「…………ふむ。お前達が辿り着いたか。些か予想よりも早かったな……」
まだ周囲は月光が辺りを照らせる程の夜中だ。しかし……満月の影響かリディアンの周囲は他よりも明るく照らされていた。
「はぁ……はぁ……了子さん……なんで……」
「櫻井……女史……何故……」
「フィー……ネェ……て……めぇ……」
しかし……到着した3人は既に肩で息をする程に満身創痍だった。そこでフィーネは自身の優位性を誇示する為かこの状況の詳細を語り出した。
「ならば教えてやろう。そもそもカ・ディンギルが天をも貫く塔だと言う話は嘗てしたな? だが……その詳細は語っていなかっただろう?」
「ですか……スカイ……タワー……には……」
「ふん……スカイタワー
フィーネは
「そもそもお前達は私がどうやって悲願を果たすと考えている?」
「「「………………………………???」」」
フィーネは3人に対して考えうる手段を問いかけた。しかし……突然の質問に答えられる人間はいない。
「だろうな。だからこそ教えてやろう。だからヒントは与えたぞ?」
「ッ! ……まさか!?」
フィーネは
「察しが良いなクリス。その通り…………月だ。何せ嘗て……私達〈ルル・アメル〉は月と密接な関係があったのだからな……」
「櫻井女史が集めた完全聖遺物は……〈ネフシュタンの鎧〉〈ソロモンの杖〉〈デュランダル〉……しかし……関連性が……」
翼は集められた完全聖遺物からの答えを導き出そうとしたが、あまりにも情報が少なすぎた。
「ふむ……それでは答え合わせとしよう。まずカ・ディンギルを起動させるには膨大なエネルギーが必要だ。それも途方も無い程膨大なエネルギーが……な?」
「まさかデュランダルが!?」
響はその身を以てデュランダルの衝動を理解した。そしてフィーネは肯定と言わんばかりの笑みを見せる。
「そうだ立花響。デュランダルのエネルギーこそがカ・ディンギルの起動に必要なエネルギーを賄える数少ない完全聖遺物だ!」
「なら……ネフシュタンとソロモンは……」
「あぁ……私自身の装備だ。とはいえ……バビロニアの宝物庫は現在開け放されている。その鍵を担うのがソロモンの杖だ……」
フィーネの本命はデュランダルであり、ソロモンの杖は鍵。そして残るネフシュタンは装備と言った。
「最後のネフシュタンは保険のようなモノだった。しかし……立花響……お前のおかげで思わぬ収穫へと繋がったよ……」
「私の……おかげ? どういう意味ですか!?」
「融合症例……ネフシュタンのスペックを全て引き出して我が身に宿す事ができるとは当初の私でも気づかない出来事だったさ。しかし……お前がガングニールと融合した事で私は発想を変える事に成功した!」
「所詮ネフシュタンは後付の鎧だった筈って事かよ……巫山戯るなよフィーネエェ!! 」
MEGA DETH PARTY!
とうとうクリスがフィーネへとミサイルを放ったが、フィーネは防御体勢すら取らずにその攻撃を受け入れた。
「わからないか? 貴様達欠片の寄せ集めと完全聖遺物の出力の違いが……」
「まさか!?」
煙の中から告げられたフィーネの言葉は3人を動揺させるには十分な印象を持っていた。
「〈天羽々斬〉〈イチイバル〉〈ガングニール〉……それら全ては所詮欠片から精製して適合者がいなければ起動すらままならない欠陥品だ。しかし……完全聖遺物はどうだ?」
「……適合者じゃあ無くても!?」
「そうだ。そして……貴様等の時間切れだ! 」
カ・ディンギルのエネルギーが肉眼で判別できる程のチャージを始めていた。
「まさかフィーネてめぇ!? 」
「もう遅い! 今宵の月をカ・ディンギルで撃ち抜いてくれるわ!」
「させるかぁァァァァ!!!」
MEGA DETH QUARTET!
クリスは大型ミサイルを精製してフィーネへ……そしてカ・ディンギルへと撃ち出した!
「させんぞクリス!」
フィーネはネフシュタンの鞭を伸ばしてカ・ディンギルに迫るミサイルを苦もなく撃ち落とす。しかし……フィーネの視界に
「どこだ!? どこにいるクリス! …………まさか貴様!」
「響! あのミサイルか! 」
翼の視線の先には大気圏を越えて宇宙へと向かうミサイルが存在していた。そして……
「響! あの娘の掩護をするのよ! 私達でフィーネを! 」
蒼ノ一閃
翼はクリスの行動を援護する為にフィーネへと戦いを挑んだ。
「わかりました! とにかくクリスちゃんを援護します!」
響は両手にエネルギーを集めるとそのままフィーネの鞭を掴み取った!
「チイィィ……群れると面倒な小娘共め!」
「行かせない! 私達がするべきなのはあの娘の道を作る事だ! お前に縛られない……あの娘自身の道をな! 」
「させんぞ! 私の悲願……今宵の月を穿ちバラルの呪詛を壊す為にも! 」
翼はひたすらフィーネの視界で攻撃の構えを取り続け、響は力ずくでフィーネを抑え込む。そして宇宙へと飛び立ったクリスはカ・ディンギルの砲撃を迎え撃とうとしていた。
「Gatrandis babel ziggurat edenal〜♪ 」
それは命懸けの
「Emustolronzen fine el baral zizzl〜♪ 」
許されざる罪を犯した少女が……
「Gatrandis babel ziggurat edenal〜♪ 」
自ら定めた罰としてその身を盾にして……
「Emustolronzen fine el zizzl〜♪ 」
かの砲撃から月を守らんと一点集中の射撃を行った。そして……カ・ディンギルからもエネルギーが射出された。
「響! 彼女の覚悟に報いるのよ!」
翼はせめてフィーネの足を止めてこの戦いを終わらせるつもりでいた。しかし……
「無駄だァ! お前達がいくら足掻こうと未来は変わらない! 私が負ける筈等ないのだぁ!」
宇宙で砲撃を受け止めていたクリスだが……
「頑張って……クリスちゃん……」
「彼女に……全てを賭けるわ……」
響と翼はクリスの頑張りがあるからこそ、自分達が活動できる事を察していた。故にクリスに全てを託したのだ。しかし…………
「イチイバルの……限界だな…………パパとママの意思を継いで……歌で世界を平和に……したかったな……」
クリスは自身の出力に耐えられ無くなったイチイバルの砲身が罅割れるのを見て……限界を察していた。そして予感通り砲身が砕け……カ・ディンギルの砲撃を押し留める事が出来なくなり……その身に砲撃を受けた……
「クリスちゃん! なんで! せっかく隣に立って戦えたと思ったのに! どうして! 」
「命懸けの絶唱でも……止められない……と言うの……?」
カ・ディンギルの砲撃はクリスを飲み込み……
「仕損じた!? 違う! クリスめ! カ・ディンギルの砲撃をその身を挺して逸らせたのか!? 」
「あの娘のおかげで……地球は救われたわ……」
そう翼が胸を撫で下ろした時……
「なんで!? クリスちゃんが一生懸命防いだのに!? 」
「わからないならば教えてやろう。カ・ディンギルは何度だろうと砲撃を放てる! 使い捨ての兵器等欠陥品でしかないのでな!」
フィーネは高らかに絶望の勧告をした。その言葉を受けて……2人はクリスの頑張りが無駄になるのかと心が折れそうになった。
※ついでにですが今作ではフィーネもルル・アメルとして独断の設定でいきます。
ちなみにフィーネは砲身の内側の惨状を知りません。そんな
状態でカ・ディンギルを放てばどうなるでしょうか?
後は皆様の想像にお任せします。
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鏡香ちゃんのメインヒロイン(恋人)誰にしよう……
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シェム・ハ
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エルフナイン
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ノブレ
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