名前 吉良吉影(18)
誕生日 1月30日
血液型 A型
出身地 幻想郷
利き腕 右
性格 誰に対しても物腰柔らかな態度で警戒心を与えない。そして高い知能と才能を持っているが自分の能力以下の職務に就いている。平穏な生活こそが彼の願い。物事の境界はキチッとしておきたい性格らしく、曖昧なのは好まない。本人に自覚は無いが、殺人だとか虐待だとかいう外道な人間に激しい不快感を覚え、困ってる人間がいるとたまに、考えるよりも先に助けてしまう。
趣味 自分の手のスケッチと手の石膏や彫刻を眺めること。
好きなもの ミステリー小説と推理小説 ブランド物のスーツ
女性への態度 好みのタイプは無く女性からは結構モテる。しかし、本人が興味あるのは手の形だけで、しかも自分の手が一番だと思ってるナルシストな為、一生異性に好意を抱く事は無いだろう。
能力 キラークイーン 自身の身を守る為、平穏な暮らしを守る為なら遠慮なくその能力を使い、殺人さえ厭わない。
チュン…チュン…チュン…
朝日が昇り、鳥のさえずりが朝のハーモニーを奏でている人里。
現在時刻は朝の5:30。
人々はこの時間帯に起きだして朝の支度を始める。
そして、譲信もまたこの時間に起床していた。
ガラガラガラ…
譲信「あー……ガチ眠ぃ~だりぃ~…」
本日も譲信は紅魔館へ向かうため、慣れない早起きをして朝の支度を済ませてから紅魔館へ赴こうとしていた。
眠たい目を擦り、大きな欠伸を一つかまして、首の骨を軽く鳴らすと、両手をポケットに突っ込んで譲信は歩き始めた。
譲信は高校生だが、朝練はおろか部活の経験すら無い。
つまり朝の早起きは全然慣れてないのだ。
運動部、文化部の両方ともに、譲信は全く興味が無かった。
かと言って譲信が運動音痴かと言われれば実はそうでも無い。
譲信の握力は78~86kgあり、50m走は6秒、調子良いときは5秒、ハンドボールに関してはヤンキー全盛期の頃は90m投げれたらしく、体育のあらゆる競技において1位を勝ち取っている。
喧嘩でも1対50の大喧嘩で50人の武器持ちを相手に、無傷で勝つなど、スタンド能力無くしても実は異常な強さを譲信は持っていたりするのだ。
譲信のヤンキー全盛期…中学の時は“鬼神”の異名が付けられた程だった。
今ではお調子者で、心優しい性格の譲信だが、高校生に上がる少し前までは、ガチガチの不良だった。
学校の番長として君臨するも、不登校。
県内の族を単独で6つ壊滅させ、町内全てのヤンキー高の番長達は病院送りに。
極めつけは国内でも有名な半グレ集団と単独で戦争を起こし、勝利。
半グレ集団を壊滅させ、その半グレ集団と繋がっていたヤクザ事務所も壊滅させた。
そして中学2年の時に一度、酒に酔ってウザ絡みしてきた現役のプロボクサーを半殺しにし、警察沙汰になっている。
当時の譲信の性格は、喧嘩っ早く、情け容赦なく、一般人、女、子供、年寄り、相手選ばずに少しだけでもウザく感じたら遠慮なく、死にかけになるまで殴り倒すような荒々しい性格だった。
今、譲信が丸くなっているのはジョジョの奇妙な冒険に心打たれたからであり、まさに奇跡だったのだ。
譲信「あ~あ……メンドクセー。あ~あ腹減ったなぁー…気が付けば懐は空っぽ…事務所の金は勝手に使ったら藍しゃまにシバかれるし……はぁ~……」
ことあるごとに調子に乗って、酒を飲んだくれていた譲信は、気が付けば自分のサイフの中身をすっかり空っぽにしてしまっていた。
だからと言って、そんな自身の怠惰を理由に事務所の経費を削り取ってしまえば、現在資金のやりくりを無償で代行してくれている藍に叱られてしまう。
だから金欠により、まともに朝食を摂る金さえ譲信にはもう無かったのだ。
元気を無くした譲信は大きくため息を吐いた。
紫「あら?朝から暗いため息を吐くのは良くないわよ?」
譲信「あ~ン?」
そんな譲信の背後から声を掛けたのは、スキマから身を乗り出して、面白そうに胡散臭い笑みで譲信の事を見ていた紫だった。
まだ朝早いので、付近には譲信と紫の姿しか無かった。
譲信「あれまぁ…紫さんじゃあないですか~。俺のため息なんてどーでも良いでしょぉー…ほっといてくださいよ。それより、こんな早朝に一体何の用すか?」
紫「前に伝え忘れた事があったから来たのよ」
紫が軽く指を空でなぞると、譲信の隣にもスキマが開いた。
紫「それと…昨日から何も食べてないのでしょう?よければうちで朝食を食べていかない?」
瞬間、譲信の表情はパーッと明るくなって輝いた。
譲信「マジすか!?良いんすか!?是非!!お言葉に甘えちゃいますよ俺はッ!!」
言うなり譲信は意気揚々と、スキマの中に飛び込んで行く。
紫「行動が早いわね……思ってたよりも空腹だったのかしら」
飯と聞いて明らかに態度の豹変した譲信に、紫は思わず呆れてしまっていた。
譲信「ちょいといきなりシートゥーレイ!」
譲信が飛び込んだスキマから出ると、そこは前に訪れた事のある八雲邸の一室だった。
しかし、前と違ってそこには譲信とは初対面の猫耳の少女がいた。
譲信「お?」
???「だ、誰にゃ!?」
いきなりスキマから現れ、自身の真っ正面に立っている謎の人物を前に、当然その少女は警戒心を抱く。
譲信「なんだぁ~?この猫のお嬢ちゃんはよー?」
紫「この子は橙。藍の式であり大切な私の家族よ」
譲信「藍しゃまの?へぇー」
後ろのスキマから現れた紫の説明を受け、譲信は橙の事をまじまじと観察していた。
橙「紫しゃま!この人は誰なんですか?」
紫「ここにいる彼が以前私達が話していた空条譲信よ。橙、挨拶なさい」
橙「この人が…!!はい紫しゃま!!初めまして譲信しゃま!八雲 橙です!」
橙は礼儀正しく、ペコリとお辞儀をした。
譲信「空条譲信だ。シクヨロだぜ……ところでなんで“しゃま”付けで呼んだ?」
橙「えと…紫しゃまと藍しゃまとは対等な友人の様な関係のようだったので…呼び捨ては失礼かと…」
譲信「はぁ?対等?…………ぷ……ハッハッハッ!!」
橙「?」
尋ねられて答えた橙の言葉を聞くと、譲信は愉快そうに笑い出した。
譲信「そいつぁ勘弁してくれや!対等?ンな訳あるかよ♪俺ぁ下だよ下。紫さんや藍しゃまには面倒見て貰いっぱなしでまだ何一つ礼も返せてねぇ。二人にはいつも世話になりっぱなしで頭が上がんね~よ」
そう言うと譲信は橙の頭を軽く撫でる。
橙「にゃっ!?」
譲信「ま、つーわけで別に俺に対して敬意を払う必要はね~ぜ。な?紫さん!」
紫「ふ~ん?…ま、あなたがそれで良いのなら構わないのだけれどね」
紫は何やら少し、興味深そうに譲信の言葉を聞いていた。
紫「まぁ取り敢えず…まずは朝御飯よ。そろそろ藍が持ってきてくれるから二人とも席に着きましょう」
橙「はい!」
譲信「うぃ~っす」
橙と譲信と紫がそれぞれ、席に着いたところで襖が開き、藍が朝食を運んできた。
藍「お待たせしました。……ん?譲信……?」
譲信「あ、お邪魔してまーす」
譲信の姿を見つけると、藍は少しだけ驚いた。
紫から、客人が来るので朝食を4人分用意しておくようにと言われていた藍だったが、それがまさか譲信とは思いもしなかったようであった。
譲信「クンクン……。すげー美味そうな匂いがするぜッ!!」
紫「フフフ…さ、皆でいただきましょう!」
すぐに、全員の前に朝食が置かれる。
高級ホテルで出される朝食よりも、煌めいて、そしてとても良い匂いがしていた。
一同「いただきます!」
腹の虫が鳴き止まなかった譲信は、合唱と共に口いっぱいに白米と、焼き魚を頬張った。
そして、味噌汁を人啜りした。
藍「どうだ?口に合うか……?」
俯いて、プルプル震える譲信を見て、まさか口に合わなかったのでは…と少し不安になりながら、藍は譲信に尋ねた。
橙も少し不安そうに譲信の顔を覗き込む中、紫だけは薄ら笑いを浮かべながら、味噌汁を飲んでいた。
ほんの少しの間の静寂……しかしそれはすぐに過ぎ去った。
譲信「ンまぁぁぁぁぁぁぁぁいッ!!」
藍・橙「!!」ビクリ
突然涙を流しながら叫んだ譲信に、藍と橙はビックリしてしまった。
これ幸いか二人とも、口には何も入れてなかったので喉に詰まらせたりとか、そのような大事には至らなかった。
譲信「この米粒の一つ一つが際立ってふっくらしていやがる!!釜炊きっつぅんですか~?現代の日本じゃあ炊飯器で炊いた米しか食えやしねぇ~から初めて食ったぜ!!ディ・モールト!!ディ・モールト・デリシャァァス!!」
藍「ディ……ディ・モールト…?」
譲信「そしてこの焼き魚!!良い感じに油が落ちていて、朝の胃には優しい絶妙な焼き加減!!なおかつふっくらしていて魚本来の旨みが存分に感じられる!!ガスコンロだとかで焼き魚を調理しているような現代日本じゃあ決して味わえねぇ昔ながらってやつの美味さだぜ!!」
譲信「絶妙な加減と言やぁこの味噌汁も!!とても良い濃さだ!!しかも丁寧にダシを取ってるからか、体の芯に染み渡るような温もりまで感じるッ!!美味い!!うンまぁぁぁいなのだぁぁぁぁッ!!」
藍「そ…そんなに泣くほど喜んで貰えるとは…名利に尽きるな!」
泣くほど自身の手料理を気に入ってくれた譲信を見て、藍は心から嬉しく思い、自然と笑みがこぼれていた。
譲信「う……美味すぎで涙が出て来たぜ……。こんな素晴らしい朝飯なんだ…心まで清らかになっちまったのかな……涙が止まらねーぜ…!!」
紫「あらあら…お味噌汁の中に涙が入ったら折角の“絶妙な加減”が台無しになるわよ?」
譲信「ううぅ……そうだな……。ぐすっ……。気を付けないとな…ぐすっ…」
橙(大袈裟な人だにゃぁ……)
藍「フフ…さぁ冷めないうちに食べてくれ譲信」
紫「たまにはこういうのも賑やかで良いわねぇ~」
泣きながら食べてる譲信を、紫、藍、橙、のそれぞれ三人は面白そうに見ながら、朝食を食べていた。
一同「ごちそう様でした」
やがて朝食を食べ終えると、藍と橙は4人分の食器を洗いに運んでいく。
譲信も手伝おうとしたが、紫に引き止められ、室内は紫と譲信の2人だけになった。
譲信「ふー…食ったぁー…。満足満足♪」
紫「フフ…それは良かった。誘った甲斐があったわ」
譲信「マジ感謝っすよー。……えとそれで、俺に話……があるんすよね?そっちが本命の用みたいですし」
紫「えぇ」
譲信は珍しく、背筋をぴんと伸ばして座り、しっかりと話を聞く姿勢になる。
譲信の聞く準備が整ったのを見て、紫は話し始めた。
紫「今夜、博麗神社で宴会が開かれるのよ。幻想郷では異変が解決すると異変を起こした側が主催で宴会を開く文化があるの」
譲信「ほう?宴会か…」
紫「その宴会には異変に関わった人物は勿論、色んな権力者達が集まるわ。当然私も出席するわよ」
紫「そこで譲信…あなたにはその宴会に出席して貰いたいの。幻想郷の権力者達が集まるこの貴重な機会に、あなたの事を知ってもらいたいのよ。幻想郷で過ごす以上、“スタンド”という強大な力を持つあなたの存在はいずれ皆に知れ渡る…その時にあらぬトラブルを避けるために必要な事なのよ」
譲信「うぅ~ん成る程。確かにそりゃあ大事な事っすね」
譲信は改めて思い出す。
この幻想郷で強者と呼ばれる連中は、少なからず戦闘好きが多いということを。
紫の言うとおり、譲信の存在を認知されていないと間違いなく争いに巻き込まれたりするだろう。
譲信「了解っす!そんじゃあ今夜のその宴会とやらに出席しますよ。ついでに商売の宣伝にもなるだろうしなぁ~」
紫「えぇそうして頂戴。必ずよ」
紫は一応念を押しておいた。
譲信なら人との約束を、ましてや自分との約束をすっぽかすような人間とは紫は思っていないが、それでも念を押すあたり、つまりはそれほど重要な事だったのだ。
譲信「んーと…それで話は終わりで?」
紫「いいえ…あともう一つだけ話はあるわ」
そう言うと紫はスキマを開き、机の上に何かを置いた。
譲信はその何かを覗き込むようにして見た。
それは矢だった。
譲信「何だこりゃ?矢?……何で矢がいきなり出てくるんだ?」
紫「矢と言えば……ジョジョラーのあなたはまず何を連想するかしら?」
古くさく、デザインがクソださい矢を見て不思議に思う譲信に対し、まず紫は尋ねた。
紫の問いに、少し驚きながらも譲信は答える。
譲信「そりゃあ決まってんでしょ!スタンドの矢!!レクイエム!!考えるよりも早く出てくる言葉だぜ!!」
紫「そうね。ありがとう…予想通りの回答ね」
譲信「いやそんな事はどぉーでも良いんですよ。俺が聞きたいのはですね?何でいきなり矢なんか出てくるんだって事ですよ」
すると、紫の顔はいつになく、真剣な物となった。
紫から放たれるその静かなる重みに、思わず譲信は生唾を飲み込んだ。
紫「この矢は先日…人里で異変を起こした男の家から回収した物よ。スタンドの矢は矢で貫いた才能ある者からスタンド能力を引き出す……でもこの矢は矢で貫いた才能ある者から……“程度の能力”を引き出すのよ」
譲信「ッ!?」
紫「そう…あの男はこの矢に貫かれた事によって、あのような強大な程度の能力を手に入れた…。そして、最悪な事にこの矢は他にも複数人里内…幻想郷内に存在しており、既に能力者を何人も目覚めさせているの」
紫「さらに最近分かった事で言うと…人里内では数名の能力者達がこの矢を巡って、密かに殺し合いを行っている事も判明しているのよ……そしてもっと更に言えば、矢で目覚めさせた程度の能力は、スタンド能力と酷使しており傍に立って現れる守護霊…という共通化があるの……そしてそのどれもが強力…」
譲信「ま…待ってくれよ?確かにそりゃあヤベー話なのは分かるぜ?…でもそーいうのは霊夢とかにする話じゃあないのか?何で俺に話すんだよ?」
紫「霊夢には既に話してあるし、動いて貰っているわ。私が貴方にもこの話をしたのは他でもない…さっきも言った通りこの矢と矢で引き起こされる現象は全て、“スタンド”と酷使している……つまり、私よりも誰よりも遥かにスタンドについて詳しいスペシャリストである貴方が必要になってくるのよ」
紫「不確定要素の多いこの事態には、幾つもの能力を持ち、臨機応変な対応が出来る存在が必要…この幻想郷において、一番適しているのは間違いなく譲信、貴方よ」
譲信「紫さんにそこまで評価されてんのは正直嬉しいのもあるけどよ……そんな危ない事に俺は首を突っ込みたくねーんだよなぁ……」
いくら譲信とは言えど、そんな明らかにヤバそうな事に首を突っ込むことはどうしても避けたい事だった。
ただでさえ、異変解決等で手一杯だったのだ。
紫「……………既に一般人の犠牲者が出ているわ…それもまだ……10歳にも満たなかった子供よ」
譲信「何だと………?」
しかし紫のその言葉を聞いた瞬間、譲信の目は変わった。
紫「……譲信。この異常事態に…私達には貴方の力が必要なのよ。確かに、幻想郷には精々、1年しか滞在しない貴方にとってこれは…どうでも良い話かもしれない…命をわざわざ危険に晒す必要も無い……だからこれは私の我が儘なお願いになるわ……譲信。貴方の力を私達にどうか貸して頂戴…!」
譲信「な……えっ…ちょ!?」
藍・橙「紫様(しゃま)!?」
紫は、譲信に対して頭を下げた。
丁度そのタイミングで藍と橙が部屋に戻って来てしまい、藍も橙も譲信も目を丸くして固まった。
譲信「な…何言ってんすか!!頭を上げてくださいよッ!!俺は紫さん達には世話になりっぱなしで礼も返せてねぇ…それなのに紫さんに頭下げられたら俺にいつ、恩返しさせろって言うんすか!!」
譲信は慌てて、紫に頭を上げさせた。
紫「譲信…」
譲信「確かにこれは、普通の異変とは違って異質な物だってのは素人の俺でも分かりますよ!!命の危険だってある……それでも!!俺にはてめぇの命を懸けるだけの借りがある!!紫さん達から…幻想郷から受けた恩は命を懸ける程…!!この地球に匹敵するくらいに大きい物なんですよ!!」
譲信「それに子供が犠牲になってるのに黙ってるのはカッコ悪い奴のする事だ…!!だから俺は喜んで…力にならせて頂きますッ!!それが俺に出来る唯一の恩返し…紫さん!!この空条譲信を…遠慮なくこき使ってくださいっす!!」
譲信は心からの叫びを伝えると、紫に対し頭を下げた。
譲信はこの幻想郷に来てから、ずっと考えていたのだ。
スタンド能力に目覚めたのも、幻想入りしたのも、何かの運命に導かれての事だったとしたら…自身の持つスタンドの力は、きっと幻想郷の為に捧げる物じゃあないのか……と。
少なくとも、受けた恩はとてつもなく大きい。
売られた喧嘩は全て買う…やられたら数億倍返し…そして、受けた恩は必ず倍にして返す……それが譲信の貫く仁義。
故に自身の命を懸ける事に何の迷いも無かった。
むしろ、呼吸をするのと同じように、当たり前のことのように受け入れられた。
それが“正しいこと”だという確信を得ていたのだ。
紫「譲信、貴方は……格好つけすぎよ。まだ20にも満たない人の子が、簡単に命を懸ける…なんて言わないの……。でも……ありがとう。貴方のその気持ち、とても嬉しく思うわ」
紫は、頭を下げている譲信の頭を軽くポンポンと撫でた。
譲信「ヘッヘ…ちと格好良すぎましたか俺?でも本気っすよ。ロクでもねーような人間の俺でも、仁義の1つや2つはあるんすよ!」
藍(全く……どうりで紫様が気に入る人間な訳だ…。)
譲信はニヤリと笑って、紫の目を見て言った。
曇り無い真っ直ぐなその目は、紫が久しく見た人間の目だった。
譲信「……まぁーとは言ったけど…力を貸すって言っても俺は何をすりゃあ良いの全然分からねー…。なぁ紫さん?」
話が一旦纏まった所で、思い出したように譲信は頭をポリポリと掻きながら呟いた。
紫「今から説明するわ。貴方にしてもらいたい事は二つ…矢の回収と矢による能力者の発見、場合によっては無力化をお願いするわ。それ以外の矢の調査や捜索については、私と藍、そして霊夢に任せて頂戴」
譲信「あ、りょーかい!」
藍「情報は定期的に私が事務所を訪れる際に共有する手筈だ。分かってると思うが、他言無用で頼むぞ」
そう言いながら藍は橙の頭を膝枕しながら撫でていた。
譲信「勿論っす!」
紫「それで…早速なのだけれど既に1つ、矢の在処が判明しているの。その回収をお願いしたいのだけれど…1つ問題があってね…」
譲信「問題…?」
紫「その矢は現在、能力者が所持しているのよ。もしかすると戦闘になる可能性さえある……何より人里内での争いは色々と厄介事を招くわ…」
譲信「ぬぬぬ………」
紫の言うとおり、訳ありとは言え人里内での戦闘は御法度。
しかも、事情が事情なだけに理由を説明する事もできず、最悪の場合譲信が異変の主犯として処理される可能性さえあった。
迂闊には動けないのだ。
…しかし、紫には既に1つの打開案があった。
紫「そこで提案よ。私も直接同行するわ。私と共に行動した結果であれば、事は上手く収めやすいし、何より相手も賢者を相手にするとなると穏便に済ませようとする可能性が高い…。例え戦闘になっても私と貴方が組めば素早く沈静化出来るわ。…どうかしら?」
賢者が直接出向く…それが意味する事は色々と大きい。
メリット、デメリットの狭間ギリギリだった。
しかしそれを決断したのはやはり、それほど矢と能力者が未知数な存在だった為であった。
譲信「こっちもそれは願ったり叶ったりすよ!!紫さんも来てくれるならまさに、鬼に金棒!!是非お願いします!!」
そう言う譲信の内心は結構ハッピーだった。
マジで心強い味方が来てくれる…!!と神にまで感謝していたのだ。
紫「なら決まりね。早速向かいましょう。人が少ない朝の内にね…。藍、留守は任せたわ」
藍「お任せください。譲信、紫様、お気を付けて」
紫がスキマを開くと、まずは譲信が勢いよく飛び込む。
その後を紫がゆっくりとスキマに入ると、スキマの入り口は綺麗に閉じた。
藍と橙はそんな2人の背中を黙って見送っていた。
譲信「よし行くぜッ!!」
スキマの先に繋がっていのは、人里内の何処かにある建物との間の狭い通路だった。
スキマから出た譲信は、通路を駆け出し大通りへ飛び出した。
その時
ドンッ!!
譲信「ぬおぉっ!?」
男「むぅ!!」
一般人の男性と出会い頭にぶつかってしまった。
譲信「す…すみません!!」
譲信は慌てて男性に向かって頭を下げた。
男「全く……君、もう少し気を付けたまえ…ちゃんと前を見て歩くように」
譲信「はい!本当すみませんした!!」
幸い、怪我は無かったようで男性は服を整えると再び何処かへと歩き出した。
紫「はぁ……気を付けない」
譲信「う……うぃっ……す」
紫にため息を吐きながら、軽く頭にポコンとチョップを入れられ、譲信はすっかり落ち込んでしまった。
紫「しっかりなさい……。さぁ行くわよ」
譲信「そっすね……!!よっしゃ!!」
しかしすぐに気を取り直すと、譲信は頬を叩き気合いを入れ直して歩き出した。
必ず成し遂げる……譲信はそんな力強い瞳をしていた……。
TO BE CONTINUE………
プロフィール
名前 空条譲信(17)
誕生日 7月10日
血液型 O型
出身地 京都
利き腕 右
性格 お調子者で面白い事が好きだが、面倒事には巻き込まれたくない。それでも困ってる人は見捨てておけず、多少強引にでもお節介を焼く。誰に対しても平等に優しく、時に厳しく接する為、兄貴分として皆からは慕われている。
趣味 ジョジョ ゲーム アニメ マンガ 筋トレ
好きな物 モフモフモコモコしたもの ニャンコ コーラ 幽香の家にあったお皿 煙草(ラーク)
女性への態度 好みのタイプは年上お姉さん系 誰かに甘える事も出来ずに育ってきた為、密かに甘えられる存在を求めている。本人に自覚は無いが、実は結構モテている。基本的に女性だからと言って特別優しくしたりとかはしない。
能力 全スタンドマスター そしてジョジョに関する物は何でも作り出せる能力 と思ってるが実際はジョジョの全てを身に宿すのが能力である。本人が成長しない限り、能力に先は無い。