小さな星の小さな国の小さな町の小さな孤児院の子供の話をしよう。
その子はただの孤児だ。数年前、親を事故で亡くし、引き取ってくれる親族もおらず途方にくれていた。
その少年に近づいてきた人達がいた。その人達は会社単位で少年のような身寄りの無い子供を保護してくれるシステムがあった。少年を保護して孤児院にいれてくれるらしい。
少々怪しいとは思ったが、一人では生きていけないためその会社に厄介になった。
孤児院に入った少年は同じ孤児の仲間を手にいれた。皆、様々な理由で親を失ったらしい。ただ、全ての孤児が親を事故で亡くしているのは少年は訝しんだ。が、元々呑気な気質であるためすぐに忘れて順調に孤児院の生活に慣れていった。
そして数年が過ぎ去った。
「おら、きもちいか~?」
「なんとかいえよ!」
「だまってんじゃねえよ!」
一人の少年が複数の子供に囲まれじょうろで水をかけられ苛められていた。囲まれて苛められている少年はただただうつむくばかりで抵抗もしていなかった。
「こら! お前ら! 同じ仲間を苛めるんじゃない!」
「げ! タクトだ!」
「逃げろ!」
タクトと呼ばれた少年がいじめっこを睨みながら近づくといじめっこ達は散り散りに逃げ出していった。
「全く、あいつらはしょうがないな。大丈夫か? 照夫君」
「うるさい! バ~カ!」
照夫と呼ばれた少年はタクトに悪態をついてその場から走り去っていった。
「はぁ……ん?」
タクトがため息をついていると視界の端に見覚えのある人物が映る。
「また来てたんですか?海堂さん。」
タクトが笑いながら海堂と呼んだ男に話しかける。
「照夫君に会いに来たならそんなところから見てるんじゃなくて話しかければ良いじゃないですか」
「う、うるせえよ。ちゅうか、別にあのガキが気になって来た訳じゃねーんだよ。勘違いすんなよな!」
タクトの言葉に海堂は必死に言い返す。
「はいはい。ツンデレツンデレ」
「誰がツンデレだ! 失礼だぞ。もっと俺様に敬意を持ってだな」
「持ってますよ。海堂さんの良いところはよく知ってるつもりです。照夫君を火事から救った勇気と優しさ溢れる人ですから」
「お、おう。そうだろそうだろ! もっと俺を讃えろ!」
タクトの言葉におだてられ海堂が調子に乗り出す。
さて、突然だけど私、不知火巧人は転生者である。死んだのかはわからないけど気がついたら不知火家の長男として生まれていた。生まれたあと羞恥心に耐えながら幼少期を終えた。
そして数年前俺に転機が訪れた。両親と旅行に行く途中で居眠り運転のトラックが俺達家族が乗っていた車を直撃。病院に搬送されるも息を引き取った。
俺も危なかったらしいが奇跡的に後遺症も無く生き残れた。
その後は会社で経営しているというこの孤児院で元気よく暮らしている。と言うわけだ。
そうそうこの世界なんだけどどなんの世界か分からないんだよね。今住んでるここは海鳴市なんだけど、俺は
聖祥大学付属小学校に入ってる訳じゃないから、リリカルなのはか分からないし、別の県には雛見沢村があるし、アイドルの事務所の名前が753プロだったりテレビで仮面ライダーの代わりに仮面ヤイバーがやってたりして、どの世界かわからない。まぁ、一番ヤバいと思ったのはスピードワゴン財閥があることなんだよね。Dioとかカーズとか生きてたらどうしよう。
そんな感じの世界に俺は住んでいるわけだ。
春の陽気で桜が咲き、暖かくなってきたある日、俺は不思議な夢を見た。
一人の男の子が怪物と魔法のようなもので戦い、男の子が怪我を負い怪物は逃走すると言う夢。その夢を見ているときに頭の中で声がした。
(誰か僕の声を聞いて、力を貸して・・・魔法の・・・・力を・・・)
朝になり俺は孤児院の先生の声で目が覚める。
「そっか、ここは魔法少女リリカルなのはの世界か……」
住んでるところが海鳴市だからやっぱりそうだったんだ。分かったら介入せずにはいられないよね!
確か、この夢を見た日の夜にユーノ・スクライアと高町なのはが出会うはずだ。場所は動物病院の近くだったはず。
「そうと決まったら行動開始!まずは動物病院の場所を調べてと」
俺は行動を始めた。
その日の夜。俺は1人孤児院の外に出る。あらかじめ近くに停めておいた自転車に乗り込み、動物病院に向けてこぎだした。
「ん?」
動物病院に向かっている途中、道路の真ん中に男性が歩いていた。
真ん中を歩行者が歩くなよ。危ないな。
そう思ったが、車じゃないし避けていけばいい。そう考え、男の横を
抜けようとすると男が急に俺の前に飛び出してきた! 急ブレーキをかけ、ハンドルを切ってなんとか男にぶつからずに止まる。
「危ないじゃないですか!」
本当はもっと罵ってやりたかったが急に自転車の前に飛び出してきたような男なので敬語でしゃべって刺激しないようにする。
「ククク……ッフフ……」
男は急に笑いだした。
「ダメじゃないか、こんな夜遅くに子供が遊んでちゃ怖い人におそわれちゃうよ?」
男は笑いながら言う。
不気味な雰囲気を出す男に俺の生物としての本能が警告を鳴らす。
いつでも逃げられるように自転車を降りてすぐに反転して乗れるようにする。
「俺みたいな奴にな!」
男がそう叫ぶと男の顔に模様が浮かび上がる。次の瞬間、男は灰色の怪物になった。
「え?あ……」
あまりに急な出来事に俺は立ちすくんでしまった。足が動かない。逃げなきゃいけないのに。
俺にできたのは呟くことだけだった。
「オル……フェノク………」
open your eyes the next 555
嫌だ死にたくない!
君はここで死ぬんだよ
変身!
あれが……仮面ライダーファイズ………
と言うわけで魔法少女リリカルなのは~疾走する本能~始まりました。
555の方は書くか書かないかは決まっていません。
なんとか完結にまで持ち込みたいですね。
感想があったら是非投稿してください。
よろしくお願いします!