私が貴女を守るから……(本編完結)   作:タク-F

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明確な【死のイメージ】に震える鏡香。しかしそこにには……確かな支えが存在する。


だとしてもぉ!

 アダムがティキへと神の力を集約させて状況が刻一刻と悪化をする中……3人は向かいあっていた。しかしその中で鏡香は……

 

「恐い……恐い……恐い……あの力が……恐い。理不尽な暴力よりも……響を……失う事も……」

 

「何があった立花鏡香! お前の心が何故折れる!?」

 

 サンジェルマンは識らなかった。いや……こ(・)の(・)世(・)界(・)の(・)中(・)で(・)誰(・)も(・)識(・)ら(・)な(・)か(・)っ(・)た(・)。鏡香が……嘗ての世界でも転生者だという事を

 

「まさか……いや、そ(・)う(・)い(・)う(・)事(・)か……。識っているのだろう……死の恐怖を」

 

 神の力が見せた明確な死のイメージが鏡香の心をかき乱していた。しかし……この戦場にいるのは1(・)人(・)で(・)は(・)無(・)か(・)っ(・)た(・)。

 

「大丈夫だよ……お姉ちゃん! 私達には魔法の言葉があるんだよ!」

 

「魔法の……言葉? だけど……今は……」

 

「うん。へいき……へっちゃらそう簡単には言えない……でもね? こんな言葉を頭につけたら……どうかな?」

 

「……なるほどね。流石は姉妹と言うのかしから? 仲睦まじ過ぎて尊敬を隠せないわね……」

 

 サンジェルマンは何(・)か(・)を(・)察(・)し(・)て(・)鏡香と響を抱きしめた。その暖かさから響が……そしてサンジェルマンがなんと言葉をかけようとしていたのか、鏡香は口にしていた。

 

「だと……しても。そう……だね! 響の言いたい言葉……それはつまりだ(・)と(・)し(・)て(・)も(・)へ(・)い(・)き(・)へ(・)っ(・)ち(・)ゃ(・)ら(・)!(・)そうだよね響! 」

 

「うん! 行こうお姉ちゃん! サンジェルマンさん! 」

 

「えぇ! 共に駆けましょう!」

 

 3人は改めて手を繋いだ。そして1(・)つ(・)の(・)歌(・)詞(・)が(・)頭へと流れ込む! 

 

「真正面……ド真ん中で♪」

 

「諦めず……ぶつかるんだ♪」

 

「全力……全開で♪」

 

『限界……突破して♪』

 

 それまでよりも更に洗練された連携でアダムとティキへと肉薄を始める3人。更にその眼に宿った闘志は戦闘開始時を遥かに上回る事となった。

 

「響! ティキに対して貴女の攻撃が最も有効だ! だからどんな攻撃が放たれても!」

 

「へいきへっちゃらだよ響! 私達が貴女を守るから!」

 

「させはしないよ……好きにはね!」

 

 アダムもせっかく宿った神の力を砕かれまいと士気を高めるが、団結した3人の士気には遠く及ばない。

 

「支配され〜♪」 

 

「悔しさに〜♪」 

 

「その心〜♪」 

 

『伝う気がしたんだ〜♪ 』

 

「なんて……重さだ。不愉快だね……つくづく!」

 

「私の可愛い可愛い響をこれ以上傷つけたら許さない! そこの自動人形がお前を傷つけた事と同じ感情だよ!」

 

 鏡香は握りしめた拳を幾度となくアダムの鳩尾へとえぐり込む。そして肺にあたる気管へとその拳が直撃した。

 

「苦しいじゃないか……形勢が!」

 

「残念だけど局長! 貴方の相手は私達だ!」

 

 サンジェルマンの援護射撃がアダムの関節部位を的確に射抜き砕く。如何に人でなしと言えど人体を模した構造上隙が生まれるのは必然だった。

 

「行きなさい響! コイツは私達で抑えるから!」

 

「私達で必ず抑えると誓おう! そしてこの戦いの終息後には必ずや語り合おう!」

 

「はい! 楽しみにしていますから!」

 

『退け! ……退けえぇぇぇ!!!!』

 

 ティキはその巨体を活かして響を質量差で潰そうとするも、同じ軌道からの攻撃を見きった響は進化して回避する。更にそこへサンジェルマンの援護により空中へ足場が生成される。

 

「行きなさい! 貴女の道は私達が拓くわ!」

 

『来るな……アダムを傷つけるナァァァァ』

 

「その気持ちを……皆(・)の(・)為(・)に(・)振(・)る(・)え(・)た(・)なら! 貴女とは!」

 

 ティキの想いを誰(・)よ(・)り(・)も(・)理(・)解(・)し(・)て(・)い(・)る(・)響(・)だ(・)か(・)ら(・)こ(・)そ(・)ティキを止めるべく全力を尽くす。巨腕を回避し、反撃の拳を突きつける度に……ティキの身体は損傷を繰り返す。

 

『こうなったら纏めて吹き飛ばして! 』

 

「させるか戯け者!」

 

ゾハール・シュレグ! 

 

 シェム・ハの1撃が攻撃のチャージを始めたティキを捉え埒外物理学によるダメージを与えた。それは神(・)殺(・)し(・)の(・)1(・)撃(・)を(・)超(・)え(・)る(・)損傷をティキへ浴びせる事へと繋がる。

 

「ティキ! 逃げろ! その拳と光を浴びればお前は!」

 

「その隙……貰ったぁ!」

 

 鏡香はサンジェルマンと息を合わせてア(・)ダ(・)ム(・)の(・)左(・)腕(・)を(・)斬(・)り(・)落(・)と(・)し(・)た(・)。

 

「なるほど……ね。シェム・ハさんが木偶人形と言っていた意味は正しく木偶人形だった訳ですか……」

 

「錬金術師の組織の長がまさかの自動人形とはね。改めて局長は人でなしと言う事だったのね……」

 

 2人を忌々しく見下ろすアダムは最早冷静さを欠こうとしていた。

 

「言った通りであろう? 奴は正しく木偶人形だ。完(・)全(・)故(・)に(・)成(・)長(・)し(・)な(・)い(・)神代の失敗作。しかし己の能力の高さ故に創造主へと反逆を試みた事こそが始まりだ」

 

「その通りさ……不愉快だけどね。言いたく無いだろう……こんな事など……!」

 

 アダムは斬り落とされた左腕を剣のように振り回して応戦を始めた。

 

「隻腕の代償に得た武器……か。寧ろ戦力を上げた認識で行きましょう!」

 

「了解したわ! フォーメーションは変わらなくても行けるわね!」

 

 鏡香はアダムの注意が響へと向かないようにステルスをしていない。故にその隙を作り出すのは……

 

「我の役割だ! 故に持って行くが良い木偶人形よ……!」

 

「ついでに私達の1撃も加えていきます!」

 

ゾハール・シュレグ

 

ズィークシュトラール! 

 

NIRVANA GEDON! 

 

 3人の攻撃の内の1つは埒外物理学が働いている為にアダムは他(・)の(・)攻(・)撃(・)の(・)対(・)処(・)を(・)や(・)め(・)て(・)回避に努めた。しかしそれでも2人の攻撃は決して軽くは無い。

 

「侮り過ぎたのはお前だね! 私達でもお前を追い詰めるには充分な戦力だ! そしてこれだけの時間があれば!」

 

『アダム! たすけて! アイツが! しつこいの!』

 

 ティキは響の猛攻へ対処しきれずにアダムへSOSを出すもアダムの方も余裕は無い。故にどちらに天秤が傾いているのかを改めてアダムは突きつけられていた。

 

「巫山戯るな……巫山戯るな巫山戯るな巫山戯るなあァァァ!! 僕は完全なんだよ! ティキに神の力は宿した! なのに……なのにいぃぃぃ!! 」

 

「人(・)と(・)歩(・)む(・)事(・)を(・)諦(・)め(・)た(・)……それがお前の最大の失敗だよ!」

 

ドライリングシュヴェルト! 

 

 鏡香はエレクライトの力を解放してアダムへと肉薄し、必殺の1撃を叩きつけた。そこへサンジェルマンも追い打ちの銃弾を飛ばし……響の方もティキへと止めを刺そうとしていた。

 

「こうなったら……ティキ! 神(・)の(・)力(・)を(・)捨(・)て(・)ろ(・)! 計画は練り直しだ! 」

 

「逃ぃがすかあぁ!! 」

 

 コアを切り離して逃亡を試みたティキだが、響はその動きを見切り追いついた。そしてティキの身体を破壊した! 

 

「あぁ……ティキ……ティキ……」

 

 アダムが膝から崩れ落ち……神の力は周囲へと漂った。しかしアダムも意地を見せる。

 

「神の力よ! 僕の左手に宿れえぇぇぇ!!」

 

 しかしその行方は……響(・)へ(・)と(・)向(・)か(・)お(・)う(・)と(・)し(・)て(・)い(・)た(・)! 

 

「ッ! 逃げなさい響! 」

 

 鏡香は響を突き飛ばすとその光を神(・)獣(・)鏡(・)の(・)力(・)を(・)以(・)て(・)集(・)約(・)さ(・)せ(・)た(・)。しかしそれは……

 

「いけない! 立花鏡香! 今すぐ逃げろおぉ! 」

 

「おねえ……ちゃん……」

 

 サンジェルマン・響両名の声も虚しく……神の力が鏡香を覆った。その姿はさながら蛹とも呼べる形相をしていた…………




3人版ですけど【花咲く勇気】の合唱となります!これにはアダムも撃退……なんですけど鏡香は神の力に取り込まれてしまいました!

果たして彼女の運命とは!?

よろしければ感想・高評価・お気に入り登録・メッセージ等よろしくお願いします!アンケートの回答もしていただくと嬉しいデェス!

鏡香ちゃんのメインヒロイン(恋人)誰にしよう……

  • キャロル
  • クリス
  • 響
  • 翼
  • マリア
  • きりしら
  • 未来
  • パヴァリア
  • シェム・ハ
  • 緒川さん
  • 弦十郎司令
  • あおいさん
  • 藤崇さん
  • エルフナイン
  • ノブレ
  • 自動人形
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