ノリの良いスタンド使いの奇妙な幻想入り   作:仁堂六華

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ジョジョ好きあるある。
じゃない→じゃあない…となる。
充電音か着信音をザ・ワールドの時止め効果音にしがち。
通話の着信音はとぉうるるるるるるん…だろぉ?
トマトとモッツァレラチーズのアレでてきたら、チーズだけ食べてから次にトマトと一緒に食べがち。

他にもこういうあるあるあるぞ!っていうの良ければ聞かせてくださいませ!



③空条 譲信、巫女と賢者と魔女っ子に会う。

博麗神社。

 

幻想郷に迷い込んだ外来人がまず最初に目指す場所になる。

尤も、妖怪が潜む道を歩いて行かなければ辿り着く事が出来ない為、外来人が一人だけで博麗神社に向かうとすると、ほぼほぼの確率で腹を空かせた妖怪達にペロリとたいらげられてしまう。

 

当然だが、幻想郷の住人と言えど人里に住まう人間のような、何の力も持たない一般人はまず訪れる事は無い。

そのせいで、この博麗神社の賽銭箱は常に空っ風が吹き、この神社の巫女、博麗 霊夢 はたくましい生活を強いられているのだ。

お陰で知る人ぞ知る守銭奴なのである。

 

 

 

 

 

 

霊夢「肉が…魚が…食べたい……!」

 

 

脇の露出した変わった巫女服を着る少女。

そう、彼女こそがここ博麗神社の巫女、博麗 霊夢なのである。

霊夢は縁側で、日の光を浴びながら同じセリフを5分に一回ずつ呟きながら寝そべっていた。

空に浮かぶ雲の形が、魚やら肉やら何やらのご馳走に見えてしまい、今にも腹の虫が鳴きそうな状態であった。

 

霊夢はかれこれ、もう4ヵ月は肉や魚を口にしていない。

このままではマズい…と霊夢は結構本気で焦っていた。

 

 

霊夢「何とかしなければ今年中に飢え死によ!どんな手を使ってでも………なければいけない!!……って…ん?」

 

 

霊夢は行動を起こすべし!と、一人決意を語ろうとした時、ふと突然セリフがいつの間にか飛んでいる事に気付く。

不思議な事もあるなぁと思っていると、何やら神社の外から誰かが騒いでいる声が聞こえてきたので、何事かと霊夢は騒ぎのする方へ向かう。

 

 

霊夢「誰よ!人ン家の前で騒ぐ奴は!!」

 

 

空腹感から来る怒り。その全てをぶつけてやらんとばかりに霊夢は外に出る。

するとそこでは、霊夢の友人 霧雨 魔理沙と、全然見たことも無い、変な服に、髪の毛と一体化したような帽子を被った男が、大暴れしていた。

 

 

 

 

譲信「WRYYYYYYYY!!てめぇ降りてこいこの野郎ッ!!」

 

 

魔理沙「何だよ!いい加減しつこいぜ!」

 

 

譲信「お前は有罪だぁぁ!!キング・クリムゾン!!」

 

 

空を飛び、時々何か弾のような物を打つ魔理沙。

そしてその弾のような物をキング・クリムゾンの拳で弾き時々、時飛ばしで回避しながら、拾った石を魔理沙目掛けてキング・クリムゾンの投球で投げつける譲信。

何でこんな事になっているのか…それは数十分前に遡る。

 

 

 

 

(…数十分前)

 

 

博麗神社を目指し譲信は意気揚々と歩いていた。

しかし、人里から出てしばらくすると腹を空かせた妖怪達に襲われ始める。

 

 

譲信「KUAAAAA!!しつけぇ!!」

 

 

最初はキング・クリムゾンで殴るなり掴んで投げ飛ばすなりしていたが、時間経過と共に襲ってくる妖怪達の数がどんどん増えていく為、譲信はいい加減イライラしていた。

このまま増え続けられてはキング・クリムゾンだけでは捌くのに苦労する事になる…そう判断した譲信は一旦キング・クリムゾンを戻し、別のスタンド能力を発現させる。

 

 

譲信「スケアリー・モンスターズ!!

 

 

譲信は、スタンドでの攻撃では無く強化した自分自身で直接相手した方が手っ取り早いと考え、スケアリー・モンスターズで自身を恐竜化させ、襲ってくる妖怪達を片っ端から引き裂いていた。

 

 

譲信(これが恐竜の身体能力か!良いぞこいつはかなり有能だ!)

 

 

ところが、そこに偶然博麗神社に向かう途中だった魔理沙が通りかかる。

 

 

魔理沙「何だぜ!?あれは!」

 

 

恐竜化して暴れ回る譲信を見て、恐竜を見たことが無かった魔理沙は厄介な妖怪がいるもんだな、と思ってしまった。

 

 

魔理沙「アイツが人里の方まで降りてきたら面倒だな。よし、この魔理沙様が退治してやるんだぜ!」

 

 

人里の方まで降りてトラブルを起こされる前に、ここで退治なりしておくかと魔理沙は、譲信に向けてこの幻想郷では弾幕と呼ばれている無数の弾を放つ。

 

 

譲信(うおあっ!?)

 

 

突然の空からの攻撃を間一髪、譲信は恐竜の胴体視力と反射神経で回避する。

 

 

魔理沙「あちゃー避けられちまったぜ…」

 

 

譲信「いきなり何すんだてめぇ!!」

 

 

上を見上げりゃあ箒に乗った白黒の服を着て、魔法使いっぽい帽子を被った魔法少女がいるではないか。

譲信はまず最初は驚いたが、しかしすぐに怒りの感情が湧き上がり、恐竜化を解いてから魔理沙に怒鳴り散らす。

 

 

魔理沙「人間に化けたぜ!?コイツは結構厄介な妖怪だなッ!!」

 

 

譲信「あぁッ?誰が妖怪だとぉ~?俺ァ人間だ!」

 

 

魔理沙「嘘つけ!さっきのあの姿は人間じゃ無いんだぜ!!」

 

 

譲信「ぐっ……そういや恐竜化は一般人にも見えるんだったなぁ……!」

 

 

違うあれはスタンドだ!…と説明したとしても、今の状況じゃ信じて貰えないだろうし、まず通じるとは到底思えない。

とか考えているとまた弾幕が放たれ、慌てて譲信はキング・クリムゾンを出し、拳で弾かせる。

 

 

魔理沙「何だ?今度は空中で弾かれたんだぜ!?」

 

 

スタンド使いでは無い為、スタンドを見ることは出来ない魔理沙には、突如空中でいきなり弾かれた様に見えていた。

 

 

譲信「攻撃するってぇならよぉ~…俺も容赦しねーぜ!覚悟しなッ!!」

 

 

魔理沙「へぇ望む所だぜ!この魔理沙様が相手してやるんだぜ!!」

 

 

かくして、霧雨 魔理沙と空条 譲信の戦いの火蓋は切って落とされた。

博麗神社へと少しずつ向かいながらも、激しさを増していく戦いに、もはや譲信に近付ける妖怪はいなかった。

 

 

 

 

 

 

(……そして現在)

 

 

全ての弾幕を予知して弾き、回避する事が出来るが、空を飛べない為イマイチ決定打に欠ける譲信と、仕掛けられる攻撃こそ飛んでくる岩を回避するだけで済むものの、こちらの攻撃は全て無効とされ仕留めきれない魔理沙。

この二人の勝負は未だ両者ノーダメージのまま続いていた。

 

 

譲信「やるじゃあねぇかよ!」

 

 

魔理沙「お前こそな!」

 

 

そしていつの間にか、譲信と魔理沙はこの攻防を少し楽しんでいた。

しかし

 

 

霊夢「いい加減にしろーーー!!人ン家の前で暴れるなーーー!!」

 

 

霊夢からしてみれば敷地内で暴れ回られるなんて堪ったモンじゃない。

霊夢は二人に向かって弾幕を放つ。

 

 

譲信「ぬおっ!?」

 

 

魔理沙「うげっ!?」

 

 

譲信はキング・クリムゾンで弾幕を弾いたので良かったが、魔理沙は完全に意識を譲信に向けていた為、不意打ち気味にくらってしまい、ヒョロヒョロと地面に落ちていった。

 

 

譲信「何だぁ?いきなり!」

 

 

霊夢「それはこっちのセリフよ!家の敷地内で…よりにもよって神社で暴れ回るなんて…あんた達は何考えてんのよ!?」

 

 

譲信「何ィ~?」

 

 

霊夢に言われて譲信はあたりをキョロキョロと見回す。

鳥居に賽銭箱に鐘…それらを視界に入れようやくここが神社だと気付いたかのように、驚いた表情になる。

 

 

譲信・魔理沙「な…いつの間にッ!?」

 

 

霊夢「いや今まで気付かなかったの!?ちょっと魔理沙!?一体どうなってんのよ!?コイツは誰なのよ!?」

 

 

今まで気付かずに暴れていた事に驚き、呆れると共に状況を理解できず訳の分からない状態の霊夢は、魔理沙に詰め寄ると襟を掴み、魔理沙の頭を前後ろにゆっさゆっさと激しく振りながら尋ねる。

 

 

魔理沙「わわわわわわ分かったから!!話すから!!それをやめてくれぇ!!うぅ…気持ち悪くなってきたんだぜ…」

 

 

霊夢が手を離すと、「うげぇーっ!!」と足元をフラフラさせながらも魔理沙は霊夢に事情を説明し始めた。

その間、出番が無いと思った譲信はタバコを吸いながら時間を潰すことにした。

 

 

 

 

♢《魔理沙説明中…》

 

 

 

 

霊夢「成る程ね…要するに魔理沙はコイツを危ない妖怪だと思い、退治しようとしたら予想外に厄介で苦戦していたと…」

 

 

魔理沙「そうだぜ!」

 

 

霊夢「そしてあんたはれっきとした人間で、自分の身を守るために仕方なく戦っていたと…」

 

 

譲信「EXACTLY!!俺は正真正銘人間だ!俺には、空条 譲信という立派な名前がある!」

 

 

魔理沙「嘘をつくなよ!私はお前が化け物の姿になって大暴れしているのをこの目でしっかり見てるんだぜ!」

 

 

譲信「化け物じゃあねぇよ!恐竜知らねぇのか?それにさっきからあれはスタンドっていう能力で変身した姿だって言ってるだろ?」

 

 

魔理沙が譲らないのも無理はない。

それ程あの時、譲信は化け物らしい暴れっぷりをしていた訳なのだから。

面倒くさい言い合いでも始まりそうだと思った霊夢は、すぐに二人の間に入り仲裁する。

 

 

霊夢「はいはい話が進まないから落ち着きなさいよ!…それで…譲信…で良いかしら?」

 

 

譲信「OK、どうしたフレンズ?」

 

 

霊夢「あんたの言うその…スタンド?っていう能力は一体何なのよ?」

 

 

譲信「あぁそれだなぁ…」

 

 

霊夢に聞かれて譲信は幽香にしたのと同じようにスタンド能力についての説明を始めた。

 

 

 

 

♢《譲信説明中…》

 

 

 

 

霊夢「生命エネルギーの作り出す実体ある(ビジョン)…ねぇ…初めて聞くわねそれ…?」

 

 

説明を受けたものの、霊夢も魔理沙も半信半疑だった。

何せ、目に見えないのだから実は嘘でもついてるんじゃ無いかと思えて仕方がない。

 

 

魔理沙「本当に今ココにいるのぜ?そのスタンドっていうのは」

 

 

譲信「いるぜココにな」

 

 

そう言って譲信は自分の右隣を指さす。

確かにそこには、第7部SBRのTHE WORLD(ザ・ワールド)が佇んでいる…のだが、霊夢と魔理沙には勿論見えやしない。

スタンドはスタンドの才能がある者か、スタンド使いである者にしか見えないのだ。

 

 

魔理沙「う~ん…とか言われてもなぁ…何かそこにいるって証拠見せてくれよ?」

 

 

譲信「ふむ……よし良いだろう!」

 

 

魔理沙に言われ、譲信は心の中で念じTHE WORLD(ザ・ワールド)を魔理沙の目の前まで移動させる。

そして、魔理沙の額に向かって軽く、本当に軽くデコピンをくらわせた。

 

 

魔理沙「痛っ!?攻撃されたぁぁ!?」

 

 

霊夢「魔理沙!?」

 

 

譲信「はっ!間抜けがッ!THE WORLD(ザ・ワールド)の射程距離内だというのにそうやって油断しているからそうなるのだ…」

 

 

まだいきなり襲われた事への恨みが残っている譲信は、やってやったぜと言わんばかりにニヤリとしながら腰に手を当て、DIOのジョジョ立ちのポーズを決めていた。

 

 

魔理沙「や…やったなぁー!!」

 

 

怒った魔理沙は仕返ししてやろうと、箒片手に譲信に近付いていく。

 

 

譲信「ほう…向かって来るのか…逃げずにこの譲信に向かって来るのか…たかがデコピン一発で…言われた通りに証拠を見せたやっただけだと言うのになぁ…!!」

 

 

魔理沙「やられたらなら…やり返すまでなんだぜ!」

 

 

譲信「そうかそうか…ならば……死ぬしか無いなぁ!霧雨魔理沙ァ!!」

 

 

かかって来いよ言う風に譲信はニヤリとしながら両手を広げてドン!と構える。

目に見えないが、THE WORLD(ザ・ワールド)もニヤリとしながら構えていた。

 

 

霊夢「バカやってんじゃないわよ…」

 

 

しかし呆れて溜息をつきながらの霊夢にお祓い棒で頭を叩かれて、譲信はTHE WORLD(ザ・ワールド)を引っ込めてしまった。

 

 

譲信「何すんだよぉ!今丁度良い感じにノッてた所だったのに!」

 

 

霊夢「あんたこれ以上家で暴れてみなさいよ…絶対に外の世界に帰してあげないわよ?」

 

 

霊夢はニコリとしながらも青筋を浮かべて、優し~く譲信に警告する。

あ…これヤバめ…と思った譲信と魔理沙は、冷や汗を浮かべながらも、「わ…悪かったな!」と貼り付けたような笑顔で握手して仲直りしてみせた。

 

 

譲信「……ってちょい待ち。俺まだ外来人だって説明して無いけど何で分かったんだよ?」

 

 

霊夢「いや分かるわよ。妖怪でもなくて人間で、しかもスタンドなんて聞いたことも無い能力を持ってて、この神社を目指してるって言うなら間違いなく外来人でしょ」

 

 

譲信「む!…言われりゃあ確かにそうか!成る程ねン…そいで、俺はちゃんと元の世界に帰して貰えるんですかね?」

 

 

少しドキドキしながら、譲信は恐る恐る霊夢に聞いてみる。

 

 

霊夢「はぁ…面倒くさいけど仕事だからね。帰してあげるわよ」

 

 

譲信「OH!やったぜッ!!これで安心ってもんだ!」

 

 

無事に帰れると分かった譲信はホッとする。

 

 

霊夢「ちなみに聞くけど、あんたどうやってこの幻想郷に迷い込んだのよ?」

 

 

譲信「ん?あぁ…いや何、神隠しの噂を聞いて山奥の神社を調査してたらよ、変な目玉だらけの気持ち悪ィ空間に落っこちて…で、気が付けばこの幻想郷よ」

 

 

目玉だらけの気持ち悪い空間。

その言葉を聞いて何やら心当たりがあるのか、霊夢は一瞬だけ眉をピクリと動かすがすぐに正常に戻る。

 

 

霊夢「あぁそういうこと…理解したわ…完全に。………ったく…アイツは………!」

 

 

譲信「あいつ?」

 

 

呟くような霊夢の声に、何だ?と気になった譲信はその部分を聞き返す。

 

 

霊夢「何でも無いわよ。今から準備するからちょっとそこで待ってなさいよ」

 

 

譲信「あ…おう…。」

 

 

だが答えては貰えなかった為、気にはなったがまぁ帰れるし良いか…と譲信は忘れることにした。

 

 

譲信(ほんの少しの間だったが…こんなにスタンド能力を使う事ができたし、幻想郷っていう面白ぇ世界も知れたし、満足だぜ。今日はグッスリと眠れそうだ)

 

 

まだ名残惜しい気もするが、早く帰らないと家の者に心配をかける。

また今度、来れるなら来てやろうと譲信は幻想郷の美しい景色を見ながらそう考えていた。

 

 

???「あら?悪いけれど帰すことは出来ないわね」

 

 

ところが、この場でまた新たに別な誰かの声が聞こえる。

辺りを見回すがしかし誰の姿も見えない。

 

 

譲信「何だ…?空耳か?今確かに誰かの声が聞こえたよーな気がするんだがな…」

 

 

霊夢「はぁ…来たわね……さっさと出てきなさい紫!」

 

 

誰の声なのか、一発で分かった霊夢はその声の主の名を呼ぶ。

 

 

紫「は~い!呼ばれて登場、ゆかりんで~す!」

 

 

すると譲信の目の前の空間がパックリと裂け、そこから金髪で紫色の変わったドレスを着た女性が、上半身からひょっこりと現れた。

 

 

譲信「うぉぉ!?ビックリしたぁ!!」

 

 

驚く譲信、そして紫と呼ばれた女性の出てきた空間を見てさらに驚くことになる。

 

 

譲信「こ…これは…!!」

 

 

何と、その空間は譲信が落下していった空間と全く同じく目玉だらけの気持ち悪い空間だったのだ。

 

 

譲信「間違い無ぇ!!俺が落っこちた空間だ!!何者だお前は!!」

 

 

紫「あら、初めまして。あなたがこの幻想郷に迷い込んだ外来人ね?…私は賢者八雲 紫…この幻想郷を管理する大妖怪ですわ…以後お見知りおきを…」

 

 

譲信のことに気がついた紫は、優雅かつ胡散臭いといった雰囲気で自己紹介をする。

八雲 紫…賢者…大妖怪…幽香からちらりと聞いたことのある名前だったと思い出す。

 

 

譲信「マジでか…?あんたが管理人さん?…いきなりビッグな…」

 

 

突然現れた超大物に、驚きを隠せない譲信だったが、自己紹介させておいてこちらは自己紹介無しというのは失礼かと思い、譲信も慌てて自己紹介を始める。

 

 

譲信「どうも初めましてっス、俺の名前は空条 譲信。年齢17歳…自宅は◯◯県◯◯市◯◯町北部の住宅街にあり…結婚はしていない…とういうかまだ出来ない…仕事は学生なのでしておらず、市内の◯◯高校に通っており…毎日遅くとも夜22:00には帰宅する…タバコはたまに吸う…酒もたまに飲む程度…夜0:00には床につき、必ず5時間は睡眠をとるようにしている…寝る前に温かいミルクを飲んだり、軽いストレッチとかはしない…ほとんど朝から寝坊さ…疲労やストレスは溜まるが、健康診断なんて受けなくても良いと言われるほど健康だぜ」

 

 

そこまでしなくても良いという程の長ったらしい自己紹介を終える。

霊夢と魔理沙は変人でも見るような目で譲信の事を目を丸くして見ていた。

 

 

紫「これはご丁寧にどうも…フフフ」

 

 

だが紫は特にツッコむことも無く、胡散臭い笑みを浮かべ軽くうけ流していた。

 

 

譲信「1つ質問するけどあんたが俺を幻想郷に連れてきたのか?その…個性的な空間へ落っことしてよぉ…?」

 

 

紫「それは違うわ。あなたはただ偶然、たまたま私がスキマを開いた場所に立っていたせいで巻き込まれたに過ぎないわ…」

 

 

譲信「………………はぁ?」

 

 

紫「お陰で外来人が迷い込んだ事に気付くのに時間がかかってしまったわ。こんなこと本当…初めてよ」

 

 

譲信「何だとぉ~!?」

 

 

霊夢「まさか…紫……あんた何凡ミス犯してんのよぉ!」

 

 

紫「………テへ♪」

 

 

霊夢「テへ♪…じゃ無いわよッ!!」

 

 

譲信「あーいや良いんだ良いんだ…そこはどーでもな…問題はだぜ?問題はさっき聞こえた…『帰すことは出来ない』ってセリフだぜ。まさかとは思うけどよ……俺、帰れない系?」

 

 

恐る恐る紫に尋ねる譲信。

そんな譲信に紫はゆっくりと振り返る。

 

 

紫「えぇ本当に残念無念ながら…ね」

 

 

譲信「オォーーーーーーマイガッ!!何てこったッ!!パンナコッタ・デバンナカッタ・フーゴォォ!!」

 

 

帰れると思って良い気になってからの…帰れない通告による絶望。

今ならバイツァダストだって使えるくらいに譲信は絶望してしまっていた。

 

 

紫「帰してあげたいのは山々だけれど、今は時期が悪いのよ。結界を張り直したばかりであなたを外の世界へ帰すにはしばらく待って貰う必要があるわ。」

 

 

譲信「しばらくって……どんくらい?」

 

 

紫は顎に人差し指をやって「んー…」と少しの間考える素振りを見せる。

 

 

紫「まぁザッと1年くらいかしら♪」

 

 

譲信「何だってぇぇぇ!?1年!?1年だとぉ!?………終わったぁぁぁぁぁ!!!!」

 

 

そんなに待てる訳無ぇだろぉ!と譲信は頭を抱える。

頭を抱えるようなトラブルには巻き込まれたくなんて無かった譲信。

しかし、もうどうしようも無い。

帰れないと言われてしまえばもはやそれまで。

譲信が元の世界へ帰るには、この幻想郷で1年間は過ごしていくしかないのだ。

 

 

魔理沙「あー……まぁ元気出せよ。幻想郷は悪い所じゃ……無いんだぜ?」

 

 

霊夢「紫、あんたの力でそこんとこ何とかならないの?」

 

 

紫「本当に残念ながら…こればっかりは無理なのよ」

 

 

譲信は、近くの岩に腰掛けて、腕を組み深呼吸しながら何やら考える。

 

 

譲信「分かった…OKだ。つまり1年間、俺はどうにかしてこの幻想郷で生存しなければならんという事だ。」

 

 

さぁどうしたもんかと譲信は考える。

1年は結構長い。

その間、家も無い、履歴も無い、仕事の宛も無い、頼れる人間もいない、金も残り僅か…。

あまりにもハードな状況だった。

今こそ、スタンド能力をフル活用でもしない限り、生きていくとは不可能と言えよう。

 

 

紫「まぁ…私にも責任はあるし…ある程度なら面倒は見てあげるつもりだけれど?」

 

 

そんな申し出をする紫を見て、霊夢はおかしい…と疑問に思っていた。

例え、責任はあったとしても紫がわざわざ面倒を見る…等という申し出なんて普通はしないという事を霊夢は誰よりも理解している。

つまり、紫は何か企んでいる。と、考えられた。

まぁ十中八九、譲信の持つそのスタンドと呼ばれる力が原因なのだと思われるのだが。

 

しかし、譲信にとって有難い申し出である事に変わりはなかった。

 

 

譲信「んー……いや結構だ…。元はと言えば神隠しを面白半分で調べに来ていた俺にも非ってモンがある訳だからな。それに…折角だから自分の力で生きる道は築いて行きたいしな。」

 

 

と、いうのは譲信にとってただの建前だった。

本音はこうだ。

 

 

譲信(やけに親切すぎるってのが胡散臭ぇ…こういうのって絶対裏に何かある系だろぉ~…トップの立場の奴が直接誰かに親切する時ってのは何かあんだよ絶対にな……だから絶対に俺はその言葉には乗らねぇぜ…)

 

 

用心深く対処する。

これが結構大事なのだ。例え万に一つの可能性でも、危険な匂いがするなら、その手には乗らないこと。

それぐらいしないと、スタンド使いである以上、次々と面倒事に巻き込まれるだけなのだ。

 

 

紫「ふぅ~ん……まぁそれならそれで良いわ…好きになさい。それでも、幻想郷で暮らすからには覚えて貰うルールもあるから、その辺りは面倒見させて貰うわよ?」

 

 

譲信「あ~…確かにそりゃあ重要だ。その土地の習慣とか何も分からねぇんじゃ不便で仕方が無ぇからなぁ~……うし!そこんとこはヨロシクお願いするぜ紫さん!!」

 

 

紫「あ、私じゃなくて霊夢がね?」

 

 

霊夢「はぁ!?私がやるの!?結局いつものそれかッ!!」

 

 

とはいいつつ渋々ながらも霊夢は譲信に、幻想郷で暮らしていく上での大切な事や覚えなくてはいけない事を一からレクチャーしていく。

 

 

 

曰く、

 

 

“弾幕ごっこ”と呼ばれる決闘法がこの幻想郷にはあり、その弾幕ごっこで揉め事を解決したりする。簡単に言えばスタンド勝負より遥かに平和的だ。

その弾幕ごっこではスペルカードという物を使用する為、譲信にはまだ何も書かれていないスペルカードを5枚与えられる。

 

 

 

幻想郷ではたまに“異変”というものが起こり、まぁ何か奇妙な現象が起こった時は大抵が異変とあう事らしい。

新手のスタンド攻撃か!!等と勘違いしないように気を付けていかねばならない。

 

 

 

人里での争いは厳禁。

そのルールを破り、人里で暴れたり幻想郷の平和を乱す行為をした者は、幻想郷の全勢力に叩き潰される。

4部の吉良吉影の最後みたいになると考えれば良い。

 

 

 

他にも様々な説明を譲信は受ける。

 

 

譲信(やべぇ…キング・クリムゾンの時飛ばし、大勢に気付かれたらこれ異変だよな?ヤバくね?気を付けよう………まだバレてねーよな?)

 

 

霊夢「まぁいきなり全部覚えろは厳しいだろうから、少しずつ覚えて行きなさいよ?」

 

 

譲信「ウッス!」

 

 

内容に関してはこっそりと、星の白金(スタープラチナ)を使って高速メモをしていたので問題は無かった。

霊夢の説明が全部終わった所で、それまで静かにしていた紫が口を開く。

 

 

紫「ところであなた…何か“程度”能力に目覚めてるわね…」

 

 

譲信「え…?俺ぇ?」

 

 

紫「そう。何か目覚めてるわ。ちょっと失礼するわね。」

 

 

そう言って、紫は譲信の額に手をかざす。

すると、何やら良く分からないような分かったかも知れない…といったような何とも微妙な表情をする。

 

 

譲信「えーと……俺の能力って何なんすかね?」

 

 

堪らず気になった譲信は紫に尋ねる。

 

 

紫「それがねぇ~良く分からない能力なのよ。“ジョジョに関する道具しか創り出せない程度”の能力なのよねぇ…訳が分からないわ」

 

 

魔理沙「何だそりゃ?変な能力なんだぜ」

 

 

霊夢「あまり役に立たなそうな能力ねぇ…」

 

 

3人は理解できていないようだったが、譲信は一人だけその能力を完全に理解してしまった。

役に立たない?とんでもない!!譲信にとって最も相性の良い…良すぎる能力だった。

 

 

譲信「成る程!成る程!教えてくれてサンキュっす!」

 

 

譲信はそんな能力が宿っている事を知り、暗闇に光が射し込むような…実に晴れ晴れとした気分になっていた。

 

 

霊夢「まぁそれよりもよ譲信、あんたしばらく何処に泊まるつもりなのよ?宛はあるの?」

 

 

能力よりも、まずは寝泊まりする所を決めるのが重要だろうと思った霊夢は譲信に尋ねる。

 

 

紫「もし無いなら霊夢、泊めてあげなさいよ?」

 

 

霊夢「えぇ…まぁ…別に良いんだけど…」

 

 

まぁ仕方無いか…とばかりに霊夢は紫の言う事を受け入れる。

 

 

譲信「うーん……宛てかぁ……幻想郷に来て早々の俺にそんな場所ある訳が……………いや、あったなそーいや」

 

 

魔理沙「え!?あるのかよ?何処なんだぜ?」

 

 

思い出しように呟いた譲信に、予想外の答えに驚いて魔理沙は尋ねる。

霊夢も紫も、まさかあると言い出すとは思わなかったもので少し驚いていた。

 

 

譲信「いや実はな、スッゲー親切で優しい人……じゃなくて妖怪なんだけどな、『行き止まったらいつでも来い、歓迎する』って言ってくれた人がいるんだよ!」

 

 

霊夢「妖怪で!?そんな事ある?」

 

 

譲信「おうよ!で、その人は“太陽の花畑”って呼ばれる所に住んでいてな、確か名前が…」

 

 

紫「ま……まさ……か」

 

 

“太陽の花畑”そこまで聞いて、思い当たるが絶対有り得ない、何かの聞き間違いだろ!?といった表情にその場にいる3人はなる。

だが譲信はその有り得ない!!を言い放った。

 

 

譲信「風見 幽香っていう人なんだよ!」

 

 

霊夢・紫・魔理沙「………………」

 

 

嬉しそうに、自慢気に語る譲信。

しかし、その場の空気は何故か、完全に凍り付いてしまったのだった………

 

 

 

 

TO BE CONTINUE……………

 

 

 

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