白坂小梅の映画雑記   作:ぼくらはみんなともだち

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エクソシスト

『エクソシスト』(原題:The Exorcist)

1973 年 アメリカ映画

カラー 122 分(劇場公開版)

    132 分(ディレクターズカット版)

 

■スタッフ

製作総指揮 ノエル・マーシャル

製作・原作・脚本 ウィリアム・ピーター・ブラッティ

監督 ウィリアム・フリードキン

音楽 マイク・オールドフィールド

   ジャック・ニッチェ

特殊メイク ディック・スミス

 

■キャスト

リンダ・ブレア(リーガン)

エレン・バースティン(クリス)

マックス・フォン・シドー(メリン神父)

ジェイソン・ミラー(カラス神父)

リー・J・コップ(キンダーマン警部)

キティ・ウィン(シャロン)

ウィリアム・オマリー(ダイアー神父)

ジャック・マッゴーラン(バーク)

バートン・ヘイマン(クライン医師)

 

■あらすじ

 女優のクリス・マクニールは出演する映画の撮影のため、一人娘のリーガンとワシントンのジョージタウンに滞在していた。だがある日からリーガンの様子に異変が生じる。卑猥で粗暴な言葉を発し、悪魔のような形相へと変貌していく。さらに彼女の周りでは常識で説明のつかない現象が続発し、精神科医からも匙を投げられてしまう。クリスは最後の頼みとして、デミアン・カラス神父に悪魔祓いを求める。

 

■小梅の解説

 ご存じ、オカルトホラーブームの火付け役になった大傑作……。見たことはなくても「エクソシスト」という単語は聞いたことがあるって人も多いんじゃないかな……?

 

 悪魔に憑りつかれたリーガンがどんどん醜い形相になったり、首が 180 度回ったり、宙に浮いたり、といった特殊効果の数々に目がいきがちだけど……本作の高い評価は、それら現実離れした光景をもリアリティ溢れるタッチで描くことで生まれた、凄まじいまでの緊張感にあるよ……。

 

 リアリティ重視なのもそのはず、この映画には「実際に起きた悪魔憑き事件と教会の神父による悪魔祓い」をもとに書かれた小説が原作にあって、それをドキュメンタリー調の硬派な演出でもって描くことで、重厚な雰囲気の表現に成功しているよ……。たとえば BGM の少なさなどからも、無音の状況における息の詰まるような緊迫感が醸し出されているね……。

 

 そして本作がホラー映画として「怖い」といえるゆえんは、リーガンが悪魔に憑りつかれ恐ろしく変貌していくのに、周りがどうにもできないという「傍観型」の恐怖にあるよ……。その中からリーガンが助けを求める描写が、さらに悲痛さをかき立てているね……。

 

 本作の仕様には劇場公開版と、リーガンがブリッジで階段を駆け下りるシーンとかが追加されたディレクターズカット版とがあるけど、個人的には劇場公開版の方がすっきりまとまっていて好きかな。特にラストの印象はかなり違っていて、虚しさと余韻たっぷりのまま鮮烈なサウンドのエンディングに入るのがもう、たまらないね……。

 

 ちなみに監督のフリードキンは過剰な演技指導をしていて、緊張感を高めるため撮影現場に本物の銃を持ち込んだり、それを撃って俳優が驚いた瞬間の顔を撮ったり……。ラストのダイアー神父がカラス神父に告解をさせるシーンでは、ダイアー神父役のウィリアム・オマリー(実際に神父をしていた人で、演劇の経験はなかったらしい)を引っぱたき、動揺させた状態で演技させたとか、ちょっとやり過ぎな逸話がいろいろ……。

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