響がシェム・ハにより意識を塗り替えられている最中、鏡香もまた夢の中に囚われていた。
『起きて……鏡香! 起きて!』
(ここは……ゆめの……なか? でも……どうして……?)
自分の状況を理解する為に鏡香は必死に思案するが、前後の出来事が鮮明に思い出せない程に精神は摩耗していた。そしてその理由は明白だった。
『鏡香は過労で倒れたの。間違い無く原因は響を失った喪失感から来てるよ!』
(思い……出して……来た。そうだ……私は……あの時……)
鏡香は響が拉致された事実に胸が張り裂けそうな程に苦痛に苛まれ、そして生存の報告が入った事に安堵して限界を迎えていた。それを見抜いた装者達は鏡香が前線入りを果す前に決着をつけるべく戦地へと赴いた事がヒビキより伝えられた。
「そっか……マリアさん達……私達の為に……」
『そう! だからこそ早くいかないと手遅れに! 』
「皆は……何処へ……?」
『チフォージュ・シャトーだよ! 其処に響は囚われている! 精神が……
「どういう事なの!? 何で響の事なのにヒビキの精神まで!? 」
『神の力による精神への干渉に対して響は
「わかってる! でも……どうすれば!?」
鏡香は自身が倒れた原因……そして今も尚シェム・ハに精神を犯される響を助けるべく行動を試みるも、
『なら……私が代わりに引き受けるよ?』
『なっ……!? お前は!?』
ヒビキの驚愕……その正体は
「木原……由紀……もう1人の……私……だよね?」
『そう。
由紀は鏡香を抱きしめると、鏡香の胸から負の感情が流れ出す。
『はは……やっぱキツイなぁ……』
由紀の顔色がみるみる青くなり冷や汗をかいていた。しかしその瞳の力強さは失われていなかった。
『この感情は……
『私達はいつだって貴女達を見ているよ? 本当の幸せを掴む……その時まで……』
「ヒビキ……由紀……ありがとう。そして……
『『行ってらっしゃい! 私達の……希望のお日様! 』』
鏡香は引き戻される意識に身を任せ戦場に向かった仲間達を助けるべく覚悟を決めた。
『響ちゃんのバイタルサインを確認! 未だ生存していますが……この兆候は!』
戦場で戦う装者達は神の端末を相手に苦戦を強いられていた。与えるダメージは悉く並行同位体に押し付け、端末は尚もダメージらしいダメージなど無い現在な様子だ。
「状況は劣勢……」
「オマケにエースは過労でダウン……」
「ダメージは無し……」
「決定打も無し……」
「人手も足りない……でも私達は諦めるわけには……いかないのよ!」
装者達は目の前に立ちふさがる理不尽を打開するべく策を練っていたが、其処に希望は消えていなかった。
『詠って下さい! 皆さんが響さんを呼びかければきっと!』
「そう……だな。あたし達が……くよくよしてたら……響の奴に……笑われちまうな……」
「それに……鏡香さんに……誓いましたからね?」
装者達は頷きあってその手を握った。そして絶唱を口ずさむ。
『Gatrandis babel ziggurat edenal〜♫』
『Emustolronzen fine el baral zizzl〜♫』
『Gatrandis babel ziggurat edenal〜♫』
『Emustolronzen fine el zizzl〜♫』
戦場を
『お願いです……奇跡を……』
「皆が……戦っているんだ。だから私も……行かなきゃ……」
そしてその歌声は目を覚ました鏡香にも聞こえていた。
「はあぁぁぁ!!!」
ガングニールとエレクライトのシンフォニックエクスドライブをその身に纏い……神の端末を1撃で粉砕した。
「やっと来たか立花鏡香! 君の到着を待ちわびたぞ!」
「随分と良い顔付きよ♡」
「そのまま突き進むワケダ!」
「行って下さい鏡香様!」
「後ろは任せて欲しいゾ!」
「派手なご活躍を!」
「お待ちしています!」
戦闘をしていたサンジェルマン・自動人形の連合チームからの声援を受け、鏡香は装者達の元へと向かった。
「待っててね……響!」
最愛の妹を救う為に鏡香は駆ける。その身に希望を背負って!
「遅れてゴメン! でもありがとう! 皆のおかげで私は立ち上がれた! だから一緒に響を! 」
『任せて(ろ)! 』
ガングニールを持つ鏡香を援護するべく装者達はフォーメーションを展開した。
「行って下さい鏡香さん!」
「露払いは任せるデース!」
迫り来る触手をザババの刃が身を挺して遮る。
「右側から2本! 上から1本来てるわ! 右は抑えるから上の対処を!」
「頼むぞ翼!」
右を翼が、上をマリアが切断して一時的な進行ルートを確保した。しかしその場所には……
「先読みされた!? 間に合って鏡香さん!」
正面から放たれる無数の触手を躱し切る体力は鏡香に残されていない。故にその身体を
「いけよ鏡香! あたしが身を挺していられるうちに!」
クリスは援護の為に全てのエネルギーをミサイルに込めた。しかしそうなれば……
『クリスちゃん! 早く回避を!』
「させません!」
未来が流星を発動して触手を退けた。
「ありがとう皆! その想い……必ず連れて行くから! 」
FIRE SCREAM!
鏡香は出せる全ての出力とクリスの後押しのエネルギー全てを障壁の破壊へと注ぎ込んだ。そしてその外殻を破り内側へと侵入を果たした。
「なに……アレ……?」
しかし鏡香が目にしたのは
「何で……響が……神獣鏡を……」
震え……動揺する鏡香に響の姿をしたナニカが口を開いた。
「儚きかな……ヒトの子よ。そして覚えよ……図が高いと!」
シェム・ハは腕を凪ぐと鏡香を外殻の外へと追い払った。
「鏡香!?」
「鏡香さん!?」
クリス・未来が吹き飛ばされた鏡香の姿に動揺するも、その正体がすぐに顕になった。
「お前は……お前は何者だ! 」
シェム・ハの顕現により端末は活動を停止した。そして地上へと降り立った彼女は自己紹介を始めた。
「我が名はシェム・ハ……貴様達が見上げしこの星の神である」
ついに全ての因縁が……結びつこうとしていた。
シェム・ハが降臨を果たし、装者の前へと降り立った。しかし正史と異なり……【戦う肉体】を得た彼女は間違い無く強敵だ。しかしそれは同時に【1つの枷】を知らず知らずに背負っている。
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鏡香ちゃんのメインヒロイン(恋人)誰にしよう……
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キャロル
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マリア
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きりしら
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未来
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パヴァリア
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シェム・ハ
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緒川さん
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弦十郎司令
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あおいさん
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藤崇さん
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エルフナイン
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ノブレ
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