私が貴女を守るから……(本編完結)   作:タク-F

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然るべき手順を踏むべく鏡香は実家へと顔を出します!

※便宜上母親の名前を【美奈】として本編を進めていきます。


家族とのツナガリ

 先日の1件で父親の所在地を知った鏡香は、1度実家へと顔を出す事にした。最初に相談するべき人物と話し合う為に……。

 

「じゃあ……行こうか2人共……」

 

「ええ。2人の為にもこの問題は看過できません。だから()()()()()が同行します。ストッパーは必要ですからね……」

 

「ええ。その為に私も同行するわよ?」

 

 今回実家への緊急帰宅に同行するのは未来とマリアだ。手続き上はマリアを引率として一時的に外泊許可を取り付けた。

 

「響……クリスの言う事をしっかり聞きなさいよ? それと……フィーネさんは私よりも厳しいからね?」

 

「ぶうぅぅ〜……未来がお姉ちゃんを独占してぇ……」

 

「ごめんね響……。今回だけはダメだよ?」

 

 響のふくれっ面も虚しく3人はリディアンの敷地を後にした。

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

「久しぶりの……帰宅だね……」

 

ピンポ〜ン♪ 

 

『はぁ〜い! 今出ますねぇ〜!』

 

 呼び鈴を鳴らした事に反応があり、その扉が開かれた。

 

「ただいまお母さん……急な帰宅ごめんなさい。どうしても話したい事があって……」

 

「お久しぶりです。今回は私もその内容に関係する理由で同行してきました」

 

 未来と鏡香は美奈との面識が当然あるので理解は出来た。しかし……

 

「貴女は……確か……」

 

「はい。マリア・カデンツァヴナ・イヴです。実は今回私とコラボユニットを組んでいる翼のファンから……鏡香と似ている男性の目撃情報を入手しました。これがその写真です」

 

 マリアは写真を美奈に手渡すと、その表情は一変した。

 

「中で話しましょう。2人の話がこの写真と関係があるのね?」

 

「うん。どうしても話さないといけない事だって思えたから……」

 

「私もその情報の真偽には思う所があります。でも……()()()()()()()()()()()()ですから……」

 

 3人は美奈に連れられて家の中へと案内された。

 

 

 

 


 

 

 

 15分後……美奈は祖母を連れて3人の前に戻って来た。その手には紅茶とクッキーを添えて。

 

「改めまして自己紹介をします。私の名前はマリア・カデンツァヴナ・イヴです。今回はコラボユニットを組んだ翼のファンからの情報提供で鏡香・響の父君と思われる人物の目撃情報とその写真を入手しました。そして先日鏡香・響に確認をしていただき本人である可能性が高くなりました」

 

「何故翼さんのファンからの写真を貴女が持参されたのですか? それこそ本人でもよろしいと思われますが……」

 

「おっしゃる通りです。しかし……生憎翼は外せない所要により、同僚で成人している私へと引き継ぎを依頼されました。実は翼自身も彼と直接の接点がある訳では無いので……」

 

 マリアは【S.O.N.G】での活動内容で機密事項を避けながら丁寧に説明を果たした。これはマリアの対外交渉スキルの高さが現れている。

 

「それで私達はお父さんに会いに行く前にお母さん達に報告するべきだと思ったの。()()()()()()()とこれからの予定を伝えるために……ね?」

 

「貴女達の……本心?」

 

「はい。響は鏡香さんが入院されてからも葛藤と後悔をしていました。

 

あの時……私も一緒にお父さんを引き止めていれば……

 

 と。それを言え出せずにいた事は響に少なく無い影響を与えていました……」

 

 3人で寮生活を支え合いながら続けた事で本当の姉妹のような関係をしている影響からか、未来の言葉には美奈自身も感じるモノが存在していた。

 

「なら……鏡香達はどうするつもりなの? あの人と……洸さんともう1度会うつもりなの?」

 

 美奈の言葉には強い不安が出ていた。しかし……それでも鏡香は結論を曲げる事は無い。

 

「会いに行くよ。()()()()()()()()()()()()()()()()……。例え傷付く結果になろうとも……私達自身のケジメをつけないといけないから。だって……()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()……」

 

「ッ! 鏡香は……そこまでわかってて……」

 

「鏡香達が所属している組織はノイズを含む事態と遭遇する事のある組織です。したがって当時のノイズ……ひいてはライブ死傷者に関する情報も把握しています。だからこそ父君が家族と離れた理由についても凡その検討をつけています……」

 

「そして私もその件に少なからず関係しているので、話は聞いています。だからこそ今回は鏡香さんとおば様達との話し合いに同席しています……」

 

「未来ちゃん……貴女まで……」

 

 美奈にとっては未来も娘のような存在だ。そんな未来の言葉には小さく無い動揺をする事となる。

 

「だけど……お母さん達に伝え無いまま話し合いを始める訳にもいかないから……ごめんなさい……」

 

 鏡香は母親達に深々と頭を下げた。鏡香達にとっても洸の行動は許し難い。それでも娘達2人は既に覚悟を決めている事を……美奈は理解していた。

 

「貴女達の覚悟は良く理解したわ。正直洸さんの事を良く思っていないのは私達も同じだけど……それでも前を向くための努力を続けているのも理解しています……」

 

「お母さん……私達は()()()()()()()をするつもりです。どんな結果になっても私達は受け止めようと思います。それがお母さん達にも少なからず関わりがあるから今回は報告しました。ですが私達の決意は既に揺るがないモノになっています!」

 

 鏡香は自身の覚悟を精一杯の言葉にして美奈へと伝えた。すると祖母も重い口を開いた。

 

「貴女達の成長を見続けて凡そ15年でしたが……私達の知らなかった2年でここまで変わったのですねぇ……。子供の成長は早いと言いますが……その言葉を実感しています……」

 

「おばあちゃん……」

 

「美奈……鏡香は恐らく止まりません。ならば……その覚悟を認めましょう? それに……ここにいない響なら……恐らくは……」

 

「うん。おばあちゃんの言う通りお父さんともう1度は【手を繋ぐ】つもりだよ?」

 

「それに……貴女達は私達が()()()()()()()()()()()話し合うつもりなのですね?」

 

「流石おばあちゃん……やっぱりお見通しかぁ……」

 

 祖母の言葉に鏡香は赤面しながら頬を掻いた。そして改めて目的の先にあるモノを語る。

 

「私達はお父さんと本音で向き合うつもり。だけど……()()()()()()()()()()……家族5人で仲良く笑いあえたあの頃に戻りたいとも……思ってる。だって私達にとっては()()()1()()()()()()()だから……」

 

 鏡香の最後の言葉は……2人の心を動かすには充分だった。

 

「だから……もしも私達がお父さんを連れて来たその時は……()()()()()()()()向き合って欲しいの。私達だって……いつまでも逃げてばかりはいられ無いから……」

 

「………………そうよね。なら……やりなさい! 元々無かった筈の可能性だもの! 失敗を恐れる必要は無いわ!」

 

「貴女達が後悔しないなら……満足するまでやってみなさい。未来ちゃん……マリアさん……2人を頼みましたよ?」

 

 美奈も祖母も鏡香の提案を受け入れた。そして同時刻……響も別の場所で1つの覚悟を決めていた。

 

 




本来なら父親の所在地がわかったなら先に母親に報告すると思うのは僕だけでしょうか?

今回はマリアさんが引率なのでかなりのストッパーとして機能しています。

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鏡香ちゃんのメインヒロイン(恋人)誰にしよう……

  • キャロル
  • クリス
  • マリア
  • きりしら
  • 未来
  • パヴァリア
  • シェム・ハ
  • 緒川さん
  • 弦十郎司令
  • あおいさん
  • 藤崇さん
  • エルフナイン
  • ノブレ
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