私が貴女を守るから……(本編完結)   作:タク-F

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無印編の閑話で地味に書きたかったお話です!

鏡香は〈父親とは何か〉を考え……後に洸と再会する時にどうすれば良いのかを……相談します。


出会ってみよう!風鳴八紘!

 クリスへの聞き取りが終了した日……鏡香は弦十郎に1つの依頼をした。

 

「司令……翼さんのお父さん……つまりは司令のお兄さんに会わせていただけませんか?」

 

「八紘の兄貴とか? 構わないが……会ってどうするんだ?」

 

「あ〜……響達には内緒にしてもらえるなら。実は………………」

 

「なるほどな。なら……俺が兄貴に頼んでみよう。早ければこの期間中に足を運んでくれるかもな!」

 

 鏡香は弦十郎に風鳴八紘との面談の予定を秘密裏に依頼した。すると弦十郎は理由を聞いた事で鏡香への協力を約束した。

 

『ん? 弦か……? 私に連絡とは珍しいな?』

 

「済まないな兄貴。兄貴にどうしても会いたいと願う人物がいてな。それで時間を作ってもらえるか確認したかったんだ……」

 

『私自身は構わないが……まさか翼か?』

 

「いや……立花鏡香君……つまり響君の姉であり今回の立役者の1人さ……」

 

『私への用に検討はつかないが……まぁ……行ってみるとしよう。明後日に私が新しい本部に出向く。それで良いな?』

 

「ありがとうな兄貴……」

 

 弦十郎はそう言って通話を終了した。

 

「いつ頃にどこになりそうですか?」

 

「明後日にここに来るとさ。しかし……鏡香君は大丈夫なのか?」

 

「いえ……私自身の課題ですから……」

 

 鏡香はそう告げると充てがわれた自室へと戻って行った。

 

 

 


 

 

 

「はじめまして。君が……立花鏡香か?」

 

「はじめまして。風鳴八紘さんですね?」

 

 そして連絡から2日後……弦十郎の計らいで本部の面談室に3人が集まった。

 

「では教えてくれないか? 私を呼び出した本当の理由をな?」

 

「流石は政府の重鎮と言われる御方ですね。では単刀直入に聞きます。父親の責務とはなんだと思いますか?」

 

「それは君自身の話か? それとも……()()()()()()()()()()の話かな?」

 

()()()()()と……いえますね。調べられていると思われるので隠しませんが私達の父親である〈立花 洸〉は、あのライブ以降の生存者狩りに耐えかねて家族を捨てて出て行きました」

 

 鏡香は当時の洸の発言……そして行動で響が苦しまない為に憎しみや怒りを全て抱え込んだ。しかし……()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「……そうだったな。そしてある意味私も同じ……そう言えるだろうな。しかし……それがどうしたのだ?」

 

「政府の役人としての貴方の言葉と、()() ()()()()()()()()()貴方の両方の言葉を聞きたいんですよ。私は翼の親友です。親友とその父親がもし和解できたならば……私にとっては嬉しい事ですから……」

 

「…………なるほどな。お節介かと思ったが……どうやら君は翼と私の関係性の歪さには気づいていたのだな?」

 

「私達が父親の話をしないのは父親が何処にいるか消息不明だからです。しかし……翼は違いますよね?」

 

 鏡香は自分達と翼の境遇が少し似ていると判断した。確かに理由は異なるがどちらも娘との関わりを断っているのだから……。

 

「君は二課の先代の司令……つまり私達の父親の話は聞いた事があるかね?」

 

「国防に異常な執着をみせる人物がいると聞いた事があり、同時に初期の二課はかなり強行的な姿勢だったとも……」

 

「その通りだ。訃堂……つまり私達の父親は手段を選ばない。そして……翼がそんな訃堂の影響下にあって安全と言えるのか?」

 

 八紘の初めて見せた不安の表情を……鏡香は見逃さ無かった。

 

「いえ……貴方が翼を愛しているのがこの一言でわかりました。そして……もし私達の父親でも……心の何処かでそういう優しさが残されているかもしれない可能性に……気づけました!」

 

「では……1()()()()()()()()言うが、君の父親は必ず後悔しているだろうな。しかし……男の意地で表にその感情を出す事は無いだろう……」

 

「お父さんが……後悔ですか。正直……想像できません。しかし……八紘さんが嘘をついているとは思えません。でも……少しだけ……考え方に変化がつけられそうな気がします……」

 

 鏡香は思いもよらなかった言葉に驚きつつも、その可能性を最初から排除していた事実を認識した。

 

「確かに……私1人で決めつけていました。まだお父さんの事を許せるわけではありませんが、もし家族でもう1度笑えるなら……少しは考えていきたいと思います」

 

「中々……できた娘だな。とても翼と同年齢とは思え無いな……。そういえば……君達は親交を深めていたな?」

 

「はい。それがどうしましたか?」

 

「時々で良い。翼の近況を……教えてもらえるかな? 二課の人間としてではなく……1人の乙女としての翼をな……」

 

(ごめん翼……これは言うべきだね……)

 

 その一言を聞いて……鏡香は心の中で翼に謝った。

 

「笑顔を見せる日も機会も増えましたが、その瞳に不安が残っています。最初は奏さんの事かと思っていました。しかし翼が貴方との接触をしていない期間が、相当に長いのは先程のやり取りでわかりました」

 

「そうだな。もう……10年程は話していないだろうな……」

 

「なら……機会がある時で良いです。翼と……どんな些細な事でも良いので話してください。でも……任務以外の内容の方が翼は話したいと思っているはずですよ?」

 

「そうだな。ならば……母親の話を……するべきだろうな……」

 

 八紘は次に会った時に話そうと思う事を決めたようだ。

 

「何せ……こんな表情をしていますから……」

 

 鏡香の取り出した写真は……()()()()()()()()()()

 表情をした翼が映っていた。

 

「多分……貴方との話をしていない事への後悔なのかも……しれないですね」

 

「奇しくも……君の父親と同様にな……」

 

 〈家から逃げ出した洸と、実家を飛び出した翼〉

 〈置いて行かれた姉妹と、突き放した八紘〉

 

 動いた者と残された者と言う意味では……感じるモノがあるのかもしれない。

 

「ありがとうございます八紘さん。おかげで少しは変われそうです!」

 

「こちらも……受け身の姿勢を改めねばならない事を……教えてくれた事に感謝している……」

 

 八紘と鏡香は固い握手をしていた。

 

「翼と兄貴が話し合える日……か。俺としても……楽しみだな……」

 

 弦十郎の祈りが届く日は……そう遠くない未来だ……




実際翼と洸さんって何処か似ている気がするんですよね……
(偏見だと思いますけど……) 
 
この出会いが3期でどのような影響を与えるかはその時までの楽しみでお願いします。

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鏡香ちゃんのメインヒロイン(恋人)誰にしよう……

  • キャロル
  • クリス
  • マリア
  • きりしら
  • 未来
  • パヴァリア
  • シェム・ハ
  • 緒川さん
  • 弦十郎司令
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  • エルフナイン
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