「翼くん?起きないと朝ごはん食べれなくなっちゃうよ」
幼馴染みの声で起こされる憂鬱な月曜日
「なんで月曜日ってこんなに嫌な気分になるんだろうな」
布団から出ないオレの上にその幼馴染みは乗っかってきた
「ぐぇ....」
「はやく起きなさいよぅ」
ぉおおぅ、グリグリするのは勘弁してくれ
男の子の朝は敏感なのよ
まぁそんなことも言えるはずもなく体を起こすと
幼馴染みもすぐにどいてくれた
「ん~~
「うん翼くんおはよう
それじゃ顔を洗ってきて、多分下で
「ぅい~」
幼馴染みが朝部屋に来て起こしてくれるなんてエロゲの主人公みたいだろ?
なんとオレ河野 翼は幼馴染みの家に居候しているんだぜ!
まぁなんて言うのかな?こういうの
人生の勝ち組?的なやつよのぉフハハハハハ
って誰に言ってるんだオレは
リビングにいくと鈴晴はいるが鈴雨はいない
「鈴雨は?」
「走ってくるってご飯も食べずに行っちゃった」
「朝からがんばるなぁ」
「ねー」
椅子に座って箸を取ろうとしたがギリギリ届かない
こんな時にはオレの超能力!
集中して手先から少し先にある箸を手元に寄せた
「翼くんの力って便利だよね」
「まぁ便利なだけだよ
鈴晴や鈴雨に比べたらホント便利なだけ…」
「あたしみたいに遠くが見えたり聞こえたりするより便利だよ」
「その方が良いって
勉強しなくともカンニングし放題じゃねぇか」
「そんなことしません」
鈴晴は千里眼みたいな力を持ってる
どこまで遠くまで見えるかとか詳しく聞いたことはないけど、視認さえ出来ればそこの言葉すら聞き分けられるらしい
「ただいま~~って今日は起きたんだ」
「今日はってなんだ」
「翼は結構起きる確率五分じゃん?
鈴晴姉さんが起こしに行って7割くらい」
「オレだってたまには1人で起きれるし」
「休みの日お昼過ぎに起きてくるからね
それは確かに1人で起きててえらいえらい」
散々バカにしつつ鈴雨はお茶だけ飲んでいつものようにシャワーを浴びに行ってしまった
「鈴雨って何で毎日走ってんだろうな」
「世界最強の超能力者になるためじゃないかな?」
思わずお茶を吹き出した
「だ、大丈夫?」
「確かにお前らの能力を知った時に誰が1番はやく世界最強の超能力者になれるか競走とは言ったけどよ…」
オレと同じような力でもその力量は蟻と像
オレが10kgの物を動かそうとするものなら数センチずらすのに息を切らすレベルなのに鈴雨なら走行中のトラックすら簡単に止めることも出来る
それだけじゃなくテレポーテーションまで使える
多分まだなにかしら出来ることはあると思うけど
間違いなく人類最強は鈴雨だな
「オレにもあれだけの力があればな…」
「翼くん?」
「あ、いや……
どうがんばっても鈴雨には勝てねぇなって改めて実感したんだよ」
「翼くんは今の翼くんのままで良いと思うけどな
あたし達以外のほとんどの人って特別な能力なんて何も無いのにそれを不便がってないんだし」
鈴晴の言葉は救われる
多分鈴晴がいなかったらオレの心は簡単に壊れてたと思う
「やっぱり鈴晴は優しいな
オレと結婚してくれ」
「けっ結婚なんて……まだあたし達高校生だし……」
「高校生が夫婦になっちゃいけない理由なんてないだろ、反対する奴らはオレがやっつけてやる!」
「ダメ!!!」
「はえ?」
「喧嘩とか争いごとに力を使うのだけは嫌なの」
「お、おう」
「結婚式開くならあたしも呼んでね」
いつの間にかシャワーから戻っていた鈴雨にも、どこからか分からないが聞かれていた
こんな風に笑い合える日が好きだ
世界最強なんてクソ喰らえぇぇぇぇぇ