私が貴女を守るから……(本編完結)   作:タク-F

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復活したシェム・ハと反旗を翻した翼が活動を始めた。そして限界を迎えた鏡香の元へ彼等がやって来る。


仕込まれていた毒

 シェム・ハが響を依代に顕現した時……鎌倉で嗤う訃堂が【刻印】を起動した。

 

「とうとう現れたのね……シェム・ハ。それじゃあ……来てもらうわよ?」

 

「翼! 何を言ってるの!?」

 

「…………語る事は何も無いわ。シェム・ハ……貴女もね?」

 

 翼は大規模なまでの千ノ落涙を発動して()()()()()()()

 

「嘘……」

 

「つば……さ……」

 

 そしてシェム・ハの方も……

 

「何故……我の身体が……」

 

「貴女は()()()()()()()()()()()()()()()()よ? 少しでも力を使えば……わかるでしょう?」

 

 そしてシェム・ハが調子を取り戻す前に気絶させ、【ダイレクトフィードバッグ】が発動……次いでその身体を抱えて翼は鎌倉へ向かって姿を消した。装者達が動けるようになったのは……弦十郎と慎次が到着してからの事だった。

 

「ひ……びき……」

 

 そしてただでさえ無理を重ねた鏡香は……親友が妹を連れ去る瞬間を目撃して再び意識を手放した。

 

 

 

 

 

 

 


 

 


 

 

 

 

 

 

 そして弦十郎達に回収された装者達は病院へと搬送され、日に2度も意識を失った鏡香の身を案じた本部は……洸と美奈へ連絡を入れた。

 

「…………ここ……は?」

 

「病院だよ。鏡香は……響を救うために戦ったんだろう?」

 

「………………うん。…………でも…………」

 

「今はただ泣きなさい。私達が傍でついてるから……」

 

 鏡香は……親の腕に包まれて三度意識を失った。そして同時に未来は……2人に今回の経緯を語り出した。

 

「今回……発端となったのは日本政府の陰謀なんです」

 

 未来は勇が形にしたあの日のデータの再生を開始した。

 

『貴女には捕縛命令が出されています。ガングニールを解除して我々に同行を。解除したペンダントはそこに投げ捨てなさい』

 

 そしてガランとペンダントの捨てられた音がした。

 

『このバッジの意味はわかりますね?』

 

 そして竜姫達が響を拘束する音が流れ……

 

『…………はい…………』

 

 果てに響は誘拐されてしまったのだ。

 

「これ……()()()()()()()、加工された形跡が無いな。でもあの娘達が本当に……響を……」

 

 それは響や未来達と浅からぬ縁を持つ【創世】・【詩織】・【由美】が響を連行する様子だったのだ。

 

「でも……創世ちゃん達は脅されていたの。このデータを復元させてくれた彼の話だと……()()()()()()()()()()()()()()()()()()……彼女達自身も命を握られて……」

 

「何で……何で響が……」

 

 美奈はあまりの真実にパニックを起こし、洸もかなり動揺をしていた。【S.O.N.G】関連施設で働く今、ある程度の嘘は見抜けてしまうのだ……。

 

「失礼します。洸さん……おひさしぶりですね。その様子だと、話は未来さんから伺ったと見受けます。これ以上貴方達を泣かせない為に僕達は彼女達を最大限に支援し、諸悪の根源を絶ちます。お2人には本部で保護をします。どうか……彼女達の帰る場所でいて貰えますか?」

 

 慎次が2人へと頭を下げ、洸は事態を悟った。

 

「美奈……ひとまずは彼の指示を聞こう。大丈夫だ……彼は信頼できる。なにせ俺たちの仲を取り持った人達だぞ?」

 

「そう……ね……わかったわ……」

 

 今にも倒れそうな2人を慎次は急ぎ保護した。そして鏡香が目覚める瞬間を……3日間未来・クリス・キャロルと傍で見守り続けた。

 

 

 

 

 

 

 


 


 

 

 

 

 

 そして3日後……鏡香はようやく意識を取り戻した。そして最初に過去最高の覚悟を語った。

 

「翼は……()()()()()()()()()()()。まずは翼の目を覚まさせないといけないよね。そうでしょう……勇? 

 

「やっぱりわかりますよね? その通りです。今の翼さんは操られています。()()()()()()()()()()()()()。でも……鏡香さんは来ますよね?」

 

「アホ言うなよ? あたし様も行くに決まってんだろ?」

 

「言うと思ったよ。勇……構わないよね?」

 

「まぁ……ね。この世界の姉さんならそう言うと思ってたよ? 外で八紘さんが待ってるから……合流したら強襲をお願いします。間違い無く出現するアルカ・ノイズに気をつけてください!」

 

「ありがとうね。これで憂う事なく翼をぶん殴れるよ?」

 

 鏡香はようやく調子を取り戻して風鳴訃堂を打倒するべく動き出した。そして未来から両親の話を聞いた時……改めて2人に謝る事を決意した。

 

「お父さん……お母さん……未来から話を聞いたと思うけど……私は響を助けたい。その為に鉄火場のド真ん中で戦う事になるのは間違い無いけど……それは止めても行くからね?」

 

「鏡香は……怖く無いの? そんな化け物と戦う必要が……どうして……」

 

 美奈の悲痛な叫びがそれぞれの胸を刺した。しかし鏡香はもう迷わない。力強くその答えを告げる事にした。

 

「理由はいくつかあるけど……1番大きいのは大切な響を救う為だよ? こんな時にいつもなら響が励ましてくれるけど、今はいないから私の覚悟を代わりに伝えるね?」

 

「えぇ……私達も同じ気持ちですよ?」

 

 未来とクリスも鏡香の手の上にそれぞれの手を重ねた。そして3人は声を揃えて同じ言葉を口にした。

 

()()()()()()()()()()私達は戦うの! だって……そうしないと今絶対に後悔するから! 

 

 3人の固い決意を聞いて洸は止めるつもりになれなかった。ただ……()()()()()()()()()()()()と強く願っていた。

 

「行って来い3人とも! 今度はお父さん達がお前達の帰るべき場所なんだからな! 誰か1人でも……翼さんや響が欠ける事も許さないからな!」

 

「うん! 任せてよお父さん! 私達の絆は絶対に壊れないし……壊れていいモノじゃないんだから!」

 

 迷いを捨てた鏡香は止まる事が無い。故に2人は()()()()()()()()()()()()()()背中を守る。そして力強い足取りで病室を後にした。

 

「あの娘達……大きくなったわね。もう……並の大人よりも強い眼をしてるわよ?」

 

「でも……心はまだ脆いんだ。俺達は()()()()()()()()()()()()()()()()? もちろん……馬鹿な事をしたらちゃんと叱って、止めないといけないけどな?」

 

 愛娘の成長を目の当たりにした2人だが、不思議にもそこまで強い不安は感じていなかった。それはひとえに……()()()()()()()()()()……それだけだ。




ビッキーは強引に神獣鏡の融合症例へと至り、シェム・ハは自らの力を使って【己の身体を適合させる】。存在しない筈の神獣鏡のファウストローヴ……その輝きが導くのは……

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鏡香ちゃんのメインヒロイン(恋人)誰にしよう……

  • キャロル
  • クリス
  • マリア
  • きりしら
  • 未来
  • パヴァリア
  • シェム・ハ
  • 緒川さん
  • 弦十郎司令
  • あおいさん
  • 藤崇さん
  • エルフナイン
  • ノブレ
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