私が貴女を守るから……(本編完結)   作:タク-F

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クリスとバルベルデは碌な想い出がありません。しかしそんな彼女も1つの選択を迫られます……


向き合うべき過去と……紡ぐべき未来

 ステファンの証言によってプラントの工場長の逃亡先に目星を着けた装者達だが……村へと到着した時には()()()()()()()()となっていた。

 

『なるほどな……連中があっさりとプラントを手放した理由はそう言う事か……』

 

「どういう意味だキャロル……あたしからすればやけっぱちにも見えるんだが……」

 

『その可能性は否定しない。だが……連中は軍事力にアルカ・ノイズを運用した人物だ。恐らくはここの住人から()()()()()()()国外への亡命を図るつもりだろうな……』

 

「ッ! そんな事になったら!」

 

「間違い無く世界を混沌へと落とす切欠に足り得るだろうな。もしそんな事になれば……クソォ! 

 

 クリスの悔しさが通信越しにも感じ取れる事態に……一同は次の1手を打ちあぐねていた。

 

『ひとまず旋律組からの撤退者を応援へと回そう。勇君が機転を効かせて鏡香君と共に現在殿を努めているのでな……』

 

「お姉ちゃん……」

 

「なぁに! 心配しなくても()()()()()()()。何せ神様を宿したこのアタシより強いんだぜ?」

 

『恐ろしい話だな……。並行世界とはいえ単騎であの神を撃退する人物がいようとは……』

 

「それが勇なのさ。ま……アタシ達は勇を信じて役割を果たすぞ?」

 

 本部へと先行して戻った調に宿るフィーネは……勇の実力の高さに戦慄していた。勇は紛れもなく……()()()()()()()()()と言える存在だと言われているのだから……

 

「なら……ここはガリィちゃんとファラちゃんに任せなさい響ちゃん♪ アタシ達なら……()()()()()()()()()人質を解放できるわよ? もちろん……少しだけ乱暴な手段を用いるけどね?」

 

「とは言うものの……少しだけ()()()()()()()()()()()()()()。救護班は酸素ボンベの準備をお願いしますわ……」  

 

 そう告げると2人の自動人形は姿を消した。どうやら作戦の準備を始めたようだ。しかしそんな時に……

 

「あっ! あの軍人が女の人質の額に銃を!」

 

「おい! あれはもしかしてソーニャなのか!? なんで……ソーニャが!」

 

 作戦の決行前に軍人達の行動が始まってしまった。しかし……

 

姉ちゃんから……その手を離せぇ! 

 

「な……ぐあぁ!?」

 

 ステファンがサッカーボールを軍人の顔面へと蹴り飛ばした。しかしその結果……

 

「あのガキを殺せぇ! アルカ・ノイズを全て投入しろぉ!」

 

 軍人達が残る全てのアルカ・ノイズを召喚して物量での反撃へと転じてしまった。その結果戦力を分けた【チーム激唱】は反応と対応が遅れて……

 

「な……右足が! うあぁぁぁぁ!!! 

 

「ッ! クソッタレエェェ!!! 

 

 徐々に分解される足の様子に怯えるステファン。そしてそれが確実な死に繋がる事を悟ったクリスが……()()()()()()()()()()()()()()()

 

「あ……あぁ……あぐぅ……が……あぁ……」

 

ステファン! ステファン! なんで……こんな事に! なんで……ステファンが! 

 

 震える声で右足を抑えるステファンにソーニャが駆け寄ると、吹き飛ばした張本人であるクリスを睨みつけていた。

 

「響! 私達で雪音の分までアルカ・ノイズを!」

 

「悪い! アタシがいながら! 殲滅に手を貸すからアタシの頼みを後で聞いてくれ!」

 

 事態を収束させる為に残る戦士達はアルカ・ノイズの殲滅を始めた。その結果すぐに沈静化はできたが……

 

「済まない……ソーニャ。あたしがステファンを止められていれば……もしかしたら……」

 

「その声……まさか貴女はクリスなの!? あの時に家族を失う痛みを知った貴女が……なんでステファンを!」

 

 ソーニャの怒りの矛先が完全にクリスへと向いていた。対するクリスもまた……その怒りを受け入れていた。

 

「それは少しだけ違いますわ……。私達は逃亡したプラントの工場長を捕縛する為に動いており、ステファン君のおかげでこの村へと到着しました。そして()()()()()軍人達を無力化する為の作戦を立てていたまさにその時……貴女へとその銃口が向いてしまいました。その結果ステファン君は()()()()()()()()立ち上がりました……」

 

 ファラの説明にソーニャは血の気が引く想いをした。そして続けられた言葉はソーニャでさえ容易に想像がつく事となる。

 

「軍人があの兵器を使ってステファン君へと報復を始め……その攻撃が右足に直撃。放って置けば彼は確実に死んでいました。それをクリスは()()()()()()()で済ませたのです。それだけは……理解をしてください……」

 

「あ……あぁ……ステファン……ステファン……」

 

 ファラの言葉にソーニャは感情の渦に飲み込まれた。すると奏が立ち上がる。

 

「なぁステファン君……アタシを信じて患部から血液と肉片を貰っても良いか? ()()()()()()()()()()()()()()しれないんだ……」

 

「奏さん……何を……」

 

 その真意を確かめようとする響を翼が制止した。

 

「響……奏を信じて。こんな時に奏は冗談は言わないから……」

 

「…………はい……」

 

 そしてステファンも奏の問いに答えた。

 

「お願い……します……それが……叶うなら……是非……」

 

「よく言った! 絶対に失敗はしねぇよ! じゃあ……少しだけ眠ってくれ……」

 

 ステファンが了承の意を示すと……奏はステファンを気絶させた。そして己に宿る神を呼び起こす。

 

「神様……頼んだよ。これが彼の細胞だ。後は……任せられるか?」

 

『造作もない。5分とかけずに終わらせよう。()()()()()()()()()()()……な?』

 

 奏は中のシェム・ハと主導権を入れ替えた。そしてステファンの執刀がすぐに開始された。そして宣言から5分後……

 

「治って……る? それに……他の不調や怪我……病気まで……」

 

「我の腕を嘗めるなよ? その気になれば完全な人外にすら片手間でできるのだからな?」

 

『やめといてやれよ神様……そりゃあ勇が激おこだからな?』

 

「と……言う訳で自重した。我を崇めるが良い!」

 

「これが……先史文明期の……神の力か……」

 

「言葉に……ならないな……」

 

「うぅ……私は……ステファンは……」

 

 そんな中でソーニャが意識を取り戻した。しかしシェム・ハはソーニャを睨む。

 

「この者へ感謝と謝罪を述べよ。それが貴様の成すべき事である!」

 

「ッ!」

 

『あんたの気持ちはよくわかるよ……。でもな? クリスは間違い無く()()()()()()()()()()()()()()()()。あぁしなければステファンは命を落としていたんだ。その判断をしたクリスは感謝されども恨まれる道理は無いよ。覚えておいてくれ……』

 

 奏の言葉を受けたソーニャは改めてクリスを見据えた。そして深々と頭を下げた

 

「ごめんなさい……クリス。他の選択肢を選ぶどころか私の為に行動をした貴女を責めた事実は……恥ずべき事だわ。だけど、もし許されるならば……貴女ともう1度語り合いたいわ……」

 

「あぁ……この件が片付いた時に日本へと来てくれ。必ず語り合うと約束するよ!」

 

 2人が握手を交わす時……クリスの心に暖かな想い出が刻まれた。そして3人は必ず日本で再会する事を誓いあった! 

 




ステファンの足の治療はシェム・ハからすれば片手間レベルだと思います!

しかし……流石神様デース……

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鏡香ちゃんのメインヒロイン(恋人)誰にしよう……

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