白坂小梅の映画雑記   作:ぼくらはみんなともだち

5 / 5
Dominion:Prequel to the Exorcist

『Dominion:Prequel to the Exorcist』

2005年 アメリカ映画

カラー 116分

 

■スタッフ

製作総指揮 ガイ・マケルウェイン

      デヴィッド・C・ロビンソン

製作 ジェームズ・G・ロビンソン

監督 ポール・シュレイダー

脚本 カレブ・カー

   ウィリアム・ウィッシャー

音楽 アンジェロ・バダラメンティ

   トレヴァー・ラビン

 

■キャスト

ステラン・スカルガルド(メリン神父)

ガブリエル・マン(フランシス神父)

クララ・ベラール(レイチェル)

ビリー・クローフォード(チェチェ)

ラルフ・ブラウン(陸曹長)

アンドリュー・フレンチ(チューマ)

ジュリアン・ワダム(グランヴィル少佐)

 

■あらすじ

 第二次世界大戦中にナチスのホロコーストを目の当たりにし、信仰心を失ったメリン神父。戦後、考古学の知識から遺跡の発掘に取り組んでいた彼は、イギリス軍からケニアでの発掘作業を依頼される。宣教師フランシス神父と共に遺跡の発掘を行っていたメリンは、現地の村人から気味悪がられる青年・チェチェを保護する。だが遺跡を警備していたイギリス兵士が惨殺されたのを機に、イギリス軍と現地住民との対立が深まっていく。時を同じくして、チェチェの様子にも異変が生じ始めていた。

 

■小梅の解説

 お蔵入りになったポール・シュレイダー版『ビギニング』だけど、海外ではのちに公開されてソフト化もされているよ……。一方、日本だと未公開でソフトにもなってないんだけど、アメリカで出回ってるシリーズのコンプリートセットに本作の日本語字幕付きの BD が入ってて、値段も国内版より安く揃えられるから、見たい人はそちらがおすすめ……。通販サイトや輸入ビデオ店で探してみよう……。

 

 肝心の内容だけど……基本的な舞台設定や、遺跡を巡るイギリス軍と現地住民の衝突といった大まかな要素は共通してるんだけど、ストーリー展開は別物と言っていいくらい違ってるよ。わずかに『ビギニング』で使い回されてるカットもあるんだけど、映像もほとんどが独自のものだね……。

 

 キャラクターの役回りもかなり異なっていて、中でも『ビギニング』ではあまり見せ場のなかったフランシス神父が、理想と現実の間で葛藤する描写が多く盛り込まれることで、メリン神父が信仰心と向き合うきっかけを作る役割を果たせているね。

 ほかにもグランヴィル少佐が前半であっさり死んじゃったり、逆に『ビギニング』でほとんど出番のなかったラルフ・ブラウンが目立っていたり……。というか、同じ役でも『ビギニング』と別の俳優が演じているのも多いんだよね……。なんでもシュレイダーが降板させられた時、多くの出演者が彼への義理から続投を断ったとか……。

 

 『ビギニング』よりも派手な演出やアクションシーンは抑え目なんだけど、こちらは人物をとても丁寧に描いていて、登場人物一人一人の心情がありありと映し出される、生々しさの漂う雰囲気に仕上がってるよ。脚本の完成度としても、作品としてよくまとまっているのはたぶんこっちじゃないかな……。

 

 けど本作も『エクソシスト』の続編、それもメリン神父の前日譚として見ると微妙なところで、悪魔祓いのシーンがおまけのような感はあるかもね。その点、質はともかくオカルトホラーとしての要素は『ビギニング』の方がそれらしい雰囲気を作れていたかも……?

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