私が貴女を守るから……(本編完結)   作:タク-F

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3人は二課が保有する施設へと引っ越す事となった。そして……新しい生活が始まる。


引っ越し

「じゃあ……貴女達はリディアンの女子寮にある、私達と直通の通話機のある2部屋を提供するわね?」

 

「はい! よろしくお願いします!」

 

「配慮……ありがとうございます……」

 

「私まで……すみません……」

 

 三者三様の反応をするが、その内訳は立花姉妹で1部屋……そして未来が1部屋となっていた。

 

「未来は1人部屋なんだね〜!」

 

「そう言う響はお姉ちゃんと広い部屋じゃない……羨ましいよ……」

 

「響の教育の為だからごめんね?」

 

ちょっとお姉ちゃん!? どういう意味なの!? 

 

「とりあえず今日はお互いご飯を食べたら寝ちゃおうね? 明日……詳しく……きく……から……」

 

 そう告げ終わる前に鏡香は倒れてしまった。幸い話し合いは立花姉妹の部屋で行われていたので、響と未来は2人で鏡香を抱えてベッドへと寝かせた。

 

「ねえ未来……」

 

「私も同じ気持ちだよ……響……」

 

 2人は鏡香をベッドの中央に寝かせ…………その両側にそれぞれが陣取れるようにスペースを空けた。そして鏡香は響に左腕を、未来に右腕を抱き抱えられた。

 

「ありがとうねお姉ちゃん……私……お姉ちゃんのおかげで……生きていられるよ?」

 

「鏡香さんは……私達のお日様です。絶対に……失わせませんから……」

 

 そして2人はようやく安心して夢の世界へと旅立った。

 


 

 

 

 

「う……ん……?」

 

 目が覚めた鏡香は自身の腕が重い事に……そして自身の格好に気が着いた。

 

「2人共……私のベッドに入ったんだね……。着替えもせずに。少しは身だしなみに気を使いなよ……」

 

 2人が起きていれば完全にブーメラン案件な鏡香の発言だが、自分を運んでくれた妹達に感謝していた。

 

「こういう時はお姉ちゃんらしいところを見せてあげたいからね……」

 

 すると鏡香はエプロンへと袖を通し朝食の準備を始めた。

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「う……ん……?」

 

「ご飯の……匂い?」

 

 鏡香が起きたその凡そ1時間後……部屋へと届いた味噌汁の香りで2人は目を覚ました。

 

「おはよ〜お姉ちゃん……」

 

「ふわぁぁ……」

 

 寝ぼけ眼な2人に鏡香はため息をつき一声かけた。

 

「おはよう。とりあえず2人共顔を洗って来なさい。朝ご飯はもうすぐできるから……」

 

「そ〜する〜……」

 

「ありがとうございます……」

 

 2人は洗面所へと消えて行き、鏡香はその間に盛り付けを始めた。

 

「ひとまずはこれで良いのね?」

 

 そこには炊きたての白米・豆腐と油揚げの味噌汁・ベーコンと玉葱の炒め物が盛られていた。ちなみに玉葱は味噌汁にも入っている。

 

 

良い匂い! お姉ちゃんの朝ご飯だ! 

 

「ありがとうございます鏡香さん。それじゃあ響……」

 

「「「いただきます! 」」」

 

 席に着いた3人は仲良く朝の食卓を囲んだ。

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ〜おいしかった! お姉ちゃんの料理は本当に美味しいよね! お母さん譲りだもん! 

 

「忙しいお母さんの支えになりたかったからね……。それに……私だって……」

 

「……鏡香さん。私……昨日の話をするべきだと思います。だって……そうしないと……」

 

 幸せに包まれた響に対して未来は真剣な声色で鏡香へと告げた。

 

「……なるほどね。じゃあ食器は私が片付けるから、響……昨日の話を教えてね? 詳しくは聞け無かったから……」

 

うん……そうだね……

 

 響はあれだけ良かった筈の気分から急激な落ち込みを見せた。しかし……鏡香は言葉を続けた。

 

「響が言いにくいなら私は1人でもあの場所に行くからね? 私……響達を守る為なら()()()()()()()()……

 

「ッ! うん……」

 

 響は初めて見せた鏡香の表情に動揺を隠せず……更に自分以外の人物から語られる可能性を示唆されて覚悟を決めざるを得なかった。

 

「しかたないよ響……その事も含めてお姉ちゃんは話してくれるから……」

 

「ありがとう……未来……」

 

 そして5分とせずに鏡香は戻って来た。傍らには飲み物とコップを携えて。

 

「長い話でも構わないし、()()()()()()()()()()は言わなくても良い。だけど……()()()()()()()()()()?」

 

 鏡香は弦十郎達の話に重要事項がある事までは把握している。故に全てを語れとは言わないが、響の口から正直な話を聞きたかった。

 

「ありがとうお姉ちゃん。でもね……検査の結果は……わからないの。でも……もしかしたら私も奏さんや翼さんみたいに戦うかもしれない可能性が……あるって……言われた。理由は……()()()()()()()()()()()()()()って……」

 

「検査した人の名前はわかる?」  

 

櫻井 了子さん……私達があの病室で出会った……」

 

やっぱり……響の……

 

「どうしたのお姉ちゃん?」

 

「ううん……響が戦うかもしれないって思ったら……自分が情けなくてね。悔しいだけだよ?」

 

 しかし……響の言葉は鏡香の予想とは大きく異なっていた。

 

「〈かもしれない〉って話だけど……実は可能性は高くないって。奇跡みたいな確率の話だから数年経過観察をして異常がないなら大丈夫みたいだよ?」

 

「じゃあ! 私達……!」  

 

「私達がリディアンを卒業するまで何も無ければ大丈夫だって!」

 

 その言葉で……鏡香は胸を撫で下ろした。

 

「良かった。本当に……良かった……」

 

 鏡香はそのまま泣き崩れてしまい、2人はそんな鏡香へどう声をかけるか悩み慌ててしまった。

 

 


 

 

 

 

 

 

 

〜〜フィーネside〜〜

 

 響の検査を終えた私は後日結果を纏め次第連絡すると言う事で話をまとめた。そしてその検査数値を見て溜息をついていた。

 

「はぁ……聖遺物と人体に取り入れた人間は確かに初めてだが、検査上は特に反応は無し。人類が時々犯す医療ミスでメス等が摘出出来ないような物……か。まぁ……聖遺物となれば少し違うかな……」

 

 とはいえ……アメリカに集めた〈F.I.S〉や〈可愛い手駒(雪音 クリス)〉の方がまだ有用だ。そもそも反応が無い可能性の方が高い程度の数値だからな。

 

「カ・ディンギルが完成するまでは……放っておいても構わないだろうな……」

 

 寧ろ目下の邪魔者は二課だ。件の小娘に興味が無いと言われれば否だが、積年の想いの前には霞む事だ……。

 

「さて……まずは表向きの仕事を片付けるとするか……」

 

 私は溜息をつきながらも作業を再開した。

 

〜〜フィーネsideout〜〜

 




フィーネの視点ではこの時期の響に価値を見出していません。故に顔が割れても放置されています。

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鏡香ちゃんのメインヒロイン(恋人)誰にしよう……

  • キャロル
  • クリス
  • マリア
  • きりしら
  • 未来
  • パヴァリア
  • シェム・ハ
  • 緒川さん
  • 弦十郎司令
  • あおいさん
  • 藤崇さん
  • エルフナイン
  • ノブレ
  • 自動人形
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