カリオストロの撃破に伴い奏は勇の目的の為に本格的に動き出した。
「やるぞ神様……アタシ達の本当の戦いをな……」
『無論だ。抜かるなよ奏……』
マリアとクリスが勝利を収め、装者達が帰還した事で人払いが済んだ戦場からカリオストロの痕跡を探り当てた奏は彼女との交渉を始めた。
「よぉ……カリオストロ。今回の独断専行……その背景をよければ教えてくれないか? 対価として怪我の治療と、サンジェルマンへの
「あーしの……本当の目的……ですって?」
「あぁ。アンタ自身は
『そして勇は
「………………………………」
2人の言葉はカリオストロを悩ませるには充分だった。
「良いわよ。あーしの目的を邪魔しないなら……ね?」
「交渉成立だ。そんじゃあ傷を直してやるよ。楽にしててくれよな?」
奏はシェム・ハの指示を仰ぎながらカリオストロの治療を行った。そしてカリオストロは1つの疑問を覚えた。
「そう言えば……なんで貴女の方が治療をしてるの? 神様とやらにさせれば早いと思うけど?」
『我を便利道具扱いする奏の不敬への罰だ。指示こそ我がするが……手を動かすのは奏の意思。しかして失敗は赦さないので安心をしろ……』
「ひでえよ神様。アタシがいつ神様を便利屋扱いしたってんだよ……」
『口よりも手を動かせ奏。右手の針で後3ミリ縫え。左側の傷口は6ミリの縫合だ』
神代の神による手術の指示に素人の奏は精神を消耗していた。しかしその口から指示に対する不満が出る事は無かった。
「あーしの事……本気で助けるつもりなの?」
「まぁな。お互いの目的が一致するなら助けた方が気分が良いだろ? それに……勇がいたら絶対にアンタを救うって息巻くぜ?」
『しかし……あの人形に1泡吹かせるつもりなら我等に与する事も1つの選択肢だ。決めるのは貴様だがな?』
「あーしの意思ね。そんなの……………………決まっているわ。局長の胡散臭さは吐き気がするし、サンジェルマンに何かしらの危険が迫るのも許容出来ないわ。だから取り引きよ?」
「取り引きね。言いたい内容は検討がつくけど言ってみてくれよ。多分了承するけどな?」
「はぁ!? 詐欺師の言動を語る前に了承するってどういう意味かわかっているの? あーしが自分の為にアンタ達を利用するだけ利用するかもしれないのよ?」
「今のアンタの眼は……
人を動かす天羽奏の笑顔がカリオストロへと向けられた。そしてカリオストロ自身も自分の心に嘘をつきたく無いと思っていた為に……その言葉には驚きを隠せない。
「あーしの調子も狂うわね。でも良いわ……肝心の取り引き内容だけど2人を助け出したい。プレラーティはアダムに生贄にさせたくは無いし、サンジェルマンの命が脅かされそうになったら助けて欲しい」
「もちろん交渉成立だよ! そもそも勇が言っただろ? 目的は
「まるであーし達が断る事も織り込み済みって訳ね? つくづく可愛げが無いじゃない……」
そもそもカリオストロはアダムの計画が
「プレラーティは……どう説得するつもりかしら? 今はサンジェルマンの側にいるのよ?」
「その辺りは賭けになるけど勝算もあるよ。恐らくだけど
『まぁ……貴様達の意思の強さはある意味では想像通りだ。故に命の危機が訪れるまでこちらと落ち着いて話し合う等不可能とみているが?』
最初の説得が失敗した段階で勇はこの事態まで説得が不可能だと想定をしていた。それでも尚交渉や説得を続けたのは……
「あーし達の身をそれほどまでに案じていたのね。最終的に生贄として目を付けられると……識っているから」
「あぁ。だからこそ協力して欲しい。プレラーティの救出は確約するよ。そもそもこちとら即死以外は助けられるつもりなんだぜ?」
「まぁ……神とその恋人が言うなら下手なハッタリよりも説得力があるわよね……」
カリオストロ自身もようやく彼等がどうしてここまで説得を続けていたのかこの局面を迎えて理解した。
「だからこそ約束するよ。勇は必ずプレラーティの命を救う。そして怪我を直したら説得を任せるぜ? 大丈夫さ……
正確にはシェム・ハと勇だが、アダムの本当の姿を見たと言うのは嘘では無い。
「まっ……後は勇に任せてくれ。どこかでプレラーティが単独行動をしたその時が……運命の分岐点だからなぁ!」
「その言葉……
『その信頼を裏切らない事は約束しよう。勇の
「既にこの事変に勝利をしたようなその自信……圧倒的な戦闘力が無かったらとんだ詐欺師ね。あーしでもひくわよ?」
「そりゃそうさ。だから今は
差し出された奏の手をカリオストロは握った。
「なら改めて誓いなさい。サンジェルマンとプレラーティは必ず助け出す事。その代わり……」
「2人の説得には協力してくれよ? アタシ達じゃあどうやら信頼不足みたいでな……」
『そもそも敵の言う事を素直に聞けるのはあの神殺しだけだ。当たり前の事だがな?』
「神殺し? どういう意味かしら?」
カリオストロはここまで触れられ無かった【正史で】ヨナルデパズトーリが撃破された理由の根幹に迫ろうとしていた。
『理由は単純だ。奏の槍も、奴の拳もガングニールであり、その特性故に
「だからこそ神の力を使った怪物はガングニールで討伐できる。まっ……今はアタシ達もいるからもっと勝算を下げられるけどな?」
「あーし達の計画……天敵だらけじゃない……」
カリオストロは冷や汗をかきながら自分達が敵に回していた人物達の本当の特性を聞く事となった。
【埒外物理学の使い手】・【並行世界の記憶保持者】・【異世界の天使の力を扱う者】・【その世界における神殺しの哲学兵装】……正直ここまで天敵が多いのに計画が遂行できると思える方が異常では?
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