ノリの良いスタンド使いの奇妙な幻想入り   作:仁堂六華

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最近、投稿ペースが落ちたし、返信もすぐ返せなくって申し訳無かったです!
ようやく忙しかった連休が終わったので、頑張って行こうと思いますッ!!

体に鞭打ってやろうじゃあないかッ!!(笑)
目指せ!世界一ィィィィィィ!!



24人里バトルロワイヤル…その④平穏の終わり

 

『裁いてもらうがいいわッ!!吉良吉影!!』

 

 

『何ィィィィィィィィ!!わ…わ私は……私はどこに……連れて行かれるんだ……?』

 

 

『さぁ……?でも…“安心”なんてない所よ…少なくとも…………』

 

 

 

『う…うわぁぁぁぁぁぁぁ!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

吉良「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

 

 

 

チュンチュンチュン…

 

 

午前5:45分。

吉良は悪夢から飛び起きるように起床。

まったくもって最悪の目覚めだった。

 

 

吉良「ハァー…ハァー…ハァー………夢か……」

 

 

 

嫌な汗を全身に掻いており、体調も少し悪い。

あまりにもリアリティのある悪夢に、吉良は数分は布団から起き上がれずにいた。

 

 

吉良「クソッタレが……最近、こんな夢ばかりだ」

 

 

大夫落ち着いてきてから一言、吉良は忌々しげにそう呟いた…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~人里バトルロワイヤル4~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

吉良吉影の朝は早い。

毎朝5:45分に起床し、6:00までに着替えや準備を済ませ、朝食を摂る。

 

今日の朝食は卵二つ分の目玉焼きと、こんがり焼きたての食パン一枚に、ベーコンとチーズ。

そして、淹れ立ての珈琲だ。

 

嫌な夢を見た吉良だったが、自身の手の石膏に囲まれて朝食を食べているうちに、マイナスな気分は何処かへと吹き飛んだ。

 

6:10分。

朝食が終わり、後片付けが住むと20分程の軽いヨガに近いストレッチを済ませ、スムージーをコップ一杯飲み干すと、6:30分いよいよ出勤だ。

 

今日の幻想郷は快晴で、風も心地良く、なんだか元気が湧いてくる。

 

 

 

吉良「良い朝だ。こんなに気持ちの良い朝を迎えられるなんて幸せだな。フフ…実に良い気分だ」

 

 

吉良はご機嫌になりながら、職場へ向かって歩く。

大通りに差し掛かり、開店準備中の店舗を眺めながら、大通りを抜けようとした。

と、その時。

 

 

 

ドンッ!!

 

 

 

青年「ぬおぉっ!?」

 

 

吉良「むぅ!!」

 

 

突如、狭い横の通路から飛び出してきた変わった服装をした青年とぶつかってしまった。

仰向けに倒れそうになった吉良だったが、日頃のストレッチのお陰で柔らかくなっていた体を上手く使い、なんとか踏ん張る事が出来た。

 

 

青年「す…すみません!!」

 

 

青年はすぐさま、吉良に頭を下げて謝った。

 

 

吉良「全く……君、もう少し前を見て歩くように…気を付けたまえ…」

 

 

青年「はい!本当すみませんした!!」

 

 

青年は再び頭を下げて謝ると、何処かへと去って行った。

 

 

吉良(フン…全く…なんだか最近ツイてないな…)

 

 

吉良は少しだけ、疲れたように首を一振りしてから歩き出した。

何せ、最近の吉良はやたらとツキが悪い。

矢を盗まれかけ、サイフを無くし、怪我をしたり死にかけたり…兎に角、平穏とは程遠いトラブルにばかり巻き込まれていた。

 

このままじゃあいけない…気を引き締め直さねば…と、吉良は自分に言い聞かせた。

 

 

吉良(こういう時こそ、しっかりしなくては…平穏な生活の為には、注意深く…石橋を叩いて渡るのと同じくらいに慎重に行動するのだ吉良吉影…!!)

 

 

???「あ、吉良くん!!おはよう!!」

 

 

吉良「!…おはようございます……。桜先輩…」

 

 

そんな吉良の後ろから、元気よく声を掛けてきたのは吉良と同じく“縁”で働く、女性の従業員だった。

桜先輩…吉良にそう呼ばれた女性は、吉良より5つ年上の先輩で、かなりの美人だった。

店一番の美貌で、彼女目当てに店を訪れる客がいる程だった。

 

 

桜「吉良くん朝早いんだね!私、いつもは30分くらい遅くに家を出るから、今日は一番乗りだと思ったんだけどな~…」

 

 

桜は少しだけ、残念そうな声でそう言った。

 

 

吉良「そうですか…。しかし、どうしてまた今日はいつもより30分も早くに出勤を?」

 

 

桜「なんだか早起きしちゃって…特にする事も無かったからね~…あ、そうだ!」

 

 

吉良「…?」

 

 

何かを思いついたらしい桜を見て、吉良は何だか嫌な予感がした。

 

 

桜「まだ1時間くらいは余裕あるから、一緒に寄り道していかない?ねーね、良いでしょ?吉良くん!」

 

 

吉良「………」

 

 

吉良は一瞬、心の中で凄く迷った。

本心はすぐにでも断りたい。

誰かと何かをするなんてコリゴリだ…おまけに、桜は店一番の美人でしかも目立つ。

そんな彼女と共に行動すれば変に目立つし、タチの悪い男の仕事仲間からは妬まれるかもしれない。

 

妬みは、面倒事の原因になりやすい。

わざわざトラブルが引き起こされそうな事を吉良は望まないのだ。

しかし、断るにしても桜には何だかんだ面倒を見て貰ってる……事になってる先輩であり、普通に断るには少し厳しい…。

かと言って何かの理由を付けて断ろうにも、嘘でも付けられるような理由が今は用意出来ない…。

 

だから吉良は、仕方なく答えた。

 

 

吉良「分かり…………ました……」

 

 

桜「やった!!吉良くんはいつも誘っても中々来ないからね。やっと誘って来てくれた!!フフフ♪」

 

 

桜は嬉しそうに笑うと、吉良の隣に並び歩き出した。

だが対照的に、吉良は表情には出さなかったがとても不機嫌だった。

 

 

吉良(クソッタレ……この女……。叶うなら今すぐ爆破して最初から何も無かったかのように、綺麗さっぱり消し飛ばしてから、この優雅な朝を満喫したい……!!だが…それをすれば平穏な生活は終わり……追われる立場になってしまう………)

 

 

桜「朝は本当に静かだよね~。お店もまだ開いてないから、人も少なくて落ち着くね!」

 

 

吉良「そうですね…」

 

 

そんな吉良の内心なんて気付かない桜は、呑気に吉良に話し掛ける。

吉良は感情をグッ…と堪え、ありきたりな返事ばかり返していた。

 

 

桜「それにしても…昨日は吉良くん大変だったね」

 

 

吉良「昨日……?特にいつも通りでしたが…はて…」

 

 

突然、昨日の話をされたのでおおまかに思い出すものの、これといって苦労したような記憶が吉良には無い。

そもそも、吉良の立場上苦労することはよっぽどの事が無い限り、無いのだが。

 

 

桜「お昼休憩の時だよ!ほら、覚えてるでしょ?…大切な大切な…矢をワンちゃんに盗られて、そのせいで緑山鈴久って人と戦う羽目になったよね~…」

 

 

吉良「……ッ!!」

 

 

吉良は驚いた顔つきで、その場にピタリ…と立ち止まった。

桜は少し吉良の前を歩いてから立ち止まり、吉良の方へ振り向いた。

 

 

桜「キラー…クイーン?だったかな…。カッコ良かったよ♪とっても強いんだね吉良くんは♪私も頑張らなきゃ!!って思っちゃった!」

 

 

吉良「何の……一体何の話を…?」

 

 

吉良の心臓の鼓動が、どんどん早くなっていく。

吉良の視線はずっと桜に釘付けになっていた。

桜は少し申し訳なさそうな顔になる。

 

 

桜「ゴメンね……吉良くん。“私も”なの……。吉良くんはね、私の初恋の人だっんだぁ……だから本当に…………ゴメンね…?」

 

 

 

 

 

桜「今から………殺し合わなくちゃあいけないの……」

 

 

桜の瞳は、ドス黒い何かに染まっていた………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

吉良「ッ!!“キラークイーン”!!

 

 

反射的に吉良はキラークイーンを発現させる。

桜はそれを待っていたかのように、ただ静かに吉良を見つめていた。

 

 

桜「出したね…キラークイーン。………私ね、子供の頃からずっと……夢があったの。“鉄の首飾りを外して、自由に生きる”ように……大袈裟な例えだけど…兎に角何者にも縛られず自由にこの世界で生きたいのよ」

 

桜「その為なら私は…この力を躊躇いも無く使える!私は吉良くん…あなたを倒して矢を手に入れて………夢を叶えるッ!!」

 

 

 

桜の隣にも、何かが現れる。

それは、長いリボンが束になってマネキンの形になった、人型の程度の能力によるスタンドだった。

吉良はまたトラブルに巻き込まれたのか…と自分のツキの悪さを呪った。

 

 

 

吉良「この吉良吉影……何故こうもトラブルに巻き込まれるのだ……ただ平穏な生活を送ることだけが願いだと言うのにッ!!」

 

 

桜「うん………ゴメンね!」

 

 

先に仕掛けたのは桜だった。

言い終わると同時に吉良に向かって突っ込んでいく。

 

 

吉良「くっ…!!」

 

 

リボンの人型がどんどん解けていき、それは桜の体にどんどん巻き付いていく。

まるで鎧を纏うかのように、オシャレをするかのように、色鮮やかなドレスへと形を変えていく。

 

 

吉良「“シアーハートアタック”!!

 

 

バシュウッ!!

 

 

桜「!!」

 

 

吉良はシアーハートアタックを2機射出した。

2機のシアーハートアタックは、真っ直ぐ桜目掛けて飛んでいく。

 

 

吉良(よし…着弾…今だッ!!)

 

 

ところが、2機のシアーハートアタックはそのまま桜の体をすり抜け、地面にめり込んだ。

 

 

吉良「なッ!?」

 

 

桜「ガードがガラ空きよ!!」

 

 

驚く吉良の隙をつき、間合いに入った桜はアッパーを繰り出した。

 

 

吉良「甘いぞッ!!」

 

 

バシッ!!

 

 

だが難なくキラークイーンのガードでその攻撃を受け止めた。

 

 

桜「ッ……強いね……私のより遥かにパワーは上。でも……それじゃあ意味ないんだよッ!!」

 

 

瞬間、キラークイーンのガードをすり抜け、桜のスタンドを纏った拳はキラークイーンの顔に命中した。

 

 

ゴッ!!

 

 

吉良「ぬぅぁぁッ!?」

 

 

スタンドが受けたダメージは本体にもフィードバックされる。

吉良は後ろに少し、吹き飛ばされた。

口の中を切ったようで、軽く血の香りがした。

 

 

吉良「ぐ……ぬぅ……なんだ…?すり抜けたぞ……この能力はまさか……!!」

 

 

桜「えぇそうよ……分かりやすいから種明かししておいてあげる…」

 

 

ユラリと立ち上がる吉良に対し、リボンを纏いながらゆっくり近付く桜は答えた。

 

 

桜「“ファッションモンスター”私はこの能力をそう名付けて呼んでいるの…。見ての通り能力は、リボンを纏った場所は任意のタイミングで無敵の透明化に出来る。パワーこそそんなに無いけど、この能力の前にそんな物は必要ないわ!」

 

 

吉良「ふうむ…確かに見ての通りの能力じゃあないか!」

 

 

シアーハートアタックの追撃を透化で難なく躱しながら、再び桜はキラークイーンに接近した。

 

 

桜「二択あげる。抵抗するか、諦めて安楽死するか…さぁどっち?」 

 

 

桜は拳を構える。

吉良の答えは言葉ではなく、行動ですぐに示された。

 

 

キラークイーン「ウリィィィヤァァァァァァァ!!」

 

 

キラークイーンのラッシュが放たれるが、それも透化で躱され、更にはキラークイーンをもすり抜けて吉良の前に迫る。

桜はスタンドを無視し、吉良本体を速攻で叩こうとしていた。

 

 

桜「じゃあちょっと苦しんで頂戴!!サヨナラ!!」

 

 

桜の拳が吉良に向かって繰り出された。

だが吉良はポーカーフェイスのままで、表情は何一つ変化させていなかった。

 

 

吉良「ギリギリだったが…君の能力の弱点は既に理解した。これは…わざわざ“第二”以降の爆弾を使うまでも無かったよ……全く、とんだ無駄骨だった」

 

 

吉良は焦ることなく、その一撃を腹部で受け止めるつもりだった。

 

 

桜「弱点は無いわよッ!!私でさえ弱点は見つけられないのだから!!」

 

 

ドゴォッ!!

 

 

吉良「ぐっ…ふ…!!」

 

 

そして吉良の腹に拳が真面にめり込み、鈍い音が鳴った…。

 

 

桜「勝ったッ!!フフ…どう?勝ったわよッ!!」

 

 

だが、吉良は倒れなかったしキラークイーンが消えることも無かった。

 

 

吉良「弱点が自分でも見つからない……?あ~……それは単に君がド低能なだけだよ…」

 

 

 

 

カチッ…ボゴボゴボゴォォッ!!

 

 

 

瞬間、吉良を殴った方の桜の腕がどんどん膨らんでいき、そして…

 

 

 

ドッグォォォン!!

 

 

 

爆発して吹っ飛んだ…!!

 

 

 

桜「ひ……ぃ……きぃやあぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

 

 

桜は吹き飛んだ腕を押さえて、その場に倒れる。

冷たい目で、吉良はそんな桜を見下ろしていた。

 

 

吉良「私の服を接触爆弾に変えておいた……。君の能力は確かに無敵だ……。しかし、聞くが…何も触れることの出来ない無敵がどうやって相手を殴って攻撃するのだね?……答えは簡単。殴る瞬間、拳の部分だけ無意識に実体化するのだよ……そうと分かれば後は容易い。たった一回の瞬きほどの一瞬の時間だろうと、私の能力は触れるだけで一巻の終わり……だからね」

 

 

説明しながら吉良は、ひび割れた瓦二枚の入った通勤カバンを腹部から取り出した。

これでほとんどの衝撃を吉良は和らげていたのだ。

 

 

吉良「キラークイーン“第一の爆弾”…気に入って貰えたようで何よりだ…」

 

 

桜「痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!酷い…許さない…許さない……!!糞野郎!!」

 

 

桜は激痛に顔を歪ませ、呪詛の言葉を吐き続けていた。

 

 

吉良「醜い女だ……手の形も酷い……こんな奴を先輩呼ばわりしていたとは………自分が情け無くなってきたよ……」

 

 

桜「うぅ………痛い………私の腕が……」

 

 

吉良「口の中を切ってしまっている……しばらく食事が辛いことになるじゃあないか………。何だろう…ちょっとした敗北感まで感じてきたよ…」

 

 

桜「助けてぇぇぇ!!誰かぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 

桜は腕を押さえ、声を上げる。

が、誰も助けになんて来なかった。

ただ吉良の機嫌を更に悪くしただけだった。

 

 

バキィッ!!

 

 

桜「ひぎぃぃぃぁ!?」

 

 

無事だった桜のもう片方の手を、キラークイーンに踏ませ骨を粉々に砕いた。

 

 

吉良「おっと~……妙な叫び声をあげるんじゃあないぞ……。君の幸せな脳内じゃあ私が地面に這いつくばっていたのだろう……?そーいうのはね…自分も同じ事される覚悟を決めてから挑む物だよ……」

 

 

桜「ひぃぃぃぃぃ………ゆるして吉良……くん…!!」

 

 

桜は許しを涙を流しながら乞うが、そんなことで吉良が許すはずもない。

 

 

吉良「ダメダメダメダメダメ…。君は死ななくてはならないんだ。じゃなきゃあ朝からここまで散々な目に遭わされた私の気が晴れないのだよ……この怒りの収まりが付かないんだ……それは“平穏”じゃあないのだよ。分かるかね?ン?」

 

 

桜「あ……ぐ……!?」

 

 

吉良は桜の頭を踏みつけ、グリグリと煙草の吸い殻を潰すのと同じように踏みにじる。

 

 

吉良「これから君を殴り殺すからな。スタンドではなく、私の手で直接な…。あぁー、そうそうポケットティッシュ持ってるかね?ハンカチでも良いが…?」

 

 

桜「何を……言ってるの…!?分からない……異常よ吉良くん……!?」

 

 

ようやく痛みに慣れが出て来た桜は、頭が少し落ち着き吉良の異常な発言とその態度に恐怖の感情を抱く。

だが、その余計な行動のせいで吉良の機嫌をまた更に悪くしてしまった。

 

 

吉良「質問を質問で返すなッ!!疑問文には疑問文で答えろと学校で教わっているのかッ!?私はポケットティッシュかハンカチは持ってるのか、と聞いているのだッ!!」

 

 

吉良は人指し指を桜の額にグリグリと当てながら怒鳴る。

 

 

桜「ひ、ひぃぃぃぃ!?持ってない持ってない!!さっき落としたのぉぉぉぉぉ!!」

 

 

桜は泣きそうになりながら、必死に声を絞り出した。

 

 

吉良「はぁ……。なら私のを使いたまえ」

 

 

トサッ…

 

 

桜「…………?」

 

 

吉良は桜の目の前に、自分のポケットに入っていたポケットティッシュを放り投げた。

一体その質問と行動に何の意味があるのか、さっぱり分からなかった桜は、疑問の眼差しでそのポケットティッシュを見つめていた。

 

が、その次の瞬間

 

 

 

バッキィィッ!!

 

 

 

桜「ぶっ!!?」

 

 

桜の鼻先に物凄い衝撃が走った。

それが吉良に殴られたせいだと桜が気付くのに、数秒時間が掛かってしまった。

 

 

吉良「鼻血がいっぱい出るだろう?それを拭くために使うんだ…」

 

 

桜は鼻を押さえる。

そこから物凄い勢いで血が噴き出しており、痛みも物凄い。

涙が自然と出て来る程に痛かった。

 

 

吉良「いくら相手が女だからといって、私を殺そうとした相手に容赦してやる程、私はご立派な人間じゃあないのだよ。とはいえ、君にやられた分の仕返しは既に終わっているし、それだけで言えば私はもう満足している」

 

 

桜「な………なら…なぜ……」

 

 

吉良「ン~?あぁ~悪いが今やらせて貰ってるのはただの八つ当たりだよ。最近、とことんツキが無くて晴らしようのないストレスが溜まっていたんだ………。それを君をいたぶることによって、少しでも晴らそうと言っているのだよ」

 

 

吉良は無情にそう言った。

その目には罪悪感さえなければ、高揚感さえ無い、まるで桜をいたぶることを呼吸と同じように考えているような……そんな目だった。

 

 

桜「そ……そんな………!!」

 

 

吉良「…鼻血を拭いたらどうかね?鼻が詰まると、脳の働きが鈍るそうだ……」

 

 

続けて吉良はもう一発、パンチをお見舞いしようとする。

しかし、桜だってただ殴られるだけでは終われない。

 

 

桜「巫山戯ないで!!私だってまだ戦う力はあるのよ!!“ファッションモンスター”!!」

 

 

桜は再びリボンのスタンドを纏い、無敵の透明化になる。

これでは吉良の攻撃は全く効かない。

しかし、吉良はこれっぽっちも焦りはしなかった。

 

 

 

カチッ…ドッグギュオォーーーン!!

 

 

 

ブゥゥーーー……ン

 

 

 

 

桜「え!?」

 

 

空間が歪んだかのような爆発が起こったその後、気が付くと桜は能力を解除しており、無防備な状態となっていた。

そこに、吉良のパンチが再び顔面にお見舞される。

 

 

バキィッ!!

 

 

桜「あぐぁっ!!?」

 

 

吉良「“第四の爆弾…アンダープレッシャー”!!君はもう詰みなのだよ…!!」

 

 

 

そして吉良は複数発、桜に拳を叩き込んだ。

 

 

バキッ!!ゴッ!!ゴキッ!!バキッ!!

 

 

辺りに骨が砕けるような嫌な音が響く。

 

 

桜「あぁぁあ!!ぐぐぅ…………ぅぅ……!!」

 

 

桜の呻き声と悲鳴がただその苦しみを色濃く物語る。

 

 

 

………やがて殴り終えてスッキリしたのか、満足そうな表情で吉良は疲れた手首を鳴らした。

 

 

吉良「ふぅー……。スッキリした。よし、じゃあ今から君を爆破して木っ端微塵に消し飛ばすからなぁ~」

 

 

桜「ぐ………あ…………う……!!」

 

 

血塗れでもまだ辛うじて意識のある桜は、虚ろな瞳で吉良のことを見つめていた。

 

 

吉良「キラークイーン。彼女を爆破しろ!」

 

 

吉良はキラークイーンに命令し、桜を爆破しようとする。

だがその時、桜は口を開いた。

 

 

 

桜「き……吉良くん…のことは…既に………能力者達……に……し、知れ渡っている……よ…。だか……ら……もう……逃げられない……わよ……!!もう……平穏じゃ……いられない…のよ……吉良……吉影…!!」

 

 

 

吉良「な……何ィィィィィィ!?今、何て言った貴様ッ!!」

 

 

それが桜の最後の言葉になった。

 

 

 

カチッ……ドッグォォン!!

 

 

 

吉良「ぬぅぅ……!!……消し飛んだか…」

 

 

 

全てを聞き出す前に、キラークイーンによって桜を爆破してしまった。

これでスッキリ出来ると思っていた吉良の胸の中に、不満によるモヤモヤが曇り始めていた。

 

 

吉良「くっ…!!私のことが…知れ渡っている……だと?…平穏な……暮らしが送れない……だと……?」

 

 

最後に桜が言い残した言葉は吉良を深く絶望させていた。

一体何故、目立たないように行動していた自分が…寄りにも寄ってただ平穏を求めるだけの自分が狙われるのか…吉良には分からなかった。

 

 

吉良「こんな酷いことが……この吉良吉影にあって良いはずが無い…ッ!!」

 

 

吉良は自身の胸ポケットに入れてある矢に視線を移した。

 

 

吉良「……この矢が私をここまで不幸に導いた…。クソッタレ……この矢さえ私の元に来なければ、平穏な生活は送れていたというのに……!!」

 

吉良「……だが今はここで道草食ってる場合じゃあ無いな…。ふぅむ……私のことが知れ渡っているとなると…職場へ向かうのは非常にマズイ。……事が収まるまでは取っておいた有給を使うとしよう……」

 

 

考えをまとめると吉良は自宅へと戻るため、元来た道を引き返す。

再び大通りへと出ると丁度朝の通勤ラッシュだった為、吉良の姿は人混みの中へとかき消されていった。

 

吉良吉影は平穏な生活を諦めることは絶対に無い。

 

 

 

 

 

 

 

 

“縁”従業員の桜 スタンド名:ファッションモンスター

 

吉良のスタンド、キラークイーンの能力により木っ端微塵に消し飛ばされ再起不能。

証拠や痕跡は跡形も無く消え去った為、誰も桜の死の真相へ辿り着くことは無い。

 

 

TO BE CONTINUE………

 

 

 

 

 

 

 




次回、いよいよお待ちかねの譲信VS刺客の回となります!!
ちょっと長めになるかも?しれませんが、是非ともお楽しみに!!

譲信や吉良、オリキャラや今回出たし、これからも登場する予定の作者オリスタについての質問などは、遠慮なくいつでもどうぞ!!
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