私が貴女を守るから……(本編完結)   作:タク-F

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意識を取り戻した鏡香の前に……再び彼が姿を現した。


約束

 昏睡した鏡香は1ヵ月程してようやく目を覚ました。

 

「あれ? わたし……響を……守って……」

 

「お姉……ちゃん? お姉ちゃん! 良かった! 目を覚ましたんだね! 

 

 そして……タイミングが良いのか悪いのか……その日は日曜日であり、響が未来を連れてお見舞いに来ていた。

 

「……いたいよ……ひびき……」

 

うわぁ──ん! 良かったよぉ! お姉ちゃんの目が覚めてほんとおに良かったよぉ! 

 

鏡香さん! 良かったよぉ! 

 

「あはは……わたし……患者……なんだけどね……」

 

 意識を取り戻してすぐだが、親愛なる妹の無事を知った鏡香は安堵していた。そして……直ぐに2人を抱きしめた。

 

「ごめんねひびき……心配……かけたもんね?」

 

「良いの! お姉ちゃん……が……目が……覚めた……事が……何より……も……嬉しい……からぁ!」

 

「もう……響ったら……鏡香さん……困ってるよ?」

 

「未来も涙声だよぉ! うわぁぁぁぁん!! 

 

 しかし……彼女達がいたのは仮にも病室だ。そして……そんなところで泣けば自ずと……

 

「病室ではお静かに。とはいえ……その様子なら、お目覚めかしらお姫様?」

 

 白衣を着た女性が入室して3人を窘めた。しかし……自分の状態を理解した鏡香は直ぐに女性に質問をした。

 

「貴女が私の看護師さんですか? ありがとうございます。とても手厚く……看護されたみたいで……申し訳無いです……」

 

「いいえ違うわ。私の名前は〈櫻井 了子〉よ? 貴女の主治医や看護師は別にいるわ。たまたま……本当にたまたま病室で大泣きするガールズの部屋を通りかかっただけよ? だって……凄い大きな声だったもの……」

 

 すると鏡香は苦笑いをして妹達に苦言を呈した。

 

「嬉しいのはわかるけどTPOは大事よね……。2人とも……櫻井さんにご迷惑をおかけしたんだから謝ろうね?」

 

「「ごめんなさい……」」

 

「何も気にしなくて大丈夫よ? だって……嬉しくて……つい……でしょう? 良かったわね貴女……素敵な女の子に好かれてね♡」

 

 しかし……2人の気持ちもわからない訳では無い。昏睡状態だった人間がようやく目を覚ました。これを喜ぶなと言われる方が難しいだろう。

 

「さて……じゃあ私が先生を呼んで来るから静かにしてなさいね?」

 

 そう告げると了子は退室して行った。

 

「あの人が考古学者の……でもどうして政府の病院に?」

 

「う〜ん……わからない! でもお姉ちゃん! 本当に良かったよぉ!」

 

「ははは……響も未来も甘えん坊なんだから……」

 

 鏡香は苦笑いを再びしつつも泣きじゃくる2人を抱きしめた。そしてとうとう……()()()()()()()()()

 

「ねえ……2人共……()()()()()()()かな? まだ私……時計を見て無いから……」  

 

「そっか……お姉ちゃん……起きたばかりだもんね……」

 

 そして未来はスマホでカレンダーアプリを起動させて鏡香へと見せた。

 

「……へぇ〜……4月16日……か。1ヶ月以上も寝てたんだ……。ごめんね響……未来。お姉ちゃん……心配かけたよね?」

 

「ううん……お姉ちゃんも……倒れてたから……しかたないよ……」

 

 そんな雰囲気の3人の病室に重要人物が現れた。それは響が急を要する事態になった人物……風鳴 弦十郎だった。

 

「済まないな少女達。いや、久しぶり……というべきかな? 立花鏡香君?」

 

「お久しぶりです。確かノイズの……風鳴さんでしたね?」

 

「ああ……。妹の響君に続いて君の身まで危険になるとは……本当に済まなかった……」

 

 弦十郎は鏡香達を確認すると直ぐに謝罪を始めた。それは3人にとっては予想の出来ない事態だった。

 

「顔をあげてください。確かにライブ会場の件では大変でしたけど……」

 

「お姉ちゃん……私……出ていた方が良いのかな?」

 

「いや……小日向君も聞いて行って欲しい。恐らく……君とて例外無く危険な状態だからな……」

 

「どういう……意味ですか?」

 

 未来まで関係が有ると言われて鏡香は怒りを顕にした。しかし……その理由が語られると……その怒りを弦十郎にぶつける事は出来なくなる。

 

「今回の1件は俺達大人のせいで発生した2次災害なんだ。ノイズと混乱による事故は確かに誰の目にもわかる悲劇だ。しかし……俺達の目的の為に君達にさらなる追い打ちをかけた事にかわりは無い……」

 

 その表情から次の言葉を予想するのは3人の中での年長者の鏡香ですら不可能だ。しかし……続いた言葉は彼女の予想すらも軽く上回る言葉となった。

 

「そのためには確認する事があるが、響君と鏡香君は奏の槍を覚えているかな?」

 

天羽 奏の槍……それが既存の兵器では倒す事の出来ない筈のノイズを討伐していた。そしてそんな物が話題に上がる以上()()()()()()()があるのは、誰の目にも明らかだった。

 

「そして同時に約束して欲しい。3人共……このまま政府の施設に来てもらう事になるんだ……」

 

「それって……どういう?」

 

「…………もしかして()()()()()ですか?」

 

「どういう事なの? お姉ちゃん……」

 

「2人共……直ぐにお母さん達に着替えを始め……私達の生活用品を纏めるように頼んでくれる? ()()()()()()()()()()()……」

 

「え? それって……なんで?」

 

 未だに状況の把握が出来ない響に変わって鏡香は話を進めた。

 

()()()()()()()()()()()()って事だよ。そしてそれだけの必要が有る事態って事……」

 

「本当に……鏡香君は頭が回るんだな……」

 

 鏡香の頭の回転の速さに……弦十郎は驚きを隠せなかった。

 

 

 

 




はい!重要人物である3人は二課の監視下に入りました!ここが原作との大きな分岐点になります!しかし……鏡香がクリスと同じクラスになる理由はこういう理由です。  

質問等はこの後投稿する活動報告かメッセージにてお願いします。答えられるモノには回答させていただきます。

よろしければ感想・高評価・メッセージ・お気に入り登録等もお待ちしています!アンケートの回答もしていただければ嬉しいデェス!

鏡香ちゃんのメインヒロイン(恋人)誰にしよう……

  • キャロル
  • クリス
  • マリア
  • きりしら
  • 未来
  • パヴァリア
  • シェム・ハ
  • 緒川さん
  • 弦十郎司令
  • あおいさん
  • 藤崇さん
  • エルフナイン
  • ノブレ
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