私が貴女を守るから……(本編完結)   作:タク-F

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ガリィちゃん撃破を記念した祝勝会……その準備に動いた鏡香は……逃れられない運命と出会う事となる……


思わぬ再会と……好機の到来

 祝勝会用の食料品を持参したカゴに詰めた鏡香は、スーパーを出て車へと向かっていた。そしてトランクに食料品を詰め込んで先に車へと乗り込もうとして……1人の男性に声を掛けられた。

 

「ん? その姿……もしかして鏡香か! 大きくなったなぁ!」

 

「その声……もしかしてお父さん? 印象が……昔と大分違うけど……」

 

 鏡香は声を掛けてきた男性……【立花 洸】。美奈の夫にして……鏡香と響の父親だ。

 

「…………話すべき事はあるけど今じゃないよ……。今は私達の眼の前から消えて……

 

「ッ! おい! 待ってくれよ鏡香! そこまで怒る事無いだろ! 

 

 洸は鏡香の態度に動揺して咄嗟に車へと乗り込もうとした鏡香の腕を掴んだ。しかし……

 

「申し訳ありません。立花 洸さんですね? すみませんが僕達は買い出しの最中です。彼女達の帰りを待つ友人がいますので今回はお引取りを。代わりにこちらの名刺をお渡ししますから……」

 

 遅れて車へと戻った慎次が洸の肩を掴んだ。そして響は翼の後ろへと咄嗟に隠れていた。

 

「どうも。……あんたが風鳴翼さんのマネージャーさんだったのか……。だけど……どうして娘達と?」  

 

「翼さんの在学時代の縁です。これ以上の話は後日電話を通して僕が日程の調整を行います。今日は既に夜ですからね?」

 

 警戒心を顕にした洸に対して慎次は冷静に言葉を告げた。その間に翼は静かに響と乗車していた。

 

「お互いに準備を終えてお会いしましょう……」

 

「あ……そんな……」

 

 呆然とする洸を置いて慎次は車を発車させた。洸は呆然としながらも、エンジンがかかった段階で車から離れた為に事故の心配は無い。

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

なんで……今なんだろうね……

 

 揺れる車内で鏡香は呟くと慎次が返答をした。

 

「確かに洸さんの現在の住所であればこのスーパーで買い物をする可能性はありました。しかし……僕も今回の接触は予想外でした……」

 

「ですが緒川さんの機転のおかげで大事は回避できました。もしも私達のみで買い出しに行っていれば……」

 

「そうですね。同行を買って正解でした。今回ばかりは翼さんのジャンケン運も良かったですね……」

 

 今回の買い出しの人員選定もジャンケンだったが、翼は昨日に続いての連敗を喫した。そして今回はマリアの祝勝会を行う為に免許保持者の慎次の運転となっていた影響は小さく無い。

 

「緒川さん……お父さんが……」

 

「こちらへの接触は僕を通すように釘を刺しました。それに……現住所がわかった段階で彼の連絡先は僕も把握していますので、今回は絶対に僕を通させます

 

 慎次の力強い言葉に3人は安堵する事となった。

 

「まずは祝勝会だ。マリア達の勝利を讃えるわ! 今はそれだけ考えなさい……」

 

 翼は響を抱きしめながらそう言い聞かせた。

 

 

 

 

 


  

 

 

 

 

 

 祝勝会の2日後……装者達は避暑地から帰る事となり、同時に慎次の元に1つの連絡が入って来た。

 

『娘達と……会わせてくれませんか?』

 

「構いませんが、お2人は貴方に対して怒りを抱いています。したがって話し合いには第三者とはなりますが僕も同席します。それでもよろしければ日程の調整を致しますよ?」

 

『……………………ッ!?』

 

 洸が通話口で動揺している事は確認できたが、慎次がこれ以上妥協する必要は無かった。

 

「コレはお互いの為でもあります。言い方は悪いですが……貴方はお2人に相当な目に遭わされても文句を言えない可能性があります。もちろんお2人にそのような事をさせるのはこちらも本意ではありません……」

 

『…………わかりました。3日後に先日のスーパーの近くにあったファミレスで……お話できますか?』

 

「大丈夫ですよ? それではお2人にこの件を報告しますので……これで失礼しますね?」

 

 慎次はそう告げて通話を終了させ、次いで鏡香へと連絡を始めた。

 

「鏡香さん……父君からの連絡が入りました。3日後に先日のスーパーの近くのファミレスだそうです。今回は僕も同席する旨を父君にお伝えしました」

 

『すみません緒川さん。私達の為に……』

 

「いえ……そもそもは僕達の不手際から始まった悲劇ですからね……」

 

 両者は互いに申し訳なさを感じつつも……次の一歩を踏み出す為に覚悟を決めた。

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 そして話し合いの日……慎次の手配で用意された車が目的のファミレスへと到着して3人は入店した。

 

「お父さん……先に入って食べてたんだね……」

 

「まっ……本来は食事をする場所だから構わないけどね。頼んだメニューも定番のハンバーグランチみたいだし……」

 

「おっ……! こっちだぞ!」

 

 3人に気づいた洸が手を振ったので3人は向かいの席へと座った。そして鏡香は早速だが本題を切り出した。

 

「食べながらでも構わないから私が言いたい事を先に言うね? ()()()()()()()()()()()?」

 

「ッ!? ……それ……は……」

 

「とりあえずここはファミレスだから私達も一応注文するけど……言葉に詰まるならその間に選んでね?」

 

 鏡香は店員を呼ぶと人数分のドリンクと1つサンドイッチを注文した。

 

「響も遠慮なく頼みなよ? というか……話し合いで空腹は良くないからね。おばちゃんだってそう言うし……」

 

「あ……そう言えばおばちゃんの名言だったね!」

 

 響もその言葉を受けて店員にそのまま注文をした。そして1通りの注文を終えて洸へと向き直る。

 

「実はお父さんな……2人にお願いしたい言葉があるんだよ。お母さん達と……()()()()()()()()()()をして欲しくて……な?」

 

 洸の言葉は()()()()()()予想通りとも取れる発言だった。そこで鏡香は慎次へとアイコンタクトで1つの話を語って貰う事とした。

 

「そのご依頼をする前に……僕がお2人に同行するきっかけになった話をする必要がありますね。本当なら()()()()()()()()()()()()()……貴方自身からその言葉が出た以上は……隠す必要も無いでしょう……」

 

 慎次の告げる言葉が予想できない洸は……言い得ぬ緊張感に包まれる事となる。

 




ここの話し合いでは……嘗て八紘さんとの話し合いや、暴走した時の注意回の反省が現れています。慎次の同行が……冷静な話し合いにも貢献しています。しかし……

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鏡香ちゃんのメインヒロイン(恋人)誰にしよう……

  • キャロル
  • クリス
  • マリア
  • きりしら
  • 未来
  • パヴァリア
  • シェム・ハ
  • 緒川さん
  • 弦十郎司令
  • あおいさん
  • 藤崇さん
  • エルフナイン
  • ノブレ
  • 自動人形
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