色んな艦娘達は提督が好きなようです   作:綾凪九尾

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呉に出張 前半〜叢雲の愛を添えて〜(16話前半)

本日はいい天気。夜中まで書類を書き続け、着任した艦娘達の対処する。そして、異動する艦娘達の書類を書く。書き終わったら、寝る。この生活を続けて早々数年。ブラックすぎて辞職願い出しそうな勢いだ。俺はそんなことを思いつつ執務室でコーヒーを飲む。ソファでも寝たからこそできる芸当。ブラックコーヒーがよく身体に染みる。「ああ。生きてるってこういうことか。」と思いつつ、コーヒーを身体に染み渡らせる。コーヒーを飲んでいたら、執務室のドアが開いた。

 

「あら?ちゃんと起きてるじゃない。おはよう」

 

「んー。あー叢雲さんじゃないですか。急にすいませんな。」

 

「別にいいわよ。前みたいになにか事件起きなければいいけど…」

 

「それって俺が下着見たやつですか?」

 

「妙に敬語はやめて欲しいわってコーヒー飲んでるってことは徹夜したわね?」

 

「あっ…いえ。あの…怒らないでください。」

 

「はぁ…司令官本当にあなたの従兄弟にそっくりね。」

 

「あー…勝馬か。あいつは今、ウマのトレーナーだろ?すごいよな。久しぶりに会ってみたいな。」

 

「残念だけど、勝馬だけど。今、パリらしいわよ。ほら、Twitterに書いてる。」

 

「パリか。いいな。」

 

俺と叢雲は紀伊鎮守府結成当初の仲である。初代秘書艦…という訳では無いが、出張の時などはよく叢雲に来てもらっていた。初めての出張時も叢雲が秘書艦として活躍した。その時に事件が起きることもある。それから俺と叢雲は「実際は付き合ってるじゃないか?」説が出るまで親しい関係である。叢雲は携帯を俺に見せる。携帯には勝馬とウマ娘が写っていた。2人して指輪を見せつけながら、写っていた。叢雲はその写真を見ていた。無言のまま見ていた。

 

「叢雲さん叢雲さん。」

 

「……ん?何よ」

 

「どうしたの。指輪欲しいの?」

 

「欲しいってわけじゃないわ。少し憧れるだけよ。」

 

「ふーん、憧れるか。やっぱり乙女心?」

 

「うるさいわね。そういうところがデリカシーに欠けるのよ。」

 

「それは失礼。ん…そろそろ時間か。叢雲放送流して。」

 

「そうね。もうそんな時間ね。」

 

俺はマイクを持って、窓を向いた。叢雲はマイクのコンセントを差し、音量をあげた。

 

『かんたーい!起床!繰り返す!かんたーい!起床!』

 

スピーカーから俺の声で朝の恒例行事が行われた。やまびこで『かんかんかんたーいたーいたーい』と聞こえる。艦娘たちは、布団を片付けて外のグラウンドに集まる。俺も執務室の鍵をしっかり閉めて叢雲と一緒にグラウンドに向かった。大淀に艦娘が集まっているか確認を取らせる。

紀伊鎮守府は地下に基地があるため、当直任務は必須であるため戦艦、重巡、軽巡が主に当直を担当する。

 

「戦艦組。当直任務担当長門以外全員居るぞ。」

 

戦艦組の寮長武蔵が大きな声で報告し、大淀が表に「長門当直」と書く。

 

「重巡組〜。当直任務担当高雄以外ちゃんといまーす♪」

 

重巡組の寮長愛宕が大淀に近づいて報告する。大淀はさっきと同じように表に「高雄当直」と書く。

 

「空母組。当直だった者なし。全員揃っているぞ」

 

空母組の寮長アークロイヤルが大淀に報告する。

(アークロイヤルは最近着任したが紀伊鎮守府は空母問題に悩まされていたので自動的に寮長となった。)

 

「軽巡組。当直任務担当の長良、由良以外全員集まっているわ。」

 

軽巡組の寮長代理夕張が大淀に報告する。

(本当の軽巡組寮長は由良である。)

 

「駆逐組。当直者なし。遠征任務担当以外全員集まっているわ。」

 

駆逐組の寮長叢雲が隣から報告してきた。大淀は遠征任務中の駆逐艦を見つけて丸を書く。

俺は全員集まったことを確認して話し出した。

 

「おはよう皆。よく寝れたかな?主に夜中突撃してきた川内以外は寝れたであろう。」

 

俺の川内いじりに少し笑いが起きる。鎮守府は明るいとダメと思っているから少しボケを混ぜ込む。

 

「今日から数日間、俺と叢雲は呉の方に出張と言うか…北上、大井の迎えに行ってくる。書類もついでに渡しに行くつもりだ。なので代理を響に任せたかったがあいつも今出張中だ。というわけで、長門と武蔵…そして横須賀組の陸奥に代理をしてもらうことにする。ここに横須賀組はいないが後で大淀伝えてくれ。それでは、本日も怪我のないように。艦隊解散!」

 

俺は朝礼を終わらせ、執務室に戻る。叢雲は一旦自室に戻り荷物を取りに行くと言って寮に戻っていた。俺は執務室の隣仮眠室に大体の荷物を押し込んであるのでそこから引っ張り出す予定だ。

執務室の鍵を開け、中に入る。そして、椅子に座りため息をする。

 

「はぁぁぁ…」

 

今、執務室に1人なのでソファに寝っ転がった。天井を見上げる状態になり、少しその状態で考える。

 

「(深海棲艦とは改めてなんだろうか。人類の敵であるが…ほかの国は攻められているのだろうか?)」

 

そんなことを考えていると叢雲が入ってきた。

 

「何よ。その顔。眉間にしわ寄せてるのよ。般若みたいだったわよ?」

 

「うっせ。誰が般若だ。恐ろしすぎて笑ける。」

 

俺は真顔で叢雲のいじりに対応した。叢雲はボストンバックを片手に薄手のパーカーを制服の上から羽織っていた。少し大人っぽく見える。

 

「叢雲さん。大人になった?」

 

「酸素魚雷喰らわせるわよ?」

 

「すんません。いつ出発だっけ?」

 

「そうね。今がマルナナサンマルだから…あと1時間ってところかしら。二式飛行艇も準備始めてるらしいわ。」

 

「やっぱり信濃修理は間に合わなかった?」

 

「そうね。機関の調子が悪いらしいわ。報告書にはそう書いてあったでしょ?」

 

「そう…だな。それとこれ今日の旅館。」

 

「あら。気が利くじゃない。なかなかいい所ね。」

 

「大将が用意してくれたがあれだな。嫌な予感するんだが?」

 

「そうかしら?いい所と思うけど?」

 

「そっすね。」

 

俺と叢雲は他愛のない話で時間を過ごす。マルハチマルマルになった時に仮眠室から荷物を取り出す。そして、執務室を長門、武蔵、陸奥に預ける。書類は触らないようにと念押しをし、二式飛行艇の止まっているドックに向かった。

 

「お疲れ様整備長。」

 

「おやおや。提督さんお疲れ様です。用意してますよ。」

 

「それは良かった。いつ飛び立てそうかな?」

 

「今すぐにも飛べます。」

 

「いいじゃん。叢雲行くか?」

 

「そうね…大将を待たせる訳にも…んー。向かっておいた方がいい気がするわね。」

 

「なら、今から行こうか。」

 

俺と叢雲は二式飛行艇に乗り込み、整備長は操縦士に離陸準備を伝えた。

 

「こちら、整備長。操縦士聞こえますか?」

 

「こちら操縦士。聞こえる。」

 

「ゆっくり進んで沖に出てください。」

 

「了解。」

 

鎮守府の近くではサイレンが鳴り響き、近くに漁船が近づかないように呼びかけた。休み中の艦娘達が防波堤に集まり、こちらに敬礼をしていた。叢雲と俺は敬礼をして、椅子に座り直した。

 

「進路オールクリア。いつでも離陸してください。」

 

整備長は管制塔の役目を果たし、無線を切った。

二式飛行艇のエンジンが唸り出す。そして、ゆっくり速度を上げ飛び立つ。どんどん、紀伊鎮守府が小さくなり進路を呉に向けた。

二式飛行艇の中では俺と叢雲が書類の確認をしていた。

 

「今回大将に渡すのがこれね。報告書を渡しにわざわざ行くなんて律儀よね。司令官って」

 

「俺はいつでも律儀だぞ?」

 

「ハイハイそうね。これが呉鎮守府の工廠に入れる権利書ね。不備なし。徹夜のくせになかなかやるわね。」

 

「お褒めありがとうございます。叢雲様に褒められてわたくしめもとても嬉しい限りです。」

 

「キモい言い方しないで。」

 

書類の確認が終わり、俺は少しの間のフライトを楽しんだ。着水する時も周りにサイレンが鳴り響く。近くに船を来させないようにするためだからだ。また防波堤に艦娘達が立って不思議そうにこっちを見ていた。二式飛行艇がそこまで珍しいのだろうか?なかなか見れないものではあるが…。

二式飛行艇は接岸する。俺と叢雲は二式飛行艇から降りて荷物を持つ。出迎えてくれたのは、呉鎮守府所属の榛名だった。

 

「お待ちしておりました。呉鎮守府所属の金剛型3番艦。榛名です。呼び方は榛名で大丈夫です。」

 

「わざわざ、出迎えすまないね。紀伊鎮守府の提督奥巻と」

 

「紀伊鎮守府所属、特型駆逐艦叢雲よ。」

 

「はい。聞いております。では、司令官の所に。こちらへ。」

 

榛名は鎮守府の方に向かって歩き出した。俺と叢雲は榛名に着いていく。紀伊鎮守府よりも設備が多くて少し羨ましい…と思ったがよくよく考えたら紀伊鎮守府の地下はネ〇フ本部を真似たやつがあったからどっこいどっこいかもしれない。

建物中に招かれ、中に入る。そこは接待用の家で豪華な作りになっていた。机に椅子も豪華で榛名は「こちらでお待ちください。」と言って椅子を引いてくれた。俺と叢雲は目を合わせて、座った。榛名は奥のドアに消えていき、その場には俺と叢雲しかいなかった。少ししてから奥のドアから榛名が出てきて「もう来られますので。」と言って隅っこに避けた。奥のドアからガチャと呉鎮守府の提督がでてきた。

 

「お〜。本当に来たのかね。奥巻君」

 

「ご無沙汰しております。教官殿。」

 

「なーに。私は何もしていないよ。どっちかと言うと大将からの方が学んだのでは無いのかな?」

 

「いえ、教官殿からも学びましたので。」

 

「相変わらず堅いな。なにか飲むかね?」

 

「あっいえ、大丈夫です。」

 

「私と君の仲だ。遠慮はなしにしよう。」

 

「では…コーヒーを…」

 

「奥巻君はコーヒーと…お連れの方は?」

 

叢雲は話が振られると思ってなかったらしく、少し驚いたようにこっちを見たが、すぐに「紅茶でお願いします。」と言った。

 

「はい。どうぞ。」

 

「ありがとうございます。」

 

「では、要件を聞こうって言ってもわかっているがね。」

 

「はい。今回は大将に逢いに来たのはもちろん。北上、大井の迎えに来た限りであります。」

 

「うん。工廠からも艦種変更完了の報告が来てるよ。にしても大変じゃない?横須賀から40名引き取ったって聞いたが。」

 

「はい。昨日はハッキリ言って寝ておりません。」

 

「しっかり休むのも提督の仕事だ。叢雲くんしっかりこいつを見といてくれ。よく無理をするやつなんだ。」

 

叢雲は「分かりました。」と言って俺の方を見る。俺は圧を掛けられることに気づき萎縮する。

 

「ははは。あの天才と言われた奥巻君でも、自分の艦娘には勝てないか。」

 

「笑い事では無いですよ…何してくるか分からないんですから。」

 

「優しそうだと思うけどね。おっと、話すぎも良くない。これが今回の報告書だ。こちらで演習もしておいたから、すぐに実戦に出れるようにしてある。」

 

「ありがとうございます。では、こちらからは信濃に関するデータを。」

 

「これはありがたい。呉鎮守府は大和ミュージアムとは関係状態であるからね。大和の資料はありがたい限りだ。」

 

「あの時の大和と少し違ってますが…」

 

「それでも変わりはないだろう?ありがたく貰って置くよ。さて、大将は今頃どこだろうな。多分、ここに来ると言っていたのだが…少し早いがお昼にしようか。」

 

「お昼…ですか?」

 

俺と叢雲は呉鎮守府の提督に昼食に誘われた。接待用の家で豪華な食事を並べられる。三ツ星コックが作ったとか言っていた。叢雲と俺はその料理を味わい食べた。そして、日が傾き出した14:30頃に奥のドアから元帥が出てきた。

 

「待たせて悪かったね。ちょっと道に迷ったもんで。」

 

「いえ、ご無事でよかったです大将殿。」

 

「そう簡単に儂が死ぬわけなかろう。ふむ。今日は叢雲を連れてきたのか。響はどうなった?」

 

「今頃、横須賀鎮守府の修復に参加しています。」

 

「そうか。報告書を頂こう。」

 

「はい。こちらが着任と異動の報告書です。」

 

「ふむ。しっかり預かった。40名も紀伊鎮守府に行ったのか。」

 

「はい。」

 

「紀伊鎮守府は最新鋭の物を揃えているからだろうか。まあいい。旅館に向かうといい。表に車を用意している。明日工廠だったな。ゆっくり呉で休むといい。」

 

「ありがとうございます。では。」

 

俺と叢雲は大将に敬礼をして、家から出た。俺と叢雲は出た瞬間疲労で肩を支え合った。

 

「こんな所に通されるなんて…呉やべぇ…」

 

「ほんとね…紀伊では考えられないわ…」

 

「とりあえず車まで行こう。」

 

「そうね。」

 

俺と叢雲は歩き出した。その数分後に話しかけられた。

 

「すいません。紀伊鎮守府の方ですよね?」

 

「そうですけ…大和さんじゃないですか。お疲れ様です。」

 

「お疲れ様です。あら?叢雲さんといらっしゃったんですね。」

 

「響は今横須賀なので。大和さんが聞きたいことは武蔵のことですね〜?」

 

「分かります?そうです!可愛い妹の話聞きたい!」

 

呉の大和は重度のシスコンで俺を見つけると武蔵の話が聞きたいばかりに話しかけてくる。

 

「そうだな。話せること…あっ写真送りましょうか?」

 

「良いんですか!ぜひ!」

 

叢雲は俺と大和を見て謎に引いていた。いつ知り合ったのかなどその辺が気になることが多いのだろう。俺も忘れた。

 

「この写真とかどうです?前にあるアニメの真似した時のやつです。」

 

「いいです!いつもサラシの武蔵がちゃんと服を着てる姿…とても…いい!」

 

大和は鼻血を出しながら俺に顔を近づける。鼻血が掛かりそうだからやめて欲しいが大和は興奮している。

 

「ほかに!他にありませんか!」

 

「あとはこの空母棲姫を倒した時な集合写真とはどうです?」

 

「わぁ…大和型に武蔵が乗ってるのですね!いいです!私の妹キメ顔してかっこかわいいです!今回もありがとうございます!」

 

「いいってことさ。じゃ。」

 

俺は大和にキメ顔をして大和の前を去る。

 

(一方その頃。武蔵は。)

 

「ぶぇっしょん!ふん。誰か私の話をしているな?って…しまった…さっきのくしゃみでプラモのパーツどこに行った…」

 

(終わり)

 

改めて、車に向かう。叢雲は相変わらず引いているようだったが、車につく頃には元通りになっていた。

 

「お待ちしておりました。奥巻提督。さぁ、こちらへ。」

 

「すみません。失礼します。」

 

「では、旅館に向かっていきます。」

 

「お願いします。」

 

俺と叢雲は車に揺られて1時間。旅館に着いた。まだ時刻は16:00だった。どうするか話し合った。

 

「どうしましょ。」

 

「どうするもこうもないでしょ。仕方ないわね。ほら机の上に片付けて。」

 

「何する気だ…」

 

「トランプよ。ババ抜きでもどう?」

 

「トランプか。それならやろう。」

 

2人でトランプを仲良く分ける。ババ一枚抜いてトランプをシャッフルする。2人に配られたカードを見て叢雲が一瞬落ち込んだのを見逃さなかった。そして、このことから叢雲にババがあることを理解した。

 

「さて。始めるか。どっちから取る?」

 

「どっちからでもいいわよ。なら私から取ろうかしら。」

 

「お。来い。」

 

叢雲がトランプを取る。揃った時「やった。」と言ってカードを捨てていく。

そして…数分後。

 

「ぐぬぬぬぬぬ…」

 

「さぁ。叢雲さん。どっちか当ててみなさい。」

 

俺がババを持って2枚。叢雲が一枚ともうすぐで終わる所まで来た。

 

「こっち…?いや、司令官のことだからこっちって可能性が…笑ってるんじゃないわよ!」

 

「悩んでる叢雲さん可愛い。」

 

「ここでふざけてる暇ないの!酸素魚雷食らわせるわよ。」

 

「酸素魚雷今ないくせに。」

 

「うるさいわね。こっちよ!」

 

叢雲は勢いよく俺からカードを抜き取る。そして、カードを見る。それは…

 

「残念でした。それはババ。はい!上がり〜。叢雲の負け〜。」

 

「バカ!」

 

「叢雲さん顔に出やすいからね」

 

「ふん!お風呂に入ってくるわ。」

 

「俺も行く。」

 

「ここは混浴ないのよ?一緒に来ても意m…えっ?」

 

「どうした?混浴ないのは当たり…え?」

 

叢雲が見ているチラシを横から覗く。

 

『本日限定!男女宿泊様のみ混浴風呂にご招待。』

 

俺と叢雲は時が止まった。

 

「あの大将やりやがった!やりやがったぁぁぁぁぁ!」

 

俺は叫ぶ。叢雲は動かない。とりあえず叢雲を動かすために揺さぶる。ロボットのようにこっちに向いた。

 

「さぁ…入りましょ?」

 

叢雲はそう言って俺の手を掴む。

 

「待って?叢雲さん。何言ってんの。混浴する気じゃないよね。」

 

「あはは。面白い冗談言うのね司令官って♡」

 

「あっこれトランプに負けた腹いせに混浴する気だ。」

 

「私の覚悟しっかり目に焼き付けなさい!」

 

叢雲に引っ張れるように男用の脱衣所に押し込まれる。脱衣所から風呂を覗くと誰もいないマジ物の混浴風呂だった。とりあえず、服を脱いで風呂に入る。もちろんタオルを巻いて。そして後ろから殺気を感じて振り返った。

 

「振り返るなぁ!」

 

「殺気出してるやつに言われたくない!」

 

「そりゃ出るわよ!初めてなんだから!」

 

こいつは俺がケダモノとでも言いたいのか。酷いやつだ。と思いつつ、リラックスした。叢雲は何故か俺の横で入ってた。2人並んで風呂に浸かる。

 

「ふぅ…風呂はいいですなぁ。なぁ?叢雲さんや。」

 

「そうね。こう思うと恥ずかしさがないわ。」

 

「そうだなぁ。いつも破けて…ぶふぉ!殴ることはねぇだろ!」

 

「別に殴ってないわよ。チョップよチョップ。」

 

「変わらねぇよ。少しも…」

 

混浴で仲を深めた?2人だった。

風呂に出て部屋に戻ると夕食が用意されていた。叢雲が目をキラキラさせて、夕食を見ている。多分昼間はよく食べれなかったから、このときを待っていたのかもしれない。

 

「「いただきます。」」

 

2人で言い、夕食を食べた始めた。なぜ、旅館の料理は美味しいのだろうかと考えて食べていると叢雲がこちらの夕食をじぃーの見てくる。

 

「もしかして…叢雲さん。俺のやつ取る気っすか?」

 

「取るわけないじゃない。取るわけ。」

 

あっなるほど。こいつ見ているだけに見せかけて、もらう算段か。いいだろう。受けて立とう。

 

「叢雲さん。欲しいのならどれ?」

 

「そうね。えび天かしら?」

 

「じゃあ、はい。あーん。」

 

「何やってるの!」

 

「えっ?あーんだけど?」

 

「別に皿に置けばいいでしょ!」

 

「いいじゃん別に。」

 

「良くないわよ!わかったわよ。あーん。」

 

叢雲は頬を紅く染めてえび天を食す。そしてすぐに顔を隠し、「見ないで」と手を振る。俺はそれを見て「愛いやつめ〜。」と思いながら夕食を食した。

 

「はぁぁ…食った食った。旅館の料理美味しなり。」

 

「……本当ね。」

 

「まぁだ怒っとるんかえ?」

 

「別に。嬉しかったに…ゴニョゴニョ…ない。」

 

「何?聞こえなかったんだけど。」

 

「聞こえなくていいわよ!」

 

「さて、明日早い事だし…寝るか。」

 

俺は部屋から出ようとすると、叢雲が「どこに行くのよ。」と聞いてきた。

 

「えっ?俺の部屋別じゃないの?」

 

「んなわけないじゃない。ここに布団2組あるからあなたもここよ。」

 

「図った!大将!」

 

「はいはい。古いネタはいいから。さっさと布団入れ。」

 

ギャグ漫画のようにケツを蹴られ布団に飛んでいく俺。叢雲はカバン中を見に行った。俺は布団の中に入り…数分後にスヤァした。

 

数十分後……

 

「……官…おき…さい…。」

 

「ん…んんー?」

 

「ねぇ…司令官起きてってば…」

 

「叢雲さん?どったの?」

 

「別に。ちょっと寂しい。」

 

「何言っとんの。いつもの強気の叢雲さんは?」

 

「アレ強がりよ。」

 

「いやいや、夜になって弱気になるあるある展開ですか。作者マジかよ。」

 

「ここでメタい話はやめなさい…。」

 

「すいません。」

 

「そんなことより…どうして私を選ばなかったの…」

 

「選ばなかった?何に?」

 

「結婚。」

 

「指輪のことか。」

 

「私じゃなくて響を選んだ理由よ。私だって頑張ってたのに…これほど想ってたのに…」

 

「叢雲…お前酔ってる?」

 

「んなわけないでしょ。シラフよ。これが本音なの。」

 

「叢雲…ちょっと待て。お前…まさか。俺を襲う気か?」

 

「それはどうかしら。でも今はちゃんと気持ちを伝えるだけ。」

 

「そうか。なら聞こう。」

 

「私は…貴方が好きなの。でも、振り向いてくれないのよ。どうやっても…私が1番を取っても…隣に立ったも。貴方の前で強気になっても…気づいてくれない。」

 

「…ごめん。」

 

「別にいいわ。だから私。思ったの。どうすればいいかって。ずっと考えてた。」

 

「そうか。」

 

「だから…私を愛してよ。司令官。」

 

「そんなこと…出来るわけ…」

 

「なら逃げる?駆け落ちでもする?」

 

「叢雲…お前…」

 

「ねぇ…司令官。私ね。この胸の高まりって何かやっとわかったの。これは恋。本当の恋。あなたを好きって思う気持ち。」

 

「叢雲…わかってるな?脱ぐなよ。」

 

「もう遅いわ。」

 

叢雲は俺の前で下着姿になる。そして、俺は押し倒されてどうすることも出来ない。

 

「だから私思ったの。どうすればいいかって。」

 

「叢雲やめろ。わかってるよな?絶対にやめろ?」

 

「こうすればよかったと思った。」

 

叢雲が目を瞑り顔を近づける。そしてキスをする。叢雲が本当に想っていることを理解した。でも、俺にはどうすることも出来ない。でも叢雲は話し続けた。

 

「ねぇ司令官。指輪…もうひとつ余ってるわよね。」

 

「なんでそれを…」

 

「それ…いつも持ち歩いてるの知ってる。それが青年時代の婚約者の指輪のことも知ってる。だから私にそれをちょうだい。結婚しなくてもいいから…」

 

「でも…あれは…あいつとの…」

 

「『ずっと持っててね。』でしょ?」

 

「叢雲…なんでその言葉を…」

 

「『あなたを愛しているけど…どうやら無理みたい。あなたは軍人になってしまう。私は不治の病になってしまった。あなたを不幸にするだけ。』って言ったわね。」

 

「叢雲…お前…まさか…」

 

「久しぶりね。奥巻…私より身長大きくなってよかった。」

 

「…艦娘になっていたのか…。」

 

「って言うのは嘘で。元婚約者なら奇跡的に病気が治って今頃空軍のレーダー部隊よ。」

 

「嘘かよ。とりあえず…あの指輪は…渡せない。」

 

「ならいいわ。私に愛をちょうだい。」

 

「それはダメ。」

 

「堅いヤツ。チッ」

 

「わかるように舌打ちするな。」

 

「まあいいわ。キスをしましょう。」

 

「さっきしただろう。」

 

「んー。キスをしましょう?…キスをしていただけませんか?どの言い方がいいかしら。」

 

「文房具がいっぱい出てくる人みたいになってるぞ。」

 

「いいわ。キスをします」

 

叢雲はまた顔を近づけてキスをする。俺は何も抵抗ができない。再び近づく叢雲の顔を見続けるしか出来なかった。そして、キスをする。叢雲はすぐに離れて「頭冷やしてくるわ。先寝てていいわよ。」と言ってのびのびのТシャツを着直した。

俺は、叢雲の気持ちに答えれずじまいでどうすればいいのか考えた。そして最終的に思いついた方法は…




初めての方は初めまして。
読者の方は…元気にしてますか?
どうも綾凪九尾です。
今回艦これを早めに出すことになった理由を言わせていただきます。
私はまだ学生でありますゆえ、定期考査が来週あります。そのため早めに投稿することによりウマ娘の負担が無くなるのです。しかし、ほとんど9000文字近く書いてしまった今回。まだ前半です。後半にも叢雲の話は続きますよ。
なぜ叢雲なのか。話をしていきたいですけど…いいですか?いいですね。ありがとうございます。
まず、悩みました。叢雲にするか大井にするかで。
結構悩ましたが、どっちが好きかってなると叢雲の方になるんですよね。私ってツンデレ好きなので…。小説内ではなかなか難しいツンデレ。似てればそれで。と思います。
そして、最後の方の叢雲の豹変度。これはだいたいひ〇らしみたいなものです。最近読み始めたのでね。
さて、何を書こうか忘れました。
あっ!思い出しました。今回キスをするシーンがあります。浮気と思う人居るでしょ?居るよね?居るよな?居てくれ頼む。
前々から『重婚』を考えておりました。元が「デレデレ響(ry」だったので重婚はダメかな?って思ってたんですが、題名が変わったので大丈夫なのでは?と。艦これで重婚普通なのでは?とかも思ったりします。
そして、パロディネタを仕込ませて起きました。
だいたい元のアニメを書きてますから私の好きなアニメがわかるようになります。
そろそろ締めさせて頂きます。
今回読んでいただきありがとうございます。
叢雲推しの皆様。えっと…申し訳ありませんでした。暴走し、こうなってしまいましたことをしっかりと反省して、もっとデレデレの叢雲を書くことを誓いますので許してください!
ヨレヨレのТシャツを着た叢雲良くないですか。と書き出して終わらせていただきます。
次回は…2週間後といきたいですがウマ娘や早めに投稿する関係上。日程を元に戻すため、少しの間休みにさせていただきます。多分11月の最初の日曜日には出るはずです。(気が変わらなければの話ですが。)
それでは次回もお楽しみに。
次回は『呉に出張 後半〜叢雲の愛を添えて〜(15話後半)』です。
では最後に!

【叢雲がヨレヨレとかのびのびのТシャツ着てるの良くないですか!!!】

【肯定ッッッ!! 】

あっあと。今回は青い炎の話入ってますので、気になる方はウマ娘の方もよろしくお願いします。
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