魔法少女リリカルなのは~疾走する本能~   作:ナハトムジーク

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ファイズは闇を切り裂き光をもたらす者なのか?

 

 

 

ここはリリカルなのはの世界の筈なのに何でオルフェノクが?

 

逃げなければいけないのに体が動かない。どんどんとオルフェノクが近づいてくる。

 

「あ……ああっ!」

 

恐怖で手の力が抜けて自転車が手から離れ倒れる。

 

かなり大きな音がしたお陰でようやく硬直が解ける。

 

「う、うわああああああ!」

 

恥も外聞もなく叫び逃げる。当然だ。逃げなければ殺されるかもしれない。元は人間のオルフェノクは何をしてくるかわからない。脅かすだけかも知れない。だけど殺されるかもしれない。

 

俺はファイズや見ていない。知っているのはオルフェノクが元々人間であることや、乾巧が主人公であること位だ。警察がオルフェノクに対してどれほどの活躍が出来るかも知らないし、そもそも警察がオルフェノクを認知しているのかも知らない。

 

俺に今出来ることは大声で叫んで付近の住民に警察を呼んでもらうか、逃げて敵を撒くことしか出来ない。だから俺は逃げ続ける。くそっ! それもこれも全部乾巧ってやつの仕業なんだ。

 

全力で逃げ続けているけど年齢による身長の差と種族による身体能力によって距離を離すことが出来ない。ジリジリと追い詰められていく。

 

「死んで……たまるか!」

 

俺は1人叫ぶ。

 

まだやりたいことがたくさんある。この歳でしか出来ないこと、大人にならないと出来ないこと。まだ人生を楽しみたい。だからっ!

 

「死ぬんだよ」

 

オルフェノクがいつの間にか俺を追い越して道を塞いでいる。

 

「君はここで死ぬんだよ。ククク……ヒャハハハハハハッ!」

 

オルフェノクが俺に向かって歩いてくる。逃げられない。俺が死を覚悟しかかったその時、俺の後ろの方向からバイクが走ってきた。

 

オルフェノクの動きが止まる。バイクはかなりの速度で走ってきて俺とオルフェノクの間で止まり乗っている人間が降りてきた。

 

後ろからは顔は見えないけど男であることと髪の毛が首まで延びていることがわかる。

 

「誰だ?」

 

オルフェノクが男に問いかける。男は何も言わずにベルトを取り出して腰に巻いた。そしておもむろに携帯を開く。

 

「まぁ誰であろうとここで殺すんだけどなぁっ!」

 

オルフェノクが男に向かって駆け出す。男は携帯の番号を押していく。5・5・5・Enter

 

【Standing by】

 

その音声が聞こえると男は携帯を閉じて持っている右手を掲げる。

 

「変身!」

 

初めて男が声を発した。携帯をベルトに挿しこむ。

 

【complete】

 

男は赤い光の線に包まれ、次の瞬間、鎧の様なスーツを着ていた。複眼の様な目は黄色く光り、黒いスーツの上に身体を防護するための装甲が銀色に輝いている。そして赤い光の線が夜の闇を切り裂くように力強く光っていた。

 

俺は男が変身した姿を知っている。この世界ではもう見れなくなってしまった仮面ライダーの内の1人、仮面ライダーファイズだ!

 

「な、何ッ!?」

 

オルフェノクは驚いたが急には止まれない。ファイズは右手をスナップすると殴り付けてくるオルフェノクの攻撃を避け腹を殴る。あまりの威力にオルフェノクが腹を抑えて数歩下がる。ファイズはそのまま何度もオルフェノクの腹を殴る。オルフェノクもやられてばかりではない。ファイズの顔面に向けて腕を振るう。

 

「くっ!」

 

オルフェノクの攻撃を受け今度はファイズがよろめく。そのまま数回殴られるがお返しとばかりに右腕を思い切り振るい顔面を殴り付ける。

 

「ぐわっ!?」

 

殴られたオルフェノクは顔を抑えて下がる。だがそれが命取りだったようだ。その隙にファイズは携帯のメモリの様なものとベルトについているライトのような形をした物をとり、メモリをライトに挿しこむ。

 

【Ready】

 

ライトを右足に取り付ける。ベルトの携帯を開いてEnterを押す。

 

【Exceed Charge】

 

音声が聞こえるとベルトから赤く強い光がファイズの赤い線を通って左足に移動する。次の瞬間、ファイズは助走をつけて跳ぶ。空中で一回転し両足をオルフェノクに向ける。するとライトのような物から円錐状の赤い光が放たれオルフェノクにぶつかり拘束した。

 

「らあああああ!」

 

掛け声と共にファイズが蹴りを放つ。ファイズが円錐状の光の中に入った瞬間、ファイズの体が分解するように消え、オルフェノクの身体を貫いたように背後に現れた。

 

「ギャアアアア!」

 

オルフェノクが断末魔の叫びをあげ灰になって消滅した。

 

「これが……仮面ライダーファイズ」

 

俺は知らないうちにそう呟いていた。闇を切り裂くように力強く光るファイズに俺は見惚れてしまっていた。

 

 

 

 

ファイズが携帯をベルトから外してボタンを押すと変身が解ける。

 

「あ、あの!」

 

俺が話しかけようとしたけど男の人は俺を無視してバイクに乗ろうとした。

 

「待って! 待ってください!」

 

「何だいったい!」

 

男の人は煩わしそうに言う。

 

「助けてもらったお礼がしたいんです!」

 

「いらねえよ。大体何でこんな時間に出歩いてんだ?」

 

「うっ、それは……」

 

まさか魔法少女に会いに行くためです。何て言えないよね。

 

「……もう行くぞ」

 

男の人は少し待ってくれたけど俺が答えないのでバイクに乗り、ヘルメットをつける。

 

「あ! 待ってください! せめて名前だけでも教えてください!」

 

「……乾巧だ」

 

やっぱりそうだったんだ。

 

「ありがとうございます!俺は不知火拓人って言います!このご恩は一生忘れません!」

 

「ああ」

 

巧さんは俺の言葉を流すとすぐにバイクのエンジンをかけ走り去っていった。

 

「うっ!?」

 

頭に不思議な感覚が走る。本能が警告を鳴らす。危険なものが向こうにあると。

 

「これがジュエルシードの反応か?」

 

その方向に向けて走り出した。

 

 

open your eyes the next 555

 

何だったの今の怪物は!? あと君の手にある杖と喋るフェレットは!?

 

わ、私もわからないよ!

 

君たちには話さなきゃいけないね。魔法とジュエルシードのことについて。

 

俺に魔法を教えてくれ!

 

 

 

 

 




二話を投稿しました。なのはが出てくるまで描こうと思ったのですが区切りが良いのでここまでにしておきました。

次は説明回になるかもしれません。

感想がありましたらどんどん投稿してくれると嬉しいです。
それではまた次回に会いましょう。
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