私が貴女を守るから……(本編完結)   作:タク-F

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ブチギレ状態なのは二課のみではありません。それが意味する事を……鏡香は識る事となります。


イツワリと事実

 ネフェリムの追跡の為に洋上に出た二課の仮設本部上でげんは2人と1人が対峙していた。

 

「辛いなら……私に任せてよ?」

 

「いや……あの聖遺物は放っておけない。今確実に連中を叩かねば……」

 

「残念だけど……そうはさせないよの!」

 

 突如現れたマリアはネフェリムのケージを掴み放り投げる。するとケージは空中でその姿を消してしまった。

 

「ッ! 高精度のステレスだと!?」

 

「マリアだけでも叩かないと!」

 

「残念だが二課の本部ごと現れたのは失敗よ!」

 

 マリアは仮設本部に深々と槍を突き刺した! その表情からはマリアの本気が伺えるほどに……

 

「聞けマリア! ナスターシャ教授はこちらとの停戦を望んでいる! お前達の身を案じているのだぞ!」

 

「フィーネからマリアさんの目的は聞いている! だからこその判断なんだよ!」

 

「うるさい……うるさいうるさいうるさい!! 調を人質にしてマムにまで脅迫をしたお前達を私は許さない! 絶対に解放して貰うわ! 

 

 激昂したマリアは槍をマントで巧妙に隠しながら翼を狙っていた。先程のガスの影響を受ける翼と……庇いながら戦う鏡香は全力が出せずにいた。

 

「翼! やっぱり撤退して! このままじゃあ翼まで!」

 

「ッ…………致し方無「させる訳無いぞ!」うあぁ!!」

 

 翼は海へ飛び込み身を隠そうとしたが、マリアはその瞬間をHORIZON†SPEARで撃ち抜いた。その結果翼は海に沈む事となった。

 

「クソっ! やりやがったな!」

 

 鏡香はネフシュタンを取り出すとマリアへと斬りかるが、マリアのマントの動きに翻弄されていた。

 

(明らかに動きがおかしい。まるで時間稼ぎのソレだ……)

 

(動きを見切り始めている……? でも私が何とかしないとマムが! 調が!)

 

「マリアさんの覚悟が重い事はよくわかったつもりです。しかしこっちも譲れ無いんですよ!」

 

 動きが読めないならば全力で叩きたい鏡香だが、近くに本部がある以上……そして何よりも翼の救出も行わねばならない以上下手に手を出せ無いでいた。

 

「もう少し……もう少し力が戻れば……」

 

 クリスはライフルとスコープの再現までは出来たものの、その銃爪をひくには負担が大きかった。

 

「マリア……どうして貴女まで……」

 

「そりゃあ簡単だよオバハン。マリア達には僕の計画に賛同しなければ調を取り返せないと教えてますからね。まぁ……現に似たような状態でしょう?」

 

「ッ! お前がお姉ちゃんを騙るな! 

 

 響が拘束しているウェルの腕を強く握ろうとしたその時だった。

 

「なんとぉ! イガリマアァァ!!」

 

「しまった!? あの時の装者か!?」

 

 現れた切歌がウェルのガスを再度ぶち撒けた事により響とクリスは再び多大な影響を受け……適合係数を大幅に下げた2人はギアの解除まで追い込まれた。

 

マム! 早く逃げるデスよ! このままだと調が! 

 

「落ち着きなさい切歌! 彼女達は協力してくれると話を「そんなの嘘っぱちデス! きっと最後には体よく裏切るつもりなんデス! マムが目を覚ますデス! じゃないとあたし達は!」 切歌ッ!」

 

 切歌はウェルを回収するとナスターシャに戻るように訴えかけた。しかしナスターシャは倒れた2人の前に立ちはだかった。

 

いい加減にしなさい切歌! 私達の目的を忘れたのですか! 貴女は何処まで自分を見失っているのですか! 

 

マムこそ落ちつくデス! マリアがフィーネに塗り潰されるまでもう猶予は無いのデスよ! そんな時間が無いのがわからないマムじゃあ無い筈デス!

 

「ッ! ……切歌……!」

 

「自らの計画が足を掬ったなオバハン。まぁ……裏切るなら後は僕のやり方でさせて貰うがねぇ!」

 

 ウェルは予め呼んでおいた協力者にヘリを手配させて切歌と共に退却して行った。

 

「あんたは良かったのか? 仲間を裏切って……」

 

「正直に言えば全ての状況が最悪ですね。ウェルが暴走し、マリアと切歌を従えている。更に2人は目的の遂行のみに囚われている……全ては私の見通しの甘さと言う事でしょう……」

 

『緒川さんが翼さんを救出……マリアさんも既に撤退……現れた新しい敵……僕達も状況が最悪と言えますね……』

 

 オペレーター藤尭から送られて来た情報の一部に胸を撫で下ろすも……依然状況は悪い方に傾いたままだ。そんな時に取り調べをしていた弦十郎から通信が入った。

 

『今回の主導者をしていたナスターシャ教授には話が聞きたい。至急本部へと帰投して欲しい……』

 

「わかっていますよ風鳴弦十郎さん……。私とてこの状況では貴方と協議する必要性を感じていましたから……」

 

「響……動けるか?」

 

「何とか……本部までなら……」

 

『2人共無理しないで。直ぐに鏡香ちゃんが迎えに行くから……』

 

 こうして武装組織〈フィーネ〉と袂を分かったナスターシャ教授が二課に投降した。

 

 

 

 


 

 

 

 本部へ投降したナスターシャが最初に顔を合わせたのは調の中に宿るフィーネだった。

 

「ほう? ナスターシャまでこちらに投降するとは私とて意外だぞ? お前は最後まで連中を導くと解釈していたが?」

 

「本当に……調の中にフィーネが……やはりマリアには宿っていなかったのですね……」

 

「あぁ……しかしその眼に狂いは無かったな。奇しくも次の転生先は確保されていたのだからな……」

 

『マム……私のせいでマムにまで迷惑をかけてごめんなさい……』

 

 現在の調の肉体の主導権はフィーネが握っているが、フィーネは調の意識を表に出させていた。その結果ナスターシャとの再会をする事には成功する。しかし……

 

「ドクターウェルは調を置いて計画を急加速させてしまったようですね……。私が二課をもっと早く信用していれば……」

 

『マムだけのせいじゃあ無いよ。私だって加担してるんだから……』

 

「どちらも大差無いな。調は彼我の戦力差を見誤った挙げ句囚われてる事となり、ナスターシャは残るメンバーの説得と投降を行えば内部分裂は避けられただろうに……。まぁ……今更言ったところで後の祭りだがな……」

 

「しかし了子君……この事態は……」

 

「最早誰の予測も出来ない未曾有の事態だ。まさかDr.ウェルがここまでの野心家だったとはな……。可能性の1つとしては奴1人でフロンティアの浮上すら企む事になるだろうな……」

 

「しかし……今の彼にフロンティアの解放は……」

 

 正史に於いてフロンティアの解放を企んだウェルは強引に増幅させたフォニックゲインで封印を解こうとしたが、失敗している。しかもこの世界ではその原因を告げられる者がいない。ウェルがソレに気づいた時に何をしでかすか誰の想像も出来ない事態となっていた。

 

「どちらにせよ奴が次の行動を起こすまで神獣鏡のステルスで追跡は不可能だぞ? おとなしく奴の行動を待つ事だな……」

 

「ならば2人にはリディアンの学祭を見てはどうかな? 俺達の……そして翼達が守りたいモノの一端ぐらいは……見て貰えると嬉しいのだが……」

 

「弦十郎……お前は今の状況を理解しているのか?」

 

()()()()()()()()()()だな。響君の理念程ではないが、俺達とて手を取り合えるならばそれに越した事は無いだろう?」

 

 弦十郎の提案は驚きこそあったが、ウェルの次の行動まで時間を要する事からもあながち悪いばかりの選択では無かった。

 

「………………調……リディアンのステージを見ると良いだろうな。二課の装者が守りたいモノをその目で確かめろ。本当に偽善なのか……な?」

 

「よろしいのですか? 部外者どころか敵対していた私達を招き入れても……」

 

『フィーネの言葉だから見届ける。私はまだ貴方達を信用出来ない。でも……マムまでここにいる以上は要求を飲まざるをえない……』

 

「決まりだな。まぁ……鏡香君にも対応をそれとなく改めさせるつもりだ。鏡香君自身の非も確かにあるのはだからな……」

 

 弦十郎は複雑な表情を浮かべながらも次に備える事とした。




マ リ ア 大 奮 戦 !

つよつよマリアさんです。ちなみに切歌ちゃんのぶち撒けたガスは原作よりも悪意マシマシです。

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鏡香ちゃんのメインヒロイン(恋人)誰にしよう……

  • キャロル
  • クリス
  • マリア
  • きりしら
  • 未来
  • パヴァリア
  • シェム・ハ
  • 緒川さん
  • 弦十郎司令
  • あおいさん
  • 藤崇さん
  • エルフナイン
  • ノブレ
  • 自動人形
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