今日はペンシルゴンが処刑される日なので、俺はいつもと比べ30分ほど早起きし、その30分でだいたいのタスクを終了させ、万全の状態で処刑を見られるように、早いうちにデスゲーム・リベリオン・オンライン製品版にログインした。
身体を軽く
「ようカッツォ―――このゲームではマカッツォだっけ?」
カッツォは妙に気合の入ったキャラメイクの女アバターを振り向かせ、
「惜しいなサンラク―――正解は、マナカッツォだよ」
言った。アァ~~~そりゃ惜しいなぁ。俺は悔しがりつつふと空を見上げて、あまりの曇天に少々顔を顰めた。
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鉛筆がデベリオンに最初にログインしたのは少し前のことだ。
勧めたのは他でもない、俺である。お前このゲーム向いてそうだよな~~みたいな、深夜テンションと話の流れが絡み合った感じに勧めた。だが誰にも言っていない。恐らくレイさん辺りは気付いているだろうが、彼女はどうやら俺を気遣って言いふらさないでいてくれているようだ。ありがたい、本当にありがたい事だ―――何せ俺が
正直、俺としても後悔しているところだ―――彼女の持つ
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少々早く来すぎたかななどと考えながら、しばらくマナカッツォと共に空っぽの絞首台を見つめる―――そんな折、見覚えのある
「けっこう、人が……います、ね」
レイさんが言う。シャンフロにおける地位を考えれば、彼女はゲームにおける
「そうだね」
だから、俺はそう返した。
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鉛筆の存在は、最初はそこまで重視されるものじゃなかった―――ただちょっと頭角を現すのが速いだけのルーキー、そんなイメージだった。でも鉛筆の「
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「これより―――」
デベリオンに
「―――ペンシルゴン、公開処刑を執り行う!!」
騒めきが一気に―――厳密には、波状を描いて―――止まる。蚊の鳴くような開始宣言のせいではない……
曇天は、一向に曇天のままだった。
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鉛筆王朝二期は拡大を見せるばかりだった。既に対抗のためのNPCは吸い尽くされ、更に言えばダンジョン各層のボスモンスターすら彼女は掌握し切っていた。しかしあらゆる災禍において、
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物理エンジンによって重力が働き、働いた重力によってアバターが落下し、落下したアバターによって縄が締められ、首が絞められる―――後は簡単だ。窒息によるDoT、若干のもがき―――そして、
その時、俺の肩を叩くものがあった。
「ひょっとして―――もう処刑、終わっちゃったかな?」
俺は頷き、ついでに言っておきたかったことを付け足す。
「あの影武者、もうちょっとキャラメイクどうにかならなかったの?」
曇天は結局のところ曇天で、何かしらに対する処刑をジィと見下ろしていた。