私が貴女を守るから……(本編完結)   作:タク-F

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切歌が二課へ宣戦布告をした。調とナスターシャを奪回する為に……しかし……現れたのは……


決闘の申し出

 切歌の撤退後……装者達はナスターシャへと次の動きを予測する事とした。

 

「ナスターシャ教授……切歌ちゃんの言動からどのような意図が想像できますか?」

 

「ふむ……マリアではなく切歌が告げたとなると……恐らく大して意味を予測するのは無理だと思われます。あの娘は元気が取り柄ですが……同時に考え無しの傾向もありますから……」

 

「逆にフィーネの件はちゃんとつたえられるのか? あんた」達にとっても重要な事だろ?」

 

「…………流石にその辺りを失念する事は無いでしょうが……」

 

「…………切ちゃんだから私は心配……。マム……私の思い過ごしかな……?」

 

「………………悲しいですが私とて不安を拭えません。ですが……目下最大の脅威は……」

 

「ドクターウェル……ですよね?」

 

 今回の切歌の潜入は恐らくウェルの差し金であり、マリアが動こうとして切歌が動いた事は調を含めたほぼ全員が察していた。

 

「後は決闘の場所……だな。私達を何処におびき寄せるつもりなのか……」

 

「後は連れてた化け物の事も気がかりだな……」

 

「ええ……ウェルがネフェリムを扱う以上碌な事にならないのは間違って無いでしょう。しかし……それでも現在ネフェリムの餌は枯渇している筈ですが……」

 

「枯渇するとどうなるんですか……?」

 

「破壊活動を始めるのは間違い無いでしょう。そして見境なく……聖遺物を喰らう事となる筈です……」

 

ビィー! ビィー! ビィー! 

 

『ノイズの出現反応を検知! この場所は……ッ! 嘗てのリディアンの敷地……つまりカ・ディンギルの跡地です!』

 

「私達の……戦った……」

 

「決闘には誂え向きと言う事か。司令! 私達に出動の許可を!」

 

「…………………………2人だけだ。それでもいいなら……な?」

 

 弦十郎は敢えて全員の出動を許可しなかった。そしてその理由に全員が驚きを隠せない事となる。

 

「今回最も脅威なのはウェル博士が()()()()()()()()()()()()()()だ。博士がノイズを広域に発生させる可能性が捨て置けない以上は全員を1箇所に集める事は出来ない。それはわかるな?」

 

「ッ! ……確かにあの杖が手に落ちてるなら……」

 

「では叔父様は誰を出させるつもりですか?」

 

『言うまでもないだろう? 鏡香……そして響の2人だけだ。どうせお前達が総出だろうと〈ANTI-Linker〉に侵されるのは想像出来ぬ事態では無い。ならばその影響を最も受けない2人しかあり得ないだろうな……』

 

「フィーネ……勝手に喋らないでよ……」

 

 唐突にフィーネが調の身体を使い指示の意図を解説した。そしてウェルのANTI-Linkerの効力を解析したフィーネからすれば、翼とクリスの出動はリスクしか見い出せ無かった。

 

「…………不承不承ながら了承します。鏡香……頼むわよ?」

 

「任せて。クリス……ソロモンの杖は私が回収するよ? だからクリスは私達の帰る場所を……そして未来達を守ってよね?」

 

…………鏡香の為……なんだからな……

 

 すると鏡香はクリスを優しく抱きしめて耳元で囁いた。

 

私を想ってくれる()()()()()()頼めるんだよ? 面倒見が良い事だって私は知っているし、翼だって頼りになるから……皆クリスを支えてくれるからね? 

 

「ッ〜! ()()()()()あたしはやってやるんだからな! 

 

 顔を赤面させながらもクリスは鏡香からの信頼に応える意思を示した。

 

 


 

 

 

「待っていましたよ二課の装者……おや? お二人だけですか?」

 

 カ・ディンギル跡地に現れたのはドクターウェル1人だった。そこに生じる疑問を鏡香は投げかける。

 

「私達の決闘は切歌ちゃんから申し込まれました。司令は寧ろ博士の動向を注意して装者を2人待機させたぐらいですよ? なのに……何故博士こそこちらに?」

 

「切歌ですが……彼女は謹慎ですよ。目的を果たせなかった罰として……ね? 当然じゃあありませんか?」

 

「なら……ウェル博士! ソロモンの杖を返してください! もう私達が争う理由なんて!」

 

うるさぁい! 僕は英雄になるべき男だ! それを良くも邪魔したな! そんな事をこの僕が認められるものかぁ! 

 

 ウェルは怒りに身を任せて多数のノイズを召喚し始める。

 

「響……この際博士に手加減はしないで。ソロモンの杖を完全に奪うまで……絶対に気を抜いたら駄目だから……」

 

「わかってるよお姉ちゃん!」

 

 響はギアを、鏡香はエレクライトを纏いウェルの前に立ちはだかった。

 

「響! 左のノイズは任せたよ!」

 

「お姉ちゃんも気をつけて!」

 

「ッ! なんて速さだ!」

 

 ウェルの反応よりも早く響と鏡香はノイズの殲滅を始めた。

 

「背後から小型3体! 一撃で粉砕して!」

 

「大型は任せなさい! ついでに一掃するから!」

 

 ネフシュタンの蛇腹剣を振るう鏡香は響の援護の片手間で確実にノイズを殲滅していた。いや……それどころか響の姿が霞む程の砂埃を立ててその姿を隠そうとさえしていた。

 

「どこだ! 融合症例! この僕のターゲット!」

 

「可愛い妹をあんたから守ってんだよ!」

 

ドガンッ! 

 

 鏡香の右肘鉄がウェルの顔面を直撃して吹き飛ばす。

 

ガアァァァ! 痛い! 痛いよ! この僕の顔に傷ガアァァァ!! 

 

「可愛い響の顔に傷が残る方が問題なの! お前の顔なんてどうでも良いの!」

 

「お姉ちゃん大好き! ありがとう! 愛してる!」

 

 響がそう言って鏡香へと抱きつこうとした時だった……

 

バクンッ! 

 

「へ…………?」

 

「え…………?」

 

「ハッ!」

 

ブチッ! むしゃむしゃ……ゴクン

 

ゴアァァァァァァァ!!!!! 

 

 突如として現れたネフェリムが()()()()()()()()()()()……そしてそのまま噛みちぎると咀嚼を始めた! 

 

いったああぁぁぁぁぁ!!! バクンと喰らいついたァァァァァァ!!! 

 

 ウェルは興奮を抑え切れず……ネフェリムも久方ぶりの極上のご馳走に興奮を隠せない。

 

「あ……あぁ……良くも響をオォォォォォ!!! 

 

え……あれ? なんで……? 

 

 響は己の状況を理解できず、鏡香は怒りを顕にした。しかし……鏡香は最後の理性で()()()()()()()()()()

 

もう死ねよ……ドクターウェル。私が……お前達を殺してやるから……

 

 そう告げた鏡香は紫電を纏うと高速で移動してウェルの腹部にに蹴りを叩き込んだ! 

 

「ガアァァァ!! 痛い……痛いよおぉぉ…………」

 

 ウェルが()()()()()()()()()悶絶させた鏡香は、続いてネフェリムを見据えた。しかしネフェリムは食事の余韻を満喫しており鏡香へと気づかない。

 

「そのシアワセの時間……直ぐにボコボコにして壊してあげるから……。お前に残るのは恐怖だけだから……」

 

 鏡香の瞳は……嘗てフィーネに向けられた怒りと同じモノが込められていた。

 




バックンちょされた響……つまり……破壊神が降臨します!

皆様合掌の御準備をお願いします。

よろしければ感想・高評価・メッセージ・お気に入り登録等もお待ちしています!アンケートの回答もしていただければ嬉しいデェス!

鏡香ちゃんのメインヒロイン(恋人)誰にしよう……

  • キャロル
  • クリス
  • マリア
  • きりしら
  • 未来
  • パヴァリア
  • シェム・ハ
  • 緒川さん
  • 弦十郎司令
  • あおいさん
  • 藤崇さん
  • エルフナイン
  • ノブレ
  • 自動人形
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