私が貴女を守るから……(本編完結)   作:タク-F

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中央病院へ現れる襲撃者。しかし事態を後手にしない為に勇はこの世界へ介入する決意を強くする。


思わぬ場所への襲撃者

 響・クリス・鏡香はエルザとミラアルクを何とか撃退する事に成功した。そして現れた奏は彼女達の正体を語る為に本部へと向かった。

 

「まずは連中の正体だけど……同時期にアメリカの研究所も襲われ無かったか?」

 

「あぁ。兄貴の話によればロスアラモス国立研究所が何者かに襲撃を受けて先の腕輪を強奪されたと報告が入っている。奏……勇君はこれを()()()()()んだよな?」

 

「あぁ。ロスアラモス国立研究所を襲ったのは【ヴァネッサ・ジオダディ】って名前の旧結社の残党さ。当然今回戦闘した【ミラアルク・クラウンシュトン】と【エルザ・ベート】とも密接な関係者だよ。求めているのは稀血……つまり彼女達もまた()()()()()()人物なんだよ……」

 

「奏さん……もしかして勇君が救いたいのは……」

 

「その通りさ響。勇が救いたいのは()()()3()()だよ。だけどその背後にいる人物を叩く事を今は出来ないんだ。仮に今動いたら……」

 

 奏は重々しい口調で言葉に詰まっていた。そんな中鏡香はその()()()()()()()()()()()()()先の言葉を理解してしまう。

 

「今動いたら彼女達は切り捨てられる。それも【ありもしない証拠と共に】……そう奏さんは続けるつもりでしたね?」

 

「鏡香は……悟ってしまうよな。了子さん……解説してやってくれるか?」

 

『あぁ。現在のパヴァリア結社はサンジェルマン主導の元に新体制へと移行している。今回の旧結社残党は()()()()()()()()()()人物だ。そしてそんな人物にさせる仕事は……わかるだろう?』

 

汚れ仕事……ね。確かにこれ以上に無い程都合の良い人物と言えるわ。もちろんトカゲの尻尾切りにも都合が良いもの……」

 

 組織を動かした経験のある人物達はその言葉の意味を痛感していた。そして今回のロスアラモス国立研究所の襲撃理由の解説が始まった。

 

『今回連中が回収したのはこの世界の我だ。そして然るべき人物を依代として我の復活を目論むであろうな……』

 

「もちろん例外的な人物がいるから一概には言えないけどな?」

 

 そして解説中に本部にアラートが鳴り響く。

 

「東京中央病院にてアルカ・ノイズの出現を確認!」

 

「出てきたな。だけど今回は……」

 

『司令……今回は僕とキャロルの自動人形で迎撃に当たります。司令達は情報を纏めてください。これ以上後手に回らない為に……』

 

『既に報告は聞いている。ファラ達と共に頼んだぞ!』

 

 通信越しにキャロルも合意をしてミラアルクとエルザの迎撃には勇が当たる事となった。そして本部では対策の為に情報を纏める作業を再開した。

 

「連中がターゲットにする人物はそう多くは無い。だけど()()()()()()()()()アタシ達は必ず最後には勝利を掴む。それだけは絶対に約束するよ……」

 

 奏の言葉には誰かが神の依代となる事実が確定している事を表していた。しかし……それはある意味では不変の理とも言える不条理だ。

 

「その為にもう少しだけ独自調査を進めるよ。ゴメンな……」

 

「それなら教えてください。何故彼女達は稀血を?」

 

『奴等は改造の後遺症としてその身に稀血を供給しなければ死に至る病を抱えている。故に稀血を欲するのだ。奇しくも奴等は【未来を掴む為に】戦っているのだ』

 

 その言葉の重みを知らない者はここにはいなかった。しかし……現状を放置する理由とはならないのも1つの現実だった。

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 病院を襲撃したミラアルクの迎撃に勇と自動人形が動いていた。

 

「ファラさん達は避難と護衛を! ミラアルクさんとは僕が対峙します!」

 

「わかりましたわ! ご武運を!」

 

 そうして勇はミラアルクと向かいあっていた。

 

「ミラアルクさん……サンジェルマン師匠は貴女達を探していました。投降をお願いします! もちろんヴァネッサさんやエルザさんと共にです!」

 

「知った口を聞くな! アタシ達はこの道しか残されていないんだぜ! だからアタシ達は進み続けるんだ! ()()()()()()()!」

 

 勇は展開されるアルカ・ノイズに対して【刻々帝】(ザフキエル)を顕現させて2丁拳銃のスタイルで応戦を始めた。

 

「チッ! エルザの話では氷の使い手と聞いて居たけどまだ手の内を!」

 

「そりゃあまだ切っていない手札はあります! そして当然……!」

 

 勇は無手でも【ミリアドキューブ】を浮遊させ、思念だけで任意の場所へと放っていた。それに加えて【刻々帝】(ザフキエル)の銃撃を織り交ぜている為に有象無象のアルカ・ノイズの撃破自体は容易とも言える。

 

「無手でサンジェルマン様に近いキューブ捌き……距離を取らせてやらねぇぜ!」

 

 ミラアルクの選択は接近戦。銃を構える勇にはその判断は正解と言えるが、これはあくまでも()()()()()()1()()にすぎない。故に寄られれば……

 

「氷の刃!? 流石に反応と獲物が良すぎるんだぜ!」

 

 腕に力を込めて叩きつける1撃は【氷結傀儡】(ザドキエル)の氷壁で完全に防御していた。勇が錬金術師である以上ミラアルクに突破する手段はほぼ皆無と言えるだろう。

 

「退かないなら……取り引きです。僕が()()()()()()()()()()この場は退いて貰えますか?」

 

「ハッ! そんな都合良く揃えられないから稀血なんだぜ! やれるものならやってみせろだぜ!」

 

「なら……【氷結傀儡】(ザドキエル)の氷を……【贋造魔女】(ハニエル)で……」

 

 勇は【贋造魔女】(ハニエル)の力を使い、()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「これは……稀血かよ!?」

 

「僕の力であり……錬金術師としての誇りですよ。これで信じて貰えますか?」

 

 現物の稀血をその場で生成して見せた勇の実力は本物だった。そしてこれは()()()()()()()()()()()

 

「なるほど……確かにこれは稀血ですね。貴方のその稀血に免じてここは退きましょう。良いですか2人共? お姉ちゃん判断ですよ?」

 

 勇の前に最後の1人が現れた。

 

「ガンス……確かにこれ程供給されるとは……」

 

「一時的に退くには充分な理由なんだぜ……」

 

「ヴァネッサさんですね? 聡明な判断……助かります。しかし……()()()()()()()()()()()()()。願わくば……」

 

「そこから先は相容れないわ。()()()()……ね?」

 

 ノーブルレッドの3人は回収した稀血を手に撤退した。勇が彼女達を救えるまでは……まだ少しだけ時間がかかるのだろう……

 




ノーブル・レッド……都市部のライフラインへのダメージこそ免れましたが、依然状況は悪化の一途を辿っている。

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鏡香ちゃんのメインヒロイン(恋人)誰にしよう……

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  • クリス
  • マリア
  • きりしら
  • 未来
  • パヴァリア
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  • 藤崇さん
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