ノリの良いスタンド使いの奇妙な幻想入り   作:仁堂六華

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スタンドクイズ③


ヒント①4って数字は縁起が悪い。

ヒント②暗殺向けである。

ヒント③ジョジョ第五部


始まる奇妙な冒険の予兆
⑦狐のお助け


特に何かが起きることなく、譲信が幻想入りしてから3日が経過した。

 

人里の端っこの方に店を構える“JOJOの何でも屋”。

あの大猿の妖怪を退治してみせた凄腕の何でも屋として、人里の間では少しだけ話題になっている。

 

現在の時刻はAM7:00。

“JOJOの何でも屋”の朝はここから始まる。

 

頼りになる社長と、素敵な助手は、自宅兼仕事場で寝泊まりしており、“JOJOの何でも屋”の一日は起きた瞬間から始まるのだ。

 

建物は二階建ての和風建築。

一階が仕事場、二階が生活空間だ。

“JOJOの何でも屋”の社長こと、空条譲信は二階の自身の寝室で目を覚ました。

 

 

 

 

 

譲信「う…うぅー………ん………っし!よく寝たぜ!」

 

 

布団から半身を起こすと、左腕に何かが絡みついてるようで重く、上手く動かせない。

そこへ目をやると、布団がモッコリと膨らんでおり、モゾモゾと動く。

譲信は、昨日もこんなことあったなぁ…とため息を吐いてから布団をめくった。

 

 

譲信「また勝手に入って来やがってぇ……起きろ、こいし!」

 

 

こいし「ムニャァ……?」

 

 

“JOJOの何でも屋”の唯一の従業員(勝手に住み着かれたのでそうなった)こと、古明地 こいしは、眠そうに目を擦り起床する。

 

 

こいし「お兄さんおはよ!」

 

 

譲信「おう、おはよーさん。…って、なんか犯罪犯してる気分になるが……あぁーもう面倒臭ぇ!起きるぞ!!」

 

 

こいし「うん!」

 

 

何故かこいしに気に入られ、付き纏われる事になっている譲信。

あまり付き纏われすぎると、自分が幼女を誘拐して、たぶらかしているように見えてくるので、何とも言えない焦りが心の中にあった。

 

特に、朝起きたら同じ布団で寝ていました…なんて第三者に見られようものなら、あらぬ誤解を生むだろう。

例え、こいしが“さとり妖怪”であったとしてもだ。

 

 

譲信「先に顔洗ってきな。俺は飯の準備するからよ!」

 

 

こいし「は~い♪」

 

 

こいしを洗顔やその他の支度にに向かわせ後、譲信は朝食の準備を始める。

と言っても作るのは、簡単なサラダ、焼き魚、味噌汁、そして白米くらいだ。

しかし一味違うのは、其れ等に全てパールジェムが紛れ込んでいる点だ。

パールジェムとは食べ物の中に紛れ込み、その食べ物と一緒に食べた人の体を健康体にする能力を持ったスタンドだ。

 

譲信は調理師では無い為、健康な食事というのがよく分かっていなかった。

故にまだ成長途中かもしれない、こいしの食事面での面倒を見るにはこのスタンドに頼らざるを得なかったのだ。

 

 

譲信「やれやれ…子供を育てるってのは……結構大変なんだな。まだ独身なのにこんなこと知りたくなかったぜ」

 

 

朝食の準備が完了し、新居なのでまだ机とかは無かった為、互いに好きな場所で食事を摂る。

譲信は柱にもたれ掛かるようにして座り、こいしはその譲信の掻くあぐらの上に座って朝食を摂るのだ。

 

お陰で譲信はかなり食べづらい。

早く机を買おう…とひそかに決心していた。

 

 

食事が済んで、着替えも終わったらいよいよ業務開始だ!!

AM7:40。

まずは朝のミーティングをしに一回の仕事場…事務所へと二人は降りる。

 

事務所は社長の個性を前面に出した感じにしたい!…という譲信の拘りにより、結構凄い造りになっていた。

 

玄関から入ると受付があり、その奥に長机とソファ、その少し奥に従業員用のデスク、そして一番奥に社長の机と椅子かある…ここまでは普通だ。

 

しかし、問題は色々と飾られすぎている点にある。

まず一番奥の壁に“黄金の精神”と書かれた額が飾られており、並ぶ本棚はジョジョの漫画全巻、画集、名言集、小説…などなどジョジョ関連の書物が一式揃えられている。

 

さらに並ぶショーケースの中には、大量のスタンドやキャラクターのフィギュアが飾られ、中には等身大サイズのスタンド模型すら飾られている。

 

そして壁にはいくつものジョジョのポスターやキャンパス絵が飾られているのだ。

おまけに隣の部屋…休憩室にはジョジョのゲームが一式揃えられている。

 

これらは全て、譲信の“程度”の能力と、“ザ・ワールド・オーバーヘブン”の能力を存分に使って生み出されている。

 

営業開始から事務所内にあるコンポからBGMがかかるのだが、その全てがジョジョのスタンドの元ネタとなった曲だ。

 

果たして事務所…といえるのかどうか…とにかくそんな一回の事務所で朝のミーティングが行われるのだ。

 

 

 

譲信「よーしまずは社歌でも元気良く歌いましょーッ!!」

 

 

こいし「いっくよー♪」

 

 

“JOJOの何でも屋”のミーティングはまず社歌から始まり、次に昨日の営業報告、次に何かしらの情報とそのリーク、次に今日何か依頼の予約があればそれを、次に社長からの一言(気分次第で無い)、最後に今日の目標を決めて解散となる。

 

これは譲信がこれで良いだろ!という感覚で決めた流れなのだ。

さぁそしてまずは、一番最初の社歌から始まるぞ!!

 

 

 

 

 ~ジョジョの何でも屋・社歌

 

 

 

譲信&こいし

「1. 朝日が~♪照らす~♪幻~想~郷♪

 

 新しい~♪夜明けの~♪誕生~祝いだ~♪

 

 奇妙な~♪一日~♪我ら~の出番~♪

 

 JOJOの奇妙な何でも屋~♪

 

 勝てば良かろうな~の~だ~♪

 

 賢者~とか♪巫女~とか♪お上は五月蝿いけ~ど♪

 

 レラレラレラレ♪レラレラレラレ♪

 

 我ら~は我ら~♪

 

 

 

 2. 日々の~♪努力で~♪強~くなる~♪

 

 最高~に♪ハイっ~て♪や~つ~だ~♪

 

 示せよ~♪我ら~の♪黄金の~精神~♪

 

 JOJOの奇妙な何でも屋~♪

 

 過程や~方法なぞどうでも良いのだ~♪

 

 賢者~とか♪巫女~とか♪お上は五月蝿いけ~ど♪

 

 やめとけ♪やめとけ♪やめとけ♪やめとけ♪

 

 我ら~は我ら~♪」

 

 

作詞作曲全て空条譲信。

二人仲良く元気に社歌を歌い終え、次の昨日の営業報告へと入る。

といっても、予め用意されているプリント一枚に書いてあることを、こいしが読めば良いだけなのだ。

 

 

こいし「えーと…昨日は、壊れた井戸の修理5件!迷子のペット探し2件!手強いゴミの処理3件!…で~、47万の収入があったよー♪」

 

 

譲信「フムフム、結構♪結構♪やはり、予想通りスタンドを使った商売は儲かるじゃないか♪」

 

 

次に続く情報伝達と、予約はまだある訳が無いので今回は飛ばされ、社長からの一言と目標決めになる。

 

 

譲信「今日も忙しくなれば良いよな。今日の目標はとりあえず慣れる事だ!もっと段取りを良くしたいからな!頑張って行こーぜ!」

 

 

こいし「はーい!」

 

 

譲信「かいさーん!!」

 

 

AM8:00ついに“JOJOの何でも屋”営業開始である!!

さぁ今日は一体どんなお客様が来るのか…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

♢♢♢♢♢《それからAM9:30に》♢♢♢♢♢

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

譲信「朝早くはまだ来ねぇなぁー…」

 

 

こいし「お兄さん誰もこないねー?」

 

 

譲信「だなぁ~」

 

 

譲信とこいしは、“ジョジョの奇妙な冒険”を読みながら暇を潰していた。

人里で多少知られるようになっているとは言え、まだまだ有名では無いので客足はそう多くない。

とりあえず何かドデカイ仕事を成功させて、もっと名前を広げたいなー…と譲信は考えていた。

 

 

こいし「ねぇねぇーどうしてスタープラチナは止まった時の中を動けているの?」

 

 

そんな時、ジョジョの第三部を読んでいたこいしが譲信に向かって尋ねる。

 

 

譲信「スタープラチナの速度が光の速度を越えて、そのあまりの超スピードにまるで周りの世界が止まったかのようになるからだぜ。要は相対的に時を止めてると思えば良いぞー」

 

 

こいし「へぇー!よく分かんない♪」

 

 

譲信「全巻読めば分かるから大丈夫だー」

 

 

譲信はタバコを吹かしながら、こいしの質問に答える。

吸い終え、少しボーッとしていると事務所の玄関の扉が開く音が聞こえてきた。

 

 

???「失礼…今は営業中か?」

 

 

譲信「いらっしゃいませー!!どうぞ、そこのソファにお座りくださいませー!!」

 

 

こいし「いらっしゃーい♪」

 

 

お客は一瞬、ジョジョまみれの事務所内の様子を見てビクッとしたが、後は気にせずに言われた通りに事務所内のソファに腰掛ける。

 

 

譲信「ようこそ、本日はお越しくださり誠にありがとうございます。私、“JOJOの何でも屋”の社長…空条 譲信と言う者です。本日はどういったご用件で?」

 

 

そう言われて、9本くらいのモフモフした尻尾を生やし、帽子でケモミミのようなものを隠している客は、違う、違う、というように手を前で左右に振る。

 

 

???「あぁすまない。私は客としてきた訳じゃ無いんだ。だから、そう畏まらなくて良いぞ?」

 

 

譲信「は…はぁ…?じゃああんたは一体?」

 

 

藍「コホン…私の名前は八雲 藍。大妖怪八雲 紫様の式をしている者だ。紫様から聞いていないか?」

 

 

譲信「いやぁ…初耳ですわ。そんで…紫さんの式?…式ってのが良く分かんねーけど…そんな人がどうしてここに?」

 

 

藍「特殊な力を持った外来人が、人里で面白そうな商売を始めたから見てきてくれ…と紫様に命令されてここまで来たんだ。ちなみに、式というのは“部下”と考えて貰って良いぞ。」

 

 

譲信「監視っすかぁ~…なーんか厳しいっすねー紫さんは」

 

 

譲信はやれやれ…と頭を後ろに組んでもたれかける。

 

 

藍「まぁそう言うな。監視はただの建前だ。」

 

 

譲信「ん?どういうことっすか?」

 

 

藍「紫様は本当は、お前のことを気にかけておられる。よって私がここに来た本当の理由はお前の手伝いをする為だ。」

 

 

譲信「俺の手伝いぃ!?」

 

 

譲信は驚いて素っ頓狂な声を出してしまう。

 

 

藍「いきなりですまないが、これも命令でな…私も紫様がここまですることに正直驚きを隠せないでいるのだが…一体何があったんだ?」

 

 

自分の主人がわざわざ外来人の人間にここまで気をかけた所なんて今まで一度とて見たことは無い。

藍は紫からは外来人に負かされたとしか、聞いておらず具体的な事は分からない。

故に一体何があったらこんな事になるのか?藍は全く見当つかずにいた。

 

 

譲信「まぁ~ちょっとした揉め事があって、その後に色々と話ししてみたら、そうなった……?的な?……俺も良く分かんねぇ~なぁ…」

 

 

藍「適当すぎないかその説明!?…まぁ良い。それで、今は仕事中で良いのか?」

 

 

譲信「あぁ営業中だぜ。従業員1名とな!こいし~!」

 

 

こいし「な~に?」

 

 

譲信に呼ばれて、こいしが譲信の座るソファの後ろの影からヒョッコリと現れる。

今は能力が解除されている為、誰にでもこいしの姿を見ることが出来る。

 

 

藍「む?君はさとり妖怪の妹か?何でこんな所にいるんだ?」

 

 

こいし「お兄さんの助手だから♪」

 

 

藍「じょ…助手ぅ!?」

 

 

藍は従業員が妖怪だったことにおもわず驚いてしまう。

 

 

譲信「何か勝手についてこられてよーそうなったんだわ。それより…あんたこいしの事を知ってんのか?……姉がいるみたいな事が聞こえたんだが…」

 

 

藍「ん?知らずに雇っているのか?こいつは地底に住む、さとり妖怪姉妹でその妹なんだ。」

 

 

譲信「妹ぉ!?こいしお前…ねーちゃんがいるのかよぉ!?」

 

 

こいし「そうだよ!」

 

 

てっきり独り身で行く当てが無いんだと思っていた譲信は、驚きを隠せない。

 

 

譲信「家族がいるならそう言えよなぁ~…てか、いるならちゃんと家へ帰れよ~」

 

 

譲信がそう言った途端、さっきまで明るかったこいしの表情が少し暗くなり、こいしは俯いてしまう。

そして、呟くように言う。

 

 

こいし「今は…帰りたくないの…」

 

 

譲信「……………」

 

 

雰囲気の変わったこいしを見て、譲信はやれやれ…とため息を漏らした。

 

 

譲信「わ~ったよ。お前に帰られちまったら一人営業でしんどくなるからなぁー…ま、ここに居たいなら好きにすりゃ良いぜ。ただ、働かざる者食うべからずだ。ちゃんと俺の助手はしてもらうぜ?」

 

 

途端にこいしは顔をパッと上げて、はにかむと譲信に飛びつく。

 

 

こいし「お兄さんありがとう!!」

 

 

譲信「世話のかかる妖怪だなぁハハハ♪」

 

 

譲信はこいしの頭を軽くポンポンとする。

なんとなく家族との間に事情でもあるのだろう…と思った譲信だったが敢えて問い詰めることは無かった。

話したくない内容なのかもしれない。

もしかしたら虐待かもしれない。

ならば自分から話してくれるまでは、せいぜい住み込みの従業員として、面倒を見ることにしたのだ。

 

それに人手が足りないのも事実で仕事上、生半可な人間を採用することも出来ない。

どちらかというと、従業員は妖怪ぐらいにタフネスでストロングな人材で無いといけないのだ。

 

 

藍「あー…コホン!えーと、私がいること忘れていないか?」

 

 

自分は空気になってるんじゃないか…と不安に思った藍は軽く咳払いをする。

それに譲信はそうだったな…とハッとして気付いた。

 

 

譲信「おっとと、そうだった!そんでだな…あー、俺の助けをしてくれるって話しで良かったっけ?」

 

 

藍「あぁ。お前はまだ幻想郷に来て3日しか経っていない。不自由することも多いだろうし、商売なんて17歳の外来人だけでは困難になるだろう?だから紫様の命の元、この八雲 藍が力を貸そういう話しだ。まぁずっとは無理だから、しばらくの間にはなるがな。」

 

 

譲信「ははぁ~成る程、そりゃ確かに心強い!」

 

 

正直な所、藍の言う通り幻想郷での暮らしにも、何でも屋の商売にも大きく不安がある。

紫の式である藍が助けをしてくれるというなら、とても心強い。

相談できる優秀な相手が身近にいるといないとでは大違いなのだ。

藍は間違いなく、優秀なのだろう。

何せ、この幻想郷の賢者の式をしているのだ。

優秀で無い筈が無い。

 

 

譲信「しかしだな…スタンド使いってのは嫌でも災難に巻き込まれる体質でな?俺はそれを逆手に取るつもりでこの商売をしている訳で、正直どんなトンデモ依頼がいつ来るかもわかんねーんだ。もしかしたら藍さんも巻き込まれるかもしれないけどよ…良いのかい?」

 

 

スタンド使いとスタンド使いは惹かれ合う…というのはスタンド使いの中では逃れようも無い運命なのだ。

だがそれを除いたとしても、スタンド使いは結構な頻度で災難に巻き込まれる。

 

厄災を引きつける体質なのか…とにかくそういう運命の中にあるのだ。

そしてそれは、周りにいる者をも巻き込み、時には影響さえ与える。

譲信はこいしは兎も角、従業員でも無いただのヘルプで来ている藍を巻き込むような真似だけはしたくないのだ。

 

 

藍「なに、心配無い。自分で言うのも何だが…私は紫様の式だ。つまり、それ相応の実力と頭脳があると自負している。譲信くんが心配する程やわでは無いさ。それに、なるべく私も巻き込まれない用に気を付けるつもりだ。そこは上手く立ち回ってサポートさせてもらおう。」

 

 

譲信「そこまで言うなら…じゃあよろしくお願いしますよ?藍さん」

 

 

自分よりも知識も経験も上な藍が、そう言うならそれを信じるのが一番だろう。

そう思った譲信は、藍に握手の右腕を差し出す。

 

 

藍「あぁ…短い間にはなるが、何かあったら遠慮無く頼ってくれ」

 

 

そして藍は、譲信からの握手をしっかりと握手で返す。

藍の力強い握手に譲信は、こりゃ頼りになりそうだ…と満足げに微笑む。

そして、チラリと横目で藍のモコモコモフモフした尻尾を見る。

 

 

譲信「なぁところでよぉ~?藍さん、一つ聞きたい事があるんだ…何、とてもつまらない事なんだが…どぉーしても気になってしょーがねぇんだよ…良いかな?」

 

 

藍「む、どうした?何か困り事か?」

 

 

早速、何やら尋ねてこようとしている譲信に、何かあったのだろうか…と藍は思わず真剣な表情になる。

 

 

譲信「いや、そうじゃあ無いんだ。ただよぉ、その尻尾を見て気になったんだよ…そんなにたくさんの大きな尻尾が後ろに生えてるならさぁ…寝る時は一体どうしてるのかなぁ?…なんて考えてしまってよ」

 

 

それを聞いて思わず、藍の中で静かに張ってあった緊張の糸がプッツリと盛大に切れてしまった。

 

 

藍「な、何だぁその疑問は!?うーん…確かに外来人っぽいならではの疑問……なのか?」

 

 

藍は自身の自慢の尻尾に目をやる。

確かに、外の世界にはこのように尻尾を生えている者なんていないだろう。

それなら、まず最初に疑問に思ったとしても仕方ない事なのだろう…と藍は考えた。

 

 

藍「ふっ…全く……別に特別な事なんて無いぞ?仰向けにならないように、横向けで寝るだけだからな。私はそれに慣れてるからずっとそうしている」

 

 

譲信「なぁーるほどぉ!!ハーッハハハハ♪いやーずっと疑問だったからようやくスッキリしたぜ!!♪」

 

 

正直、藍からしてみれば物凄~くどうでも良い事だっただけに、ここまで気分良くなられて不思議な気分だった。

 

 

藍「じゃあ私からも一つ、今後のためにも気になってることを聞いて良いか?」

 

 

譲信「ん?なんスか?」

 

 

藍「その…この部屋の有様は何なんだ…!?」

 

 

ついには、耐え切れなくなったといった表情で藍はツッコむように言った。

もうさっきから所狭しと並べられているジョジョグッズに藍は集中力を欠かれかけていた。

 

見たことも無い、強烈な個性を強調しているそれらにどうしても、ついつい目が行ってしまう。

 

 

譲信「何って“ジョジョの奇妙な冒険”だぜ!まさか、知らねーの!?」

 

 

藍「あ、あぁ…すまないが…」

 

 

譲信「駄目だなぁ~人生8割損してるぜ?だから読むことをオススメするぜ!俺の能力を知ってもらう良い機会だからな!」

 

 

藍「能力を知る?その本とかに譲信くんの能力について書かれているのか?」

 

 

譲信「ちと違うが…まぁそう考えて貰って良いぜ!」

 

 

藍「………!!」

 

 

そこまで聞いて藍はピカーン!と閃く。

ここにある本一式、自身の主の元まで持っていけば良いのでは無いか?と。

丁度、紫は譲信の持つ能力…スタンドについて知りたがっている。

もしかしたらこれらの書物(漫画)が役に立つのでは無いかと。

 

 

藍「すまないが…ここにある書物全て、こちらで預からせて貰えないか?」

 

 

譲信「え"!?何でぇ!?」

 

 

いきなり藍からそうお願いされた譲信は、当然戸惑う。

何せ、自身の宝物を預かられそうになっているのだから。

 

 

藍「譲信くんのスタンドという力は、非常に危ないんだ。幻想郷のバランスを崩しかねない。そんな力について記されている書物なんて、人目の付く所にあってはならないんだ。だから、私達の所で1年間、君が帰るまで預からせて貰いたいのだが…構わないか?」

 

 

譲信「URYY……」

 

 

ものっすごく納得の出来る説明だった。

というよりこれは、完全に自分の注意力が足りていなかった。

幸いまだ人目に付いてなかったから良かったものの、もしこれが広まっていたりしたら、間違いなく自分はまた紫に襲われるだろう。

いや、間違いなく前よりも本気で…そう暗殺で仕留めに来る筈だ。

譲信は思わずヒヤリとする。

 

 

譲信「拒否権無いすからね…どうぞ、持ってってください…」

 

 

しかし、やはり1年間ジョジョを読めないのは辛い。

これもまた試練なのだ…!!と、譲信は自分に言い聞かせることにした。

藍にとっては上手い具合に、譲信の能力の資料みたいな物を手に入れることが出来たので、徳が大きかった。

 

 

こいし「えー!?もうこれ読めないの!?」

 

 

譲信「らしいぜ~残念だったなこいし」

 

 

こいし「えぇー…」

 

 

藍「まぁこの際だ。代わりに幻想郷の娯楽を楽しんでみるのも良いんじゃないか?」

 

 

譲信「…そうだな!!せっかの幻想暮らしなんだ。満喫しなきゃあ勿体無ぇよな!!」

 

 

譲信はそれも面白そうだ、と思った。

 

 

藍「では後でこれらは預からせて貰うとして…今は何かする事は無いのか?何でも良いぞ?」

 

 

譲信「いやぁ~正直、依頼が入らねぇとうちは暇なんだよ。だから今は何もする事ねーぜ」

 

 

藍「む…それはいかんな…そうだ!だったらポスターとかを作って、人目の付く所に張って宣伝するというのはどうだろうか?」

 

 

藍からそう言われて、譲信は突然目を見開いて立ち上がった。

 

 

譲信「…!!っ確かに!その手があったか!こいし!こいし!」

 

 

こいし「どうしたの?」

 

 

譲信「今からうちの店の広告ポスターを作る!!アイデア出すぞ!!」

 

 

こいし「良いよ!!面白そう!!♪」

 

 

譲信とこいしは早速、机の上に紙を広げてアイデアを出していく。

譲信もこいしもその作業をとても楽しそうにしている。

それを見ていて藍は自然と微笑んでいた。

 

 

藍(紫様が負けたと聞いて、どれ程危険な奴なのかとある程度の覚悟を決めてはいたが…成る程、これなら紫様がここまで気にかける理由がよく分かる。とても素直で心の優しい…正直な良い子だ。)

 

 

藍は独りでにうんうん、と頷く。

そんな時だ

 

 

 

 

ガラガラガラガラ…

 

 

 

 

 

突如、玄関のドアが開く音が聞こえてくる。

すぐに譲信は、作業を中断してから駆けだして入り口にいる客の元へと向かう。

 

 

譲信「いらっしゃいませー!!ようこそ“JOJOの何でも屋”へ!!」

 

 

???「君がここの社長の空条譲信…か?」

 

 

譲信「はい。自分、“JOJOの何でも屋”社長、空条譲信と申す者です。ささっ、奥のソファまでどうぞ!」

 

 

???「いや、それには及ばない。ここで話しをさせてくれ。」

 

 

譲信「おや?分かりました。では、本日はどういったご用件でこちらに?」

 

 

???「あぁ、その前に名を名乗っておこうと思う…」

 

 

事務所に入ってきた女性はドアをちゃんと閉めてから、自身の名を名乗る。

 

 

 

慧音「私は人里の寺子屋で教師をしている…上白沢 慧音という者だ。今回は妖怪退治の実績を見込んで、依頼をしにきた」

 

 

譲信「おや、先生ですか!これはどうもご丁寧に…それで、依頼の内容というのは?」

 

 

譲信と慧音が話す元へ、こいしと藍も奥から現れて、二人の話しを聞く。

そして、慧音は口を開いた。

 

 

 

慧音「私の教え子の一人が昨日から…行方不明となった…見つけ出すのに手を貸して欲しい…!」

 

 

 

慧音は、譲信達に向かって頭を下げた…。

 

 

 

 

TO BE CONTINUE…………

 

 





答え セックス・ピストルズ

このスタンド知らずして、五部を語ることはできません!
すぐに分かった人は、やはり流石ッ!!
そこに痺れる憧れるー!!
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