私が貴女を守るから……(本編完結)   作:タク-F

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対立を選んだ翼に対してクリスと鏡香は立ち向かう。しかし2人にとって【今の翼は脅威足り得ない】。その理由は【彼女達だからこそ】わかる事なのだろう……


親友であるならば!

【S.O.N.G】の本部から翼が離反し、訃堂率いる風鳴機関へと身を置いた事で戦力の弱体化は免れ無かった。しかし鏡香達は未だに翼を信じている。

 

「バカ娘が暴走するのは良く識っているの。忘れてない? 本部で何人のバカ娘が暴走したのか……」

 

「知った風に言われるのは親友の鏡香でも心外よ? それに雪音まで……随分と心のプライベートに侵犯するのね?」

 

「アホな事抜かすなよ先輩? あたし達は信念を以てここにいるんだ。【帰れ】と言われて【はい】と頷く奴は誰もいねぇぜ? もちろんここにいない(あのバカ)でもな?」

 

「それは同感ね。あの娘がそう簡単に退かないのは雪音以上に付き合いの長い私がわからないとでも?」

 

「そんな()()()()()()()()()()()()()()()()()()のが今の翼だよ。これ以上は無意味だから……()()()()()

 

 鏡香は蛇腹剣を、クリスはイチイバルを構えて翼と向かい合う。

 

「思えば初めてよね……鏡香と私がギアを纏って喧嘩するのは……」

 

()()()()()だよ? ここで翼は連れ帰るから!」

 

 開戦の狼煙を上げたのはクリスだった。無数のミサイルが翼へと降り注ぐ! 

 

「この攻撃で最も注意するのは()()()()()()()私を侮るなよ!」

 

 翼は千ノ落涙でミサイルを迎撃すると同時に上空へと跳躍した。そして特大の斬撃を地上へと放つ。

 

「お〜お〜あたし様は眼中にないってか! 舐めるのもたいがいにしろよ先輩!」

 

 クリスも負けじとライフルを構えて翼との撃ち合いに転じた。技術は翼が、火力はクリスが互いに凌駕するこの展開に変化をつける要素があるとすれば……

 

「親友相手に使うつもりは無かったけど……私達だってむざむざ終わらせる訳にはいかないの! 出し惜しみ無しで行かせて貰うよ!」

 

「援護するぞ鏡香ぁ!」

 

 クリスはミサイル射出して翼を牽制する。対する翼もクリスの技の精度及び繋ぎの速さは熟知している。

 

「それでも……私は負けられ無いの! ()()()()()()()()()()には!」

 

「あぁ? ……今……なんっった風鳴翼アァ! 

 

 クリスは激情に身を任せてBILLION MAIDENからMEGA DETH PARTYを流れる程の勢いで繋いで翼へと直撃させた。しかもその際に()()()()()()喉元を狙った。

 

「風鳴翼が()()()()()()()()()()()()()()と言うのなら……私達で終わらせるよ? 自暴自棄になった親友がこれ以上過ちを重ねない為に……ね?」

 

 鏡香はエレクライトを構えてNIRVANA GEDONをうち放つ。もちろん翼も鏡香の1撃の重さを充分に理解していた。故に選ぶ行動は……

 

「はっ! 逆羅刹で的を絞らせない連撃ってか! しゃらくせえぞ風鳴翼アァ!」  

 

 再びクリスは接近する翼へとマシンガンを放つもダメージらしいダメージは確認され無かった。

 

「甘いわね雪音! 私達の付き合いの長さを失念しているのかしら!」

 

「はぁ……()()()()()()()()()()()()()みたいだな風鳴翼。剣としての切れ味は鋭くても……使()()()()()()()()()()だからな。何とも情けねえ限りだよ……」

 

 クリスは今の翼を見て呆れを通り越して肩を落とす。そして溜め息をつくと気だるそうに銃爪へと手をかける。

 

「話し合いにすらならねぇ……か。やっぱり()()()()()()()()()()()()()()……」

 

 最早クリスは翼の事を敵として見ていない。ただの番人としての()()()()()のように見えていた。

 

「その目付き……この私を侮辱するのか雪音えぇ! 

 

 翼は風輪火斬を発動させてクリスへと一直線に駆け出した。しかしクリスは元々射手だ。()()()()()()()を倒す事は然程困難な事では無かった。

 

「これで……終わりだあぁ!!」

 

()()()()()()()()()()翼にクリスのBILLION MAIDENを回避するだけの時間は残されていなかった。

 

「うぅ……私が……立ち……上……が……ら…………なけ…………れ……ば…………人……を……護……れ…………な……い。……無……力…………な……゛まま゛で…………は…………゛何……も…………護……れな……い……」

 

涙を零しながら震える足でなんとか立ち上がろうとする翼を見てクリスは呆れていた。

 

「風鳴翼……()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()まだあたしと最初に出会った頃の方が偉大な姿をしていたぞ? なのに……なんてだらしねぇ姿を……恥を晒し続ける?」

 

 クリスは心の底から()()()()()()()を軽蔑していた。その心が……信念が捻れ曲がっていたのを悟った為だ。

 

「クリス……()()()()()()()()()()()()()()()()()今の翼には何も伝わらないからね?」

 

 同時に鏡香も冷静だった。しかしこれ以上に無い程プライドを傷つけられた翼は怒りに震えていた。

 

「そこまで言うなら2人とて斬り捨てるわ。私としても不本意だけど……」

 

()()()()ね。鈍らには絶対に出来ない。そんな事もわからない()()()は全く怖く無いよ?」

 

「イグナイトモジュール……抜剣……」

 

「……へぇ?」

 

ダイン=スレイヴ

 

 翼は魔剣を抜剣し、呪いの力をその身に纏う。

 

「キャロルの【呪い(まじない)】を正しく【呪い(のろい)】に変えたの……か。仕方が無いね……」

 

 鏡香は斬りかかる翼に対して()()()1()()で膝をつかせた。

 

「これ以上に無く弱いね。エルフナインやキャロルの努力すらも霞む程に情けない。まぁ……()()()()()()()()()()()()()()()()()()()けどね?」

 

パァン! 

 

 鏡香はそれだけ告げると翼の頬を引っ叩いた。そして翼は涙を流した。

 

()()()()()()()()()()()だけど……言われるがままに……流れに身を委ねるだけならここで殺すよ? 【風鳴翼の尊厳を守る為に】……ね? それが親友としての最後の役割だから。響には悪いけど……今の翼の姿は見せられ無いね……」

 

 鏡香は翼の首筋に刃を当てる。そして()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「泣い……てる……。2人が……私の……為……に……」

 

 正しく状況を理解した翼は2人の言葉の意味を思い出す。そして本心を溢した。

 

「私゛は友を……゛後……輩……を……゛泣……かせて……し……ま゛った……。……でも……やり直……した……い……。……皆が望……゛んでい……るのな……ら……もう……1度……」

 

 刃を落とした翼を……2人は抱きしめた。

 

「荒療治だけど……本音が聞けて良かったよ。私は今でも翼の親友だから……」

 

()()()()()()()()()()奴等の事……忘れないでくれよな?」

 

「鏡香……雪音……」

 

 翼が2人の胸に抱かれた時……()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「愚か者の末路は……何とも……救えぬ……」

 

パァン! 

 

 そして翼へ向けて銃弾が放たれた……

 




翼が立ち直ってすぐに放たれた凶弾……しかしそれは【彼の識る出来事】に過ぎないのだ……

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鏡香ちゃんのメインヒロイン(恋人)誰にしよう……

  • キャロル
  • クリス
  • マリア
  • きりしら
  • 未来
  • パヴァリア
  • シェム・ハ
  • 緒川さん
  • 弦十郎司令
  • あおいさん
  • 藤崇さん
  • エルフナイン
  • ノブレ
  • 自動人形
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