。

しかしまだ勢いがある。

それを今度は左腕全体で受け止め、更には気化冷凍法によって自身の潰れかけた左腕を凍結させ固め、完全に威力を相殺した。

 

 

譲信「WRYYYYYYYYYYYYYYYYYY!!無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァッ!!」

 

 

美鈴「なんて無茶苦茶な…!!!?…ハッ!?」

 

 

狂気の守りに、衝撃をくらっていた美鈴だったが、すぐに異変に気付いた。

何故か譲信が片目を閉じ、開いた片方の目に何やら力を集中させているように見えた。

 

 

譲信「1点集中…よって!!威力と速度は2倍!!くらえぃッ!!空裂眼刺驚(スペースリパー・スティンギーアイズ)!!

 

 

ドンッ!!

 

 

そして、譲信の開いた瞳から光線のような物が高速で発射され、それは美鈴の手の甲と肩を貫いた!!

 

 

美鈴「うっぐ!?」

 

 

予想だにしなかった一撃に、躱せる筈もなかった美鈴は体制を大きく崩してしまった。

そして今度は譲信が、その隙を見逃しはしなかった。

 

 

譲信「WRYYYYYYYYYY!!痛みに思わず力んだ瞬間こそ、消力(シャオリー)の弱点よッ!!」

 

 

ドコッ!!ドコッ!!ドコッ!!

 

 

譲信の強力な突きの数発をまともにくらい、美鈴は壁まで吹き飛ばされた。

 

 

ドッゴォーーン!!

 

 

美鈴「かっ………は………………」

 

 

美鈴は深刻なダメージを受け、吐血し崩れ落ちてくる瓦礫を受け、身動き一つ取らなくなる。

やがて徐々に気のオーラも消えていき、完全に美鈴はうごかなくなった。

 

譲信はズタズタになった足と腕を再生させると、急いで紅魔館の中へと急いで向かおうとする。

しかし、数十歩進んだ所でピタリ…と動きを止めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(美鈴side)

 

 

美鈴「かっ………は………………」

 

 

譲信の連続突きをまともにくらって吹き飛ばされた美鈴は想像以上のダメージに動きがまともに取れなかった。

 

 

美鈴(くっ………!!まさか……あんな隠し技があったなんて………!!……これじゃあまともに動けませんね………良くてあと数発……叩き込める位にしか……体力も残ってませんか……!!)

 

 

ガラガラ………と、崩れ落ちてくる瓦礫を身に浴びながら、美鈴は考えていた。

 

 

美鈴(このまま起き上がっても…もうまともに彼と打ち合う力は無いでしょう………仕方ないですね…こういう手は余り使いたくありませんが…門番としての勤めも果たさなくてはいけない………ここは……気を失ったフリをして…油断して近付いて来た瞬間に全てを賭けましょう……!!)

 

 

美鈴は能力を解除し、いつでも動けるよう脱力の状態に入った。

僅かではあるが内側でのみ気を貯め、少しだけ体の重みを軽減していた。

 

 

美鈴(よし……これで向こうは私が気を失ったと…勘違いする筈です……!!)

 

 

美鈴はただジッとしているだけだった。

美鈴の予想通り、傷を修復させた譲信はやや急ぎ足で館の中へと向かおうとする。

 

 

美鈴(よし…!!来るッ!!あと……少し!!)

 

 

しかし、不意に譲信はピタリとその場で止まってしまった。

そして、美鈴の様子をジッと観察していた。

 

 

美鈴(何故急に……!?バレた……?でもまさか…そんな有り得ない…!!)

 

 

バレてしまった場合、もはや勝ち目は無くなる。

美鈴は緊張で思わず心拍数が高くなっていた…。

 

 

 

 

 

 

 

 

譲信「フウム……何か引っ掛かるな……確かに、骨を完全に砕いた感触はあった…おそらく、もはや動けない程の大ダメージで間違い無い…。しかし、気を失ったにしろ…死んだにしろ…少々、呆気なさすぎる………」

 

 

美鈴(…………ゴクッ……!!)

 

 

譲信「もしかすると…寝たフリ同様、気を失ったフリをして、この俺を間合いまで誘い込み…不意を付こうとしてるんじゃあないのか……と、思うのは考えすぎだろうか…?………いいや…可能性は1%でもあるなら…完全に0%になるまで叩き潰すのが、安全策という物よ……」

 

 

美鈴(マ…マズ……イ!!)

 

 

譲信「しかし…完全なトドメを刺そうにも…一度はこのJOJOとまともかそれ以上に殴り合える程のパワーを見せた相手に…迂闊に近付くというのは賢い者のする事では無い……例え、もうそんな力が何処にも残って無かったとしても……だ」

 

 

チャキッ………

 

 

美鈴(あれは………?まさか……!!何て事をこの人は思い付くんですか…!!?)

 

 

美鈴は、譲信が構えた物を見て思わず戦慄してしまった。

なんとそれは、大量のナイフだった。

 

 

譲信「よってッ!!ちょいと残酷な処刑法を思い付いたッ!!意識がまだあるなら内心青ざめている頃だろう紅美鈴!!意識があるにしろ、無いにしろ…フフフフ……どうせ動けないならどんなトドメ方でも大差あるまい……いやむしろ…こっちの方が楽ではないか……」

 

 

美鈴(私でもこんな事はしない……!!何て恐ろしい人を相手にしてしまったんでしょうか……あぁ…どうすれば……)

 

 

譲信「さぁどれ…答え合わせと逝こうか~!!無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァッ!!

 

 

美鈴(耐えるしか無い…ッ!!)

 

 

ヒュンヒュン…ビシッビシッビシィッ!!

 

 

譲信の投げたナイフの雨は、美鈴の足や腕、脇腹などに、何十本も突き刺さった。

果たして美鈴は……

 

 

美鈴(い…痛ぃぃ………!!うぅ……でも…見ましたかッ!?耐えて見せましたよッ!!流石私!!今だけは自分を褒めてあげたいです!!)

 

 

無事だった。

奇跡的に急所への命中は外れ、痛みはあるものの、妖怪でなら何とか耐えられる程度の物だったので問題は無かった。

 

 

美鈴(こ…これで…!!ようやく彼も私への疑いは晴れた筈………)

 

 

美鈴は気になって譲信の方へ目をやる。

しかし、譲信は何故かさらに疑心の目で美鈴を見ていた。

 

 

美鈴(馬鹿な………!!完璧に無反応を貫けていた筈……!!)

 

 

譲信「………確かに無反応だ……脈拍、呼吸…共に何の変化も無し……フフフフ……お陰で尚更貴様が!!くだらん一芝居を打っているという確信を得てきたぞ!!」

 

 

美鈴(……う、嘘…!?何で!?)

 

 

譲信「急所は敢えて全て外してある…狙ったのは主に神経が密集しているような…そういう箇所だ…。いくら気絶しているとはいえ…敏感な箇所にナイフが刺さったりすれば…いくら妖怪でも何の反応も示さない筈が無いだろう……つまりこの場合は…何の反応も無かった事が逆に怪しいという物……!!」

 

 

美鈴(それじゃ………まさか……!!)

 

 

譲信「フフフフ……ハハハハハハハハハハハハハハハッ!!つまりはどのみち、気絶なんてしてないという結果だけが最後に残るという訳だ!!もう起きているんだろう?紅美鈴…最初からか途中からか…そんな事はハナからどうでも良い事よ……嫌でも嫌でも!!貴様は意識を持ったまま、このJOJOのトドメの一撃を受けるのだからなぁぁッ!!」

 

 

譲信は、金色のオーラを纏って不気味に笑いながら美鈴に急接近する。

これからトドメを刺されるというのに不気味な程の安心感を感じさせる譲信の雰囲気に、美鈴は軽く恐怖を感じてしまっていた。

 

しかし美鈴は自分の気を奮い立たせる。

どうせ、もう譲信に全て読まれているならと、最後の一勝負に出た。

 

 

美鈴「わざわざ間合いにまで入ってくれるとは有難いですね!!お陰で手間が省けましたよ!!」

 

 

譲信「ククク…間抜けがぁ!!今までのじゃれ合いなぞ!!只のお遊びの出血大サービスに過ぎんわッ!!俺は既に充分満足なのだ!!門番を見れば大体この館の傭兵共がどの程度の実力かも容易に想像が付くわッ!!よって!!もうお遊びの時間は終わりだ…紅美鈴!!数分とは言え、このJOJOの足止めという大役成し遂げた自分を誇りに思いながら精々、華々しく散るが良いぞぉッ!!世界(ザ・ワールド)(時よ止まれ)!!」

 

 

 

ドォーーーーーーーーン!!

 

 

 

世界の時は停止した…。

譲信の隣には、金色のボディに圧倒的なパワーを感じさせる世界(ザ・ワールド)が佇んでいた。

 

 

譲信「世界(ザ・ワールド)時は止まった…。卑怯……等とは言えまい…既に貴様とて、充分能力を遠慮無しに使っていたからなぁ~…これくらいやってもバチなんてこのJOJOには当たりはしないのだ……さて……時間だくたばれ…!!」

 

 

譲信&世界(ザ・ワールド)「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァッ!!」

 

 

譲信は、幽香の時よりも少しだけ威力を抑えたラッシュを美鈴に叩き込んだ。

 

 

譲信「さて…ここまで3秒。もう良い…もう止める必要は無い……時は動き出す

 

 

時が動き出したと同時に、美鈴は物凄い勢いで吹き飛び、森の中へと消えていった。

今度こそ意識は完全に失われていた。

 

 

譲信「ただの峰打ちだ。この程度でくたばる様であるなら門番は辞めた方が懸命だ…尤もお前になら…そんな心配する方が野暮という物なのだろうがなぁ……」

 

 

 

 

吸血鬼:譲信 VS 紅魔館門番:紅美鈴

 

 

譲信の勝利により、紅美鈴リタイア。

森の中で気絶中。

譲信の計らいにより、命には全くの別条は無し。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

譲信(うへー…こりゃあ酷い…。こっちも随分と派手にやった物だなぁ~…)

 

 

譲信が紅魔館に入ると、早速ボロッボロになった館内の姿が視界に入ってきた。

そして、少し離れた所ではボロボロになったメイド服の銀髪少女が気絶して倒れている。

近くにはナイフとお札のような物が散らかっていた。

 

 

譲信(こりゃぁ……霊夢とやり合ったぽいな……ハイご愁傷様です…俺より容赦ねーや……あーあ。おっかねぇ~なあの巫女さんはよォー)

 

 

起きられたら厄介だし…と譲信はそのまま奥の方へと進んでいく。

館内は外から見たのと違って、かなり広く迷いやすい作りになっていた。

ドアもいくつもあるし、廊下は果てが見えないくらいに長い。

もはや勘で進むしかなかった。

 

途中で何人かのメイド達とエンカウントするが、皆吸血鬼となった譲信から放たれるオーラが恐ろしく、すぐに何処かへと消えていってしまった。

 

 

譲信「フン…情け無い…侵入者相手に逃げてどうすると言うのだ………しかしまぁ…こっちは楽なんで別に構わないがな」

 

 

譲信はそう気楽な事を呟きながら、適当にブラブラと館内を彷徨く。

目的は霊夢か魔理沙との合流、もしくは親玉の発見だが、現実はそうも上手くいかない。

 

気が付けば何故か、入り組んだ迷路のような地下に譲信は訪れていた。

 

 

譲信「…………むぅ」

 

 

軽く探索するつもりで足を踏み入れたのは良いものの、すっかり出口を見失い、焦ってさらに彷徨うこと数十分。

もはや完全に譲信は迷子になってしまっていた。

これなら誰か館の者を縛ってでも同行させておけば良かったと後悔していた。

 

 

譲信(しかし…こうも不気味な地下空間だとオバケでも出て来そうだよなぁ……あぁ嫌だ嫌だ…余計な事は考えないでおこう~っと)

 

 

一つだけ分かるのは、絶対ここには霊夢と魔理沙はいないという事だけだ。

というより、誰かがこのフロアを訪れている感じが全くしない。

あるのは精々、なんとも見えない不気味な気配だけだ。

 

 

だがそうこうしている内に、ようやく1つの扉の前まで辿り着くことが出来た。

もしかしたら出口なのかもしれない。

 

 

譲信(た…助かったぜー…何も無いのが何気に一番キツいからなぁ~…)

 

 

異常な程に、鎖だの何だの色々と頑丈に固められ、中から嫌な気配が漂ってくる扉だが、もしかしたら出口なのかもしれない。

譲信は扉を引こうとしてみたが、ビクともしない。

ならばと今度は押してもみるがビクともしなかった。

 

 

譲信「チィ…面倒くさい事を……キング・クリムゾン……!!」

 

 

譲信はキング・クリムゾンを発現させ、頑丈な扉を数発のラッシュで破壊させる。

最後には譲信の蹴りで、完全に掛かっていた全てのロックは破壊された。

 

 

バキィーーーーン!!

 

 

譲信「どれ…では進むとしよう」

 

 

ギギギギギギギギギギギギギ…

 

 

やや重みのある扉を譲信はゆっくりと開けて、中へと入る。

そこはどうやら何かの部屋の様だった。

暗くてよく見えないが、変なガラクタや千切れた縫いぐるみの欠片、何かの赤黒い物体、骨っぽい何か…等気味の悪い物があちこちに散らばっていた。

 

 

譲信(俺が思う一つだけ確かな事…それはかなりヤバイ部屋に来てしまったという事だけだ……。うわぁー…そりゃそうだよな…あんだけ頑丈に閉めてるんだもの…くそう………)

 

 

 

 

???「……………………誰?」

 

 

譲信「…!?」ビクッ!!

 

 

その時、ゆっくりと部屋を出て行こうとしてた譲信の後ろで誰かの声が聞こえてきた。

驚いた譲信はすぐさま声のした方へと振り返る。

 

 

???「あなたはだ~れ?」

 

 

譲信「………何だと……!!」

 

 

するとそこに居たのは、金色の綺麗な髪に、赤い瞳、そして宝石のような物がついた翼を生やした、可愛らしい見た目の幼女だった………。

 

 

TO BE CONTINUE…………

 

 

 




スタンドパラメータ(譲信使用時)

星の白金(スタープラチナ《ザ・ワールド》)

能力:精密な動きと豪快なパワーの二面性を持つ。
   そして時を5秒ほど止められる

パワー 測定不能(本気が出せない 推定A以上)
スピード 測定不能(本気が出せない 推定A以上)
成長性 A
持続力 A
精密動作 測定不能(色々とまだ余裕 推定A以上)
射程距離 E
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