私が貴女を守るから……(本編完結)   作:タク-F

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本部へと辿り着いた2人は司令室を目指していた。そして詰めた仮説が真実の一端を掴んでいた事を知る事となる……


驚きのシラセ

「では必ず伝えておけよ? さもなくば……更に状況を混乱化させる事が目に見えるぞ?」

 

 フィーネはそう言って意識を手放し、弦十郎はこの予想外の人物どの再会に頭を抱えていた。しかし……弦十郎は本来の目的を果たせた訳では無かった。

 

「何故〈フィーネ〉を名乗ったのか、そもそも彼女達の目的は何なのか……それを尋ねる事が出来無かったな……。しかし鏡香君がまさかな……」

 

 そんな弦十郎の元に慎次が現れて耳打ちを始めた。

 

司令……もしかしたら彼女達の素性を調べられるかもしれません。とある非合法組織の殲滅にあたり気になる資料が押収されたので……

 

「わかった。俺も機を改めて彼女から話を聞こう。それと慎次……調君の中に了子君……つまりはフィーネがいた。これにより状況が大きく変化するだろうな……」

 

「それは本当ですか!? なら……何故彼女達が〈フィーネ〉を名乗ったのか……」

 

「だが……同時に鏡香君が調君へ恐ろしい程のトラウマを刻んでいる事も発覚した。鏡香君と響君の接触は慎重にするべきだと釘を刺されてな……」

 

 現在鏡香は調に話し合い(尋問)をする為に司令室へと向かっている。1度弦十郎に5人で話し合った仮説を伝える必要もある為だ。

 

「鏡香さんには悪いですが……フィーネと段取りを詰めて慎重に行きましょう……」

 

「まさかあの温厚な鏡香君がな……」

 

 武装組織〈フィーネ〉が次の活動を起こすまでの凡そ1週間……既に正史との乖離が致命的になり始めたが、着実に事態は各々が予期せぬ方向へと進みつつあるのは言うまでもないだろう……

 

 


 

 

 

「さて……響の方は大丈夫?」

 

「うん……私はあの娘としっかり話し合わないといけない。なんであんなに悲しそうな眼をしてたのか……私はどうしても知りたいの……」

 

 立花姉妹は司令室へと到着すると覚悟を決めてその扉を開けた。

 

「司令……報告したい事と、聞きたい事があります。時間はよろしいですか?」

 

「あぁ……こちらも皆に伝えねばならない事と、2人に伝えねばならない事が発覚した。全員への連絡は追ってするが、まずは2人に聞いて貰わねばならない話がある。心して聞いて欲しい……」

 

「私達2人……ですか? でも……どうして?」

 

「昨日鏡香君が捕えたシンフォギア装者である〈月読 調〉だが……相当強い心的外傷(トラウマ)を鏡香君に植え付けられている。コレは全員への通達事項の中に含まれる話だが……()()からの話であり間違いは無いだろう……」

 

「っ……! まさか!?」

 

 鏡香は弦十郎の〈彼女〉のニュアンスが調本人を指していない事は察したが、弦十郎の複雑そうな表情からその正体に言い得ぬ不安を感じ取った。

 

「お姉ちゃん……もしかして……調ちゃんの中に……」

 

「まさか司令……()()()()()ですか?」

 

「あぁ、了子君……いや、フィーネが宿っている。そしてフィーネは調君の身体を通じて俺に解説と警告をしてきてな……」

 

「司令……言い難いのであれは了子さんの名前で大丈夫です。私もわかってますから……」

 

「私達も大丈夫です! 師匠の言いやすい方でお願いします!」

 

「すまんな2人共……」

 

 弦十郎にとって〈櫻井 了子〉という存在は決して小さく無い存在であり、慎次とは違う意味でのパートナーとさえ思えていた。それこそ淡い恋愛感情すら伺えた程だ……。

 

「私達も響の話を聞く時に気づいたんですよ。マリアさんがフィーネなら私と相対する時に絶対に1人では戦いません。嘗ての私に対してネフシュタンやソロモンの杖を所持しても決めきれないんですよ? フィーネの言う欠片一振りで私と戦い抜くのは困難だと思いますが?」

 

「それにクリスちゃんがライブ会場でのやり方は

 

〈らしくない〉

 

 って言ってました。マリアさんがフィーネなら人質の解放なんてしないと思います……」

 

「私達は()()()()フィーネの魂は覚醒していない。もしくは別の人物に宿っていると考えていましたが……まさか調ちゃんに宿っていたとは……」

 

「…………君達5人でその真実に辿り着いたのか? 俺は了子君本人から聞いたことでようやく理解したんだが……」

 

 弦十郎は装者達の会議の内容に戦慄していた。というよりも自力で真実の一端どころか核心に届こうとしていたのだから……

 

「それで司令……調ちゃんはトラウマを負ったと言いましたが、どの程度のトラウマが確認されたんですか?」

 

「あぁ……少なくとも()()調()()()()()では2人との対面は無理だそうだ……」

 

()()調()()()()ですか……。つまりそれはフィーネさんとは対面できるという認識でいてもよろしいのですね?」

 

「無論俺はそのつもりでいるし、了子君自身もそう考えているらしい。そもそも目的があって意識を覚醒させたらしいからな……」

 

「わかりました。では司令の段取りに全てを委ねます。それにしても私達の予想を遥かに超える事態でしたね……」

 

 鏡香はフィーネの新たなる宿主に驚いていたが、フィーネの目的はこの時点では()()()()()()()()()()()()()()。故に鏡香との再会は不可避の事態でも合った。

 

「なら響……私達は心して調ちゃんと会う事になるよ? もちろんフィーネの話も重要だからね?」

 

「うん。でも大丈夫! お姉ちゃんが傍にいてくれるから私は頑張れるから!」

 

 響は鏡香の手を、鏡香は響の手をそれぞれが固く握っていた。

 

「了子君……後は頼んだぞ……」

 

 弦十郎は捕らえられたフィーネに全てを託す事となった。そしてフィーネに意識を預けた調は……恐怖の象徴である立花姉妹との再会の時が近づいていた。

 




次回はフィーネと鏡香達の再会となります!鏡香は目的と些か外れる事となりますが……事が事なだけに受け入れざるを得ない状況です!

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鏡香ちゃんのメインヒロイン(恋人)誰にしよう……

  • キャロル
  • クリス
  • マリア
  • きりしら
  • 未来
  • パヴァリア
  • シェム・ハ
  • 緒川さん
  • 弦十郎司令
  • あおいさん
  • 藤崇さん
  • エルフナイン
  • ノブレ
  • 自動人形
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