ヘルダウン   作:マウリア

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始まりの終わり

「これで入ってばれたら刑務所行きだけど良いな」

幼馴染みのノリスとマーガレットと顔を見合わせて頷く、

「量子コンピューター、指定のネットワークにアクセスせよ」

この為にバイトをして大型液晶ディスプレイを購入して壁にいくつも並べているが画面表示処理速度は追い付いておらず遅延が発生している。

「ファイアーウォールも含めセキュリティーは瞬殺、すごい」

アメリカ政府の1つの部署の中へ入り情報を瞬時に解析して必要なものだけ表示する。

「これじゃあサーバーが足りなくなるから、例のを」

「指定のサーバーに隠しファイルとして分散」

世界中の国の機関や民間企業のサーバーにたデータと呼べないほどの圧縮したものを格納していき、これは現存するスーパーコンピューターで解析しても解凍されるまで10年はかかるしろもので見つかっても問題はない、

「これだ、マーガレットの両親が行方不明になった」

3年前にマーガレットの両親が用事で出かけなにかに巻き込まれて消息をたった、調べたがBNFと言う略語だけがわかり後は調べられない状況になった。

 

「これだ」

膨大なデータからわずか30分で見つけ分かりやすく表示してくれる。

「LFEの開発者Drウオルシュが実験を強硬、鎮圧部隊006を向かわせましたがDrは逃亡し協力者と思われる2名を射殺」

そこにはマーガレットの両親の射殺死体の現場が表示されマーガレットの嗚咽とノリスの優しく問い掛ける声が聞こえ調べていくと見知った顔が写し出された。

「ノリス」

驚いてディスプレイの一番左の左端を指差すと、

「何で母さんが、親父まで見張ってたのかよ俺達を」

間違いだと言いたいが何度精査し繋がりを確認しても否定する者はなく私とマーガレットはのリスを見つめた。

 

「親は親、自分は自分だけどノリス」

そう言うと苦渋の顔をするのをマーガレットが、

「両親が大切なのは一緒、だからノリスの立場も受け入れる」

そう言うと下を向いてしばらくすると、

「両親に何か理由があったと思う、それを確認してくる」

「それは得策ではないと思う、情報を何処からと言われたら」

そう言うとのリスは考え、

「3日後に話をするから移動の準備を」

「3日で何をどうすれば良いの」

マーガレットを監視しているだろうノリスの両親から逃れるのは国の機関から逃れようとする事であり今はとてもじゃないが無理と自分でもわかる。

「目をそらすものが無いとLFEとか言うのを使えないか探そう」

調査を全世界に広げて次々と表示されていく情報に最初は怪訝なそして恐怖に変わる。

「これらの事件の関連性が、そして増えているのが」

「一番の根元がここにあると言うことだろうね」

表示された場所は中国の奥地名前をシャングリラと変えた場所でありそこに何があるのかと思うがマーガレットの自由のために向かうこととした。

 

「タブレットとスマホ両方はグランマに何時でも繋がるはずだよ」

量子コンピューターの名前はグランマ(グランドマザー:おばあちゃん)

とマーガレットが名付けており中国はネットでさえも監視されていると言うことで準備をしているとノリスが、

「スマホやタブレットも開けないときのために」

そう言いながら何処かのデータバンクから引き出した最先端の端末をグランマに接続した簡単な工作ロボットで組み上げたものであり見た目は何時もつけているのとかわりない、

「ありがとう、つながっている限りは連絡を絶やさないようにするよ」

ノリスと握手をしてマーガレットとハグをすると数年ぶりに戻る日本経由で上海そして雲南省へと飛行機でとんだ。

 

「資金は極悪人の銀行口座からか」

良心は痛まないなと思いながら飛行機からおりて通信を開く、

「無事到着したようだな、こちらは問題ない」

「気を付けてね」

二人とは骨振動マイクでの会話であり喉で喋りながらさらに奥地にいくのに電車そしてバスと乗り継ぎ進む、

「あれから調べたんだけどLFEってドラキュラでもないけど倒すには金とか銀とかプラチナとかそう言うのが必要って、弾丸もそう言うのを最先端技術で例の機関もそれで現れたときに対抗してるって」

銀だけならドラキュラだけれどもと思いながら景色を見ているふりで画面の情報を見続けており退屈な時間はない、

 

「それよりもグランマは何処に有るのかな」

当然自分達が作ったわけでもなくある日突然自分の脳裏に浮かび上がったのにタブレットでアクセスしてPCにそしてダイレクトに接続ができてしまい驚きながら使用したのを思い出す。

「その辺は答えてくれないけど私の両親のこととか教えてくれたことに感謝している」

「だれかが作ったにしては騒ぎにもなってないし」

意図的に隠しているのか量子コンピューターで検索をかけても引っかからず落胆しているノリスがいる。

「さてここからはカブで進むか」

目的地まで50kmもあるのでおんぼろのスーパーカブを現地の人から購入して水と食料を積んで走らせる。

初日こそ人々が行きかいったが翌日からは数えるほど次の日には皆無で草ぼうぼうの道をグランマのガイドで通過をしていき6日目に湖か沼かと言う場所の目的地へ到着した。

 

「こちらから見ても不気味だね」

カメラ越しに見える景色でもそう見えるぐらいの沼でこの中心に水面と同じ高さなのか何かが有るように見える。

あらかじめ準備していた小さなゴムボートで水の流れがなく泥のなかを浮いている感じで進みながら到着をした。

「こちらのデータからも隙間ない岩で出来ている」

ノリスの言葉に頷きながらさざ波もたたない水面と同じこの人工物に恐る恐るのると暖かい感じと冷たい感じがしており自分が何かに引き込まれそうになっておりマーガレットの声も遠くに聞こえている感じで中央へと向かうと、

「お前は何をしに来た、それをどうしようと言うのか」

不意に声が響き呼び戻されて周囲を見ると沼の縁に老人が座っており長い髪と髭の間から鋭い眼光でにらんできた。

 

「ここが原因だと、だから開放しに」

後半は自分でない感覚で声を出してしまい体が引き寄せられ中央へと向かう、

「無知な小僧が引き寄せられたか」

そう言うと水面を滑るように老人がこちらに進んできて岩の手前で止まると、

「しっかりせい、シュッ」

呼び掛けのあとに耳に息が鋭く吹き掛けられ意識が戻る。

「それは地獄の釜じゃ、お前に開けさせようとしておる」

確かにそうだが自分でも開けたいと思っており私は老人を見ながら、

「開けたいと自分でも思っています」

「開けたいと願うからこそここまで来たと言うか、必然か」

私が頷くと納得したのか水面を戻り岩の上に座ってこちらを見た。

 

下を見ると紋様が浮かび上がっているが形はずいぶん変であり手を添えると動く、

「それこんな風にすれば良いんだよ」

マーガレットが量子コンピューターの結果を画面に出してくれそのとおり動かしていく、

「そうか知っておると言うことか」

老人が呟く言葉は何故か耳に響き頷きながら完成させると静寂さで周囲が支配され水面が鏡のようになりその奥から何かが出てくる様子が浮かび上がる。

「偵察衛星で見張ってたみたいだぞナオ逃げろ」

情報からはアメリカ政府の機関が各国の諜報部にアラートをだし中国にも知らせる。

衛星からのセンサーには磁場崩壊が起きているとでており最大級の警報が出されている。

「もうよかろうこっちへこい」

老人がいつのまにか目の前にいて杖で私を引っ掻けると沼をひとっ飛びで少し離れた山の上にたどり着いた。

 

「己の愚かさを見るがよい、人の愚かさでもある」

そう言うと地獄の釜が開き厄災が広がっていくと言う、おぞましいものが出てくる度に恐怖が生まれ意識が飛びそうになる。

その時飛行機の音が聞こえ戦闘機が現れると爆弾とミサイルをいきなり沼に向け撃ち込み離脱をしていく、

いくつもの爆発がおき叫び声が上がるが釜から出る黒い物は爆風の中に消えていった。

「小僧いくぞ」

そう言うとまたもや体が浮いて景色が流れ気がつくと高いかなり高い山の上の寺院に着いた。

 

「そうだマーガレット」

連絡をとろうとするがネットワーク不良でつながらず空を見上げる。

「ここは現世ではないからな、まあしばらくいなされ」

「すぐに戻りたいんです」

老人に言うが気にもせずに庵に入り私を手招きして降りる階段もなく仕方無しに中に入ると色々入ったお椀を渡してくれてお腹がすいたのもあって何杯もおかわりをしてしまった。

「先ずはあれ地獄の釜と言うが、ようは厄災が詰まった器じゃな、これから色々なことが起きるが必然じゃ」

何でそれが当然のことだと言うのか思っていると、

「人は色々なことを良いも悪いもしてきたがそれが積み重なりその負と呼ばれる物が詰まったもの、いやきっかけだろう」

「きっかけ」

問い掛けると、

「トリガーと言うものかな、幸い未だ軽いもの疫病や動く死体、西洋で言う悪魔と言うのかな色々言うてわからん」

笑いながら、

「何れにせよ科学と言うものだけではどうしもならんがそれも必要と言うわけだ」

雲をつかむような言い方に困惑を覚えどうすればと聞くと、

「これから行うことが必然、結果はその結果でしかない」

そう言うとなにかを唱え周囲から小さい光が集まり老人の手のなかに集まりそれを私の胸に押し当てると中へと消えていった。

「わしが出来るのはここまでじゃ」

そう言うと連れ出し気がつくとスーパーカブと共に町外れに立っていた。

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