私が貴女を守るから……(本編完結)   作:タク-F

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廃病院での戦闘が終わり……リディアンでは学祭の日が訪れた。その中で……各々が胸の内に秘めた想いが溢れ出す。


リディアンの学祭

 廃病院への突入から日が経ち、リディアンではとうとう秋桜祭が開催された。

 

『おまたせしました! 只今より秋桜祭を開催致します!』

 

「結局連中の動きは補足できず……か。こんなんでどうしろってんだよ……」

 

「はいはい。今は学祭を楽しむよ?」

 

うわあぁ!? きょ……鏡香か!?」

 

「クリスちゃ〜ん! 私もいるよ〜!」

 

うひゃあ!? ……今度はなんだぁ!? 

 

ゴチンッ! 

 

「2人共……特に響……クリスが驚いているよ? まぁ……鏡香さんは普通に肩を叩いただけ……なんだけど……」

 

 暗い表情で俯いていたクリスに鏡香は肩を叩いただけだが、響は完全に抱きついていた。そのせいで羞恥に悶えたクリスは思いっきり響の頭へと拳を振り下ろしていた。

 

「鏡香と……響か……響お前いきなり抱きつくんじゃねぇよ! 

 

「あぅ……痛いよクリスちゃん……」

 

「響のスキンシップが過激なのは間違って無いから今回は何も言えないけど、学祭で暗い雰囲気のままでいるのも違うでしょ? それに学生なんだから学祭を楽しむのも悪い事じゃあ無いよ?」

 

さっすがお姉ちゃん! 大好き! 愛してる! お嫁にして! 

 

ゴツンッ! 

 

「調子に乗らない。クリスが暗い事と響の度が過ぎるのは別の問題だよ? まっ……楽しくしたいのはわかるけどね?」

 

「だな……。雪音も響も大いに愉しめば良いさ。奏だってそう言うだろうからな……」

 

 翼も最後の学祭だけあり、少しは楽しく過ごそうとしていた。そしてその様子を……ナスターシャと調は見ていた。

 

「マム……私にはあれが装者の顔には見えない……」

 

「そうですね。まがりなりにも彼女達はこの学園の生徒であり……調もいずれはこういった機会があって然るべきでしょう……」

 

「でも……あの人まで……楽しそう。ここに私がいるって知ってる筈なのに……」

 

「今の彼女達は戦士ではありません。同時に調……貴女もですよ? それに……彼女達の歌も……聞いて行かなくてはなりませんが、今は純粋に楽しむとしましょう。それが彼女達への礼儀ですから……」

 

 ナスターシャはあまり気の乗らない調と共に学祭を見て回った。そして二課も2人に楽しんで貰う為に充分な資金を事前にナスターシャへと渡していた。

 

調……マム……なんで……楽しんでいるんデスか……? 

 

「そりゃあ祭では楽しまないと損だよ?」

 

うひゃあぁデェス! なんでいきなり背後から現れるデスか! 

 

 そして響達と一時的に別れた鏡香は忍び込んでいた切歌と接触した。

 

「目的ありきでこの場所に来たみたいだけど、暴れない方が身の為だよ? もちろん2人を取り返す事もしない方が良い。でも今日1日おとなしくしてたら重要な情報をあげるよ? 見逃してあげる対価として……ね?」

 

「そっちはなんのつもりデスか?」

 

「学祭を壊されたく無いから念押し。まっ……学祭のステージで頂点を取ったらそれと別に景品をあげるよ?」

 

 鏡香はそう言い残すと響達の元へと戻って行った。

 

「何がしたいのか……まるで読めないデス……。でも……奴らの歌がどの程度のモノか見定めてやるデスよ!」

 

※この後の切歌はプログラムで勝ち抜きステージが始まるまで1人で学祭を満喫していた。

 

 

 

 


 

 

 

「さて……そろそろ板場さんのステージの時間だよね? 行くよ響……未来……」

 

「うん! クリスちゃんの歌もあるもんね!」

 

 そして3人はクリスのステージが始まるまでに間に合う事が出来た。

 

『さて! 次なる挑戦者はリディアンに突如現れた期待の新星! 2回生の雪音クリスさんです!』

 

 司会に紹介されて顔を赤面させていたクリスだが、そのステージに立つと表情を引き締めていた。

 

『あたしは……最近ここに編入して来たばかりで右も左も分からねぇ……。だけど周りの皆があたしの事を支えてくれた! そしてパパとママが教えてくれた歌の楽しさを思い出させてくれる奴に出会ったんだ! だから今日は……ソイツに聞いて欲しい……そう思えたんだ!』

 

「クリスちゃん……やっぱりお姉ちゃんが好きなんだ……。でも負けないよ! 今日のステージで私達が最高の姉妹だって教えてあげるんだから!」

 

「響は貪欲だねぇ……。まぁ……私もクリスには負けたく無いかな。ぽっと出なのに鏡香さんと良い関係になり始めたのは……少しだけ気に入らないから……」

 

「あれ? 未来は私と響の仲を引裂きたいんじゃあ無かったの?」

 

「勘違いしないでください。私は()()()()()()なだけで、鏡香さんも好きですよ? 寧ろ私達以外の人に取られるのは嫌ですから……。まぁ……たまには泣きっ面を拝みたいですけどね?」

 

 そんな事を話している間にクリスが歌を始めていた。

 

『放課後のチャイムに〜♪ 伸ばした風が吹き抜ける〜♪』

 

「クリス……活き活きと歌うじゃん。こんなにも楽しそうに歌うクリスは……なんだか凄い可愛いな……」

 

「むぅ〜! お姉ちゃんがクリスちゃんばっかり褒める〜!」

 

「でもクリスの歌が胸に刺さるのは凄くわかります。鏡香さんに聞いて欲しくて懸命に練習してたのがよくわかりますから……」

 

「それに母親譲りの優しさが溢れているだろう? 叔父様から雪音の母親の話は聞いた事があってな……」

 

『雪解けのよう〜になぜかなぜか溢れて止まらないよ〜♪』

 

 アイドルとして活動する翼は嘗ての……〈ソネット・M・ユキネ〉の活動をこの3ヶ月で耳にした。そしてその娘であるクリスが歌を愛してる事を改めて実感していた。

 

『こんな……こんな……空が近いと……笑顔がね……隠せない〜♪』

 

「クリスちゃん……もうクリスちゃんはライバルだね。私……絶対に負けたく無いよ? クリスちゃん以上にお姉ちゃんに愛される妹になれば良いんだから……」

 

「クリスがここまで私を想ってくれたのは嬉しい……かな。だからこそその想いを歌ってくれて……私だって嬉しいんだよ?」

 

 そして少し離れた観客席でも……クリスの歌っては届いていた。

 

「コレが二課の装者が歌う歌……ですか。風鳴翼はアイドルとして歌っていましたが、彼女は聞いて欲しい相手に届ける歌みたいですね……」

 

「………………大切な人と一緒にいたい。そう強く願ってる歌。私と切ちゃんの関係に近いのかな?」

 

「恐らくはソレ以上です。彼女達はその夢を叶える為に戦士として活動しているのでしょう。しかし……それが調には受け入れ難いモノだっただけです……」

 

 そして別の観客席でも……

 

「あれが装者の歌デスか。わからないデスね。なんであんなにも楽しそうなのか……。調がいないと何もかもが虚しく思えるデス……。でもアイツ等はそんな事を考えずに……ただ自分達が純粋に楽しむからこそ……こんなにもあったかくしていくんデスね……」

 

 切歌にも想いの一端は届いていた。

 




ク リ ス ち ゃ ん マ ジ 天 使 !

書いてて可愛いかったよクリスちゃん!この曲……実は僕もG編で結構好きな曲デス!(1番が神獣鏡なのはナイショ)

よろしければ感想・高評価・メッセージ・お気に入り登録等もお待ちしています!アンケートの回答もしていただければ嬉しいデェス!

鏡香ちゃんのメインヒロイン(恋人)誰にしよう……

  • キャロル
  • クリス
  • マリア
  • きりしら
  • 未来
  • パヴァリア
  • シェム・ハ
  • 緒川さん
  • 弦十郎司令
  • あおいさん
  • 藤崇さん
  • エルフナイン
  • ノブレ
  • 自動人形
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