私が貴女を守るから……(本編完結)   作:タク-F

4 / 177
少し時間を進めて響退院後まで行きます!さぁ……原作で起こった迫害が彼女の家庭……そして心に……どのような影響を与えるのか……

本編をどうぞ!


迫害

 〈税金泥棒!〉〈人殺し!〉〈死ね!〉

 

 10月のライブから月日は流れて3月8日……今日も立花家を含めたライブ生存者には容赦なき悪意が襲った。奇しくも政府の情報操作により、ライブ犠牲者の死因内訳のみが公表された事で始まってしまった事態だが……。

 

「お姉ちゃん……もうやめてよ……」

 

お父さん! 本気なの! 私達との生活が耐えられ無いって!

 

「しかたないんだよ鏡香……俺だって……辛いんだよ!」

 

バチイィィン! 

 

 そしてそれは……とうとう洸に限界が訪れ……家を出ようとした瞬間だった。

 

確かにお父さんは会社で肩身の狭い思いをしてるよ! でも……私やお母さん……おばあちゃんも例外じゃあないし! 何よりも響が1番重症だったじゃん!

 

 鏡香が目を覚ました1週間後には響も目を覚ました。しかし……心臓付近に残った奏の忘れ形見(ガングニール)は現代医学では完全に除去する事は不可能で、響はより長い期間入院する事になった。

 

ようやく響が退院できたんだよ! なのに……なんで素直に喜んであげられないの! 

 

 そして……この3日程前に響は退院した。もちろん……これからもリハビリは確実に必要だが、ひとまずは急性期を乗り切る事には成功した。

 

「だけどな鏡香……俺は疲れたんだよ。……もう……放っておいてくれ……」

 

 洸はそう言い終わると鏡香の手を払って家を出て行った。

そして……2044年の夏(第3期の特訓中)まで再会する事は出来ずにいる事を当事者達は知る由もなかった。しかしそれ故か……鏡香の方はぶつけようの無い怒りに襲われた。

 

「お姉ちゃん……もう良いよ……私は……大丈夫だから……」

 

 そしてついに復学した響だが、当然校内でも迫害にあった。典型的なイジメのターゲットにされた響は、同じ境遇の姉や小日向 未来(理解ある幼馴染)の助けを借りて平日を終えたばかりだった。

 

「響……正直に答えてくれる?」

 

「う……うん。何?」

 

 鏡香は意を決して妹に質問した

 

「お父さんの事……好き?」

 

「わからない。昔のお父さんは……大好きだったけど……あのお父さんは……」

 

 響ですら自分の状況を受け入れるのに苦労していたが、鏡香はあくまでも洸の事を〈好き〉か〈嫌い〉かで確認した。そして……響の複雑な表情を見て更に決心を重ねた。

 

「お父さんの前だと言えないけど、お父さんも……被害者だから……。だから()()()を……聞いてくれる?」

 

「お願い? ……それがどうしたの?」

 

「まだお父さんの事を好きな気持ちがあるなら……響の怒りや憎しみ……悲しみは私に預けて欲しいの。響が……お父さんを好きで……いられる為に……」

 

 鏡香の決意は響の心が張り裂け無いように負の感情を背負う事だった。そして……響を守り抜く事だった。

 

「お姉ちゃんは……良いの? お姉ちゃんだって……お父さんの事を……」

 

「私は響よりも大人だから……少しだけ……頑張らせて……」

 

 帰宅してすぐにヒビキ(並行世界の響)から託されたエレクライトを発見した鏡香は、肌身離さずに手を通した。そして……ヒビキとの誓いを胸に仕舞う。

 

「ほらっ! 勉強見てあげるからノートを出しな! こんな時は何かに撃ち込むの!」

 

「ええ〜……勉強はちょっと……」

 

つべこべ言わない! 

 

「ひゃう!」

 

 そんな時だった。

 

死ねよ人殺しいぃぃ!!

 

パリイィィン!! 

 

 窓ガラスが割れて家の中へと石が投げ込まれた。

 

危ない! 響! 

 

「お姉ちゃん! 何を!?」

 

ドガアン……ドトン! 

 

 鏡香は響を突き飛ばす事に成功するも、鏡香自身は受け身を取れずに投げ込まれた石が頭部を直撃した。そして……そのまま……患部が硬い床へと撃ちつけられた。

 

お姉ちゃん……お姉ちゃん……お姉ちゃん……

 

 動揺した響は動けない姉に駆け寄るも何も出来ない。頼りになる姉が……今まさに目の前で倒れたのだ。

 

未来……どうしよう……お姉ちゃんが……

 

 震える手で響は親友である未来へと電話をした。すると未来と響の声色を察して直ぐに指示をした。

 

「響! お姉ちゃんの安全を確保して! 救急車を直ぐに呼んで! 最後におばさん達に電話してぇ!」

 

「ひぐぅ! 直ぐにずるがらあ!」

 

 響は未来の指示通り救急車を呼び、自宅の住所を伝えた。そして鏡香の安全を確保すると外出していた母と祖母にも電話をした。

 

お母さん! お婆ちゃん! ……お姉ちゃんがぁ! お姉ちゃんがあ! 

 

『ッ! 直ぐに帰るから待っていて!』

 

 娘からの電話で何かを察した母親だが、彼女達が到着したのは救急車が自宅に到着した後の事だった。

 

「お姉ちゃん……お姉ちゃん……お姉ちゃん……」

 

 響は震える手で動かない姉の手を握った。今の響にはそれしか考えられ無い程追い詰められた為だが……。

 

ゴメンね! お姉ちゃんはたすけるから私達を信じてくれ! 

 

 救急隊員は鏡香を担架に乗せると、救急車で病院へと搬送した。しかし……そこで受けた診断は響達には受け入れ難い現実だった。

 

昏睡状態……ですか? でも……何故……」

 

「外傷事自体は問題ありません。しかし……妹さんの話通りであれば……心因性の要因も考えられます。なので……いつ目を覚ますかは……」

 

なんで……お姉ちゃんが……せっかく……私よりも軽傷だったのに……はるから……がっこう……だったのに……

 

 そう……鏡香は結局リディアンへの進学を決意した。風鳴翼との交流をする為に……。そして響は……その姉が受け取っていた名刺を思い出した。

 

「お姉ちゃんが……貰ってた……名刺……もしかしたらこの事態に何か関与があるかもしれない……」

 

 藁にもすがる思いで響は記載されている番号へと連絡した。

 

『こちら特異災害対策機動部です。どちら様ですか?』

 

「私は……立花響。お姉ちゃん……立花鏡香の妹です。お姉ちゃんが……生存者狩りにあった私を庇って……昏睡しました……」

 

ッ! 司令! あの娘です! 奏さんの! 

 

 司令部ではまさか見舞い相手の名刺を要求した中学生がいた事に当時困惑していた。そして……それがガングニールの破片を宿した少女の姉だった事で更に衝撃が走っていた。しかし……

 

『落ち着いて教えて欲しい。鏡香ちゃんが……入院している病院はわかるかい?』

 

「はい……❁Χ❋✲病院です……」

 

司令! 直ぐに転院手続きと必要な措置をお願いします! 

 

 電話口は慌ただしいが……この話の中心人物である鏡香はその年のリディアンへの入学をする事は出来無かった。彼女がリディアンに入学するのはその翌年……鏡香が16歳の時となり……奇しくも翼とクラスメイトになる事は無かった。

 

「でも……私……信じているから……」

 

 鏡香がリディアンに入学するのはその翌年……奇しくも後に登場する雪音 クリス(最初の襲撃者)が後に編入するクラスだった。

 




僕自身は洸さんの事は事情さえ識ってるならば〈同情は〉します。なので本作品では、原作響の怒りや憎しみは鏡香が背負い、第3期で盛大にケンカして貰います。

当然ですけど原作響よりも鏡香はお怒りなので、2人きりで会えば洸さんはケガでは済まないでしょう。

よろしければ感想・高評価・メッセージ・お気に入り登録等もお待ちしています!アンケートの回答もしていただければ嬉しいデェス!

鏡香ちゃんのメインヒロイン(恋人)誰にしよう……

  • キャロル
  • クリス
  • マリア
  • きりしら
  • 未来
  • パヴァリア
  • シェム・ハ
  • 緒川さん
  • 弦十郎司令
  • あおいさん
  • 藤崇さん
  • エルフナイン
  • ノブレ
  • 自動人形
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。