ノリの良いスタンド使いの奇妙な幻想入り   作:仁堂六華

6 / 29
スタンドクイズ②(答えは後書き)


ヒント①ジョースター家

ヒント②念写

ヒント③第三部





⑥無意識少女現る!

起きなさい…!いつまで寝てるつもり?

誰かが俺を起こす声が聞こえてきた。

やかましぃッ!!俺は朝は弱ぇーんだ!!…と言いたいところだが、眠すぎて怒鳴る気力すら出ねぇ。

 

 

譲信「うぅーん?……後一時間だけぇ……」

 

 

そう言ったら、急に寒くなる。

どうやら掛け布団を剥がれたようだ。

今すぐ起きろ!ってぇ声が聞こえてくる。

 

 

譲信「待ってくれぇ……オフクロ…ムニャムニャ…」

 

 

幽香「誰があんたの母親よ…!!」

 

 

幽香の鳩尾パンチが譲信に奇麗にヒットした。

 

 

譲信「ぐぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!?」

 

 

幽香「朝食の用意が出来たからさっさと来なさい。」

 

 

顔面蒼白で汗ダラダラの譲信に短くそう告げると、幽香はさっさと行ってしまった。

幽香にとっては軽く小突く程度だったが、譲信にとっては人間の全力近いパンチをくらったようなダメージだ。

流石…妖怪……!!

痛みで眠気はとんだが、今度は命の危機的なあれで寝てしまいそうだった。

 

 

譲信「そーいやぁ…俺ぇ、幻想入りしてたんだっけ……はずかぴー……」

 

 

恥ずかしさでも顔が赤くならない程に、そりゃあもうダメージは凄かった。

しかし、数分後には痛みも何処かへと消え去り着替えと洗顔を済ませた譲信は、幽香と共に朝食をとっていた。

 

 

譲信「モグモグ………んめぇ!!元気でてくるぜ」

 

 

幽香「フフ♪気に入って貰えて良かったわ。マズいとか言ってたらあんたを肥料にしてたけれど。フフフフフ♪」」

 

 

譲信「ハ…ハハ…わ…笑えねぇっすよ……モグモグ」

 

 

幽香「それで…今日はこれからどうするつもりかしら?」

 

 

譲信「んー…まぁ、まずは人里で働き口やら住み処やら見つけようかと思ってるぜ。俺は人間だからよ、それに日常はできる限り普通で平凡な暮らしをしたいんだわ。」

 

 

幽香「なら丁度良いわね。今日は私も人里へ用事があるのよ。あんた一人じゃまた何かに絡まれそうだし、特別に一緒に行ってあげるわ」

 

 

譲信「モグモグ…そりゃ有難い!!モグ…雑魚妖怪なら兎も角よぉ~モグ…変な魔法使いとか、白黒の魔法使いとか、~なのぜ!口調の魔法使いとかに絡まれるのは怠ぃからなぁモグモグ………」

 

 

幽香「あんたが不注意なだけよ。もっとしっかりなさい。」

 

 

譲信「心配しすぎだぜぇ?これでもしっかり者よ!!」

 

 

幽香「心配なんてしてないわよ。ただ私に恥をかかせないで欲しいだけ…仮にも私に一勝してる奴が、その辺の雑魚にやられたんじゃ私の立場ってものが無いのよ…分かるわね?」

 

 

譲信「分かってるって♪要は負けなきゃあ良いんだろ?大丈夫だぜ。俺は戦ったとしても誰にも負けんからな!!」

 

 

幽香「ふぅ~ん?良いこと言うじゃない?…でも残念ながらあんたは次私と戦ったときには負けるから覚悟してなさい」

 

 

譲信「次もやるのかよぉ?」

 

 

幽香「当然でしょう?前回のは全く本気なんて出せてなかったから消化不足なのよ?」

 

 

譲信「へ~?でもそりゃ俺も同じだぜ?これっぽちも本気出せなかったなぁ~」

 

 

幽香「その割には結構ビビってたわよねぇ~?」 

 

 

譲信「幽香さんだって焦ってたくせに~」

 

 

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…

 

 

二人の間に、オーラのようなものが現れ、景色が歪んだように見え出す。

煽り合いが成立するのは互いの実力を認め合ってる者同士。

幽香にとって譲信は数少ないライバルと言える存在だった。

譲信からして幽香とは、ただの喧嘩好きな女…レディースみたいな奴であった。

 

 

幽香「…今日は我慢してあげるわ…あんたの傷が完治した時楽しませてもら………あれ?何か…完治してない?」

 

 

譲信「お、気付きましたぁ?すごいっしょ?」

 

 

人間の再生能力だとあれだけの傷を完治するには一ヶ月はかかるはずだ。

しかし、一晩経つだけで譲信の傷は完全に奇麗に消えている。

そして幽香はふと、“ジョジョの奇妙な冒険”を整列させてある本棚に目をやる。

あそこに、何か答えがのってるのでは?……と。

幽香の視線の先に気付いた譲信は、ニヤリとして答える。

 

 

譲信「ヒントは第四部っすよ。」

 

 

幽香「第四部……ね」

 

 

正解を先に伝えておくと、譲信が回復に使ったスタンドはハーヴェストハイウェイスターだ。

ハーヴェストで大量の野良妖怪を誘導し、集め無力化し、一気に養分をハイウェイスターで吸いとる。

自動で作業させていたので、朝になればすっかり元通りだったという訳だ。

 

 

譲信「(異変扱いにならなきゃあ良いがな)ご馳走様でした」

 

 

幽香「お粗末様でした…」

 

 

食事を終えると譲信は後片付けは俺がやる、と食器洗いを引き受ける。

ついでに星の白金(スタープラチナ)の扱いにも慣れておきたい為、スタープラチナを出して作業する。

幽香はその間、第三部を読みつつ譲信の出しているスタープラチナをチラチラ見ていた。

 

 

譲信「やっぱ扱いが難しいぜ…かろうじて皿洗いぐらいなら問題はねぇが……やれやれだぜ」

 

 

最強のスタンドを使いこなすには、まだまだ修業が必要だった。

原作でもスタープラチナは最初、本体の言うことを聞かずに、射程距離無視して行動している。

というか、射程距離無視ってのは……ヤバイんじゃないの?…というのがジョジョラー達の議論で度々上がる議題になるのだ。

だがまぁ仕方がない。

スタープラチナは何だかんだ訳の分からないスタンドなのだ。

射程距離無視、ラスボスと同じ能力には目覚めるし、指も伸びる。

本当に訳が分からないのだ。

 

 

譲信「よし皿洗い完了…と。」

 

 

幽香「終わったのね?」

 

 

スタープラチナを引っ込めた譲信を見て、終わったと判断した幽香は、漫画にしおりを挟み本棚へ戻す。

 

 

幽香「終わったならさっさと準備なさい。人里へ行くわよ」

 

 

譲信「ウッス!」

 

 

言われて譲信は、スーツを出現させる。

譲信はジョジョ関連ならありとあらゆる物質を無制限に生成する事ができる程度の能力らしい。

何故分かるのか…というのは夢の中…デスサーティンの世界で色々と実験していたからだ。

お陰で発動のコツを掴め、ジョジョの作中で登場する服なら容易に作り出せる。

 

今日の譲信の服装は、ジョジョ第五部、ヒットマンチームのプロシュートの衣装だった。

 

 

幽香「悪くは無いわね」

 

 

譲信「そりゃそうっすよ!じゃ、いきましょーか!」

 

 

プロシュート兄貴のナイスファッション!

身に纏った譲信は、今日一日のやる気がムンムン湧いてきていた。

 

 

 

 

 

 

♢♢♢♢♢《人里》♢♢♢♢♢

 

 

 

 

 

 

???「~♪」

 

 

大勢の人々が行き交う中を、一人の幼女が機嫌良くスキップしていた。

 

 

???「わぁー♪」

 

 

ふと、幼女の足が止まったかと思えば菓子屋の店頭に置いてある饅頭に目が釘付けになっている。

そして我慢出来なくなったのか、幼女は饅頭を一つ手に取って頰張る。

店主の男は目の前で、商品を勝手に食べられているのに、まるで何の反応も示していなかった。

 

 

???「おいしかった~エヘヘ♪」

 

 

幼女はペロリと饅頭をたいらげると、そのまま何事も無かったかのようにまた、人里をブラブラと見て回る。

途中で色々と、店先の物を勝手に取ったりするが、誰もが一切の何の反応も示さないのだ。

まるで、幼女が見えていないかのように。

 

 

 

数分歩き続けて、またお腹が空いてきたのか幼女は再び、食べ物は何処かに無いかなと辺りをキョロキョロ見回しながら探し始める。

 

 

???「あ!」

 

 

すると、どうだろう。

団子屋の店先でみたらし団子を頬張っている男がいた。

何やら幻想郷では珍しいデザインのピシッとした服装に、Pマークのネックレスをかけている。

 

だがそんな珍しい服装よりも幼女の目に入っていたのは、男のすぐ側に置いてあるみたらし団子の乗った皿だった。

まだ数本みたらし団子が残っている為、恐らく注文されたてのように見える。

 

お腹の空いていた幼女は男の隣まで駆け足で寄ると、皿からみたらし団子を一本勝手に取り、頬張る。

 

 

???「モグモグ…♪」

 

 

やがてみたらし団子を食べ終えた幼女は、満足したようにニコリと笑うと、また何処かへとブラつきに行こうとした。

ところが

 

 

???「きゃ!?」

 

 

譲信「ちょい待たんかーい!」

 

 

みたらし団子を食べていた男、空条譲信に腕を掴まれてしまった。

 

 

譲信「人の団子を勝手に食って礼も言わずに去るとは、良い御身分じゃあないかお嬢ちゃん?お母さんは何処にいるんだ?」

 

 

一部始終を狐につままれたかのような顔で見ていた譲信だったが、立ち去ろうとする姿を見せられて、すぐに逃がすまい!と気持ちを切り替える。

譲信に捕まった幼女は怯えるわけでもなく、むしろ何故かキラキラした目で譲信を見ていた。

 

 

???「すごいすごーい!お兄さん私のこと見えるんだー?」

 

 

譲信「あーン?質問を質問で返すなッ!って言いたい所だが…そりゃどーいう意味だよお嬢ちゃん?お兄さんをバカにしているのかな?」

 

 

譲信はバカなのは事実だが、幼女にバカにされるほどバカでは無い!というプライドくらいはまだある。

若干ムスッとしながらも譲信は幼女の腕から手を離す。

手を離された幼女は譲信の目の前まで移動する。

 

 

こいし「私は古明地 こいしっていうの!お兄さんの名前はー?」

 

 

譲信「空条 譲信だ。…それよりなぁ?俺はお嬢ちゃんが俺の団子を勝手に食った件についてお話ししたいんだがなぁ?」

 

 

こいし「私の姿はね、普通の人には見えないんだよ?お兄さんはどうして私のことを見れるの?」

 

 

こいしは、譲信の言葉なんて無視して一方的に話し掛けてくる。

こいつは無駄だ…と悟った譲信は仕方なく団子の件は水に流す形で、こいしの話に付き合うことにした。

 

 

譲信「知らね~よ。てかよぉ普通の人には見えねーって本当か~?嘘ついてないよな~?」

 

 

譲信にはこいしの姿は普通に見える為、どうしても怪しく思えて仕方なかった。

 

 

こいし「あーお兄さん信じてない!じゃあ証拠見せてあげるね!」

 

 

譲信「おーおー見してみろ~」

 

 

言うなりこいしは近くを歩いていた男の本へと駆けていく。

何をするんだぁ?と少し興味を持った譲信はこいしを観察する。

 

こいしは男の元まで来ると、男の胸ポケットに入っていたサイフを抜き取り、そのまま譲信の元まで帰ってきた。

 

 

こいし「ほらー盗ってきたよ!これで信じるでしょ?」

 

 

譲信「おー確かに目の前にいるのに何の反応も無かったな!よくサイフを盗ってきました偉い偉い………って偉くねぇよ!?なに盗ってきてんだぁ!?」

 

 

譲信がツッコミを入れるとこいしはきゃっ♪きゃっ♪と楽しそうに笑う。

 

 

譲信「今すぐ返して来なさい!」

 

 

こいし「やーだー!面倒くさ~い!」

 

 

言うことを聞かないこいしに譲信はやれやれ…とため息を漏らした。

 

 

譲信「しゃーねぇなぁ…ゴールド・エクスペリエンス!!

 

 

譲信はゴールド・エクスペリエンスにサイフを殴らせ、生命を与えサイフをハエに生まれ変わらせる。

ハエになったサイフはそのまま男の胸ポケットまでブーン…と飛んでいくと、また元のサイフに姿を変えた。

 

 

こいし「すごいすごーい!!何今のー?」

 

 

それを見たこいしは更に目をキラキラさせ譲信に近寄る。

 

 

譲信「何ってスタンドだよスタンド。それよりよぉ~…お嬢ちゃんって人から見えねーって事はよぉ~…何かの能力持ちの妖怪か何かかよぉ~?」

 

 

こいし「せいかーい!!私はさとり妖怪で、“無意識を操る程度”の能力を持ってるの!お兄さんよく分かったねー」

 

 

こいしは小さな手のひらでパチパチと手を叩く。

近くを通りかかる通行人には譲信が独りでに喋っているように見えていた為、自然と譲信を避けるようになっていた。

 

 

譲信「さとり妖怪~?やっぱ妖怪かよぉー……ったく!俺は普通の人間さんには絡んでもらえねぇのかぁー?……妖怪に絡まれるなら幽香と分かれなきゃあ良かったぜ…トホホホ」

 

 

人里に着くなり、後は好きにしろ…ということで幽香と離れて譲信は別行動をとっていた。

ある程度観光が終わって一息ついていた所に、このこいしは現れたという事だ。

 

 

こいし「トホホホー」

 

 

譲信「真似してんじゃあねーよ!」

 

 

こいし「キャハハハハ♪」

 

 

譲信「やれやれだぜ………」

 

 

ウンザリした譲信はさっさと勘定を払って店を出て行く。

が、しかし

 

 

譲信「WRYYY!?何でついてくんだぁ!?」

 

 

こいし「お兄さん面白いからー♪ウリィィィィ!」

 

 

こいしに後をピッタリとついてこられてしまっていた。

これなら見えないフリでもしておいた方が良かったじゃあないか、と譲信は今になって後悔し始めていた。

 

 

譲信「勘弁してくれよぉ…後ウリィィィ!じゃなくてWRYYYY!な?」

 

 

こいし「WRYYYYYYYY!!」

 

 

端から見れば幼女に変なことを教えてるヤベー奴にしか見えないが、幸いこいしは他人には見えない為、譲信が独りでに奇声を発しているようにしか見えなかった。

まぁ…それはそれでヤベー奴なので救いとは言えないが。

 

 

こいし「ねぇねぇー!お兄さん何して遊ぶ?」

 

 

譲信「遊ばねぇーよ!俺は忙しいんだよ~!」

 

 

こいし「へぇ~?何してるのー?」

 

 

譲信「スタンドを使って出来る商売は無いかってアイデア捜しをしてんの!今の所はハーヴェストを使っての小銭集めぐらいしか閃いて無いがよぉ~」

 

 

こいし「よく分かんなーい♪」

 

 

譲信「あぁそうかい。それじゃあお家に帰って遊んで…」

 

 

こいし「でも面白そうだからついてくー♪」

 

 

譲信「け…結局そうなるのね…?」ズッコケ

 

 

譲信は、ついてないぜー…といった表情でガックリと項垂れた。

それとは対照的にこいしは満面の笑顔を浮かべていた。

 

 

男1「知ってるか?人里の近くにまたあの大きな猿の妖怪が現れたらしいぜ?」

 

 

譲信「……ん?」

 

 

そんな時、譲信の耳に人里の住民達の会話が聞こえてきた。

内容的に何やら面白そうな話でも聞けそうだと、そっちに注意を向ける。

 

 

男2「あぁ知ってるよ。この前うっかり外に出て行ちまった奴がやられたって話だったよな?」

 

 

男1「そうそう…あの妖怪ってやけに凶暴だからさ。おまけに夜になると度々咆哮が聞こえてきて、眠れないって奴もいるらしいぜ?」

 

 

譲信(大きな猿の妖怪……か……困ってるみてーだな)

 

 

男2「困ったもんだ…博麗の巫女さんなら何とかしてくれるのかね?」

 

 

仕事の休憩時間なのだろうか…作業服っぽいのを着た二人が会話している所へ、また別に一人、同じ作業服を着た同僚の男がやってきた。

 

 

男二人の同僚「やめとけ!やめとけ!あの巫女は異変じゃないと付き合いが悪いんだ」

 

 

男1&2「ど、同僚!!」

 

 

譲信(な…何ィィィ!?)

 

 

男二人の同僚「異変じゃないけど妖怪を退治してくれ、って言っても聞いてるんだか聞いてないんだか…

『博麗 霊夢』17歳 独身。

巫女として異変解決の仕事はまじめでそつなく、こなすがそれ以外は今一つ情熱の無い巫女…

なんか幼さの残る顔をしながらお姉さんびた雰囲気をしているため、一部の界隈から人気があるが、幻想郷の賢者 八雲 紫からは大体毎日お小言をもらう癖に、里の人達からはお賽銭は全く貰えず、貧しい生活を強いられているんだぜ。

悪いやつじゃあないんだが…これといってやる気が無い…ぐーたらな巫女なのさ。」

 

 

男1「し…知りすぎだぜ同僚…」

 

 

譲信(成る程なぁ……霊夢ってそういうキャラなのか)

 

 

めっちゃくちゃ丁寧で分かりやすい紹介に、霊夢がどういう奴なのか完全に理解できた譲信。

というかアイツ同い年のくせに貧乏だったのか…と何だか同情の気持ちまで湧いてきていた。

 

 

譲信(いや…待てよ…!?)

 

 

ところがここで、空条譲信に天啓来たる!!

脳の中心に、ピンポイントで雷が落ちてきたような、衝撃的でナイスなアイデアが降りてきたのだ!!

 

 

譲信「(これは……)いけるぜ……!」

 

 

こいし「……?どこいくのー?」

 

 

譲信はニヤリ!と笑うとその男達の元へと走り寄っていく。

 

 

譲信「話は聞かせて貰ったぜ!!お困りのようだな。その妖怪…この空条譲信なら退治してやれるぜ!」

 

 

ジョルノジョバーナのジョジョ立ちで、譲信は現れる。

 

 

男1「な…何だ君は!?」

 

 

男2「おいまて…君、その話は本当かね?」

 

 

譲信「EXACTLY!!この空条譲信…やると言ったらやる男だぜ!」

 

 

いきなり現れて胡散臭い…しかしこの空条譲信には…やると言ったらやる…凄味がある!!

男達は譲信から溢れる凄味に押されてしまう。

 

 

譲信「だが…当然危険のまかなう事だ…タダという訳には行かねぇなぁ……」

 

 

男2「何だ…?まさか金を取るつもりか?言っとくが、出来るかどうかも怪しいやつには…」

 

 

譲信「まてまてまてまてまて…話はまだ続いてるじゃあないか…落ち着けって。」

 

 

金の話か!と食いかかる男に対して、譲信は手を前にストップ!とやり落ち着いて話を続ける。

 

 

譲信「実は俺、何でも屋を起業してましてね?(嘘)まだ出来たてで知名度もない訳なんだが…俺の仕事は基本後払い制で、やるといったら何でもやってのけるスタイルなんだ。でもまぁ、残念ながら実績も無いなら知名度も無い……そこで!今回は報酬を金の代わりに、俺の知名度を広げる事と、簡素な造りでも良い…仕事場に出来るような建物を紹介して欲しいんだ………勿論、俺があんた達の依頼を達成できた後……で良いが……どうだい?」

 

 

譲信は男達の顔色を窺う。

ぶっちゃけその場での閃きだったが、この機会を逃せば他に何があるのかも分からなかった為、譲信は賭に出たのだ。

 

 

男1「ど…どうする?確かにこの兄ちゃんならやってくれそうな…気がするが?」

 

 

男2「俺は任せようと思う。やれるなら…やるだけやって見せて貰おうじゃ無いか………おい兄ちゃん!安心しな!俺達は不動産屋で顔も少しは広い……兄ちゃんの望む報酬はきちんと用意してやれるぜ…だが依頼を達成できたら…の話だ……やれるかい?」

 

 

男は仕事人の目で譲信を睨む。

この男達は…信用できる!と思った譲信はまたニヤリ!と微笑んだ。

 

 

譲信「へへ…出来ねえ事は言わねーぜ!」

 

 

男2「なら依頼しよう何でも屋の兄ちゃん!大きな猿の妖怪を…退治してくれ!!」

 

 

譲信「OK!!任しときな!!」

 

 

譲信と男は固い握手を結ぶ。

何故だが二人とも、コイツとなら契約書では無く、心とこころの約束で充分だと、そう確信した。

 

 

譲信「さて…それじゃ早速行くとするか」

 

 

こいし「おー!♪」

 

 

譲信「………ついてくるのか……」

 

 

譲信は呆れながら、こいしを見ていた。

 

 

 

 

 

 

♢♢♢♢♢《人里離れの森》♢♢♢♢♢

 

 

 

 

 

 

幽香「……で?今はその猿を探していると?」

 

 

譲信「EXACTLY…俺のこれからの収入が掛かっていると言っても過言じゃあないこの仕事…絶対に成功させなくちゃあいけないからな」

 

 

数時間後、森の中で帰り道に偶然通りかかった幽香にこれまでの事情を譲信はおおまかに説明していた。

ちなみに、こいしの姿は幽香にも見えていないようだったので話していない。

こいしはその間、大猿の妖怪を探して近くをウロウロしていた。

 

 

幽香「ふーん……好きにすれば良いけど…あまりやたらと力を振るわない事ね……あなたの言うスタンド能力…五部までざっと見た感じ…幻想郷でもかなり危険扱いされる力よ?あまり調子にのってるとまた、あのスキマ妖怪に何かされるわよ?」

 

 

譲信「心配無用っすよ!デカイことやらかす時は事前に許可貰うようにしようと思うからさ、まぁ上手いことやるぜ!」

 

 

幽香「上手いこと…ねぇ?」

 

 

果たしてコイツにそんな器用な事が出来るのだろうか?

全く信用出来ない譲信を幽香は怪しんだ目で見ていた。

 

 

幽香「ま、私はもう帰るから…後は上手くやりなさい。それじゃ」

 

 

譲信「おつかれ様っス幽香さん!ここまで有難うございましたー!!」

 

 

家へと向かって帰って行く幽香に向かって、譲信は大きく手を振って見送った。

世話になりっぱなしだったから、ある程度生活に慣れたらいつか幽香に恩返ししようと、譲信は考えていた。

 

 

譲信「さて…と。おーいこいしー!!何かそれっぽいの見つけたかー?」

 

 

こいし「ねぇ!ねぇ!これって何かなー?」

 

 

譲信がこいしに声をかけると、こいしが何やら見つけていたようなので譲信はすぐにこいしの元へと向かう。

 

 

譲信「これは…?」

 

 

そこには何やら果物の種のような物が散乱し、地面は不自然な形で土を被っていた。

 

 

譲信「んー……こいつは足跡を消した後と…食事の後か?……結構頭良さそうじゃん……」

 

 

そう言って譲信は上を見上げて何やら探し出始める。

 

 

こいし「何探してるのー?」

 

 

譲信「んー?いやなぁ…続いてる足跡の間隔と大きさからもしかしたら…とな…………あ!あった見て見てろ、こいし!」

 

 

こいし「何何ー?」

 

 

譲信が指差したそこは、不自然な形で折れた木の枝がブラブラと木にぶら下がっていた。

 

 

譲信「枝をかき分けた後だ。相当でけぇ奴だぜこりゃあ……しかしまだ大猿とは限らねぇ…もっとよく観察しねーとな。」

 

 

譲信は引き続き、注意深く観察を始める。

すると、近くの木の枝に毛が引っかかっているのを発見した。

 

 

譲信「毛……だな。これがあれば後は余裕で見つけられるぜ…」

 

 

こいし「そうなのー?あ、ひょっとしてお兄さんの能力の…えーと……スタンド!!スタンドを使うの?」

 

 

こいしはワクワクして譲信に尋ねる。

実はこいし、一回ゴールド・エクスペリエンスの姿を見て以来、スタンドには興味津々なのだ。

 

 

譲信「まぁな。だがチラッ……とだぞ。キング・ナッシング!!

 

 

すると、体全体がパズルビースで出来た人型のスタンドが現れる。

 

 

譲信「“キング・ナッシング”…遺留品さえあればそこから臭いを視ることが出来、追跡する事が出来る…そういう能力だ。俺がコイツを使う場合、少しだけのヒントでも辛うじて追跡する事が可能だぜ。さぁ…追うぜ?こいし!」

 

 

こいし「うん!スタンド面白~い♪」

 

 

譲信とこいしはキング・ナッシングの歩く後をついてく。

そして一つの洞穴の前まで辿り着いた所で、譲信はスタンド能力を解除した。

 

 

譲信「どうやら…ここにいるらしいぜ。お猿さんがな」

 

 

こいし「すぐ見つかったね?」

 

 

譲信「まぁな!…だがここからが本番だぜ?」

 

 

そう言うと、譲信は洞穴の中に向かって思いっきり叫ぶ。

 

 

譲信「お~い!!誰かいませーんかー?」

 

 

すると、奥から唸り声と共にノソリ…ノソリ…と重い足音が聞こえてくる。

そして唸り声の主は姿を現した。

 

巨体で毛深い体に長い手、二足歩行…間違いなく猿だった。

 

 

譲信「お~やっぱ猿だわ。」

 

 

猿の妖怪「オイラの睡眠の邪魔する奴ぁオマエかぁ!?ウキャァァァァ!!食ってやるぞ!?」

 

 

睡眠中だったのか、邪魔をされた大猿の妖怪は大変ご立腹だった。

洞穴の中をよく見ると、人の頭蓋骨のような物が転がっていた。

 

 

譲信「はいはい俺ですよぉ?俺は本日てめーを退治しに来ました空条譲信という者です。よろしくお願い申し上げます」

 

 

猿の妖怪「オイラを退治?オマエが?ウキャキャキャキャキャーッ!!寝言を言うなら寝てからにするダ!!」

 

 

譲信の見た目は普通の人間。

博麗の巫女でもない見ず知らずの人間が、わざわざ自分に食われにやって来たのだ…と思った大猿の妖怪は思いきり笑い飛ばす。

 

 

譲信「あぁこりゃ失礼。俺は昼間から寝るようなクソッタレなてめーとは違い、立派なので忙しくて寝る暇が無かったんですわ。いやー失敬、失敬。これじゃ寝言は言えねーぜ。ハハハハハ♪」

 

 

笑われたら笑い返す。

譲信は遠慮無く大猿の妖怪を煽った。

 

 

猿の妖怪「オマエ…オイラを舐めてるな……もう怒った!!食ってやる!!」

 

 

煽り耐性の無かった大猿の妖怪は怒って、その巨体で譲信に襲いかかろうとする。

しかし

 

 

キラークイーン「しばっ!!」

 

 

バキィッ!!

 

 

キラークイーンの拳が放たれる方が早く、大猿の妖怪はキラークイーンに殴り飛ばされ、洞穴の奥に吹っ飛んだ。

 

 

猿の妖怪「ギャアアア!?」

 

 

鼻先に貰ってしまった大猿の妖怪は鼻を押さえてのたうち回る。

 

 

猿の妖怪「痛ぇ!?痛ぇ!?オマエよくもこんな!!絶対殺してやるぅぅ!!」

 

 

痛みと怒り。

血を噴き出させて吠える大猿の妖怪に向かって譲信は落ち着いて静かに言い放つ。

 

 

譲信「“キラークイーン”は既にお前に触れている……“第一の爆弾”…点火ッ!!

 

 

カチッ…ボゴォォン!!

 

 

猿の妖怪「ふべぁきゃっ!?」

 

 

キラークイーンの爆破によって、大猿の妖怪は跡形も無く、木っ端微塵に消し飛んでしまった。

 

 

譲信「キラーンクイーンは触れた物なんでも爆弾に変える……なんであろうと……例えそれが生物であろうとな……」

 

 

こいし「わー!!お兄さん強ーい♪」

 

 

譲信「ちゃんと撮っているよな?こいし?」

 

 

こいし「撮ったよー!!」

 

 

こいしの手にはカメラが握られていた。

このカメラは譲信が能力で作り出した物で、元となったのは“ジョジョの奇妙な冒険”第三部にてジョセフが念写時に破壊していたあのカメラだ。

 

口だけでは退治したと言っても信用が無い…と思った譲信は、倒す瞬間をガメラに収めればOKと考えたのだ。

この男、実はかなり用意周到なのである。

 

 

譲信「上出来だぜ……これで俺は住み処と今後の稼ぎに期待できるぜ……こいし!美味いモンがたらふく食えるかもな…!!」

 

 

こいし「流石お兄さん!頭いいねー!!」

 

 

譲信「当たり前よ!!この空条譲信…何から何まで計算づくよー!!」

 

 

上機嫌な譲信とこいしの2人は、そのまま仲良く人里へと帰還する。

そして、証拠写真のお陰で依頼主の男からすぐに報酬として家を貰い、宣伝することも約束してもらった。

 

かくして、空条譲信は幻想入りしてから僅か一日で事業を立ちげ、家を手に入れ、助手?(こいし)を獲得したのである。

 

“JOJOの何でも屋”

という店名は、人里の中でちょびっとだけ知られるようになったのだった。

 

 

 

明るく楽しい職場環境!

 

頼りになる社長に、あのさとり妖怪の助手!

 

どんな依頼でも、やると言ったら必ずこなしましょう!

 

AM8:00~PM21:00までいつでもお待ちしております!

 

従業員も2名ほど募集中!

 

 

 

 

 

TO BE CONTINUE…………

 




正解 ハーミットパープル


これは簡単でしたか?それとも遺がいと苦戦?
分かった人は、記憶力が良いかも…?
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。