簡単にあの夜のことを説明しようと思う。
昨日、叢雲から告白をされる。しかし、俺は何も返事出来ない。それを見た叢雲は最終手段に出てキスをしてくる。俺は抵抗もできなかった。その後叢雲は部屋から出ていった。俺は部屋の天井を見る。説明終わり。俺は叢雲の想いに応えるのか応えないのか。どうすればいいのだろうか。昔から叢雲を贔屓していると噂を聞いたことがある。だから秘書艦代理を任せなかった。また贔屓していると言われたくないからだ。俺はまたこの『贔屓』って言葉に悩まなければならないのか。もう一度言う。どうすればいいのだろうか。
すると叢雲が戻ってきた。
「あっ…何よ。起きてたの?先に寝てていいって言ったのに。」
「あー。叢雲おかえり。お前のせいで悩んでるんだよ。」
「あらそう。私のことを考えてるなんてありがたい事ね。」
「はいはい。強気強気。」
「悪かったわね。にしても、寝れないのならお茶飲まない?」
「お茶?お前お茶立てるのか?」
「違うわよ。ティーパックよ。私が立てるほどの技能あるように見える?」
「見えない。」
「はっきり言ったわね。酸素魚雷食らわせてやりたいって思ってしまった私がいる…。」
「やれるもんならやってみな!HAHAHA」
「バカにして!バカバカ!クズ!アホ!」
「なんとでも言え。俺には効かん。」
「ハゲ!」
「ハゲてないわ!」
「そうなの?最近ソシャゲの周回が重なって叫んでたじゃない。『なんで!ソシャゲのイベントが重なるんだよ!』って。」
「ははは。面白い冗談だ。お前、どこでそれを知った?」
「え?実際に聞いた。」
「おかしい。あの時ほとんど演習や遠征だったはず…。」
「どうしてかしらね。ふふふ。」
俺と叢雲はお茶をすすりながら話に花を咲かせた。しかし、俺の脳内はどう応えるかとしか考えていなかった。
「ねぇ、さっきのこと怒ってるわよね。」
「さっきって夜這いか?」
「よ…夜這いとは失礼ね!まあ…同じかしら。じゃなくて、おねだりとか…ね?」
「いや、怒ってはないがその事を考えてると言ったら怒るか?」
「そうね…いいえ。怒らない。しっかり考えてくれてるのなら逆に嬉しいわね。」
「そうか。なら、こうしよう。明日工廠行ったあと観光しようか。」
「はい?観光?」
叢雲は俺の提案にハテナを浮かべた。俺はその姿を見て優しく頭を撫でて、布団の中に入った。叢雲は頬を膨らませながら、月を見ていた。
翌朝、朝早くにアラームが鳴る。海軍は朝が早い。俺は起きて顔を洗う。叢雲はまだ寝ているようだ。叢雲の寝顔は少し笑っているようだ。どんな夢を見ているか気になるものだ。そんな叢雲を起こさないようにそっと、隣の部屋に移動する。テレビをつけ、今日の天気を確認する。天気予報は晴れと書いてあったので、いい日になりそうだと思った。少しして、叢雲が起きてきた。
「ねぇ!司令官!私って寝坊じゃ…あれ?」
「おはよう。叢雲。お寝坊さんか?」
「ち…違うわよ…」
「照れてる顔で否定とは…やれやれ。」
「何よ!その態度!ほんっと!気に食わない!初めて会った時から気に食わない!」
「好きに言え。昨日のことを思い出せばいいだろ。」
叢雲は俺の言葉で言葉を詰まらせる。どうやら、昨日のやつは理性が吹き飛んでいたらしく叢雲も反省しているようだった。しかし、反省している叢雲が意外と面白くいじりたくなる。
「なんだったかな。私を愛して?だったっけぇー?」
「やめて…」
「どうして響を選んだだったっけぇー?」
「やめて…」
「( ^ω^)おっおっおっ」
「やめてって言ってるじゃない!酸素魚雷投げつけるわよ!」
「持ってないくせに。」
「ねぇ、司令官。そこ呉鎮守府なの。」
「おう。そうだな。それ…えっ?」
「酸素魚雷いっぱいあるわよね。」
「ほ…ほらさ?ほかの鎮守府の酸素魚雷使うのは…さすがに違いますよ?叢雲さん。」
「素直に謝ったら許してあげる。」
「すんません。調子になってしまいました。」
「なんだか謝罪から何も感情を感じ取れなかったけど…」
こんな会話をしていると客室のドアをノックされた。俺は「はい?」と返事した。ノックしたのは仲居さんで朝食を持ってきてくれたらしい。朝食は和食だった。俺と叢雲は向かいあい、朝食を取った。
「この鮭…美味しいわね。」
「やっぱり日本人和食でんな。」
「ジジくさいわね。まだ20代後半でしょ。」
「20代後半でも歳は歳だぞ。」
「はいはい。理解しましたよー。」
「味噌汁うんめ!うんめ!」
「これが司令官って嫌だわ…。」
こんな会話をしながら朝食を取り、呉の工廠に行く用意を始めた。叢雲は最後の書類確認をして、俺は海軍正装に着替え呉の工廠に行く用意ができた。
「あれね。正装を着ると印象変わるわね。」
「そうか?至って普通だと思うけどな。中高思い出すよ。」
「確か制服で学ランだったのよね?」
「そうそう。暑い時ほんと暑い。」
「それも変わりないと思うんだけど…?」
「まあ…その辺は言っちゃいけない。」
「何それ。」
「あれ?どこから携帯が鳴ってる。叢雲どこ?」
「はい。」
「センキュー」
携帯が鳴っていたので出てみると「奥巻提督殿。表に車が着きましたので、出てきてくださって構いません。それと、工廠に入る前に警備員に書類をお見せ下さい。ですので、書類などもしっかりとお待ちください。それでは後ほど。」と言って電話を切られた。俺と叢雲は泊まっていた客室から出て旅館の表に黒塗りの車が止まっていた。
「お待ちしておりました。奥巻提督殿。先程電話した者です。」
「それはそれは。先程はどうも。」
「呉の工廠でよろしいですか?」
「はい。じゃあお願いします。」
「はい。安全運転で行かせていただきます。」
俺と叢雲は黒塗りの車に乗り込み、呉の工廠に向かった。
向かっている途中、運転手に話しかけられた。
「奥巻提督殿。このニュース知っておりますか?」
「なんですか?」
「呉鎮守府に大和が来たらしいですよ。」
「はい?大和?」
「はい。軍艦旗は紀伊鎮守府のものだったらしいです。」
「あー…信濃ですね。紀伊鎮守府の保有している大和型です。」
「あれ本物なのですか。ほへー。生きているうちに本物が見れるなんて一生ありえない光景です。テレビ越しでも迫力が凄かったですよ。」
「そうですか。」
どうやら、信濃が呉鎮守府に来ているらしい。なぜ来たのかは不明だが、多分信濃に乗って帰ることになるだろう。そうなことを考えていると、呉の街並みが近づいてきた。
「叢雲さん。信濃来てる理由聞いてる?」
「あー。ちょっと待って。えっと…『信濃の修理完了。元の予定通り、呉に入港す。提督については工廠の視察が終わり次第信濃に乗船。紀伊へ戻り次第、任務を渡す』との事よ。」
「んー…また急な…」
と車の中で会議をしていると運転手が「着きましたよ。提督殿。」と話しかけてきた。俺は警備員に書類を見せ、警備員は電話で誰かに電話していた。その後「どうぞ。」と警備員が通してくれた。黒塗りの車は何も無く呉の工廠に入れた。ここで運転手とはお別れだ。
「運転ありがとうございます。またよろしくお願いします。」
「いえいえ、こちらこそですよ。お元気で。」
運転手は一礼して車の中に乗っていった。海の方を見ると信濃が停留しており、双眼鏡を覗いている見張り役の水兵がこちらに手を振る。それに気づいた俺と叢雲も手を振る。そして、呉の工廠に入った。
「どうも。はじめまして。呉工廠の責任者佐原です。奥巻提督さんであっておりますか?」
「はい。今回は突然お邪魔してしまい申し訳ありません。呉鎮守府の奥巻です。横にいるのは秘書艦の叢雲です。」
「そうですか。これお近づきの印に、余った資材で作ったネックレスなんですけど。その指輪は…ケッコンカッコカリ計画の際の失敗作です。ですけど、見た目は同じなのでオシャレに使うこともできます。プレゼントしてみてはいかがでしょう?」
「そうですね。後でしておきます。本題に行ってもよろしいでしょうか?」
「はい。北上と大井の艦種変更ですね。バッチリです。」
「そうですか。演習もしたって聞いたんですけど…」
「はい。しました。これが評価です。」
「はぁ。やるな。あいつら。」
「では呼んできますね。」
「よろしくお願いします。」
工廠内はなにかの金属音や溶接音などが響いており、たまに耳を塞ぎたくなる。俺と叢雲は佐原さんを待っていると後ろから話しかけられた。
「やっほー提督。」
「北上か。どうだ?艦種変更は。」
「うん。いい感じだよ〜。前が北上様なら今はスーパー北上様だよー。」
「相変わらずだな。大井は?」
「大井っちなら、そこ。久しぶりに提督と会うから緊張してるらしいよ〜。私には分からない感情だな〜。」
「そうかそうか。お疲れ北上。」
「おやおや、そんな簡単に頭を撫でるようになられて。まあいいけど〜。んで、どこに行けばいいの?」
「えっ?あれに乗って。」
「あれって大和型じゃん。もしかして、あれが噂の信濃?」
「そう。」
「話では聞いていたけど、本当に大和型を手に入れてるとは思ってなかったなぁ。」
「ほんとだよ。荷物もって先に乗船しといて。作戦本部からの指示は聞いてるよね?」
「もち。その後提督がどうするかも予想ついてるよー。」
「さすが北上様。じゃあよろしく。大井と話してくる。」
「ん。じゃあ、お先〜。」
北上と一通り話、叢雲にも先に信濃へ乗船してもらった。
「大井さんや。どうして隠れるの?」
「北上さんとばっかり話しててずるいです。」
「あの…佐原さん。大井さんの性格が変わってるんですけど!?」
俺は後ろの方に居た佐原さんに文句を言った。
「ははは。艦種変更は性格が変わる場合もあるんですよ。」
「いやいや、んなわけないでしょ…。」
「そのまさかです。」
「えー…。」
佐原さんは性格が変わったの一点張りだったのでこちらが折れた。性格の変わった大井に引き続き話しかけた。
「大井。大丈夫か?」
「提督…チッ。大丈夫ですよ。さぁ、紀伊に戻りましょう。どうせ、別の子達とイチャイチャしてたんでしょ。汚らわしい…。」
「大井さん?ちょっと?大井さん?」
大井は俺のことを置いていって信濃に乗っていた。あれがヤンデレ大井かと思いつつ、佐原さんに敬礼をして信濃に乗り込んだ。
「お疲れ様です。艦長!」
「うむ。お疲れ副艦長。いつでも出航は可能?」
「はい!釜も暖めてありますので!すぐに!」
「わかった。」
俺はマイクを持って指示をした。
「錨を上げー!ラッパを吹け!汽笛を鳴らせ!機関原速。とぉぉりかぁぁじ!」
信濃はゆっくりと左に動き出した。近くの桟橋に大将と呉の提督、呉所属の艦娘達が敬礼していた。
「第1砲塔90度。一つだけ砲身を上に。空砲てぇ!」
雷が落ちたような砲撃音が呉鎮守府を包み込んだ。桟橋に居た全員は何するかを察知したように耳栓をしていた。信濃は紀伊方面へ舵を切った。
「第三戦速。。第1砲塔もどぉーせ!」
俺は、指示権をいったん副艦長に任せ、艦娘達と作戦会議をした。
「今回、紀伊に戻るが…深海棲艦の発見情報があるため護衛してもらいたい。」
「それやる意味あるー?早く鎮守府のベットで寝たいんだけど…。」
「上からの命令なんだ。仕方ない…この信濃。伊達でも大和型だ。あとは言いたいことはわかるか?」
「大和ホテル…ゴクリ」
「行ってらっしゃい。」
北上は「ひゃっほい!」と言い、豪華な部屋を探しに行った。作戦会議室に残ってる組で作戦会議を続けた。
「姫級が居たって話はない。しかし、横須賀の方が心配ではある。」
「確かにそうね。大本営の考え分からないわね。」
「大井さん。呉で何か言われてました? 」
「何もないわよ。」
「そうか。なら、大和型でゆっくりしてくださいな。」
大井は会議室から出ていき、会議室には俺と叢雲だけになった。
「ねぇ。」
「なんだ?」
「どうして…ことネックレスくれたの?」
「どうして…?欲しかったんだろ?」
「確かにそうだけど…。まあ…ありがと。」
「いいよ。」
会議室で話していると無線で呼ばれた。
「艦長!鎮守府と連絡取れます。」
「了解した。艦橋でいいのか?」
「無線室でいいと思います。」
「わかった。」
あれは叢雲の頭を撫でて、会議室を後にし無線室に入った。
「あーあー。こちら、信濃。聞こえますか?」
「聞こえます。こちら紀伊鎮守府。」
「1日ぐらいで着くと思うからドック空けといて。」
「了解しました。」
こうして、1日だけの大和型クルーズが始まった。
俺は艦長室へ通され、書類を渡される。なぜ、大和型の中で書類仕事をしないといけないのか。俺は隠れて艦長室から抜け出す。甲板に出て、外の風を当たっていたら後ろから叢雲に話しかけられた。
「あら。提督じゃない。書類片付けてたんじゃないの?」
「逃げてきた。」
「あんたねぇ。ほんとそれでいいと思ってるの?」
「せっかくのクルーズなのに仕事しないといけないとか辛すぎだろ。」
「まあ…そうね。私の部屋に来る?」
「おや?叢雲さん。誘っていらっしゃる?」
「違うわよ!私の部屋に来てるとは思わないでしょ…?」
「そう…だな。行こうか。」
俺と叢雲は叢雲の部屋に向かった。叢雲の部屋は意外と広く、1晩泊まるのなら全然文句のない部屋だった。
「ふん。招待してあげたんだから感謝しなさいよ?」
「招待した理由は?」
「別に?このことも話したいのよね。」
「ネックレスか?貰っただけだがなぁ。」
「あの日の夜に欲しいって言ったからくれたんじゃないの?」
「まあ…そうなんだが。」
「でも、嬉しかったわ。あんたからのプレゼントなんだから。」
「嬉しいものか?」
「嬉しいに決まってるじゃない。でも、これ他の子達にバレたらめんどくさい事になるんじゃない?」
「笑い事で済めばいいなぁ。」
「にしても、大和型って本当にホテルみたいね。」
「確かにホテルっぽいな。でも、兵装は強いからな。」
「46cm砲ね。私に当たれば1発大破かしらね。」
「服破れるんですよねぇ。あれってどうやって直すんだ?」
「大体は私たちが入渠中に妖精さんたちが縫ってくれてるの。」
「タイツを破ってしまった時は?」
「それは新しく変えるのよ。」
「月においくら使ってるんですか…。」
「冬場は暖かいやつよ?ちょっとお高めで財布が寂しくなるわ。1番気をつけるわね。冬場は。」
「なるほど。」
「にしても、あの時からもう2~3年でしょ?あの時は、急に部屋を入ってきて…。ほんと、こんなことになるなんて思ってなかった。」
「おっと?提督弄りですか?」
「違うわよ。見違えたってこと。」
「そうか?普通に提督職してるだけ…あっ。」
「どうし…あっ。提督お憑かれ様。」
「お前…どうするんだよ…。」
叢雲と俺はドアから覗いてる大井を見つけて、2人で苦笑いした。そして大井が部屋に入ってきて。
「提督。鎮守府に帰って硬い椅子で作業するか、今大和型のやわらかーいソファで作業するの。どちらが楽でしょうね。」
「おいおいおい…大井。ちょっと待て?」
「なんですか?」
「これは…そう!息抜きだ!」
「息抜きでほかの子の部屋に行くってどうゆうことですか?」
大井は俺の事を上から睨みつけ俺は萎縮する。その時放送が聞こえてきた。
「艦長。奥巻艦長。無線ありですので艦橋までお願いします。」
どうやら無線があったらしい。俺は大井に頼み込んで艦橋へ向かった。
「御足労ありがとうございます。艦長。無線相手を待たせてありますのでお話ください。」
「ありがとう。」
俺は無線機を手に取って話しかけた。
「こちら信濃。そちらの所属と艦名をお願いしたい。」
「OK。紀伊鎮守府所属のWarspiteです。」
「ウォー様か。どうされました?」
「いえ、こちらから確認できたので念の為に無線をと思って。いけなかったかしら?」
「そんなことは無いですよ。あれですか?演習ですか?遠いところでやってるんですね。」
「ええ。超長距離狙撃を練習していたのよ。」
「なるほど。だからここに。」
「でも、演習弾ないから帰ろうと思ってたところよ。」
「なら、乗っていく?」
「あら?いいの?」
「今から紀伊に帰還中だからね。それにそろそろ大淀の方から…言ってたら。ウォー様、今艦尾開けさせますね。」
俺は艦尾を開けるように指示し、ウォー様が入っていた。
モニターに大淀が映った。
「提督。お疲れ様です。」
「お疲れ様。大淀。」
「そのまま直進していただいたらドックです。」
「紀伊の状態は?」
「はい。問題なく、業務も進んでおりました。そろそろ横須賀所属の方々も演習や遠征に行ってもらっても大丈夫でしょうか?」
「んー。まあ…その辺はまた書類でやるけど…。」
「そうですか。到着は…フタヒトマルマルですね。了解しました。それでは、お待ちしております。」
「ああ。」
モニターから大淀が消え、俺は艦橋から降りた。
すぐに艦尾の方に向かい、ウォー様に会いに行った。
「お疲れ様です。ウォー様」
「ええ。お疲れ様。アドミラル。」
「相変わらず、気品ですね。」
「そうかしら?」
「そうですよ。」
「一応聞いておくけど、その横にいる子が叢雲よね?」
「ああ。そうだ。」
ウォー様は叢雲と話し出した。俺はその話に入ってはいけない気がしたので艦長室に戻った。
「あら。提督おかえりなさい。次こそちゃんと書類片付けてくださいね?」
「あっはい。大井さんも手伝って欲しいのですけど…?」
「それぐらい自分でしてください」
「ですよね…」
「と言いたいですけど、叢雲もいないし北上さんも居ないのでお手伝いしますよ。」
「それはありがたい。」
「やりますよ。」
俺と大井は喋らず書類を片付けていった。少なくなってきた時に大井が外を見た。
「もう暗いですね。これサインお願いします。」
「休憩にしない?」
「そう…ですね。軽食でも作ろうかしら?」
「大井のご飯か。食べたことないな。」
「食べさせるわけないでしょ。今日は特別よ。」
そう言って大井は立ち上がるとドアが空いた。
「Helloアドミラル。フィッシュアンドチップス作ったのだけど食べるかしら?」
「んー…大井どうする?」
「貰ったらいいと思いますよ。ふふふ。」
「ああ…。貰うよウォー様。」
「ええ。JAPANのご飯は美味しいからこれも美味しいと思うわよ。」
「そうですか。もうすぐで到着と思うんでゆっくりしててください。」
「OK。」
ウォー様はにっこりして出ていった。大井は下を見ていた。
「大井さん?」
「何?」
「軽食…は?」
「それでいいでしょ。」
「あっはい。」
「それじゃ。ゆっくりさせてもらいますから。」
大井も艦長室から出ていった。艦長室には俺一人で書類を片付けなければならなかった。俺は1人でフィッシュアンドチップスを食しながら書類を見ているとノックされた。
「ん?はいはい?どうぞ」
「私よ。入るわよ。」
「どうぞ。叢雲さん。」
「疲れて来たんでしょ?あら?大井は?」
「どこかに消えた。」
「なるほどね。じゃあ手伝おうかしら。」
「まじ?いい?」
「いいわよ。その代わり間宮奢りなさいよ?」
「わかったよ。」
「んで、何?そのフィッシュアンドチップスは」
「さっきウォー様がね?」
「ふーん。ひと口いい?」
「ん?ああ。いいぞ。」
叢雲はそう言って俺の前に来た。
「あの?叢雲さん?」
「何よ。」
「何してるんですか?」
「フィッシュアンドチップスあるでしょ?」
「そこに…」
「口の中に。」
「あっ…叢雲さん。やめとこうそれは。」
「やるしかないのよ!」
「ここで逆ギレとか有り得ますかね!」
「有り得るから今の状況なんでしょ!」
「あ〜そうだな。」
「だから諦めて。」
「諦めない!」
俺はフィッシュアンドチップスを持って叢雲の口に入れた。
「ふぁんてことしふぇてくふえたのよ(なんてことしてくれたのよ)」
「俺の理性などなどが危ないから。」
「知らないわよ。」
「食べるの早いな。」
「そんなもんよ。いつでも出撃出来るように早くご飯食べれるようにしたのよ。まさかそれが今役立つとは思わなかったけど。」
「叢雲って優秀だからなぁ。昔から。」
「あら、昔のこと覚えてるんだ?」
「そりゃ、天龍に並ぶ遠征将軍。出撃したら大量の資材と敵殲滅。遠征組の中でも最強クラスだろう。」
「そう言われてたの。」
「そうだよ。ってそろそろ陸地だな。ちょっと艦橋行ってくる。」
「私も行くわ。艦橋見てみたいし。」
「行くぞ。」
俺と叢雲は艦橋に向かった。
「艦長。良かった今からお伝えしに行こうと思いまして。」
「放送でも良かったんじゃないか?」
「交代時間なんですよ。眠っている人達がいるから出来ないんですよね。」
「なるほど。行こうか。」
艦橋に着いたら乗組員が敬礼をしてきた。
「みんなお疲れ様。最後だ。ドックが見え始めた。船笛を鳴らせ。 」
信濃は船笛を鳴らし、港に入っていく。港の周りにはご近所の人達が日本国旗を振って帰ってきた事を歓迎してくれた。船笛に合わせて海の中から線ができた。
「あの線と同じように進むように。」
信濃はゆっくりドックに近づき、ドックの人達がライトを照らしてくれた。
信濃はドックに入り、地下に入っていった。
地下には大淀とほかの艦娘達が待っていた。
「お疲れ様みんな。」
「はい、提督。こちら、本部より送られてきた書類です。」
「うげぇ、信濃で横須賀行けってか。怖ぇな。」
「はい。深海棲艦が来るかもしれないからってことです。」
「はぁ…。荷物取ってくる。」
「艦隊!提督に敬礼!」
「堅苦しいからやめとよー。ははは。」
俺はまた信濃の中に入り、荷物を取りに行った。艦長室に入ると叢雲が居た。
「遅かったわね。」
「次の作戦が決まったからな。それの話を。」
「私をほっといてそんなことするなんて。」
「結婚してるわけじゃないんだから。」
「そうね。んじゃ、そろそろいくわ。」
「ああ。」
「ねぇ。見て。」
「ん?」
「ちゅ」
叢雲は俺が振り向いたのを確認してネックレスに付いている指輪にキスをする。
叢雲は俺を手に入れるために手段を選ばないってことだろうか?
気をつけないと…。
どもども。
待ってたって人こんばんは。待ってなかったって人ふざけんな。初めましての方は初めまして。綾凪九尾です。読み方はあやなぎきゅうびです。
今回のあとがきは…私の名前について語ろうかな。
まず綾凪って名前から。
まず、私は綾と名乗ってました。ネッ友がアズールレーンの「綾波」が好きらしくて、その「綾波」から取って「綾」となりました。
しかし、色んな小説を読んでいたら思ったんです。
「あれ?小説出すにしても…名前短くない?」
って思いました。だからネッ友に提案して名前を考えてもらいました。
その時出てきたのが「綾凪」です。
実は綾凪って名前気に入ってるんですよ。ある小説やアニメのキャラの名前みたいで好きなんです。
次に「九尾」ですけど。
普通に私が狐好きだからです。他に意味は無いですを
そしてできた名前が「綾凪九尾」です。
自分の話はこれぐらいにして。
今回も叢雲の話です。
あんまり出てこないって?知りませんよ。2週間ぐらいまえから書き始めてやる気もやばくなってたんですから。とりあえず、これにて叢雲の話は終わりです。
積極的な叢雲を書いてみたんですけど…どうですかねぇ?嫌いな人は嫌いかな?
まあ、私は積極的な子が好きだったり控えめな子が好きだったりとまちまちですからね。
それではそろそろ締めさせて頂きます。
今回も読んでいただきありがとうございます。
お陰様でUAが1万7000です。すごすぎて…榛名感激です!全小説UAは2万7000ともうすぐで3万。頑張っていきますので応援お願いします。
次の話はいつかな。やる気次第によりますけど…すぐに出せるように頑張ります。それでは次回もお楽しみに