私が貴女を守るから……(本編完結)   作:タク-F

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月遺跡攻防戦が開幕します!


月遺跡の攻防戦

 ノーブルレッドによって行われた星を跨いだ大規模テレポートの先となった月遺跡……其処に待ち受けていたのはこの時の為にキャロルが遣わせたエルフナインだった。

 

「まずは3人を分断します!」

 

 エルフナインが戦闘開始を宣言し、待機していた結社構成員がシステムを稼働させた。当然アマルガムの使用を制限する理由の無い月遺跡に於いて、装者の戦力は最大限まで高められている。

 

『ご健闘をお祈り申し上げます!』

 

 交戦員の言葉と共にエルフナインの進言によって行われたチームアップでの戦闘となる。

 

「私の相手は……立花鏡香と雪音クリス……そして小日向未来なのね。正直1番辛いわぁ……」

 

『それだけではありません! カナさんお願いします!』

 

「承った。ここでコイツを無力化してやろう」

 

「ッ! まさかお前が!」

 

「あぁ……鏡香は初対面だったな。()() ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()……それがオレだ。導かれた縁により最後の仕事を始める。ここで奴等を止めるぞ?」

 

「背中……預けますからね? 鏡香さんを裏切ったら……私達は貴女を殺しますから!」

 

「だけど今は頼もしい味方なんだろ? よろしく頼むぞ!」

 

「ありがたい! それじゃあよろしくね!」

 

 最も戦力を集中させた場所での戦いが始まり、ヴァネッサは1人奮闘する事となる。

 

「例え1人でも……お姉ちゃんは負けられ無いの! 

 

バスターエディションを発動させたヴァネッサは火力での制圧に乗り出した。しかし相手は4人。内3人は最も強固な絆を有する装者達であり、残る1人も70億の絶唱と渡り合う錬金術師。彼我の戦力差は歴戦とも言えるだろう。

 

「今だからこそ私は貴女に問いかけます! 何故こんな事を! シェム・ハの元に降らなくても貴女達には受け入れてくれる場所が! 理解者が!」

 

 鏡香はその胸の内の想いを聞くべくヴァネッサに向かい合う。同時に未来・カナ・クリスもその援護を始めた。

 

私達は何処まで行っても怪物なのよ! ならばらしく生きて何が悪いの! 私達にだって()()()()()()は存在するのよ! 

 

 鏡香は繰り出される拳を()()()()。受け止めて伝える事こそが【今必要な事】だと判断していた。

 

「だとしても! 私達は手を伸ばします! それを響が望んでいるから! それがあの娘の願いだから!」

 

 鏡香はヴァネッサを押し倒し、馬乗りになりながらも語り続ける。

 

怪物であろうが無かろうが関係無いんです! 【助けを求める人々が其処にいる】のなら……響はいつだって手を伸ばす! なら私だって手を伸ばします! 

 

「もう手遅れなのよ! 貴女から見てもわかる通りの怪物! 生きる事さえままならない私達に手を差し伸べるって言われても私達は人々を信じられない! 現に訃堂は私達を都合良く利用して切り捨てた! 貴女達がそうでない保証が何処にあるの! ミラアルクちゃんやエルザちゃんを守る義務が私にはあるの! もうこれ以上私達を苦しめないでよ!」

 

「ッ!」

 

 聞けば聞くほどに胸を締め付けるヴァネッサの言葉に鏡香は小さく無い動揺をしてしまう。

 

「ざっけんなあぁ!」

 

 そんなヴァネッサの元にミサイルが降り注いだ。撃ったのはクリスだ。そして煙が晴れると……

 

「良い加減に……してください!」

 

パアァン! 

 

 未来がヴァネッサの頬を叩いた。しかしその瞳には涙を浮かべていた。

 

「私達……貴女達のしてきた事やするつもりの事を知っています! でも……だからこそ貴女達を止めたいと、手を繋ぎたいと響は必ず言い切ります! だから私達は響の想いを裏切りたくはありません! 貴女達がどんなに手を払っても……私達は諦めませんから! それが私達と響との誓いなんですから!」

 

「強いのね……貴女達は。私達じゃあ……敵わない訳ね……」

 

 ヴァネッサは膝から崩れ落ちるも、その瞳に闘志を失ってはいなかった。

 

「なら……()()()()()()()()()()()()私達には耐え難い程の憤りが胸の内に燻っているわ。少なくとも……その焔を燃やし尽くさない事には……納得出来そうに無いもの……」

 

「ですね! ()()()()()()()()()! ノーブルレッドとか……【S.O.N.G】とか……そんな立場の無い……1()()()()()()()()として貴女と対峙します!」

 

 鏡香はシンフォニックドライブを発動させ、ヴァネッサもダイダロスエンドの発動準備を進める。

 

「やあぁぁ!!」

 

「はあぁぁ!!」

 

 鏡香はヴァネッサの左頬を、ヴァネッサは鏡香の右頬を互いに殴り合った。しかしその顔は……()()()いた。

 

「御大層な術式を見せかけに単純な殴り合い……とんだ策士ですね!」

 

「シンプルなまでの高火力……とことん戦士なのね!」

 

「もちろん私達も参戦します! とことんやりますから!」

 

 未来も神獣鏡でガングニールの拳を模倣して鏡香の隣に立ってヴァネッサとの殴り合いに参戦する。

 

「あたしも慣れねぇ事だけど参戦してやるよ!」

 

 次いでクリスも殴り合いに乱入して3対1の構図となるが、不思議とヴァネッサは高揚感に包まれていた。

 

「お姉ちゃんパワーを……舐めないでよね!」

 

「その言葉……私の特権です! ぽっと出のお姉ちゃんには負けませんから!」

 

「……御大層な理屈を投げ捨てた殴り合い……か。確かに1番蟠りの解消にはうってつけだな……」

 

 カナはその様子を見ながら……3人の勝利を祈っていた。そして決着の時がすぐに訪れた。

 

「クリス! そこで左に!」

 

「右側……離しません!」

 

 クリスと未来がヴァネッサの腕を抑えて鏡香が土手っ腹に強烈な発勁を叩き込む。

 

「これ……キツイわあぁ……」

 

 数の不利があるにせよ奮戦を果たしたヴァネッサは清々しい表情をしていた。

 

「でも……()()()()()()()手を伸ばしてくれるお人好し……信じたくも……なっちゃうわね……」

 

護るモノを抱える姉同士の戦いは……一方的な結果となりつつも禍根無く終了した。

 




過剰戦力の集中!いやぁ……ヴァネッサさんハードモード!

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鏡香ちゃんのメインヒロイン(恋人)誰にしよう……

  • キャロル
  • クリス
  • マリア
  • きりしら
  • 未来
  • パヴァリア
  • シェム・ハ
  • 緒川さん
  • 弦十郎司令
  • あおいさん
  • 藤崇さん
  • エルフナイン
  • ノブレ
  • 自動人形
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