色んな艦娘達は提督が好きなようです   作:綾凪九尾

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日米英合同艦隊作戦 後半(14話)

紀伊鎮守府(地下)に収納されている新造戦艦「信濃」は主砲の取り付け作業を開始していた。

主砲は、鉄道で横須賀から来たが少し被害を受けていたから修理をしていた。取り付け作業は横須賀から転属となった、夕張と明石が中心に作業が進められた。

俺は響やタシュケントなどの横須賀復興部隊との最終確認を開始した。

 

「敵艦の反応はあったか?」

 

「いや、反応はなしって来てるよ。」

 

「今回護衛してくれる船は?」

 

「『護衛艦 こんごう』と『護衛艦 きりしま』だよ!同志提督!」

 

「なるほどね。ガングート。」

 

「どうした?同志提督。」

 

「お前を旗艦に任命する。」

 

「了解した。貴官の予想以上の戦果を挙げてみようじゃないか。」

 

「戦闘じゃないからな?」

 

ガングートは今回の任務を戦闘と思っていたらしく、咥えていたパイプタバコを持ってうっすら汗を流した。そして、ガングートは「同志ちゅうぐらいのちょっと。」とタシュケントを呼んで二人で話していた。俺と響は最終確認のためにドックに来ていた。

 

「響。書類ではこれだけの量って書いてるが…集まったのか?」

 

「どうだろうね。今回は海軍の最重要拠点を空襲されてしまったから…物資が届きにくいのが本音だね。」

 

「やっぱりそうだよな。横須賀の復旧作業は今進められているらしいが…」

 

「いつ…元に戻るかは分からないままってことだよね。」

 

「そうだな。横須賀所属の艦娘が今ここに向かっているらしいが…大丈夫だろうか…」

 

「大丈夫だよ。司令官。横須賀の艦娘はルールはしっかり守るからね。特にあの艦娘を中心にね。」

 

「あの艦娘?誰だ?」

 

「そのうちわかるさ。」

 

響は髪の毛を払ってタシュケント達の方に歩いていった。俺は地平線を見ているとトランシーバーから長門の声がした。

 

「提督少しいいだろうか?」

 

「ああ。構わないぞ。」

 

「今、イギリス海軍が上海近海を通ったと航空隊から連絡があった。アメリカは今硫黄島に寄港中だ。しかし、妙だな。深海棲艦が攻撃しないのは…」

 

「まさか…マレー方面に航空機を飛ばせ。」

 

「了解した。提督作戦会議はどうするだ?」

 

「主要艦娘を集めて作戦会議室に。」

 

俺は一人一人艦娘の名前を長門に伝えた。長門は館内放送で一人一人艦娘を呼んだ。俺は急いで作戦会議室に向かう途中で武蔵と会いそのまま一緒に向かった。

俺と武蔵が作戦会議室のドアを開けると俺が一人一人指名した艦娘が集まっていた。俺は一人一人名前を呼んだ。

 

「武蔵、高雄、比叡、瑞鶴、秋月、那珂。お前たちに極秘任務を遂行してもらう。」

 

「うむ。極秘任務とはなんだ?提督」

 

「今回、空母棲姫が横須賀を空襲し、行方を眩ませたがそろそろ居場所が掴めそうなんだ。そろそろ結果が出るだろう。」

 

俺がそう言うと航空隊の隊員が作戦会議室に入ってきた。俺は「待っていたぞ。」と言って招き入れた。航空隊の隊員は作戦会議室に入ると俺が欲しがっている情報を渡してくれた。

 

「航空隊からの連絡。『我、敵空母機動部隊発見サレタシ。艦娘ノ出撃ヲ求ム』との事。その後航空隊はマリアナ諸島の空港に着陸し、難を逃れた模様です。」

 

「わかった。武蔵。お前を旗艦だ。もちろんわかっているが無理はするなよ。」

 

「ふっわかっている。提督はどっしりと構えておいてくれ。」

 

「それは…無理だな。」

 

「なんだと?」

 

「信濃の整備がそろそろ終わる頃だ。今回の作戦は信濃を使用する。第1ドックに連絡する。信濃のドックに入水せよ。」

 

俺は作戦会議室にあった無線で整備妖精に連絡した。連絡したあと、ドックに向かった。ドック前には乗組員達が整列していた

 

「艦長!お待ちしておりました!戦艦信濃出港の準備を進めでもよろしいでしょうか?」

 

「ああ。構わない。航海士と副艦長は後で俺の部屋に来てくれ。今回向かう場所を知らせる。」

 

「「はい!」」

 

元気よく返事した2人が航海士と副艦長を確認してから俺は艦橋に向かった。艦橋には妖精達が用意をしてくれていた。他には艦娘たちがこの船に乗船する。理由としては「もし、主力部隊に損害があったらどうする?」と長門が俺に提案してきたからだ。俺は反論も出来ずに乗船を許可した。俺は艦長室に向かいドアを開けると副艦長と航海士がもう中に居た。俺は「待ったか?」と言って中に入った。2人は「いえ、今来たところです。」と言いながら敬礼していた。この2人はこの信濃を横須賀から紀伊に持ってきた時に乗船していた。俺はどこに行くかを伝えた。

 

「今回行くのは南シナ海方面だ。横須賀を襲った敵機動部隊がそこに居るはずだ。短期決戦をするためにこの信濃を使う。2人にこの船がかかっている。では、定位置に付いてくれ。今より10分後出港する。」

 

2人は俺の言葉を聞くと艦長室を出ていった。俺は長門にモールス信号を飛ばした。

 

「(俺が不在の際、鎮守府を頼む)」

 

「(もちろんだ。しっかり帰ってきてくれ提督)」

 

俺と長門は帰ってくる約束をして艦長室を後にした。

艦橋へ行くと乗組員が俺に気づいて「いつでも出港可能です!」と言ってきた。

 

「砲撃手定位置に居るか?」

 

「はい。ここに。」

 

「機関は?」

 

「こちら機関室。いつでも行けます。」

 

「微速前進。戦艦信濃、出港。各艦娘に警戒せよとラッパを吹け。」

 

俺は一通り指示をして双眼鏡を覗いた。俺が見ている先にはガングートを旗艦とした横須賀鎮守府復興部隊が居た。俺は響を一目見て、信濃の航路を見た。周りに艦娘が護衛のように付き、速度を第二戦速でマレーシア方面に向かった。

 

【横須賀鎮守府復興部隊】

私は、遠くから信濃が出港したところを見た。遠くから見ても圧巻だった。少し、海上を進んでいると同志ガングートは私に話しかけてきた。

 

「Товарищ небольшой(同志ちっこいの)」

 

「どうして、ロシア語なんだい?」

 

「その方がいいと思ったのだが?まあ、極秘の話だ。同志ちっこいの。」

 

「какие?(何?)」

 

「Товарищ небольшой.Вы беспокоитесь об адмирале?(同志ちっこいの。提督が心配か?)」

 

「Конечно(もちろん)」

 

「Ты собираешься помочь?(助けに行ってくるか?)」

 

「Нет.Потому что у меня есть миссия(ダメだよ。私には任務があるから。)」

 

「Ты все еще пойдешь?(それでも行くだろ?)」

 

「…Правильный ответ(…正解)」

 

私は同志ガングートに背中を押され、艦隊から離脱した。その時瑞鶴が「どこに行くのよ!」と言われたから返事をしようと思ったら同志ガングートが…

 

「同志ちっこいのは少し艦隊から離れる。これは私も承諾している。それに涼月がいるから大丈夫だろう。」

 

と言った。私は、全速力で信濃を追いかけた。だけど、疲れて来るからすぐに微速に変え、ゆっくり向かうことにした。信濃は戦艦であるため速度は遅いはずだからだ。

少し進むと沖合の海上を進む人影達を見つけた。私は横須賀鎮守府所属の艦娘だと思い近づくと予想通り、矢矧を旗艦とした【紀伊移動部隊】だった。私は矢矧に挨拶をした。

 

「やぁ。君が矢矧かな?」

 

「あなたは…響ね。」

 

「少し、手伝って欲しいことがあるんだけど」

 

「何?どうしたの?」

 

「マレーシア沖にしな…101号艦が向かった。それを助けに行きたいんだけど手伝って貰えないだろうか?」

 

「なるほど…前世の記憶が色々思い出します。矢矧型軽巡洋艦でお供するわ。」

 

「Спасибо(ありがとう)」

 

私は矢矧たちと共に信濃を追いかけた。

 

【信濃打撃部隊】

至って普通の太平洋だった。機関最大でマレーシア方面に向かっているためもう九州が見えてきた。ゆっくり、艦橋で双眼鏡を覗いていたらレーダーに敵機の反応があった。俺は、すぐに指示を出した。

 

「対空よーい!取り舵120度!ヨーソロー!」

 

「「「ヨーソロー!」」」

 

艦橋にいた全員が「ヨーソロー」と言う。空には深海棲艦の艦載機が沢山飛んでいる。秋月と武蔵が落としていたが信濃も負けるつもりはなく、船内にいた艦娘も対空に参加してもらった。すると、通信士が叫んだ。

 

「左舷より魚雷!100メートル!」

 

俺はその言葉を聞いて直ぐに指示を飛ばす。

 

「回避運動!取り舵いっぱい!」

 

信濃は無理やり、曲がろうとするが戦艦のため旋回速度は遅く、側面に魚雷が当たってしまった。しかし、一応信濃も大和型戦艦のため防水壁には穴は空かず戦闘を続けるが、空母棲姫は見当たらない。俺は信濃から偵察機を出すように指示した。4分後には信濃から偵察機が発艦し、空母棲姫を探しに行った。その偵察機が発艦して、空に飛び出たと同時に艦尾に深海棲艦の爆弾が直撃し機関が停止した。信濃は浮き砲台になってしまい、深海棲艦の攻撃は激しさを増す。このときを好機と見た空母棲姫が現れた。俺は、主砲を空母棲姫に向けるように指示をした。

 

「主砲、90度旋回。撃てる砲から撃て!」

 

俺の指示が飛んだ1分後に海上に雷が落ちたような爆音が響いた。空母棲姫は回避運動をして、軽々と避ける。そして、空母棲姫は「ココデ.......シズンデイケ!!」と言って艦爆機を発艦させた。俺は、艦娘と乗組員を退艦させ信濃と共に海に沈むつもりでいた。艦爆機が、急降下爆撃をしようと急降下してきた時に艦爆機は爆発していた。急降下しようとしてきた艦載機は秋月一人で落とせる量ではなかったため、俺は双眼鏡を持って周りを確認した。遠くから「Урааааааааааааа!」と聞こえてきた。

俺はその方を見ると、響が矢矧型を連れて増援に来ていた。俺はすぐに響に無線で「お前.......横須賀は?」と言うと.......

 

「古巣の横須賀よりも夫である司令官が大事だよ。当たり前だよ。」

 

と少し笑って言っていた。俺は、残っていた乗組員に主砲の装填を指示し、艦娘たちにも一斉射撃することを指示した。瑞鶴は信濃内に収納し、各艦娘の目線が信濃の艦橋に集められた。俺は、外の艦娘にも聞こえるように「てぇー!」と言った。信濃の主砲から46.5cmの砲弾が飛び出る。武蔵からも同じ砲弾が飛び出る。空母棲姫は逃げようと回避運動をするがほかの艦娘が撃ってきた砲弾を避けきれず、信濃と武蔵の主砲の餌食になった。

 

「シズカナ.......キモチニ.......そうか、だから。私は.......」

 

空母棲姫から禍々しいオーラと鎧が溶け、女の子が海上に浮いていた。信濃からボートを出し、浮いている女の子を回収し信濃は曳航してもらった。紀伊鎮守府に着いた時には米英の艦娘が着任しており、俺はこの後の書類作成で残業することになった。響は横須賀に行かず、紀伊鎮守府に残った。信濃は機関と艦尾の修理のため、また地下基地行きとなった。俺は地上の執務室に入り、米英の艦娘ではなく新しく着任した艦娘を呼んだ。

 

「赤城入ってきていいぞ。」

 

「失礼します。一航戦 赤城。よろしくお願いします提督。」




お久しぶりです。
綾凪九尾です。
今回1ヶ月ぶりの更新となっております。
まず、なぜ1ヶ月ぶりの更新になったかの話をさせていただきますと.......ウマ娘の投稿を早めたのが原因の一つです。ウマ娘はいつも3週間定期のところを1週間と2週間で書くと言う少し、私でも「こいつ深夜テンションで何言ってんだ。」状態です。
そしてもう1つが、艦これを必死に書いてもあまり伸びが宜しくないための疲労感です。
この艦これ。2週間定期で書いているんですが、あまり伸びが宜しくないってのが事実です。ずっと読んでいる方がいると思いますが私は新たな人にも読んで欲しいって思うのが本音なのです。ですので、休止しておりました。
お待ちになっていた読者の皆様。遅れてしまい申し訳ありませんでした。
少し話を変えまして.......
7月2日に悪夢を見まして.......
どんな悪夢かって言うと、夜勤労働?ってホラーゲームは知っておりますか?
そのゲームにトイレに閉じ込められるところがあるんですが.......トイレに閉じ込められ、そして窓からは白いワンピースにロングヘアで肌が青白い女の人がゆっくりゆっくりとこちらに近づいて来る夢でした。
少しの間、恐怖になりましたね。ええ。
おっとと。そろそろ切らせていただきます。
本当に遅れてしまい申し訳ありませんでした。
次回のお話は「秋月の恋」となっております。
それでは失礼します。
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